柏市のネットいじめ対策

これまで柏市議会から、いじめ防止条例を提案し、制定され、市の予算や制度にも反映されました。

ネットいじめが大きな問題で、教育委員会もサイバーパトロールなど取り組んでこられましたが、Lineなどの閉ざされた空間でのいじめには深刻であるにかかわらず、対応できておらず、私も議会で指摘してきました。

柏市では、LINEいじめの単語を監視するシステムを、市立中学校4校と私立中学校1校のモニター指定校の始業式に在校生と保護者にモニター登録を呼びかけました。

スマートフォンの普及でネット上でのトラブルやいじめが増える中、LINEで子どもたちがやり取りした会話の単語を、生徒と保護者双方の同意を前提に、差別的な言葉や暴力的な言葉が使われると保護者にも通知されるシステムです。
保護者と当事者との話し合いを促し、教育委員会への相談にもつなげ、ネット型いじめの抑止を図るものです。

中学校入学式で、新1年生にパンフレットが配られ、メディアにも取り上げられました。
http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/jnn?a=20160407-00000052-jnn-soci

先日、保護者の方からも、ご意見を頂戴しました。
そのご家庭では、たまに子どものLineの内容を確認するようにして、話し合っているそうです。
ある時、いじめの兆候が見られたので、親として話をしたとのことでした。

子どもの私信の内容を見るのは行き過ぎとの声もありますが、いじめで命や子どもの一生に関わる問題です。
いたちごっこと言われても、何としてでも防止しようとするのが当然と、私は考えます。

メールで親ともコミュニケーションを取るように、親子のコミュニケーションの形も変わってきているように感じます。
ネットリテラシーや人としてのあり方を伝えていくことも進めるべきではありますが、今、この時間にも、Lineなど見えない場所でいじめられている児童生徒を早期発見し、深刻な事態となることを防ごうとする柏市教育委員会の取り組みを支持したいと思います。

投稿者:

山下 洋輔

千葉県議会議員(柏市選出)。 元高校教諭。理想の学校を設立したいと大学院に進学。教員経験、教育学研究や地域活動から、教育は、学校だけの課題ではなく、家庭・地域・社会と学校が支え合うべきものと考え、「教育のまち」を目指し活動。著書『地域の力を引き出す学びの方程式』 2011年から柏市議会議員を3期10年を経て、柏市長選に挑戦(43,834票)。落選後の2年間、シリコンバレーのベンチャー企業Fractaの政策企画部長として公民連携によってAIで水道管を救う仕事を経験。 柏まちなかカレッジ学長/(社)305Basketball監事。 千葉県立東葛飾高校卒業。早稲田大学教育学部卒。 早稲田大学大学院教育学研究科修士課程修了後、土浦日大高校にて高校教諭。早稲田大学教育学研究科後期博士課程単位取得後退学。 家族 妻、長男(2014年生まれ)、長女(2017年生まれ)