本日の県議会をいち早くお伝えいたします。
本日(2024/2/27)午後二人目の一般質問は、立憲民主党の秋山陽議員でした。
質問項目
- 金属スクラップヤード等事業について
- 水道事業の統合・広域連携について
- 都川の管理について
- こども施策について
- 教育問題について
- 県立美術館について
- リノベーションまちづくりについて
- マリンスタジアムについて
- 稼げる農業について
- スポーツの振興について
- その他
議会質問・答弁の書き起こし全文
【午後二人目】一般質問 秋山陽議員(立憲民)
–議長
次に、秋山あたる君。
–秋山あたる 議員
皆さんこんにちは。千葉市若葉区選出、立憲民主党の秋山あたるです。
まず初めに、元旦に起きた能登半島沖地震において、亡くなられた方々にお悔やみを申し上げるとともに、被災された皆様にお見舞いを申し上げます。
また、現地で復旧復興に向け懸命に作業されている皆様に敬意と感謝を申し上げます。
さて、千葉県議会で初めての登壇となります。千葉市議会で取り組んできたテーマ、また、千葉市との連携などを中心に伺ってまいります。
今議会からタブレットが導入されました。私も早速利用させて頂いております。
まだ課題はありますが、議会を初め千葉県内におけるDXの推進にも力を入れていく所存です。
それでは、質問に入ります。まず初めに、金属スクラップヤード等事業についてです。
昨年の9月議会で条例が可決され、今年4月から施行される同条例に基づき、県庁職員が県内全域への周知作業に早急に取り組んでいると伺っております。
千葉県全土の金属スクラップヤードの数は増えており、私の地元でもある千葉市若葉区も、千葉県内においても数が多い地域の一つであります。千葉市でも独自の条例を基に取り組んでいますが、先行して行ったため、周辺市町村への影響が懸念されます。
金属スクラップヤード内での火事も多く、私自身も消防団の一員として何度も出動しており、大きな課題の一つとなっております。騒音や就業時間などによる近隣住民に対するトラブルも多くある中で、本年4月から施行される条例の効果について大きく期待するところです。
そこで伺います。千葉県特定再生資源、屋外保管業の規制に関する条例の施行に向け、遵守すべき具体的な基準の制定や周知指導の状況はどうか。
次に、水道事業の統合、広域連携についてです。
千葉県水道広域化推進プランでは、七つのブロックごとに現状の分析と、末端給水事業体が単独で事業継続した場合の見通しの予測を行った結果、現行の料金水準では、将来的な資金不足が予想される事業体が多くなっており、持続的な経営を継続していくためには、計画的な水道施設の更新とともに、水道事業の独立採算制の原則を踏まえた適切な料金水準の検討が必要ということです。
人口減少が進んでいく中、千葉県内の水道事業については、未来をしっかりと見据えて取り組まなければいけない課題だと考えます。現在千葉市においては、上水道の供給が千葉市水道と県県営水道にわかれており、内陸部にある若葉区、緑区の一定区域において、千葉市水道が供給を行っているところです。
現在九十九里南房総ブロックの統合の検討が進んでいる中ではありますが、地元である千葉市の状況についてもお伺いいたします。
県営水道等、千葉市水道の統合、広域連携に向けての進捗状況はどうか。
次に都川についてです。昨年に発生した台風13号は、千葉県においても猛威を振るい茂原市や市原市を中心に浸水の被害が多くありました。
来年度の予算においても、災害対策の重点的な政策として、河川への対策が組み込まれております。千葉市若葉区には、鹿島川、都川、坂月川などがあり、台風が来るたび、浸水しないか不安の声を地元住民から寄せられ、千葉市議時代にも多くの要望をいただきました。
その中で、今回は都川について取り上げさせていただきます。都川の大草町付近では、過去4回ほど浸水をしており、そのたびに地域の住民の方々は悩まされており、被災されても、今回は床下浸水でまだ良かったとお話があるほどでした。
大草町自治会からも要望が出ており、昨年6月には、同じ若葉区選出の小川県議も取り上げておりましたが、命や生活財産に関わることですので、千葉市若葉区選出の県議としてしっかりと取り組まなければならないと考えております。
そこで伺います。都川上流上流域の浸水対策はどうか。
次に、子ども政策についてです。昨年6月の我が会派の代表質問において取り上げました事柄について、進捗を含め、伺いたいと思います。こども基本法が令和5年4月に施行され、こども大綱が同年の12月に国から策定されました。
子供の権利を行政がしっかりと守っていく必要があり、県としての取り組みも必要不可欠だと考えます。
以下こども大綱の文章を引用します。こども大綱に定める子供政策については、原則として当該子供政策の具体的な目標およびその達成期間を定めるものとする。
都道府県はこども大綱を勘案して、都道府県子供計画を定めるよう、また、市町村はこども大綱および都道府県子供計画を勘案して市町村子供計画を定めるよう努めるものとする。
以上、こども大綱に記載があり、千葉県は子供計画の策定に取り組むと自民党代表質問の際に答弁がありましたが、
今後の子供政策について伺いします。国のこども大綱を踏まえ、県として今後どのように子供政策に取り組んでいくのか。
千葉市においても、こども基本条例の制定に向けて取り組みが進んでおり、総則検討部会、子供の権利の保障検討部会、子供の意見表明と社会、社会参画検討部会、子供に関する政策の推進検討部会の四つの部会にわかれ、協議をしながら策定に向けて取り組まれています。
県としても、条例を制定し、千葉県内に住む子供たちがのびのびと暮らせる環境作りや政策を進めていくことが必要だと考えます。
そこで伺います。千葉市では、子供の権利の保障や子供の意思表明と社会参画等を内容とする仮称千葉市こども基本条例の制定に向けて検討を行っているが、県も独自の条例を制定すべきと考えるがどうか。
次に、教育問題についてです。一つ目に、部活動の地域移行についてです。
代表質問でも取り上げておりましたが、教員の働き方改革の一つとして、部活動の地域移行が、令和3年度からモデル事業がスタートし、令和5年度から、休日における地域移行が各市町村でスタートしております。
千葉市議会でも部活動の地域移行について取り組み、スムーズな移行ができるよう提言してきたところです。
県においては、市町村を支援するという観点から伺います。国の検討会議においても、人材や費用など様々な課題が挙がっているところですが、それぞれの地域に合わせた移行を行うためにも、市町村がまずは協議会を設置し、協議していくことが大切だと考えます。
県として、協議会の設置を促進し、全国の先進事例や市町村における有益な情報を共有するという。重要な立場でもあります。
そこで伺います。各市町村における地域移行に向けた協議会設置に関わる県の支援状況はどうか。
また、自動車の質という観点において、技術面の指導も大切ですが、子供の安全や体の成長に合わせた指導も大事な観点です。子供たちが楽しく安全に、そして親御さんたちが安心して子供を預けれるようにするためにも、子供を指導するにあたり、基礎的な知識が必要となります。
そこで伺います。休日部活動の地域移行に関わる指導者の質を担保するために、県はどう取り組むのか。
次に学校の校則についてです。昨年6月に野田宏規県議も取り上げており、校則を学校のホームページなどで公表したり、学校説明会において説明をすることで、生徒に校則の方針を確認してもらっていると伺っております。
令和4年には、生徒指導提要も改定され、校則についても見直しをするように書かれており、県教育委員会もしっかりと取り組んでほしいところです。よく話題に挙がっていたブラック校則について是正されるのはもちろんのことですが、現代社会に合わせ、また、生徒や教職員がお互いに意見を出し合い、校則について見直していく機会を設けることが大事だと考えます。
高速はある意味、社会におけるルールであり、ルールについて考え、自分の意見を主張することは、主権者教育に繋がるとも考えます。
そこでお伺いします。生徒が校則について主体的に考え、見直していく取り組みが重要と考えるかどうか。
しかしながら、校則については校長先生の権限が多く、一つの校則を生徒たち自身で変えていくだけでも、多大な労力と時間が利用されます。
ましてや、社会通念上合理性のない校則に対して、生徒たちの限られた時間をつぎ込むことは適切でないと考えます。
そこでお伺いします。社会通念に照らし合理性のない校則の是正に向け、県はどのように取り組んでいくのか。
次に、千葉県立美術館についてです。千葉県150周年記念が昨年6月から始まり、各部署での取り組みもある中、千葉県立美術館においても、その取り組みを行われてきたところです。
特にオランダ文化交流事業のテオ・ヤンセン展では、私の周りからも行って良かったとの感想をいただきました。県内外から多くの方にお越しいただいたと伺っております。
近年では、クリエイティブな発想も必要なことから、発想力を高めるためにも、芸術や文化に触れ、価値観を広げることは良い機会だと考えます。2月15日から千葉県立美術館活性化基本構想のパブリックコメントもスタートしたことから、県民に関心を持っていただくことが必要です。
そこで伺います。広報上の課題への取り組みはどうか。
千葉県立美術館では、年配の方の利用が高いと聞いており、若い世代の人たちにも訪れてもらい、リアルの芸術に触れてもらうことも大切だと考えます。
そこでお伺いします。若年層へのアプローチをどのようにしているのか。
次に、イノベーションまちづくりについてです。現在日本では人口も高止まりになり、街も発展から持続可能や、今まであるものを効率よく使っていくことに転換しつつあり、まち作りにおいてもそのような取り組みが進んできています。
行政が行っていくには様々な制約もあることから、官民が連携をしていくことが重要だと考えます。ピンポイントな地域おこしもあり、各市町村が担う部分もありますが、千葉県を盛り上げていく意味でも、各地域に対して支援が必要です。
また、今後、エリア的にも取り組んでいくことが考えられます。
そこで伺います。リノベーションまち作りに取り組む市町村に対し、県はどのような支援を行っているのか。
次に、マリンスタジアムについてです。千葉ロッテマリーンズは、千葉市のマリンスタジアムを拠点に活動しており、全国的に見ても人気のある球団です。千葉市はもちろんながら、千葉県民にとっても有益なエンターテイメントであります。拠点であるマリンスタジアムが建設されてから30年を迎え、老朽化が激しいことから、千葉市では昨年度、マリンスタジアムのあり方検討基礎調査を行い、今後改修となるか、建て替えとなるかが注目されているところです。
土地は千葉県が保有しており、今後、千葉市の決定により、マリンスタジアムのあり方を進めていく上で、連携をしていかなければいけません。新マリンスタジアムを迎えるためにも、スムーズな連携が必要だと考えます。
そこで伺います。マリンスタジアムの建て替え改修に当たり、今後県はどのように対応するのか。
次に稼げる農業についてです。現在日本では、農家の数が20年前と比べ、2分の1となってきており、千葉県においても同じような状況となってきております。
農家さんの後継問題を初め、農業の担い手を補うことが喫緊の課題であることはいうまでもありません。なかなか就農に行き着けない、できても、数年で離脱してしまう背景として稼ぐことが難しいことが挙げられます。
これから農業に対して魅力を持ってもらうためにも、県として農家に対し様々な支援が必要だと考えます。
その一つとして、若手の力も必要であり、これから始めることはもちろん、規模拡大を考える経営者に対して支援は重要だと考えます。農地が大きくなれば、それだけ収穫できる量も増え、一つの稼げる農業の形に結びつくと考えます。
そこでお伺いします。規模拡大を目指す若手農業者をどのように育成していくのか。
最後にスポーツ振興についてです。2021年に東京2020オリンピックパラリンピックがコロナ禍で様々な制限がある中でしたが、開催されました。千葉県では、フェンシング、テコンドー、レスリング、サーフィン。
パラリンピックでは、ゴールボール、シッティングバレーボール、テコンドー、車いすフェンシングが実施されました。3年前のオリンピックパラリンピックを通じ、スポーツは体の健康に限らず、見ることを通じて、感動、感激を覚えることを改めて感じたところです。
私もテニスをプレーすることが趣味であり、車いすテニス界においては国枝さんや、近年では小田選手が活躍を見せております。テニス競技の中にもパラスポーツはいくつか種目があり、車いすテニスやデフテニス、ブラインドテニス、立位テニスなどがあります。
テニスという一つのツールをきっかけに、障害のある方と接する機会があり、その方々と話し合うことで、障害に対する理解が深まり、視野も大きく広がりました。私自身、スポーツをしていることもあり、スポーツが多くの方々と結びつき、受付となってほしいと考えています。
今年の1月1日から、多様性条例が施行され、パラスポーツへの興味や取り組みが千葉県内で進んでいくことを期待しており、その取り組みを進めている市町村や各団体に対して、県からより一層の支援が必要だと考えます。
そこで伺います。県として、パラスポーツの普及促進に向けて、市町村や競技団体等を積極的に支援していくべきと考えるがどうか。
午前中に茂呂県議も取り上げておりましたが、パリオリンピックパラリンピックが本年、その4年後にはロサンゼルスオリンピックパラリンピックが開催されますが、パラアスリートも、現在のアスリートと同じようにサポートが受けられる環境の整備が必要です。
日本スポーツ協会が主催している指導者研修に参加した際、ボッチャ選手をサポートしている関係者からお話を伺いました。重度障害のボッチャ選手は、渡航する際にシートを障害に合った特別なものに変更したり、付き添い人も必要となります。
一般のアスリートよりも労力はもちろん、費用面でも大きな負担になっているとのことでした。1人1人のアスリートを公平にサポートしていくためにも、パラアスリートに対する支援は重要と考えます。
そこで伺います。本県におけるパラアスリートの支援に関する取り組みや状況はどうか。
以上で1回目の質問といたします。知事初め執行部の皆様には、明快なるご答弁をよろしくお願いいたします。
–議長
秋山あたる君の質問に対する当局の答弁を求めます。知事 熊谷俊人君。
–熊谷俊人 知事
立憲民主党の秋山あたる議員のご質問にお答えをいたします。
まず県立美術館についてお答えをいたします広報についてのご質問ですが、県立美術館ではこれまでも、ポスターやホームページなどを活用した広報活動を行ってきましたが、収蔵品や展示、建物など館の魅力が十分に伝えきれていないことが課題だというふうに認識をしております。
そこで昨年10月から広報に関する専門的な知識や実務経験のある副業人材をブランディングアドバイザーとして採用し、館全体の広報に関する助言や職員の意識開発、各スキルアップを図っているところです。
来年度は開館50周年を記念した様々な記念事業を展開する予定でありこれを機により多くの方々に館を知っていただき、親しみを持っていただけるよう、県立美術館全体の価値を高める取り組みとともに効果的な広報を展開するなど魅力の向上に努めてまいります。
次に稼げる農業についてお答えをいたします若手農業者の育成についてのご質問ですが、担い手の不足や高齢化が進む中、本県農業の維持発展を図るためには、生産の効率化や規模拡大に取り組む意欲ある若手農業者の経営感覚を養うことが重要です。
そのため県では関係機関と連携し、意欲ある若手農業者を対象に、先端技術や経営のノウハウを習得できる研修や、要望に応じて財務管理などの個別課題に対応した専門家の派遣に取り組んでおります。
来年度からは家族経営から雇用導入した経営に発展させるケースなどを想定して、新たに中小企業診断士によるコンサルティングを実施するなど、本県農業の将来を担う若手農業者を支援をしてまいります。
私からは以上でございます。他の質問につきましては担当局長からお答えをいたします。
–議長
環境生活部長 井上容子君君。
千葉県特定再生資源、屋外保管業の規制に関する条例についてのご質問にお答えいたします。
県は、事業者が遵守すべき基準として、火災防止のため、保管物の高さを5m以下保管物の集積面積を200平方メートル以下とすることや、ヤードとして規制対象となる重機の種類などの基準を定めた条例の施行規則を令和5年12月に公布したところです。
市町村等から、令和5年12月末現在で、ヤードとして報告のあった623ヶ所のうち、県が所管すべき519ヶ所を順次訪問し、遵守すべき基準や許可手続きなど、条例の規制内容を事業者に対して丁寧に説明するとともに、保管物の高さの是正などを指導しています。
条例の円滑な施行に向けて、今年度中に県が所管すべき全てのヤードを戸別訪問し、条例の周知や基準遵守のための指導を厳正に行ってまいります。以上でございます。
–議長
総合企画部長 冨沢昇君。
まず、水道事業の統合広域連携に関するご質問にお答えいたします。
県では令和5年3月に策定した水道広域化推進プランに基づき、各地域の水道事業体や市町村と連携しながら、水道事業の統合、広域連携について検討を継続しているところです。
千葉市を含む県水道の給水地域は、千葉市と同様に、県営水道と市営水道が給水している市がある一方、県営水道のみが給水している市もあるなど、各市の水道事業への関わり方や経緯等の違いがあり、統合広域連携に係る考え方にも相違が見られます。
引き続き、関係11市や県企業局と連携し、地域共通の考え方を整理しながら、経営の安定化に資する。取り組みの検討を継続してまいります。
次に、マリンスタジアムの建て替え改修についてのご質問ですが、マリンスタジアムについては現在、千葉市において、昨年度実施したZOZOマリンスタジアムのあり方検討基礎調査の結果を踏まえ、関係者と調整を行いながら、スタジアムの建設方法や場所に加え、機能や規模、事業費などについて検討を加えた基本構想の策定が進められているところです。
県としては引き続き市と緊密に連携を図りながら、マリンスタジアムの建て替え改修が、幕張新都心の魅力向上や更なる活性化に繋がるよう、必要な協議に応じてまいります。私からは以上です。
–議長
県土整備部長 池口正晃君。
–池口正晃 県土整備部長
私からは、都川上流域の浸水対策についてのご質問にお答えします。
都川では、流域における浸水被害の軽減を図るため、県と千葉市が一体となって、流域治水を推進する。
都川水系流域治水プロジェクトを令和3年度に策定しました。
このプロジェクトのうち、都川上流域においては、堆積土砂の撤去、樹木伐採、小物撤去などを行うこととしており、今年度は大草橋下流の堆積土砂の撤去および小物撤去を行ったところです。
今後、大草橋付近において、河川監視カメラの設置や大草橋上流の右岸の堤防嵩上げ工事を実施してまいります。以上でございます。
–議長
健康福祉部長 高梨みちえ君。
–高梨みちえ 健康福祉部長
私からは子供政策についてお答えいたします。
まず、国のこども大綱を踏まえた県の今後の取り組みに関するご質問ですが、こども大綱においては、子供を権利の主体として認識し、その最善の利益を図ることや、子供の視点を尊重し、その意見を聞き、対話しながら進めていくこと等が施策の基本的な方針として定められています。
県では、国の大綱関し、県の子供政策の共通の基盤となる計画を策定し、子供や若者等のライフステージに応じた切れ目のない支援をより総合的に推進してまいります。
次に、子供の権利条約条例に関するご質問ですが、こども基本法では、全ての子供が個人として尊重され、基本的人権が保障されるとともに、差別的取り扱いを受けることがないようにすること等が基本理念に掲げられており、県としても基本理念にのっとり、施策を実施していく責務があります。
子供の意見表明については、こども基本法により、子供政策の策定や実施に際し、子供等の意見を幅広く聞くこととなっています。また、子供の権利に関する条例の制定は、子供の権利擁護を推進するための施策の一つと認識しています。
今後、施策の検討に当たっては、国等の動向を注視しながら、子供等の意見を反映するよう努め、子供の最善の利益を図ってまいります。以上でございます。
–議長
教育長 冨塚昌子君。
–冨塚昌子 教育長
初めに部活動の地域移行に向けた協議会設置への支援についてのご質問ですが国や県のガイドラインでは、市町村ごとに地域移行に係る方針等を話し合う協議会を設置するよう求めており現在全体の約83%にあたる。
44の市町村が既に設置済み、または年度内に設置を予定しています。県教育委員会では協議会の設置や運営にかかる費用を支援する他、県内5ヶ所の教育事務所ごとに総括コーディネーターを配置し、市町村への訪問により具体的なアドバイスを行っております。
–冨塚昌子 教育長
引き続き、未設置の市町村に対して、設置に必要な規定のモデル案を示すなど、それぞれの状況に応じた支援を行ってまいります。
指導者の質の担保に係るご質問ですが、公立中学校の休日部活動の地域移行の推進に当たっては、生徒や保護者が安心して参加できるよう、専門性を有し、的確な指導ができる人材を確保することが大変重要であると認識しております。
そこで県教育委員会では、現在指導に当たっている方々を対象に、県内プロスポーツチームの協力を得て、最新の技術指導やコンプライアンスに係る研修等を実施し、指導力の維持向上を図っているところです。
今後は、日本スポーツ協会が実施している公認スポーツ指導者資格取得の推奨や、各競技団体による指導者講習会への参加促進などにより、地域移行に係る指導者の更なる質、資質の向上に努めてまいります。
次に、いわゆる校則の見直しに関するご質問ですが、生徒が校則の見直しに参画することは、校則の意義を理解し、自ら守ろうとする意識を醸成するとともに、主体的な課題解決意欲の育成にも繋がることから、積極的に取り組むよう、県立学校に指導してまいりました。
高等学校の中には、NPO法人にファシリテーターの派遣を求め、校則について議論を深めた事例や、企業の助言のもと、ブランディングの視点から、制服等のあり方を考え、自校の魅力を再認識し、学校生活の充実に繋げた事例が報告されています。
今後もこれらの取り組み事例を、管理職や生徒指導担当教員を対象とする会議で周知し、学校の実態に応じ、校則の見直しに生徒が主体的に関わる取り組みが推進されるよう努めてまいります。
最後に、校則についての県教育委員会の取り組みに関するご質問ですが、これまで県立学校では、校則の公開を始め、決まりを作った背景や、見直す場合の手続きを示すなど、生徒や保護者等が校則への理解を深めるため、改善を進めてきました。
今後、校則の一つ一つの規定の内容についても、学校や地域の状況、社会の変化等を踏まえて、その意義を適切に説明できるかなどの視点でさらに見直しを加えていく必要があると考えています。
そのため県教育委員会では、各学校に対し、学校の内外を問わず不要に児童生徒の行動を制限しているものがないかなど具体的な観点を示して、見直しを促す取り組みを行っているところです。以上でございます。
–議長
スポーツ文化局長 岡田慎太郎君。
–岡田慎太郎 スポーツ文化局長
県立美術館について、若年層へのアプローチに関するご質問ですが、若年層に芸術文化に慣れ親しんでもらうことは、本県の芸術文化のより一層の振興に当たり重要であると認識していますが、令和4年度の県政世論調査では、20代、30代の県立美術館の利用経験が、他の年代に比べて低くなっています。
このため県では、近年、特に若年層に人気がある新進気鋭の若手アーティストによる企画展の開催や、アーティスト本人出演のイベントなど参加型のプログラムを積極的に行うなど、若い世代に響く取り組みを展開してきたところです。
現在策定中の県立美術館活性化基本構想においては、活動方針に、次世代の感性を育成する場として、を掲げ、いつ来ても新しいジャンルのアーティストや作品に出会う機会を創出し、アートの無限の可能性を伝え、若い世代の感性を育むよう取り組んでまいります。
次に、パラスポーツの新普及促進に向けた支援に関するご質問ですが、パラスポーツの普及促進には、市町村や競技団体等において、身近な地域でパラスポーツに親しむことができる環境作りを進めていくことが重要であると考えています。
そこで県では、市町村が実施する体験会等の企画運営への協力や人材育成の助言などを行う。パラスポーツコーディネーターを派遣するとともに、競技団体が行う体験会等への助成を行っています。
今年度は6団体にコーディネーターを派遣するとともに、19団体に助成を行っており、今後、これらの事業の利用が一層進むよう、活用事例やその効果などについて、様々な機会を通じ周知を図り、市町村や競技団体等におけるパラスポーツ普及促進の取り組みを積極的に支援してまいります。
最後に、パラアスリートの支援に関する取り組みや状況についてのご質問ですが、県では、パラアスリートの競技力の向上を目的に、パラリンピック実施競技を対象として、県ゆかりのパラアスリートと所属するパラスポーツチームを強化指定し、支援を行っています令和5年度は18競技73名の選手と、7競技11チームを指定し、選手の競技力向上に向けた強化合宿や海外遠征、競技用具の整備等への助成を行っているところです。
令和6年度は、4年後に開催が予定されているロサンゼルスパラリンピックで追加される競技も新たに新たに対象とするなど、支援の充実を図ってまいります。以上でございます。
–議長
都市整備局長 小川剛志君。
–小川剛志 都市整備局長
リノベーションまち作りについてのご質問にお答えいたします。
イノベーションまち作りは、町中の空き家や公共空間などの既存ストックを再生し、新たな賑わい作りを官民連携で行うもので、地域の活性化や魅力の向上を図るための有効な手段の一つであるとともに、都市機能の転換、イノベーションは、都市の持続的な発展のため、大変重要であると考えます。
現在、県内においては、千葉市や館山市、市原市などでイノベーションまち作りの取り組みが進められており、既存の公共施設や空き家を子育て支援施設やマルシェ、宿泊施設として活用するなどの事例が見られます。
県としては、市町村に対し、国の補助制度や、全国の先進事例を紹介するなど、情報提供に努め、引き続き市町村を積極的に支援してまいります。私からは以上でございます。
–議長
秋山あたる君。
–秋山あたる 議員
知事初め執行部の皆様ご答弁いただきありがとうございました。
何点か再質問等要望を行います。まず初めに金属スクラップヤード等の事業について要望を述べます。千葉県が所管すべき全金属スクラップヤード事業者に対して直接赴き、周知や指導の徹底を行っていただけるとのことに評価をいたします。
4月施行に向け、引き続き事業者に対し、取り組んでいただくことと同時に、不適正な金属スクラップヤード等に対しては、厳正な指導を行っていただくようお願いいたします。
また、今回の条例の中では、住宅地と金属スクラップヤードの距離については規制はされていませんが、施行後の状況を見つつ、必要と判断した場合は、適宜追加するよう要望いたします。
–秋山あたる 議員
次に、水道事業の統合広域連携についてです。
事業体の統合にこだわらず、浄水場など各種施設の共用など、早期に県千葉市双方に財政効果が出る方法の検討を要望いたします。また、今後の人口減少を踏まえ、合理化およびコスト縮減に繋がる施設整備の取り組み、また、施設整備に当たっては、国の交付金等、有利な財源確保にも努めるよう要望いたします。
次に子供政策についてです。
これから計画を立て、施策についてもそれに伴い進めていくものだと理解いたしました。
こども大綱にもありますが、若者についてもしっかりと支援を行っていただくよう要望いたします。条例については、まずは計画を立ててとのことですが、千葉市のように、検討委員会など有識者からも意見を伺い、実効性のある施策に繋げていただくよう要望いたします。
こども施策としても、様々な支援や環境整備が必要となってきます。まず深刻化している困難な若者の事例として、市販薬の過剰摂取、SNSをきっかけとした性犯罪被害、ヤングケアラー、若者ケアラーの表面化、ひきこもりの長期化といった問題があり、学校や家庭に加え、地域や行政が協力して推進する対策が、求められています。
また、子供の安全を大人の管理や監視という手法ではなく、できる限り寛容な形で見守ることが、意見表明、特に社会参画という点では重要であり、安心して発言できる雰囲気がなければ、子供が意見を言うことは難しいと考えます。
子供の意見を尊重することや、意見表明の考え方は、これから、あらゆる場に啓発し、広げていかなければいけません。これらの取り組みが推進できるような計画を期待しております。
子ども施策の最後に提案です。
今後計画を策定した後に、計画の実効性を高めるため、子供政策全般について、予算や庁内横断的な調整に関する権限を持つコミッショナー的な役職も必要だと考えます。
こちらもご検討いただきたくお願い申し上げます。
教育問題については、再質問をいたします。
部活動の地域移行についてですが、年度内までに設置済み。また、設置予定の市町村は約83%で、未設置の市町村に対しても、費用の助成や総括コーディネーターが入り、市町村の支援を行っているとのことでした。
実際に現場で調整する役目の地域コーディネーターも大切だと考えます。
そこで再質問します。市町村の地域コーディネーターに対して、県はどのように支援していくのか。
校則についてですが、実際に校則を変えたいという生徒たちが考えた際、どのような手続きを踏んでいくのか気になるところです。
そこで伺います。校則を見直す際の手続きとは具体的にどのように行うのか伺います。
次に、千葉県立美術館について要望を述べます。
来年創立50周年に向けて副業人材の活用した方法に力を入れていくとのご答弁を確認いたしました。
また、20代に向けてのプログラムを今年度様々取り組まれたということでそのあたりについては大変評価するところです。広報については、様々な手段があり、インフルエンサーの活用も有効であると考えます。
現在の若者に有効なものはもちろんですが、近年YouTube界でも勢いのあるVTuberの活用も有効だと考えます。近年の広報の媒体が複雑化していますが、若年層へのアプローチの一つとして活用することを提案いたします。
これは美術館に限らず、他部署においても、若年層へのアプローチの手段として積極的に活用していただきたいと思いますのでよろしくお願いいたします。
次にマリンスタジアムについてです。マリンスタジアムは千葉県民において重要な拠点の一つです。千葉市との連携を密に図りながら、新しいマリンスタジアムに取り組んでいただくことを要望いたします。
次に、稼げる農業についてです。今までの農業のイメージは、自然のあるところでゆったりと農業、農作業に取り組むというイメージがあったかと思います。
もちろん実際はゆったりしているわけでもなく、大変な作業となっているわけですが、その作業に見合った金額をしっかりと稼げるんだというイメージを持ってもらうことが大事だと考えます。
1人でも多くの若い農業者が夢や希望を持って働けるよう、県としてしっかりと取り組んでいただくよう要望いたします。また、家族経営から雇用を導入した経営についてのコンサルティングも行うとの答弁がありましたが、物価高騰している影響で雇うのも大変だという声を私の地元の農家さんからもいただいております。
こういった方に対しても支援が広がっていくことを期待しております。
最後にスポーツ振興についてです。
県において、パラスポーツコーディネーターの派遣や競技団体が行う体験会等への助成を行っているとのことでした。パラスポーツフェスタを統括方面でも開催し、多くの方にご参加いただいたと聞いており、大変嬉しく思います。
これらの取り組みは、パラスポーツの広げるということを一つの目的としておりますが、障害のある方で、スポーツにゆかりがなかった方が、初めの一歩を踏み出すには様々なハードルがあります。それを一つ一つ丁寧に、当事者の思いを大事にしながら、パラスポーツに参加してもらうためにも、専門のコーディネーターが必要だと考えます。
そのため千葉市においては、障害者が地域のスポーツ活動に参加するための繋ぎ役として、コーディネーターが、障害の種類、程度に応じたスポーツの紹介やサークル活動へのマッチングを行う。
千葉市パラスポーツコンシェルジュがあります。千葉県内においても、障害のある多くの方がパラスポーツに触れてもらえるよう、パラスポーツコンシェルジュの千葉県全域に展開することを要望いたします。
–秋山あたる 議員
また、アスリート支援についてですが、ロサンゼルスパラリンピックで追加される競技も対象とし、拡充していただけるとのこと、評価いたします。
パラスポーツの中でも、障害の内容によって支援する内容や金額も変わってくるため、アスリートに対して、十分な支援ができるよう要望いたします。
近年、アスリートの出身地を取り上げ、応援する地元自治体も増えております。パラアスリートの関心も高まっており、私も千葉県出身の選手が活躍しているのを見るとつい追ってしまいます。
そこで提案ですが、千葉県を代表する選手はもちろん、千葉県から世界に向けて活動している次世代アスリートに対して、千葉県次世代アスリート大使を任命し、チーバくんのワッペンを付け、ユニフォームにつけて活動してもらうのはどうでしょうか。
千葉の魅力を国内外に広く発信し、貢献意欲を喚起する点でも多くの方に、チーバくんを見てもらう機会を増やすことは大切だと考えます。
また、アスリートも千葉県の誇りを持って、選手活動に取り組んでもらえると考えます。
千葉県をアピールするという点でご検討ください。
パラスポーツについて様々お話しましたが、将来パラスポーツがスポーツと一緒の括りで扱われることを目指し、私自身も取り組んでまいります。以上で再質問と要望といたします。
–議長
教育長 冨塚昌子君。
–冨塚昌子 教育長
まず地域移行に向けた市町村の地域コーディネーターへの支援に関するご質問ですが、県が配置している総括コーディネーターが、近隣市町村間のネットワーク作りを目的とした協議の場を設ける他、他の自治体の体制作りに関する好事例の情報を提供するなどにより支援を行ってまいります。
次に、生徒の参画による校則見直しの手続きに関するご質問ですが、見直しの手続きについては各学校で定めることとしておりますので、具体的な一つの例として申し上げますと、まず定期的に生徒および保護者にアンケートを実施し、これを生徒会が集約し、議論を重ね原案を作成します。
その後職員会議で協議し、最終的には生徒総会で過半数の賛成をもって校長が承認し、成立させるというものがございます。以上でございます。
–議長
秋山あたる君。
–秋山あたる 議員
ご答弁ありがとうございました最後に要望を行います。
教育問題について最初に部活動の地域移行についてです。
地域コーディネーターについては、地元の状況をよく知っている人材を、市町村から設置されることが望ましいですが、それが難しい市町村が出てくる可能性があります。
人材確保ができないため、事業が遅れたり、移行がうまくいかなくなってしまっては本末転倒です。
その際は、地域の状況を分析し、実働できる。コーディネーターの派遣や紹介などを県から支援することを要望いたします。
また、未設置の市町村が、部活動地域移行が掲げているスケジュールに対して遅れが出ないよう、引き続き手厚い支援を要望いたします。指導者の質を担保するために研修を行っていく必要がありますが、その数は今後増えていくことが予想されます。
指導者研修の講師の数をしっかりと確保していくためにも、日本スポーツ協会や、特に民間のスポーツ団体と連携をしていくよう要望いたします。
最後に校則についてです。
校則の変更の手続きについては、例で挙げていただきましたが、私が学生時代のときとさほど変わらず、生徒総会を通して校長先生が承認するという流れでありました。生徒総会を通じて、校則を変更するにしても1人1人が意見を出し合うことが大切だと考えます。
学校内で話し合いをする上で、生徒1人1人が意見を出すためにも、ファシリテーターをつけるとより効果的であり、専門家に依頼するには予算が必要です。生徒だけでなく、教員もフェアに、そして充実した話し合いができるよう、予算を充てていただくよう要望いたします。
校則を取り上げて質問させていただきましたが、今の日本は民主主義であり、まずはお互い話し合い、意見を出し合うことから始まります。学校という社会の中で、それぞれの思いをぶつけることが今の日本社会について考えるきっかけにもなり得ます。
選挙権も引き下げられましたので、若い人たちが政治に対して興味を持ってもらえると嬉しく思います。
以上で私の一般質問を終わりにします。ご清聴ありがとうございました。
–議長
以上をもって本日の日程は終了しました。明日28日は定刻より会議を開きます。これにて散会します。