高橋一也さんの『世界で活躍できる13歳からの学び』を読みました。
本書では、「勉強」から「学び」への転換が提案されています。
高橋さんは、今年2月にすぐれた教員に贈られる「グローバル・ティーチャー賞」の最終候補の一人にも選ばれ、他の候補者である教員の方々とも交流され、世界中の素晴らしい教育実践を本書で紹介されています。
インストラクショナルデザインも学ばれ、認知心理学や脳科学の知見もふまえて、効果的な学びを説明されています。
「考える、作る、共有する」を基本とした授業の実践事例や考えも紹介されています。
「学び」には対話があり、「ことば」を使って他者と協働します。高橋さんは、他者と協働するための「ことば」にレゴブロックも活用し、知識を組み立てて、共有しやすくされています。
子どもを地域全体で育てていくための学校、地域、家庭の役割についての意見も展開されています。そもそもの学校の意義や新しい形、子どもの第三の居場所、生涯学習・社会教育にも触れられており、議会活動にも役立つ内容です。
世界で活躍できるグローバル教育といっても、特別なものではなく、世界をより良くしていこうという志を持って生きようとする人たちを育てていくことが大切だと書かれています。
社会課題は複雑化し、一つの国の問題だけにとどまらなくなってきています。一方で、インターネットや交通手段の発達で、世界中の人々が学びあうことが可能になりました。これから、ますます協力し合っていくことが求められるでしょう。
そういった時代に必要なのは、シチズンシップ(市民性)だと確認できました。
高橋さんは、新人会の友人です。先日、二人でお会いして、話し合うこともできました。ご活躍は、うれしい刺激です。