柏のまちなかが図書館に!

【まちカレ図書館の立ち上げに向けて】
柏まちなかカレッジにて、「まちカレ図書館について語る会」を開催しました。

既存の図書館を批判する会ではなく、まちなかカレッジだからこそできる常識を覆すような、オープンで、つながる図書館を、みんなで作っていけたらと企画しました。

まちが教室である「まちなかカレッジ」の図書館は、まちの中で、どのような形で実現できるでしょうか?仮想の図書館のようで、現実の図書館を作り上げていけたらと企んでいます。image

最近になって、再びブックトーク、まちライブラリー、青空図書館、ブックシェア、朗読会、読書会、ビブリオバトル、ブッククロッシング、一箱古本市など、本にまつわるイベントに関心が高まってきていると感じます。まちライブラリを始めたいという相談も出始めてきました

以前から、「柏まちなか図書館」の構想がありましたが、誰かがやるかと思い、後回しになっていました。その企画を改めてスタートさせようと11月16日に「まちカレ図書館について語る会」を開催した次第です。

【まちカレ図書館とは】
柏まちなかカレッジには、校舎も教室も、教壇も、黒板もありません。
まち全体をカレッジと見立て、まちのお店や公園、ストリートが教室です。
街の皆さんのご協力を得て、開かれた場で講座が開かれます。

そんな柏まちなかカレッジらしく、柏のまちなかを図書館として楽しみ、本を通して、人と人、人と街とをつないでいくことはできないだろうかと考えてきました。
柏のまちには、本棚のある素敵なお店も沢山あります。

まちなかカレッジ図書館とは?

  • 特定の図書館や蔵書を所有しない。
  • まち全体を図書館と見立てる。
  • まちにある本が蔵書。
  • まちの人が、図書館の運営者であり、司書であり、利用者である。まちカレ図書館が貸し出すのは本だけではないという考えも示しました。
    課題解決型図書館という言葉が行き交っていますが、情報・知恵・交流のハブや場を作っていきたい。
    藤野を視察した時に教えてもらった「地域通貨」を活用し、知恵、経験、力、モノなどの地域資源をリスト化し、それら地域資源のマルシェ・市などを開催していきたい。

    藤野を視察した時に見せていただいた通帳型の地域通貨
    藤野を視察した時に見せていただいた通帳型の地域通貨
    やり取りが記入されています。本の貸し借りも多く、まちカレ図書館の貸し出しシステムとして活用できそうです。
    やり取りが記入されています。本の貸し借りも多く、まちカレ図書館の貸し出しシステムとして活用できそうです。

    【話し合いから見えてきたこと】
    図書館への要望は多様ですが、争点となっていることは絞られてきます。
    蔵書、建物・空間、居場所、アーカイブス、秩序、配列、利便性、プライバシーなどなど。
    たくさんの網羅された蔵書、快適な空間、ほしい情報を入手できること、交通アクセスや開館時間などの便利さなどが求められます。

    一般の図書館ができないことで、まちカレ図書館だからこそできることを考えてみました。
    ・本が秩序だってなくカオスであることで、思いもよらぬ出会いがある。
    ・プライバシーをさらけ出すことで、その本を手にしてきた人々の思いを、次の借り手につないでいく。
    ・不便だからこそ、コミュニケーションが生まれる。

    そういったまちカレ図書館を設計していこうと思います。
    次回は12月後半か1月に、「まちカレ図書館と地域通貨」をテーマに語り合う予定です。IMG_1587

    【参考にした事例】
    いま、起こっている本にまつわる事例もご紹介しました。
    ・子ども文庫・Little Free Library
    ・まちライブラリー
    ・ブックシェアリング
    ・船橋まるごと図書館
    ・つながる読書活動
    ・電子図書館
    ・ブッククロッシング
    ・リブライズ
    ・小布施町「まちとしょテラソ」

    船橋のNPO法人情報センターにて
    船橋のNPO法人情報センターにて

     

 

投稿者:

山下 洋輔

千葉県議会議員(柏市選出)。 元高校教諭。理想の学校を設立したいと大学院に進学。教員経験、教育学研究や地域活動から、教育は、学校だけの課題ではなく、家庭・地域・社会と学校が支え合うべきものと考え、「教育のまち」を目指し活動。著書『地域の力を引き出す学びの方程式』 2011年から柏市議会議員を3期10年を経て、柏市長選に挑戦(43,834票)。落選後の2年間、シリコンバレーのベンチャー企業Fractaの政策企画部長として公民連携によってAIで水道管を救う仕事を経験。 柏まちなかカレッジ学長/(社)305Basketball監事。 千葉県立東葛飾高校卒業。早稲田大学教育学部卒。 早稲田大学大学院教育学研究科修士課程修了後、土浦日大高校にて高校教諭。早稲田大学教育学研究科後期博士課程単位取得後退学。 家族 妻、長男(2014年生まれ)、長女(2017年生まれ)