選挙のスタイルは、政治のスタイルにつながります。
これまで、組織を頼らず、信頼できる仲間お一人おひとりの力をお借りし、手作りで、自立した選挙を貫いてきました。後援会など仲間内を固めるのではなく、まちなかやネット上でオープンに発信してきました。
今回の選挙では、これまでのスタイルを維持しながら、もう一つ大きな実験をしてみましたので、報告したいと思います。
この10年間、柏まちなかカレッジという、「校舎はなく街全体がキャンパス」で、「お金がないのではなく、お金を介さない」、「専属の先生やスタッフはおらず、お互いが先生で、自分たちで学びの場を作り上げていく」活動を続け、しなやかな組織運営を体験してきました。
※詳しくは、拙著『地域も力を引き出す学びの方程式』(水曜社)をご参照ください。
最近では、オンライン会議システムを活用し、場所を越えた対話の場作りにも力を入れています。
この柏まちなかカレッジの経験を活かし、今回の選挙では3つの実験をしました。
1 まち全体を事務所
2 専属スタッフなし。
3 ネット上での対話の場を作る。
1「まち全体を事務所」では、トレーラーハウスなど移動事務所を検討しましたが、公職選挙法や夏の活動など、いくつかの課題をクリアする時間がありませんでした。
2「専属スタッフなし」については、実行しました。ただ、多くの方々が関わってくださる選挙において、「要」となる人間が、候補者・山下本人となってしまったため、ちょっとした受け渡しや事務手続き全般も、山下に集中してしまったことが反省点です。
3「ネット上での対話の場を作る」に関しては、対話までは実現できなかったかもしれませんが、手ごたえは得られました。
前回と同じでは面白くない。若い力を集めよう。
杉本事務局長からご提案いただき、チャレンジしました。物語では成功を収めるところですが、実際は簡単にうまくいくわけではなく、うまくいかないところは杉本さんにフォローしていただきました。
25歳の中山さんはじめ、18歳―21歳の仲間たちの活躍は目覚ましく、大いに刺激を受けました。
山下の選挙を応援に来たというだけではなく、その先に「より良い未来を作っていこう」という気持ちが引き出され、山下の選挙にお集り頂いた人たち同士の化学反応を観察することができました。
選挙という活動が、創造性豊かで、建設的で前向きな気持ちをもった柏の人々をつなぐプラットフォームでありネットワークとなることを目指しました。
選挙がダーティなイメージではなく、創造的で、ワクワクするような活動にしていきたい。
意味のない、無駄な活動ではなく、やりがいにあふれ、社会をよくするための効果的な方法と知ってもらいたい。
政治参加のリスクや参入障壁を減らし、多くの人が挑戦できる社会になってほしい。
そんな思いのもと、山下洋輔は活動しています。
毎月最終木曜日の夜は、柏まちづくり倶楽部を開催しています。
柏市議会の報告と意見交換、参加者がアイデアや疑問を持ち寄り、柏市や社会のこれからについて話し合う対話の場です。
議員になってから、ほぼ毎月開催しているので、70回以上、話し合ってきました。
「もっと、こうしたら社会は良くなる」といった考えをお持ちの方、地域に根付いた政策を考えたい方、政治を真剣に語り合いたいなど、参加者の方々から頂いたご意見やアイデアを、議会に活かしてきました。
私一人の研究や興味関心には限りがあります。一人ひとりの力を合わせれば、大きな可能性となり、力となります。
参加者それぞれが持つ専門分野や関心を持ち寄り、話し合うことで、私の議員としての幅も広がります。
これまで、柏市民だけでなく、また、投票権のない学生さんも参加してくれました。
いわゆる市政報告会というと、選挙前に、支持者が大勢集まり、政治家の実績や報告を聞くという形のものが多いのではないかと思います。
柏まちづくり倶楽部は、ふだんから毎月、少人数でも参加者が集まり、学び、自由に意見交換し、その意見をもとに、私が議会質問や議員活動に取り入れていきます。意見した参加者は、自分発のアイデアが議会で話し合われ、その後、どのように実現していくかを見守り、市政に注目することになっています。
柏まちづくり倶楽部では、生きた課題や生活に根ざした意見が交わされていると感じます。
人数の多さではなく、どれだけ市政に生かせるかを重視しています。参加者と共に、柏市を良くしたい。本音の話合いを目指してきました。
民主主義の拠点であり、創造の場であり、ビジネスの場であり、学びの場であり、出会いの場でもあります。
今後は、オンライン上での議論で、世界中の人が参加できる仕組みも作りたいと考えています。議論のテーマごとにアドバイザーを選ぶなど、市民が政治に参加しやすいような仕組みを構築中です。
柏市の政治やまちづくりにまつわる情報を共有するためのページとして「柏まちづくり倶楽部」を運営しています。一つのローカル・メディアとして育てていきたいと考えています。
Facebookグループ、メーリングリスト、Zoomなどで情報を持ち寄ったり、意見交換できる場も作ろうとも考えています。
ご興味のある方、ご連絡ください。
※柏まちづくり倶楽部 facebookページ
https://www.facebook.com/ikki.kashiwa/