保護司の活動を通して学ぶ

今日は、保護司会の研修でした。
テーマは、生活環境調整について。
生活環境調整とは、刑務所など矯正施設から出てきた人の帰ってくる場所を確保するための仕事です。
昨日、初めての生活環境調整をしたところ。乾いた土が水を吸うように、研修内容が頭に入ってきました。

この3連休で保護観察の面談が2回あり、昨日は環境生活調整、今日・明日と研修会です。
短い時間ですが、活動の回数は多く、社会課題を凝縮したような深刻な事例に出会います。

昨年12月に、政府は再犯防止法に基づき、「再犯防止推進計画」を策定しました。
再犯防止には、国や地方自治体、民間が一体となって、連携し、総合的に施策を講じる必要が示されました。

地域で更生支援に取り組んできた保護司の役割の重要性はいっそう高まっている一方で、保護司の数は減少傾向で、成り手不足が深刻な課題です。

更生保護サポートセンターが各地で設置されていきますが、柏市でも実現できるよう、先日の議会で質問いたしました。

更生保護サポートセンターとは,保護司・保護司会が,地域の関係機関・団体と連携しながら,地域で更生保護活動を行うための拠点です。その多くは保護司会が市町村や公的機関の施設の一部を借用し,開設しており,そこでは,経験豊富な「企画調整保護司」が常駐して,保護司の処遇活動に対する支援や関係機関との連携による地域ネットワークの構築等を行っています。

近年、「オートロックのマンションで仮出所者らが来にくい」「家族に反対される」などの理由から自宅での面接が難しい保護司が増えており、センターのスペースを活用は保護司になるハードルを下げることにつながります。

学校ではなくまちなかで学ぶ柏まちなかカレッジの活動を通して、生涯学び続けられる地域社会のあり方を提案してきました。
この保護司の活動は、刑務所ではなく地域社会の中で、立ち直りを支え、再犯を防止するもので、通じるものを感じます。

社会の中で、居場所づくりや社会とのつながりを作っていくことの大切さを実感します。

投稿者:

山下 洋輔

千葉県議会議員(柏市選出)。 元高校教諭。理想の学校を設立したいと大学院に進学。教員経験、教育学研究や地域活動から、教育は、学校だけの課題ではなく、家庭・地域・社会と学校が支え合うべきものと考え、「教育のまち」を目指し活動。著書『地域の力を引き出す学びの方程式』 2011年から柏市議会議員を3期10年を経て、柏市長選に挑戦(43,834票)。落選後の2年間、シリコンバレーのベンチャー企業Fractaの政策企画部長として公民連携によってAIで水道管を救う仕事を経験。 柏まちなかカレッジ学長/(社)305Basketball監事。 千葉県立東葛飾高校卒業。早稲田大学教育学部卒。 早稲田大学大学院教育学研究科修士課程修了後、土浦日大高校にて高校教諭。早稲田大学教育学研究科後期博士課程単位取得後退学。 家族 妻、長男(2014年生まれ)、長女(2017年生まれ)