公民館などの複合施設である柏市教育福祉会館はリニューアルされ、こども、障害をお持ちの方、高齢者、子育て世代が集い、たとえば高齢者の力を子育て支援に生かすなど多世代交流の場が構想されています。
構想倒れにならぬよう、現状の資源を活かし、実効力のある構想となるよう議会で質問する準備をしています。
実際に見学して驚いたのが、囲碁サークルの盛んなこと。
200名以上の会員が所属し、毎日70-80名が利用しています。設立して37年の団体です。これは柏市の大きな資源です。
「定年退職後、友達もなく単調な毎日を送っていましたが、70歳になって碁にはまり、午前は棋譜を並べ、午後は囲碁サークルに参加し、大勢の仲間と有意義に過ごすことができている」
「団塊の世代真っただ中、囲碁のおかげで老年の青春を謳歌している」
こんな声をお聞きしました。
囲碁は、手先と頭を使い、脳の活性化とストレス解消やコミュニケーションの促進など、高齢者や障碍者にとっても有益なゲームです。
介護予防のプログラムを実施しても、事業が浸透するまでに時間がかかります。今ある資源を活かしていくべきです。
また囲碁は礼節を重んじる伝統文化であり、理性と歓声を磨き、人間性を向上させるもので、囲碁サークルメンバーから子どもが手ほどきを受ける機会を設けられれば、双方にとって有益な多世代交流となります。
仲邑菫(なかむら すみれ)さんのような棋士が、柏市から誕生するかもしれません。
異世代交流といっても一朝一夕でできるものではありません。
しかし、日本の文化伝統を背景に37年の活動実績のある囲碁サークルと仲邑菫(なかむら すみれ)さんやヒカルの碁のブームがかけあわさって面白い化学反応を起こしていけるような提案を、議会でしたいと考えています。
来月から、公民館と教育福祉会館の改修工事が始まります。
これまでの利用団体の活動場所の確保や柏中央地域へのフォローなど、今年度は議会で議論してきました。
これまで『月刊公民館』や『社会教育』にも提言してきましたが、議会でも、公民館の原点でもある青空公民館の精神に立ち返っていくことを提言してきました。
計画性の甘さだけでなく、公民館や教育福祉会館が貸館から脱却できなかったことが、今回の公民館難民とも言える状況を招いたとも考えられます。
そのあたりの議論も行っていく予定です。
※『社会教育』868号(2018年10月号)山下洋輔「まち全体を学校に―社会をつくる学びのコミュニティ」
※『月刊公民館6月号「特集 これからの公民館(上)」』山下洋輔「公民館、これからの挑戦ー原点回帰し、その可能性を引き出せ」
※『週刊金曜日』(2017年12月8日号)山下洋輔「とっても大事な地域の民主主義の学校 図書館の次には公民館の再生ブームがやってくる」
3月5日(火)15時30分から、山下の質問です。
柏市役所7階が議会にお越しいただければ見学できます。見学者の存在は大きな後押しになります。お忙しい時間帯とは思いますが、皆さんのお越しをお待ちしています。
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