沖縄県南城市(文化センター•シュガーホール)で開催された「なんじょう人材育成フォーラム」に登壇させて頂きました。
「自分たちの自治体の学校をより良くするために、どのように取り組めばいいか」、これまでの議会や地域での活動などの経験をもとに、お話いたしました。
児童会•生徒会、PTA活動、教員への相談•提案、教育委員会との関わり、議員への相談•提案、町会など地域からの提案、読み聞かせや交通安全など学校への支援活動、学校自分たちの独自の活動や学校との協働など、様々な方法があります。
学校や子どもたちを取り巻く様々な機関もあります。
いろんな教員がいるのは確かですが、ある問題を一つ見て、学校や教育委員会すべてがダメだという姿勢では、なかなか解決しないと感じます。
また、文科省や政治を批判で盛り上がる議論もありますが、目の前の子どもの課題解決にはつながりません。
「未来を切り拓いていく力」が、これからの時代に必要だと考えています。
社会の一員として、より良い社会を作っていくという、まさにシチズンシップ教育こそが求められています。
たとえば、プログラミング教育に期待したいのは、ゲームというサービスを消費する姿勢から、自分たちでゲームを作る喜びを見出せるようになることです。
私たち大人も、企業や行政からのサービスを消費するだけではなく、自分たちでより良い社会を作り出す気持ちを持っているでしょうか?
教育の問題も、消費者の立場から批判するのではなく、自分たちでより良い学校やこれからの教育を作り出していくことが、改革の始まりと考えます。
市議会議員として活動し、身近な自治体だからこそ、地域の実情や市民の声が政策に反映されると実感します。
市町村の教育委員会は、官僚ではなく、大半が学校の教員が出向して、子どもたちのためを考えて仕事をされています(※そこが批判される場合もありますが、教員の方々の考えや立場を認めた上で、共により良い教育環境を生み出していくようにするのが近道と思います)。
文科省の方針が全国の教育に影響を与えるのは確かですが、慌てることはありません。
むしろ、自分たちの取り組みたい活動を後押しする材料にして活用すればいいのです。
大枠は、これからの時代の教育方針が示されています。”したたかに”、”柔軟に”取り組んでいきましょう。
2020年に日本の教育が変わるから、新しい入試対策をしなければといった考えでは、明らかにズレてしまいます。
社会課題を見つけ、調べ、解決策を考え、行動していく中で学ぶアクティブラーニングが求められています。
取り組む課題は、地域それぞれ異なります。地域の実情や独自の文化が見直される機会です。
課題が多い地域ほど、学びが多いとも言えます。
戦後、山形の山村で無着成恭さんが実践された「山びこ学校」では、「なぜ、自分たちが貧しいか」考えることを通して、子どもたちは多くを学びました。
マニュアル化されたアクティブラーニングではなく、本物の社会と向き合う学習を、地域全体で生み出していきたいです。
講演の中で、「学校図書館を核にした、地域の文化ネットワーク構想」を提案しました。
これについては、また改めてご報告いたします。
なんじょう人材育成フォーラムでは、高校生起業家のお話や高校生の留学体験談、修学旅行をコーディネートする大学生起業家のお話、地元の中高生プロデュースの商品販売と紹介の他、南城市人材育成円卓会議、プログラミング体験教室、デザイン教室など、盛り沢山の内容でした。