「0円キッチン」は、廃油で走る車とゴミ箱で作ったキッチンカーのロードムービーでした。
地球の人口増加で食糧難は深刻な一方で、ものすごい量の食料が廃棄されています。
世界で生産される食料の3分の1は食べられることなく廃棄され、その重さは世界で毎年13億トン。
飲食店、家庭、スーパー、野山の野草や都市の街路樹、畑、畜産農家や食品加工工場、魚市場や漁船に足を運び、調査しています。
深刻な問題を楽しく解決するスタイルで、お金のかからない食料革命のアイデアが示されています。
・冷蔵庫を点検し、賞味期限にとらわれず、調理して食べる。
・野草や花も食べられる。外来種を除草剤ではなく、食べて減らす。都市の食べられる野草を共有するアプリもある。
・廃棄食材料理の食のイベント「チョッピングパーティー」
・ベルギーのエルスタール市では食料廃棄が禁止され、売れ残りを慈善団体を通して、貧困家庭に届く仕組みが制定。
・昆虫食
家庭の冷蔵庫に眠る捨てられるような食材を発掘する場面では、会場から笑いがこぼれていました。
誰しもが経験してそうな身近な内容ですが、社会の構造的な課題でもあります。
食は政治的問題でもあります。
経済の仕組み、私たちの働き方、そして生き方に関わるものです。
「忙しい現代人は生きる知恵を失ってしまった」という言葉もありました。
参加者同士の対話で、昔は工夫して食材を無駄なく使い、堆肥などにも活用したりしていたが、現代では「時間の余裕」がなくてできない。退職して、時間ができたから、取り組み始めた。そんなお話がありました。
柏まちなか映画館では、今回は食品ロスや食料廃棄の課題がテーマでしたが、生き方や環境、社会構造に関するテーマも取り上げられていきます。毎月鑑賞することで、それぞれの映画からの学びがつながり、深まっていけばと思います。
次回は6月6日、パワー•トゥ•ザ•ピープルを上映します。