「メリトクラシ」ーから「ペアレントクラシー」に社会が移行しているという話を、大学院の仲間から聞きました。
簡単に言うと、能力と努力が成功の鍵だった社会から富を背景とした親の願望で決まる社会に変化しているそうです。先進国のどこも程度の差こそあれ、直面している問題らしいです。
平等な試験の結果であっても、学ぶ機会を平等に得られないおそれがあります。学校選択制の議論などを考えると、まさにペアレントクラシーに移行していると感じ始めました。学力格差は、教育だけの問題だけではありません。
社会全体の問題と関係するものであり、政策による改善も必要となってきます。
※お茶の水女子大学文教育学部教授の耳塚寛明先生の論文を参考に書きました。
「格差社会と学校教育-メリトクラシーからペアレントクラシー」お茶の水女子大学附属小学校『児童教育』19、2009年2月、NPO法人お茶の水教育研究会、pp34-43,
「学力格差と『ペアレントクラシー』の問題─教育資源の重点配分と『底上げ指導』を─」BERD No.8 2007