行政視察と個人的な旅

この夏、岡山市‐大阪府箕面市‐神戸市‐大阪府交野市‐大阪市谷町などをまわり、人に会い、語らい、考えを深めることができました。

祖父の初盆や友達にも会うなど、個人的な用もはさんでいますので、個人的な旅です(当然、政務活動費は使っていません)。
なぜ、こんな当たり前な一言を入れなければならないかと言いますと、これまで、視察と称した旅行が政務活動費など公費を使って行われてきたからです。柏市議会では、オンブスマンや議会事務局の方々のチェックもあり、私も過ちを犯すことなく済んでいます。
常に誤解のないよう、そして、柏市や社会のためになるか考え、日々行動していかなければなりません。

視察について、「本やインターネットで調べれば分かるではないか」という意見もありますが、やはり実際に足を運んでみなければ分からないものです。
まちのにぎわい、地元のおじさんやおばさんのお話、公表できないけれど本当に苦労した話、人的ネットワークや社会関係資本の状況など、視察したい事業の背景にある風土を「感じ取る」ことが大切です。
「感じ取る」ためには、地理・歴史やいろんな地域での事例の研究を積み重ね、いろんな地域を歩かなければなりません。

また、議員団での行政視察は、窮屈さがある一方で、同じ事業と土地を視察し、どのように考えるか議論が深まります。移動時間などで、党派・会派を越えて、ざっくばらんな意見交換ができます。

公的な行政視察では、担当者からお話をお聴きし、すぐに移動してしまいます。必要があれば、宿泊もしますが、その土地の方々と食事して語り合うことはできません。
これは行政視察に限らず、企業の出張と同じような感じです。

ですから、担当者や活動されている方ともっと語り合いたいという時や地域の状況やその風土を知りたいという時には、プライベートで再訪します。
何度か通うようになると、その地域の方々との交流も生まれ、何か面白いことが起きてくるものです。

プライベートな旅なので、里帰りも合わせたり、友達にも会ったり、日程や旅費を工面します。
ここでもう一つ、地方議員ならではの難しさがあります。
公的な視察ですと納得してもらえることも、私的な旅になると、地域を離れることに対する説明が必要なのです。

24時間職場にいるようなもので、公私が一体となっているような仕事だからこそ、公私混同や不正がないよう気を付けなければなりません。

神戸、谷町、交野などでの活動は、Facebookでも投稿いたしましたが、その他の活動についても追ってご報告できればと思います。

投稿者:

山下 洋輔

千葉県議会議員(柏市選出)。 元高校教諭。理想の学校を設立したいと大学院に進学。教員経験、教育学研究や地域活動から、教育は、学校だけの課題ではなく、家庭・地域・社会と学校が支え合うべきものと考え、「教育のまち」を目指し活動。著書『地域の力を引き出す学びの方程式』 2011年から柏市議会議員を3期10年を経て、柏市長選に挑戦(43,834票)。落選後の2年間、シリコンバレーのベンチャー企業Fractaの政策企画部長として公民連携によってAIで水道管を救う仕事を経験。 柏まちなかカレッジ学長/(社)305Basketball監事。 千葉県立東葛飾高校卒業。早稲田大学教育学部卒。 早稲田大学大学院教育学研究科修士課程修了後、土浦日大高校にて高校教諭。早稲田大学教育学研究科後期博士課程単位取得後退学。 家族 妻、長男(2014年生まれ)、長女(2017年生まれ)