先の9月定例県議会にて、知事から早ければ令和9年度以降、損益収支の赤字が見込まれるとし、水道料金の値上げは避けられないとの認識が示されたことに対して、
本日、私たち立憲民主党千葉県議会議員会から、熊谷俊人•千葉県知事に、以下の要望書を手交いたしました。
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千葉県知事 熊谷 俊人 様
千葉県営水道事業に対する要望書
立憲民主党千葉県議会議員会
千葉県営水道は昭和11年の給水開始以来、安全で良質な水の安定した供給を最大使命とし、県内11市で面積約566平方キロメートル、300万人を超える給水人口を持つ全国第3位の大規模事業体へと発展してきた。
しかし、京葉臨海工業地帯の造成や千葉・成田ニュータウンの建設など、昭和40年代の高度経済成長期に水道施設が集中して整備された事から、今日ではその老朽化が一斉に進行しているばかりか、頻発する地震や大型化する台風などの自然災害への対応として、施設の更新や管路の耐震化が急務の課題となっている。
さらに、人口減少に伴う将来的な水需要の減少により、今後の給水収益の増加が見込なくなるなど、県営水道を取り巻く経営環境は非常に厳しい状況にある。県は中期経営計画のなかで、老朽化した施設や管路を計画的に更新し、耐震化や災害に強い施設整備を進めると述べるが、その為には多額な資金需要が見込まれるもので、企業債残高は今後大きく増加することが予想される。
先の9月定例県議会では、知事から早ければ令和9年度以降、損益収支の赤字が見込まれるとし、水道料金の値上げは避けられないとの認識が示された。
公営水道事業においては財政基盤の確保は最も重要な要素であり、公営企業の運営に係る経費は経費負担の原則より、利用者が料金として負担することとなる。
だが、公営水道は市民生活や経済活動を支える社会インフラであると共に、最も重要なライフラインと言える。この事から安価で安全で安定した水道事業経営が求められるものであり、水道料金の見直しに際しては以下に掲げる内容を要望する。
(1)基本料金の上昇幅を抑えるなどの生活困窮家庭への十分な配慮に努めること
(2)近年の物価高騰により市民生活が圧迫されている事から、利用者への丁寧な説明と十分な理解を得るよう努めること
(3)施設の老朽化対策や水道の管路更新に当っては一層の耐震性の向上を図ると共に、県の一般会計からの繰入や、国からの補助金を最大限活用した財源の確保に努めること
(4)財源不足に対しては料金改定に依存することなく、徹底した経営の効率化と経費の見直しに努めること
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※参考記事