祝祭と交流空間の創造−豊田市駅前再開発の視察

豊田市駅前通り北地区市街地再開発事業を、柏市議会建設経済委員会で視察しました。 豊田市駅は、そごうが撤退した駅前でもあります。デッキの改修や広場の整備、歩行者天国、公共交通の再編など、示唆に富む内容でした。

魅力的なまちとなるよう、都市空間の『活用(使う)』と『再整備(つくる)』の両輪で取り組みを推進しています。

ゆくゆくは駅前通りを歩行者天国にするため、今からイベントや道路整備が行われています。

昨年11月にオープンしたKiTARA
多世代交流を生み出すまちなかのにぎわい拠点として整備されました。
映画館など、回遊と滞留を生む時間消費型の施設や、
多世代交流を生む高齢者複合施設棟、集合住宅などが入っています。

このKiTARAの再開発事業内に、元々あった神社や山車蔵が残されています。

山車の写真も大きく飾られています。

駅前通りを歩行者天国にし、広場のようにしていく考えをお聞きしました。
「祭り」の文化のお陰で、市民が歩行者天国化に理解を示しやすくなっていると感じました。

 

 

柏市では、どのようなストーリーを示していくか?
以前、柏駅前通り商店会が制作された記念冊子に投げかけられたコンセプトを継承していくのがよいのではと、帰り道に考えました。

 

特異日-まちで「何か」が起こる日

駅から豊田スタジアムへとつながる通りに出ると、山と大きな橋が見えます。豊田市駅前ならではの景色です。
そこに、新しい駅前のイメージが示されています。

街を歩き、豊田市駅前の五つの再開発事業も視察できました。

豊田市駅前には、インフォメーションセンターのような役割として、「レスト」がありました。デジタルサイネージにて情報発信されていました。

豊田市駅南口、このデッキを広場に変更しています。
新しく広場も作られ、いま、スケボーを楽しむ人たちが集まってきています。
デッキの改修も計画され、これから大きく変わっていくようです。

「数年後、生まれ変わった駅前を、ぜひ見に来てください」と担当職員が話してくれました。
その力強さに、この再開発計画が着々と進んでることが分かります。

用地買収や合意形成など、大変な事業を成し遂げてきていることはすごいことだと思います。
計画の目的や目指すべきビジョンもしっかりした内容です。

しかし、ここだけの話ですが、これだけ立派な再整備にもかかわらず、胸が踊るようなワクワクする気持ちにはなりませんでした。
再開発ビル内のテナントは、どの街でもありそうなお店です。
平日の昼間とは言え、人通りも少なく、寂しい感じでした。

投稿者:

山下 洋輔

千葉県議会議員(柏市選出)。 元高校教諭。理想の学校を設立したいと大学院に進学。教員経験、教育学研究や地域活動から、教育は、学校だけの課題ではなく、家庭・地域・社会と学校が支え合うべきものと考え、「教育のまち」を目指し活動。著書『地域の力を引き出す学びの方程式』 2011年から柏市議会議員を3期10年を経て、柏市長選に挑戦(43,834票)。落選後の2年間、シリコンバレーのベンチャー企業Fractaの政策企画部長として公民連携によってAIで水道管を救う仕事を経験。 柏まちなかカレッジ学長/(社)305Basketball監事。 千葉県立東葛飾高校卒業。早稲田大学教育学部卒。 早稲田大学大学院教育学研究科修士課程修了後、土浦日大高校にて高校教諭。早稲田大学教育学研究科後期博士課程単位取得後退学。 家族 妻、長男(2014年生まれ)、長女(2017年生まれ)