以下、『BE-COM 7月号 vol.201』(2009.7.1 BE・COMときわ通信発行)に掲載より引用
6月5日から柏市議会(平成21年第2回例会)が開かれた。会期は20日間で21人の議員が質問する。世の中を騒がせている新型インフルエンザへの対応から、手賀沼花火大会中止、市立かしわ幼稚園の存続ほか、介護、医療、子育て支援、雇用、環境、まちづくりなど盛りだくさんのテーマだ。次期市長選挙も気になるところだが、本多市長は、出馬するかどうか、選挙については何も触れなかった。
古代ギリシアのアテネでは、市民が広場に集まって議論した。現在の日本では、市民の代表である議員が議会で話し合う。議員は、私たちが選挙で選んでいる。私たちの選んだ議員が、どのような働きをしているか。議会で傍聴すると、よくわかる。傍聴は、簡単だ。市役所第2庁舎7階へ行き、「傍聴人受付票」を投函して議場傍聴席に入場するだけ。ただ、議会は平日の午後に開かれているので、都合をつけて傍聴するのは難しい。そういった方々のために、柏市議会のホームページで議会中継が見られるようになっている。「議会だより」でも、内容を手軽に知ることができる。
ここでは、実際に傍聴して気がついたことを紹介する。議員は、賛成・反対を態度で示している。その態度から、政治に対する考えだけでなく、政治家としての品格も見えてくるものだ。場の空気を一瞬で変えてしますユーモア、周囲を不愉快にさせる振る舞いなど、選挙ポスターではわからない一面だ。中には、居眠りをしている議員もいる。
初めて居眠りを目の当たりにした時は、憤ったものだ。市民の代表がこのような状況でいいのか、と。しかし、これは私たちの市政に対する無関心のあらわれなのかもしれない。柏市は、情報公開が比較的進んでいる。それなのに、公開された情報に興味を示す人が少ないのが現状だ。たとえば、学校の校舎が耐震基準を満たしていないという情報が出されても、大きな問題には発展しなかった。
私たちも目を覚まして、しっかりと市政を監視していく必要を痛感した。
(山下洋輔)