今年は、図書館について考えた一年でした。
議員となり、6年。
これまで、教員ではなく議員として、1つの教室や学校だけでなく市内全体の教育環境をより良くするため活動してきました。
その中で学校教育だけではなく、社会教育の果たす役割と可能性を実感し、その拠点となる「図書館」を研究し、議会から提案してきました。
今年は、柏駅前に暮しと文化の新しい拠点づくりを実現させることを目指し、関心ある市民が自発的に集まった「かしわ知恵の森プロジェクト」にて、ライブラリー・ミュージアム機能を備えた施設づくりの呼びかけ文を作成し、発信することができました。
※柏駅前に新しい「暮しと文化の拠点」をつくりませんか?
また、柏のまち全体を図書館と見立て、お店や開かれた場所にある本棚を拠点に、本と人、人と情報、人と人が出会う仕組みを目指す「柏まちカレ図書館」の輪も広がってきました。
※「面倒さ」を味わう−秋の柏まちカレ図書館まつり
※柏のまちなかを図書館に!
今年最後の一冊は、「柏まちカレ図書館」で出会った『雨上がりのメデジン』(鈴木出版)でした。
コロンビアの都市メデジンの貧しい地区に生きる少年と図書館員の物語です。
作者のアルフレッド・ゴメスさんは言います。
「図書館は未来への希望であり、本は世界への窓となっている」、と。
家が貧しくても、学校に行っていなくても、図書館は、いつでも手を差し伸べてくれる存在と感じました。
また、図書館員の寛容さに、教育の本質をみることができました。
図書館や社会教育が、一部の趣味の人たちだけのものでなく、貧困や格差の解消、街のにぎわいや産業振興、健康や生きがいにつながる公共事業であることを確信しています。
この本は、児童文学です。ふだんの私だったら選ばなかった本ですが、「柏まちカレ図書館」が本との出会いを作ってくれました。
今年も、たくさんの方々に助けられて、活動することができました。
本当にありがとうございます。
議員という役は、自分の思いや行動だけで成り立つものではなく、市民の皆様のお支えがなければ成り立たないものです。
これからも、何卒よろしくお願い申し上げます。
2017年12月31日 山下洋輔