柏市議会建設経済委員会視察3日目は、倉敷市の中心市街地活性化を視察致しました。
倉敷駅前約175haには、4つの集客エリアが存在します。
①倉敷駅と商店街(年間乗降客約1500万人)
②倉敷みらい公園と大型複合商業施設(倉敷チボリ公園跡地に開発されたアウトレットと防災拠点にもなるいこいの公園。年間約1300万人)
③倉敷中央病院(年間約300万人)
④倉敷美観地区(年間約350万人)
倉敷と言えば、倉敷川河畔の伝統的な街並みや大原美術館を思い浮かべます。
私たちが訪れた時も、修学旅行生や外国人観光客でにぎわっていました。
いま、倉敷美観地区では、伝統的な建築をリノベーションし、若い起業家を支援し、インバウンドを促進しています。
電線地中化、路地にベンチや公共トイレ設置など空地の活用など、事業会社を立ち上げ、国の補助金を有効に活用しているのが参考になりました。
ゲストハウスや体験工房を備えたリノベーションなどの成功事例もお聞きしました。
夜の営業がなかった美観地区にバーを誘致しています。訪れたところ、柏のウィスキーフォーラムに参加されたお店でした。
ふらっと立ち寄ったジーンズのテーラーは、平成23年度経済産業省戦略的中心市街地商業等活性化支援事業補助金を活用して整備された「林源十郎商店」の中のテナントでした。
若い店主は個性的で、ウラカシにも通じる気風を感じました。
美観地区と反対側には、三井アウトレットパーク、アリオ、そして商業施設の間に2haを超える倉敷みらい公園が、まちづくりのポイントとなります。
全国的に有名な倉敷チボリ公園が平成19年に閉園。
再開発の事業者が決まった3日後に、伊東香織倉敷市長が地権者に会い、市の考えを示したとのこと。
その市長の働きかけが、ピンチをチャンスに変え、全国でもめずしい魅力的な都市空間が生まれました。
柏そごうの事例の参考になる行動です。
2つの商業施設には、中国四国地方初の三井アウトレットパークと大阪以西初のアリオ。県外からのお客を呼び込み、既存の商店と競合しないという説明です。
アリオとは、地域活性化包括協定を結び、地域との共存共栄の姿勢を具体的に示しています。
2つの商業施設の間に、市長は防災拠点として公園を設置。
商業施設と公園の境界を、市民には感じさせないよう工夫したとのこと。
適切ではないかもしれませんが、柏市の現状と置き換えてみると、何もないところに開発された柏の葉、都内からも人を呼び込める(呼び込んでいきたい)手賀沼周辺となるとします。
そうなると、柏駅前周辺を考えるためにも、乗降客も多い倉敷駅前周辺も気になるところです。
夜は飲食店もにぎわい、百貨店の天満屋もありますが、まだ美観地区や公園•大型複合商業施設で訪れる客を取り込めていないと感じました。
さらに、倉敷市には、児島地区、水島地区、玉島地区などがあります。
ジーンズや綿花など、全国的に有名です。
これらの可能性も生かすことができれば、もっと楽しみな自治体でもあります。