世代間交流のコミュニティづくりについて/「おばあちゃんの知恵袋事業」について
高齢者の知恵・経験を次世代につなげ,高齢者の自己肯定感を高めながら,地域でのつながりを築いていく仕組みづくりの提案です。
地域コミュニティが弱体化している現在,70代,80代の高齢者がお持ちの貴重な経験や体験を後世に伝えていくといった,数十年前ならば普段の生活の中で当たり前に行われてきた行為が,行われなくなってきています。核家族化、コミュニティであったムラ社会の変容など、戻ることができない状況において、昔は良かったと嘆いてばかりはいられません。
高齢者のみなさんが,それぞれの地域で,自らの経験を伝えていけるような場を設けることで,地域における世代間の交流が生まれ,ひいては高齢者自身が満足感,充実感を感じながら,地域とのつながりが構築されてくると考えます。
高齢者の知恵・経験を次世代につなげ,高齢者の自己肯定感を高めながら,地域でのつながりを築いていく仕組みづくりについて、柏市にでは,どう考えますか。
◎保健福祉部長(下隆明君) 地域コミュニティにおける世代間交流についての御質問でございます。柏市における世代間交流事業といたしましては、社会福祉協議会が実施しているふれあい給食会などの世代交流型のイベントや、高柳近隣センターで開催しているコミュニティカフェのほか、さまざまなサークルやボランティア団体がそれぞれの自主的な活動として取り組まれているものと認識しております。今後、いわゆる団塊の世代が高齢者の仲間入りをすることで、ますます高齢者の増加が見込まれております。このような高齢者の皆様がお住まいの地域において、自分の培ってきた知識や経験を広く生かせるような仕組みづくりは、良好な地域コミュニティを維持するために非常に重要であると考えております。第5期高齢者いきいきプランにおきましても、お元気な高齢者の生きがいづくり、活動の場づくりは優先施策として取り組んでいるところです。今後も関係部署との協議を進めながら、引き続き高齢者の皆様がそれぞれの地域で生き生きと活動できる仕組みづくりを充実させてまいります。以上です。
◆山下洋輔二問目
世代間コミュニティづくりのことについてお尋ねします。高齢者という言葉で質問が交わされていくんですけれども、この高齢者という言葉が示す年齢層には幅があると考えます。70代、80代の方々のお話を若者に聞いてもらうということと、ほかに団塊の世代の方々にサポートしてもらうなど、高齢者というくくりに入らない元気な60代の方などが地域に入り込むような、そういった仕組みも介護予防につながると考えるのですが、いかがお考えでしょうか。
◎保健福祉部長(下隆明君) お答えいたします。御指摘のとおり、高齢者の方でもお元気な方々がそれぞれの地域で積極的に活動していただくことは、結果として介護予防につながっていくものと考えております。特に60代から70代前半のいわゆる前期高齢者の方々は、要介護認定の認定率も低くて元気な方々の割合も高くなっております。そのような方々の活動の場を確保して広げていくことによって、その方々のお体の状態を健康のままできる限り維持できるというところが、介護予防につながる取り組みかと思います。市といたしましても、お元気な高齢者の皆様が可能な限り多くの、御自身の健康を維持しながら、さらに可能な限り多くの方を支える側に回っていただくということを目的に、地域で活動していただける場をふやすことが大切だと考えております。今後もそのような取り組みを積極的に推進してまいります。