未来を創る歴史家になりたい

週末に歴史研究会で発表を依頼されており、その準備に取り組む。

大学院生の頃に研究してたテーマに関する本を読み返してみる。当時は理解しきれなかったことが、議員経験などを経て、理解できるようになってきた。

一方で、歴史研究の経験が、現代社会の仕組みや出来事を理解する上で役立っている。

ゼミの大先輩が、研究時間外に、ヤクザを題材にした漫画を読み、中世の組織を理解しようとしていた。

研究に役立つと、相続争いなどのサスペンスが好きな先輩もいた。

フーコーなどの現代哲学や社会契約論を読んでいる人もいた。

自治会やお寺や神社の集まりを手伝っていた先輩は、史料を閲覧させてもらうというだけでなく、ムラ社会の仕組みを体感できると話していた。

歴史を理解するために、現代の社会を知る必要がある。
そして、現代の社会を理解するために、歴史を知る必要がある。

歴史の研究は、その時代の特徴や枠組みを浮き彫りにする。
目に見えない世論や人々の悩み、楽しみ、感じ方、考え方。うまくいっているのかどうかわからない社会の仕組みや経済状況。
当時の人々には気づかないことかもしれない。

その時代をどのように見ればよいかという見方を示すことは、今を生きる歴史家の考えを示すことになる。

先向きの不透明な今の日本で、しっかりとした社会の見方を示し、これからのビジョンを打ち立てていくことこそ、歴史家に求められているのではないだろうか。

私は、歴史研究の第一線に立つ人間ではないからこそ、研究業界のしきたりに囚われず、在野の歴史家として、市井の出来事に触れ、地域の方々のお話をお聞きし、自分自身も現代を懸命に生きながら、社会の構想を打ち立て、未来を創ることに関わっていきたい。

投稿者:

山下 洋輔

千葉県議会議員選挙(柏市)•立憲民主党公認候補予定者。 2021年10月、柏市長選挙(2021年)に無所属で立候補。43,834票を託して頂きました。その後、AIで水道管を救うFracta Japan株式会社の政策企画部長に。 元柏市議会議員。柏まちなかカレッジ学長。元高校教諭。2児の父。 教育学研究や地域活動から、教育は、学校だけの課題ではなく、家庭・地域・社会と学校が支え合うべきものと考え、「教育のまち」を目指し活動。著書『地域の力を引き出す学びの方程式』 (社)305Basketball監事。 千葉県立東葛飾高校卒業。早稲田大学教育学部卒。 早稲田大学大学院教育学研究科修士課程修了後、土浦日大高校にて高校教諭。早稲田大学教育学研究科後期博士課程単位取得後退学。 家族 妻、長男(2014年生まれ)、長女(2017年生まれ)