私が、教員を辞め、議員として活動するのは、このレッジョ・エミリアの教育者ローリス・マラグッツィの考えに出会ったからです。
自分の教室や学校だけでなく、この社会をより良く変えていくために、何ができるか?
ローリス・マラグッツィは、私の生き方に大きな影響を与えた人物です。
今日は、子ども教育立国の「教育哲学実践者、ローリス・マラグッツィを再考する‐今ここにある子どもたちの100の言葉が我々に問いかける未来‐」に参加しました。
「レッジョ・エミリア・アプローチは教育アプローチであると同時に、市民が主体となった革命的な社会実践でもあり、それは『我々はどのような未来を育みたいのか』という実直な問いかけと共に、先端的な教育理論に基づいた実践の軌跡でもある。」
すぐれた教育方法は沢山あります。
しかし、地域と行政が一体となって、学びを支えている事例は貴重です。
環境や関係性について考えると、一つの教室や学校だけでは成り立たないからです。
子どもの教育はもちろん、大人も学び続け、それが地域をより良く変えていく原動力になるような公教育を、柏市で作り上げていこうと決意を新たにしました。
今日のシンポジウムは、私にとって、日本の大御所が一堂に会して、海外の大スターを追悼するライブのようなシンポジウムでした。
私が学生時代に影響を受けたフレネやフレイレを翻訳された里見実先生。
『被抑圧者の教育学』を読み、『希望の教育学』に心動かされた同年代の教育学部生は多かったと思います。
レッジョ•エミリアを日本に紹介して下さったのは佐藤学先生。
ビデオを拝見した時には衝撃でした。
その後も、「学びの共同体」など、教員になり、地方議員となってからも、草の根の教育改革を実現するための理論的な支えとして、勉強してきたので、お会いでき嬉しかったです。
たとえば、リサイクル施設を、子どもたちの創造性を育む拠点にできないか?
まち全体で、読み聞かせのムーブメントを起こせないか?
家庭任せになっている、保育園や幼稚園などの小学校就学前の幼児教育を、柏市の事業として質の高いものにできないか?
レッジョ・エミリアは、子どものための教育ではなく、0歳から100歳くらいまで、すべての市民が学ぶ環境を整え、地域の活性化につなげています。
現在、柏市では、教育に力が入れられていますが、いわゆる「学力」ではなく、市民の幸せにつながる学びを作っていけるようにしていきたいです。
清掃工場やリサイクルリボン館など市の施設、手賀沼や利根川、農業、自然を守る活動団体など、市内の地域資源を活用して、市をあげて子どもたちの教育環境を充実させていくことを提案しました。