本日の県議会をいち早くお伝えいたします。
※複数人体制でチェックしてはいますが、できるだけ早く、皆様に議会での議論をお届けしたいと文字起こしをしているため、誤字などもあります。ご容赦いただき、各自、ご確認ください。
本日(2024/6/25)午後一人目の一般質問は、自由民主党の宮川太議員でした。
質問項目
- 道路問題について
- キャッシュレス化の推進について
- 農業問題について
- 子ども医療費について
- 消防団について
- フェーズフリーについて
- 施設整備について
- 教育問題について
- その他
議会質問・答弁の書き起こし全文
質問(第1回目) 宮川太 議員
皆様こんにちは。
自由民主党、銚子市香取郡東庄町選出の宮川太です。
今回登壇の機会をいただきました、先輩および同僚議員の皆様に心から感謝申し上げます。
また本日は傍聴に、日頃より大変お世話になっております山本副議長の後援者の皆様。
それから私の地元からも後援会の皆様が応援に駆けつけてくださいました。
ありがとうございます。
それでは、通告に従い質問させていただきます。
道路問題について
最初に道路問題について伺います。
皆様も一度は銚子市へお越しになったことがあるのではないでしょうか。
そして、来られた方は必ず遠い、時間がかかると口にされます。
私自身も県議会に来るたびに思っているところです。
道路問題については、登壇するたびに必ず質問させていただく、私達、県最東端の銚子地域にとって最重要課題であります。
銚子から首都圏への主要なアクセスルートとして、国道126号を太平洋に沿って南下し、銚子連絡道路を通って、圏央道に接続するルートと、国道356号を利根川に沿って西へ移動し、東関道や京王道に接続するルートがあります。
このうち、国道126号については、銚子市と旭市の市境付近において、急勾配で見通しの悪いカーブがあり、朝夕を中心に渋滞が発生するなど課題があります。
このため県では、国道126号八木拡幅としてバイパスの整備を進めているところですが、一部の用地が用地買収が難航し、工期が遅れているところです。
現在県では、銚子市側の国道126号との接続部付近に、大型函渠の整備が進められており、新たな大型函渠工事の発注手続きも進められていると聞いています。
函渠の規模が大きいことから、工事の実施には相当の期間を要すると思われますが地元としては1日も早い開通に期待をしているところです。
そこで伺います。
国道126号八木拡幅の進捗状況はどうか。
また銚子から東関道や圏央道に接続する国道356号についても、現道の幅員が狭く、慢性的な渋滞が発生するなど課題があることから、銚子バイパス事業が進められております。
国道356号は、地域の経済活動や観光産業等を支える重要な道路であり、こちらも工期が遅れている状況ですが、地元から1日も早い完成が望まれているところです。
そこで伺います。
国道356号、銚子バイパスの進捗状況はどうか。
また、今回は質疑としては伺えませんが、東庄町の通称北ルートについて先日、出先事務所の案内により現場視察させていただきました。軟弱地盤に改良を加えるとのことでこちらも令和5年度開通予定だったものが遅れております。
必要な対策等を速やかに行い、こちらも1日も早い完成を要望させていただきます。
キャッシュレス化の推進について
続いて、キャッシュレス化の推進について伺います。
納付金のキャッシュレス決済について県では県税や水道料金など、県民に身近なものからクレジットカードによる支払いなどを進めてきているものと認識しています。
キャッシュレス化については、積極的に取り組み拡大を図っていくべきと考えており、令和5年2月議会において質問したところ、県立学校の入学検査料の他、県警や博物館等の窓口において、キャッシュレス化を進めるとのご答弁をいただいたところですが、まだ収入証紙のみによる手続きも多くあると思われます。
民間におけるキャッシュレス化のスピードを踏まえると、県民の利便性向上のために、県としても取り組みをさらに進めるべきと考えます。
そこで伺います。
納付手続きのキャッシュレス化の取り組み状況はどうか。
次に県のDX推進戦略によると、キャッシュレス化に関する収納手数料等の予算額は、令和5年度の約4億8000万円から、令和6年度には約6億円と1億2000万円ほど増えているとのことです。
県民の利便性が高まることはもちろん良いことであり、積極的に取り組んでいくべきと考えていますが、一方で、キャッシュレス化の進展に伴い、収納手数料などの県負担の増加が見込まれますので、その費用対効果についてもしっかりと整理しておく必要があると考えます。
そこで伺います。
キャッシュレス化の推進に向け、県はその費用対効果についてどう考えているのか。
次に、警察において取り扱う手数料については、昨年12月に県収入証紙による納付を廃止して、全ての手続きでキャッシュレス決済または現金で納付することができるようになりました。
県警にはキャッシュレス化の先陣を切っていただいたことに感謝をしております。
しかしながら、例えば運転免許証関係に関わる手数料を取り扱う自動車教習所では、これに伴い、手数料を徴収し、それを定められた期日までに現金で金融機関へ払い込みに行かなければならなくなったと聞いております。
県としてキャッシュレス化を推進していくためには、県民の利便性のみならず、自動車教習所のような事業者の利便性にも配慮していく必要があると考えます。
そこで伺います。
事業者が徴収した手数料の現金での納入手続きについて、キャッシュレス化を図っていくべきと考えるが、どうか。
農業問題について
次に、農業問題について伺います。
県では、自然環境への負荷を軽減し、持続的な農業の推進を図るとともに、消費者に安心安全な農産物を供給できるよう、県独自に千葉エコ農産物という認証制度を運用し、減農薬減化学肥料に取り組んでいます。
私の地元銚子市や東庄町でも大根やキャベツ小かぶなど、また本日傍聴にお越しの八街市の皆様の地元でも、6月が旬のスイカ、本県を代表する特産物である落花生など、多くの農家が本制度に参加し、安心安全な千葉エコ農産物を生産しています。
一方で、制度創設時は先進的な取り組みだったと思いますが、現在は本制度以外にも、有機JAS認証やGAP認証など、様々な制度があり、その価値も大きく変わってきたのではないかと思います。
地元の農家からも、本制度について、認証のメリットがあまり感じられない。といった声も聞かれます。
そこで伺います。
千葉エコ農産物について県の認識はどうか。
子ども医療費について
続いて、子ども医療費について伺います。
子供が病気やけがなどで病院を受診するときに、子供医療費助成受給券を持参する必要があり、我が家でも子供の受給券が毎年届きます。
県では、令和5年度8月から月額上限を導入し、あわせて高校生まで受給券を発券できる環境を整備したこともあり多くの市町村が高校までを対象としています。
この受給券は、はがき程度の大きさで県内統一されています。
子供が小さいうちは母子健康手帳と一緒に手帳カバーに入れて持ち歩けますが、子供が大きくなるとカードサイズの健康保険証や診察券と合わせて財布等に入れられず、不便と考えており、令和4年6月議会で質問したところ、市町村と丁寧に意見交換を行いつつ、他県の状況等も参考に検討していくとのご答弁をいただきました。
それから2年が経過することから、進捗状況を確認したいと思います。
そこで伺います。
子ども医療費助成受給券をカード化することで利便性の向上が図れると思うがどうか。
消防団について
次に、消防団について伺います。
県では昨年度、消防団活性化の取り組みを推進するため、県内全消防団員を対象とした、消防団活性化に関するアンケート調査を実施し、その結果から、把握した課題とその解決の方向性について千葉県消防団活性化検討会を設置して、検討を行ったと聞いています。
ホームページを確認すると、検討会は3回開催され、消防団活動や消防操法大会のあり方について団員の声であるアンケート結果に加え、実態調査も踏まえた上で、消防団や消防機関有識者の方々により、消防団活性化、消防団員の負担軽減に向けて議論が交わされたことがうかがえました。
今年3月に取りまとめられた検討会の報告書を見ますと、消防団員の減少、消防操法大会に向けた訓練や行事等の負担、実戦的訓練の不足など様々な課題が抽出され、今後消防団の活性化にあたり、消防団活動や消防操法大会についてどのような活動どのような取り組みが望ましいか、一定の考え方が示されております。
地域防災力の中核を担う消防団の厳しい現状を踏まえ、県が中心となって積極的に検討を行ったことは評価したいと思いますが、一方で、報告書は取りまとめて公表して終わりではありません。
報告書で示された考え方を踏まえた取り組みを県としてどのように実行に移していくのかが重要であると考えます。
そこで伺います。
一つ目として、消防団活性化検討会報告書を受け、市町村にどのような働きかけを行ったのか。
二つ目として、千葉県消防操法大会の見直し状況はどうか。
フェーズフリーについて
続いてフェーズフリーについてです。
我が党では、山本義一副議長を議連会長としたフェーズフリー政策推進議員連盟を立ち上げ、普段使っているものやサービスなどが平時と災害時の両方の局面でそれぞれ活用できるという、フェーズフリーの考え方を本県の防災対策の推進に積極的に取り入れていくよう訴えてきました。
私も登壇の機会を捉えて、取り上げてきたところであり今回も質問をさせていただきます。
今年1月に発生した能登半島地震では、発生当初、石川県で3万3000戸以上の停電が発生し、土砂崩れ等により道路が寸断されたことから、電源車や高所作業車が入れない地域が発生するなど、復旧までに時間を要する状況となりました。
避難生活を送る上で、電力を確保することは非常に重要であり、冷暖房設備を活用して、暑さ寒さから身を守ることはもちろん、スマートフォンやテレビ等から被害や支援の情報を得るうえでも欠かすことができないものです。
このような事態に備えるために、普段から非常用発電設備、とりわけ燃料の補充を必要とせず、またフェーズフリーの観点から、平時の電力供給源としても活用することが可能な電源設備を避難生活の拠点となる施設に備えておくことは非常に有効であると考えます。
そこで伺います。
避難所に指定される県有施設について、発電機だけでなく、太陽光設備や蓄電池を設置すべきと考えるがどうか。
また近年日本でも普及しつつある電気自動車は、災害時の非常用電源としても注目されています。
電気自動車に搭載されたバッテリーは容量が大きく、電気を長時間供給することが可能で、充電がなくなれば充電ステーションなどで充電し、再び供給することができますので、まさに走る蓄電池と言
えます。
能登半島地震でも自動車メーカーが停電に見舞われた避難所などに、電気自動車を無償貸与し、避難者の方々がスマートフォンを充電するために使われるなど、非常用電源として活用をされました。
令和元年の房総半島台風で大規模停電が発生した本県においても、災害発生時の電力確保は大変重要な課題であり、フェーズフリーの観点から、日常で使われている電気自動車の活用を積極的に進めていくべきと考えます。
そこで伺います。
県では、電気自動車等を活用した電力確保について、どのように取り組んでいるのか。
次に学校施設は、普段は教育活動の場として使用されていますが、災害時には、避難所として活用されることがあり、令和6年4月現在、県立高校121校のうち107校109ヶ所、県立特別支援学校37校のうち22校23ヶ所と、実に多くの県立学校が市町村の指定避難所になっています。
能登半島地震では、避難所におけるトイレ環境が話題となりましたが、学校が避難所となれば、足腰の弱いお年寄りなどが避難してくることになりますので、学校施設のトイレ特に体育館の洋式化は重要です。
県立学校のトイレ洋式化については、本会議等でこれまでも取り上げられ、午前中に公明党の阿部議員からも同様の質疑があり、県教育委員会からも、整備を進めているという話を受けていますので今回は質問いたしませんが、フェーズフリーの観点からも、県立学校のトイレの洋式化について、体育館を含めて早期に確実に進むよう要望いたします。
施設整備について
次に、施設整備について伺います。
まずは銚子児童相談所です。
児童虐待事案の件数も高止まりしている状況の中、児童の福祉や児童の権利擁護を担う、児童相談所の施設整備は喫緊の課題であります。県では、児童相談所の機能強化を図るため、児童相談所の2ヶ所の新設、2ヶ所の建て替えを進めていますが、銚子相談所はそのうちの一つとして、施設の老朽化や、一時保護児童の増加等に対応するため、銚子市内で建て替えが進められているところであり、1日も早い施設整備が待たれているところです。
そこで伺います。
銚子児童相談所の建て替え移転の進捗状況はどうか。
次に、県立学校では、平成29年度に策定された千葉県県有建物の長寿命化計画に基づき、大規模改修が実施されています。
私の地元、銚子商業高校もこの計画の第1期に位置づけられ、現在、大規模改修が進められています。
大規模改修に当たっては、教育活動に配慮しながら、計画的に進めていく必要があると考えており、令和4年6月議会の一般質問において、本校舎の大規模改修は、海洋校舎に教育機能を一時移転した上で実施する予定であるとのご答弁をいただいたところであり、その後2年が経過することから、進捗状況を確認したいと思います。
そこで伺います。
銚子商業高校の大規模改修の取り組み状況はどうか。
教育問題について
最後に、教育問題について伺います。
県立高校の職業系専門学科の生徒募集についてですが、昨日の我が党の小路議員と重ならないように質問させていただきます。
県内の県立高校には様々な職業系専門学科が複数設置されており、銚子商業高校にも海洋科、商業科、情報処理科の三つの専門学科があり、地域産業の担い手の育成にも寄与しているところです。
しかし、少子化が進む中、ここ数年、定員割れが続いており、特に海洋課は厳しい現状となっております。
本県の専門学科の通学区域は県内全域とされており、全国募集は行っていないため、栃木県の中学生が本県の水産系高校への進学を断念し、寮のある新潟県の水産系高校に進学したという話を聞きました。学びの内容を充実させることはもちろんですが、全国から生徒を受け入れる体制を作るなど、生徒を増やす積極的な取り組みが必要と考えます。
他県では、寮や下宿を設置し、全国募集により生徒を集めている事例があるとも聞いています。
そこで伺います。
県立高校の職業系専門学科の生徒の確保にあたり、全国から募集できるよう見直すべきと考えるがどうか。
また、首都圏に位置し、豊かな自然環境とともにバランスのとれた産業構造を有する本県には、地域に根ざした産業も多く、地域経済や雇用に深く関わりのあるそういった地域産業について、その特徴や課題を地元の高校生、特に専門的な知識や技術を職業系専門学科の生徒が学ぶことは、地域への愛着や誇りを育み、地域の価値を守り育てる意識を高めるとともに、地元企業への就職や、地域の魅力を生かした企業など地域産業の活性化に繋がることが期待されています。
また、地域と学校の連携を深め、地場産業に関する教育を充実させることで、地域で生活し、地域の発展に貢献する若手人材の育成にも繋がることと思います。
そこで伺います。
県立高校の職業系専門学科において、地域産業について学ぶ機会を増やしていくべきと考えるがどうか。
以上で壇上からの質問とさせていただきます。
執行部の明快なご答弁をお願いいたします。
答弁(第1回目)
–議長
宮川太君の質問に対する当局の答弁を求めます。
知事 熊谷俊人君。
–熊谷俊人 知事
自民党の宮川太議員のご質問にお答えをいたします。
まずキャッシュレス化の推進についてお答えをいたします。
費用対効果についてのご質問ですが、納付手続きにおいてキャッシュレス決済を導入することで、収納手数料等の県の負担が生じるものの、収納業務の効率化や県民の利便性向上に効果があると考えています。
県では県民に身近な手続きのキャッシュレス化を進めてきたところであり、県立高校の入学料はこれまで平日に金融機関窓口で納付されていましたが、令和6年度入学料は電子申請手続きを活用し、全体の約85%に当たる2万件以上でキャッシュレス決済が使われました。
このように県民の利便性が高まり、大きな効果があったと考えられることから、さらに電子申請手続きを活用したキャッシュレス決済の導入を進め、社会全体の生産性向上を図ってまいります。
次に消防団についてお答えをいたします。
消防団活性化検討会についてのご質問ですが県では県内の消防団員に対するアンケート結果や、検討会の報告書を踏まえ、本年4月、市町村等に対し、消防団の活性化に向けて重点的に取り組むべき事項を通知いたしました。
この中で、団員の負担軽減やモチベーション向上のため、市町村消防操法大会を初めとする行事や訓練内容の見直し消防団の役割の理解促進やイメージアップ、処遇改善などについて積極的な取り組みを促したところです。
今後市町村における団員の負担軽減に向けた取り組み状況等を確認するとともに、効果的な取り組みについて共有を図るなど、消防団活性化を引き続き支援をしてまいります。
私からは以上でございます。
他の質問につきましては担当部局長からお答えをいたします。
–議長
県土整備部長 池口正晃君。
–池口正晃 県土整備部長
私からは、道路問題についてのご質問にお答えします。
初めに、国道126号八木拡幅の進捗状況についてのご質問ですが、銚子連絡道路の一部をなす八木拡幅では、旭市、八木から銚子市、親田町までの3km区間において、まとまった用地が確保できた箇所から道路改良工事や大型函渠工事を進めています。
現在発注手続き中の新たな大型函渠工事は、約2年の工期で実施する他、今年度は磯部川を渡る橋梁の下部工事にも着手する予定です。
県としては引き続き、残る用地の取得を進め、1日も早く供用できるよう事業を推進してまいります。
次に、国道356号、銚子バイパスの進捗状況についてのご質問ですが、銚子バイパスでは現在、銚子市長塚町から芦崎町までの3km区間において、全線にわたり道路改良工事などを実施しているところです。
本年3月に最後の用地について契約の締結に至りましたが、そこにある建物などの移転時期や、そのあとに着手する工事の工程を考慮すると、目標としていた本年秋ごろの供用が困難な状況です。
県としては引き続き、地元の皆様のご理解とご協力をいただきながら、1日も早く供用できるよう整備を進めてまいります。
以上でございます。
–議長
会計管理者、岡田健君。
–岡田健 会計管理者
私からは、キャッシュレス化の取り組み状況についてのご質問にお答えいたします。
キャッシュレス化は、納付手段の多様化が図られるなど、県民の利便性向上に資することから、県ではこれまで、使用料および手数料条例に規定する約1000の手続きのうち、運転免許センター博物館等の窓口納付に係る約130の手続きで現金に加えて、キャッシュレス決済は可能とし、県への納入通知書での支払いについても、キャッシュレス決済対応を進めてきたところです。
また、納税証明書の交付などの収入証紙による手続きについては、電子申請手続きにより約800のうち、約20の手続きで、キャッシュレス決済が可能となっています。
今年度は新たに、准看護師試験などの対象手続きについて、キャッシュレス決済を拡大していく予定です。
あわせて、収入証紙制度の廃止についても検討を始め、収入証紙に代わる納付手続きとして、キャッシュレス決済を推進し、更なる県民の利便性の向上を図ってまいります。
以上でございます。
–議長
警察本部長 宮沢忠孝君。
–宮沢忠孝 警察本部長
私からは、事業者が徴収した手数料のキャッシュレス化についてお答えいたします。
県警では、警察関係手数料を取り扱う自動車教習所等の事業者と手数料徴収事務委託契約を締結しており、事業者が徴収した手数料については、県が指定する金融機関へ現金で払い込んでいただいています。
なお徴収した手数料は、千葉県財務規則第55条第1項の規定により、徴収した翌日までに払い込まなければならないとされているところ、同条第2項の規定により、払込期日を7日以内に延期する措置を講じており、事業者の負担軽減に努めています。
今後は、県民個人のみならず、事業者の利便性向上が図られるよう、キャッシュレス化に向けて、関係部局と連携して取り組んでまいります。
以上でございます。
–議長
農林水産部長 前田敏也君。
–前田敏也 農林水産部長
私からは千葉エコ農産物についてお答えいたします。
県では化学合成農薬と化学肥料を通常の半分以下に減らして栽培した農産物を生産者からの申請により千葉エコ農産物として認証する制度を設け、平成14年から取り組んでいるところです。
本制度は、環境に優しい農業の推進に寄与する一方、市場に出荷される農産物を中心に、本制度が価格に反映されにくいことや、病害虫の発生が拡大していることなどにより、平成21年度をピークに、千葉エコ農業の取り組みが減少傾向にあります。
一方、昨年度開始したみどりの食料システム法に基づく県基本計画において、化学農薬等を削減する目標を設けており、県としては千葉エコ農産物の認知度向上や安定的に栽培できる技術開発に取り組むなど、引き続き取り組み拡大に向けて生産者を支援してまいります。
以上でございます。
–議長
健康福祉部長 岡田慎太郎君。
–岡田慎太郎 健康福祉部長
初めに、子供医療費の受給券についてのご質問ですが、子供医療費助成制度を利用する場合は、保険証と6サイズの受給券を医療機関の窓口に提示する必要があります。
現在国は医療DXを推進する中で、マイナ保険証と同様にマイナンバーカードを受給券として利用カウント可能とする取り組みを希望市町村と先行的に進めているところです。
県としては、県内市町村においてこうした取り組みが進むよう、進捗状況を確認し、必要に応じて調整を行っていくことで、利用者の利便性向上に努めてまいります。
次に、銚子児童相談所の建て替え移転の進捗状況についてのご質問ですが、建物が老朽化および狭隘化している銚子児童相談所については、一時保護所の定員を増やし、小学生以上の居室を原則個室とする他、面接室を増やすなど、児童の生活環境改善や業務の効率化を図るため、銚子市内での移転建て替えを進めているところです。
具体的には、既存建物の取り壊しが進んだ建設予定地について、本年3月に銚子市から取得するとともに、本年9月までに実施設計を終え、令和7年度から建設工事に着手する予定です。
県としては、令和9年度中の開設に向けて計画的かつ着実に事業の進捗を図ってまいります。
以上でございます。
–議長
防災危機管理部長 添谷進君。
–添谷進 防災危機管理部長
初めに、消防操法大会の見直しについてのご質問にお答えをいたします。
千葉県消防操法大会については、昨年度実施した消防団員アンケートにおいて、大会に向けた訓練の負担が大きいとの意見が多かったことなどを踏まえ、今年度からは、全国消防操法大会への出場隊を決定する選考会として隔年開催することといたしました。
本年度は全国における今回の出場種目である小型ポンプ操法の部への出場隊を選考する場とするとともに、開会式や表彰式の省略などにより、開催時間の短縮を図ることとしております。
今後、県の消防操法大会の見直しを契機として、市町村において、消防団活動の見直しが進むよう働きかけるとともに、消防団の技術力の維持向上に資する実践的な訓練のあり方を検討してまいります。
次に、太陽光発電設備や蓄電池の設置に関するご質問ですが、災害時に避難所となる施設において、停電に備えた自立的な電源を確保することは、良好な避難環境を確保するために重要であり、太陽光発電も含め、非常用電源の整備を進める必要があります。
県では、千葉県庁エコオフィスプランにおいて、県有施設への太陽光発電設備の導入拡大を推進しており、また避難所を含む防災拠点等に太陽光発電設備を導入する際は、原則として蓄電池を合わせて設置することとするなど、電源の確保に努めているところです。
今後も、平時と災害時の区別なく活用が可能な太陽光発電設備などの導入を進め、フェーズフリーの考え方も踏まえた多様な非常用電源の確保を図ってまいります。
最後に電気自動車の活用についてのご質問ですが、避難所における停電時の電力確保の手段として、外部給電機能を有する電気自動車やハイブリッド車を活用することは有効であると認識をしております。
県では、令和4年6月から実施している電力ボランティア登録制度により、県内企業や県民の方が所有する電気自動車等電源として活用する他、県内の自動車販売会社と協定を締結し、災害発生時に電気自動車等借り受け、避難所等に配置することとしております。
今後も、避難所の良好な環境の維持に向けて、県民や企業と連携を図りながら、電気自動車等を活用した電力確保の取り組みを進めてまいります。
以上でございます。
–議長
教育長 冨塚昌子君。
–冨塚昌子 教育長
初めに銚子商業高校の大規模改修に関するご質問ですが、銚子商業高校には、本校舎と海洋校舎があるため、まず海洋校舎に一時的に全面移転した上で、本校舎の大規模改修を実施することとしております。
一時移転先となる海洋校舎については、全面移転に必要な機能を整備するための基本設計と実施設計を令和5年度までに完了したところです。
本校舎については、実施設計の入札を令和5年度中に2度実施しましたが、いずれも不調となったことから、本年度中に改めて入札を実施する予定であり、海洋校舎を含めて全体のスケジュールを見直してまいります。
職業系専門学科の生徒の全国募集についてのご質問ですが、職業系専門学科において、各校の学びの特色を生かし、県内外を問わず幅広く生徒募集を行うことは、特に郡部において意義のあることと認識しています。
昨年度、遠隔地からの生徒受け入れ体制について、他県の状況を調査したところ、37の道府県で全国募集を実施していました。
調査では、生徒募集に効果を上げている学校がある一方、志願者の低迷が続くなど、課題を抱えている学校もあることがわかりました。
今後は、他県の取り組み等をさらに詳細に調査する他、地元市町と連携しながら、地域産業の後継者の確保や育成の可能性を広げるため、まずは水産系の学科における柔軟な生徒募集について、引き続き検討してまいります。
最後に、専門学科における地域産業に係る学びについてのご質問ですが、第3期千葉県教育振興基本計画では、学校が地域の企業等と連携し、地域で必要とされる人材育成のための職業教育の推進に取り組むこととしています。
例えば、銚子商業高校では、1年生全員と海洋科の3年生を対象に、銚子市や風力発電会社地元漁業協同組合による出前授業を行っています。
さらに今年度は、地元団体と連携し、ドローンを活用した海洋環境調査についての講演会を予定するなど、地域の産業について学ぶ機会を設けています。
県教育委員会では、各学校の取り組みをホームページや研究会等により周知を図るなど、地域独自の産業と連携した学習活動が県内各地域で活発に展開されるよう努めてまいります。
以上でございます。
–議長
宮川太君。
質問・要望(第2回目)
–宮川太 議員
知事初め執行部の皆様、ご答弁ありがとうございました。
それではいくつか再質問と要望をさせていただきます。
最初に道路問題についてですが、まず八木拡幅については、新たに発注する函渠工事が完成までに2年かかるということですので、開通時期は早くても令和8年度以降になると思います。
今年3月に銚子連絡道路が匝瑳市まで開通し、地元の期待も高まっていることから、早期の開通を強く要望いたします。
次に、銚子バイパスについては、平成元年度に事業着手し、平成18年度までに3kmは供用していますが、既に35年目となります。
事業開始時に入社した職員が定年してしまうくらいの時間の長さです。
現在整備中の区間は、令和5年度の開通目標が示され、地元では大いに期待をしておりましたが、この開通目標は見直され、改めて示された令和6年秋ごろの開通も困難となったことは本当に残念でなりません。
完成目前目前の残る工事を計画的に進め、1日も早く完成していただくよう、強く要望いたします。
次にキャッシュレス化の推進について要望です。
使用料手数料の約1000の手続きのうち、県民の利用しやすい運転免許センターなどの窓口納付関係の130の手続きが現金に加えて、キャッシュレス決済が可能となり、また、高校入学検査料などの20の手続きでは、収入証紙に加えてキャッシュレス決済も可能となるなど、県民の利便性は遥かに向上したと思います。
また、収入証紙による約800の手続きについても廃止を検討するとのご答弁をいただきましたので大いに期待をしております。
あわせて、自動車教習所を初めとする事業者のキャッシュレス化による更なる利便性の向上として、ネット送金などについて、関係部局と検討していただくよう要望いたします。
次に、農業問題について再質問いたします。
千葉エコ農産物の取り組みは、減少傾向にあるが、認知度向上など取り組み拡大に向けて生産者を支援していくとの答弁をいただきましたが、千葉エコ農業の制度を継続し、取り組み拡大を目指すのであれば、県には一層努力していただく必要があるかと思います。
そこで伺います。
千葉エコ農業の取り組み拡大に向けて、更なる推進が必要と思うがどうか。
続いて子供医療費についてですが、国の先行的な取り組みの進捗状況を注視するとともに、必要な情報を県内市町村に提供するなど、マイナンバーカードの受給者証としての利用に向けて、県としても積極的に取り組んでいただくよう要望いたします。
次に、消防団について。消防団が活性化していくためには、まず現役団員が誇りややりがいを持って、意欲的に消防団活動を行っていくことが重要です。
そのためには、団員の負担軽減を図るとともに、消防団の活動が社会に広く認知される必要があります。
今後も消防団の活性化に向けた取り組みを進めるとともに、消防団員の声に耳を傾け、消防団員に寄り添った取り組みを進めていただくよう、要望いたします。
続けて、フェーズフリーについてですが、今回能登半島地震を踏まえ、災害時に非常に重要となる電力確保についてフェーズフリーの観点から質問させていただき、本県において、フェーズフリーの考え方を踏まえた取り組みが着実に進んでいることが確認できました。
避難所における良好な生活環境を確保するため、今後もフェーズフリーの考え方を積極的に取り入れて、多種多様な非常用電源の確保に取り組んで、いただくよう要望いたします。
次に、施設整備について要望と再質問をしたいと思います。
まずは銚子児童相談所について要望です。
銚子児童相談所の建て替えは、管内だけでなく、本県の児童虐待防止の推進にとっても重要です。
現在、実施設計を行っているとのことですが、令和9年度中の開設に遅れが生じることのないよう、スケジュールに沿って適切に施設整備を進めていただくよう要望いたします。
次に、銚子商業高校の大規模改修については再質問いたします。
銚子商業高校の本校舎の実施設計が入札不調となり、改めて入札するとのご答弁でしたが、そうすると、工事スケジュールが当初と変わることになりますので、教育活動への影響はどうなのか。
学校に通う生徒やその保護者にとって気になるところだと思います。
そこで伺います。
入札不調があったとのことだが、教育活動に影響はないのか。
最後に教育問題についてです。
47都道府県のうち37道府県が全国募集を行っている中で、本県の対応は遅れていますので、早急に全国募集に向けて取り組んでいただくよう要望いたします。
またこれから銚子沖には全国に先駆けて洋上風力発電ができますのでこれをうまく海洋科と連携させるなど、地域産業と連携した事業の充実を図り、地元への就職に繋がるような取り組みを一層推進していただくよう要望いたします。
以上で2回目の質問と要望といたします。
答弁(第2回目)
–議長
農林水産部長 前田敏也君。
–前田敏也 農林水産部長
千葉エコ農業の取り組み拡大に関するご質問にお答えいたします。
まず生産者の方々に対して化学肥料ですとか農薬の使用量低減などに取り組む農業者の認定制度である緑認定を併せて受けることで、税制優遇や融資特例などのメリットがあることを周知してまいります。
また、消費者向けに環境負荷の低減など千葉エコ農産物の価値について、各種イベント等を通じて理解を促すことなどにより、千葉エコ農業の取り組みが広がるよう取り組んでまいります。
以上でございます。
–議長
教育長 冨塚昌子君。
–冨塚昌子 教育長
銚子商業高校の改修事業の入札不調による教育活動への影響に関するご質問ですが、これまでに授業など教育活動に影響は生じておりませんが、全体スケジュールの見直しにより海洋校舎への移転移転時期が変更となることから、在校生初め、同校への進学を希望する中学生、その保護者などへ丁寧に周知をする必要があるため、学校と連携をとりながら進めてまいります。
以上でございます。
–議長
宮川太君。
要望(第3回目)
宮川太 議員
ご答弁ありがとうございました。
最後に要望させていただきます。
農業問題についてですが、恥ずかしながら自分も今回、生産者の方からこの話を聞くまで、千葉エコ農産物の認証制度を知らなかったですし、周りの方々に聞いても知らないという意見が多かったです。
消費者がこのブランドを知らなければ、いくら生産者が努力しても、付加価値になりません。
さらに推進していくのであれば、まずは消費者への理解促進に努めていただくよう要望いたします。
最後に、施設整備についてですが、銚子商業高校の本校舎の実施設計の入札不調について、事業等の教育活動に影響はないということなので、安心しましたが本校舎から海洋校舎への移転時期が変わるとなると、現1、2年生や今後入学する生徒や保護者の影響に出るため、移転時期についてはしっかりと周知していただくよう要望いたします。
以上で質問を終わらせていただきます。
ありがとうございました。