柏まちなかカレッジの魁!!!歴史塾(72)は、「信仰の海を訪ねて〜前田さんが語る、長崎•潜伏キリシタンの里体験旅行記」でした。
平日の夜にもかかわらず、今回も多くの方々にお集まりいただき、有り難いです。
お話しして頂いた前田 徳弘 さん、そして、企画や世話役をして頂いている歴史塾番頭の小峯 利彦 さんのお陰です。
この夏、前田さんがFacebookで投稿されていた五島列島の旅をうらやましく、拝見していました。
昨年、「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」が世界遺産に登録されたことに合わせて、登録の経緯や問題点などを魁!!!歴史塾でも話し合っていました。
今回は、世界遺産登録後に、実際、現地を歩いてこられた前田さんのお話をお聞きし、写真を見せて頂き、イメージが湧いてきました。
この五島列島の教会などキリシタン遺跡を築いてきた人たちは、どんな人だったのか。
江戸時代(1797年以降)、大村藩からキリシタン農民が108名が公式に移住し、その血縁地縁を頼って約3000名が移住したそうです。
移住者は山間僻地を開墾し、過酷な生活だったと考えられます。
前田さんから、潜伏キリシタンについて考えるヒントを3点示してもらいました。
1 「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」に、なぜ、浦上が入っていないのか?
2 「迫害に耐えて信仰を守り抜いたキリシタン」というカトリック教会側のストーリーをPRするあまり、日本の地域色の濃いカクレキリシタンの扱いが軽視されている。
3 そして、何より、迫害あっての潜伏であるにもかかわらず、布教•弾圧•迫害の歴史が加えられていない。
そのほか、柏から五島に移住してワイン作りをされている広崎さんのお話や地元の食文化についても盛り上がひました。
前田さんのお話をお聞きして、私も五島列島に足を運んでみたくなりました。
歴史や文化は、現代に生きる人にも関わる複雑な問題です。ましてや信仰はデリケートなテーマです。
分かりやすい説明は、安易で、危険だと思います。
歴史塾では、職場や友達同士など日常では話す時間の少ないテーマについて、じっくり語り合うことができます。
塾生と言っても、いつでも参加できますし、毎回来ないといけないということはありません。
そんなに歴史は好きでないという塾生も、楽しみに参加して頂いています。
みなさんも、ぜひ、ご参加ください。