谷津田保全の先進事例−野田市の水田型市民農園に参加

谷津田とは、谷地にある水田のこと。水田だけでなく、雑木林、畑や草原、雑木林、杉林などに囲まれて成り立っている里山環境であり、そのまわりにあるコミュニティと歴史文化でもあります。

しかし、今、この谷津田の埋め立ても進んでいました。

これまで議会にて、「谷津田」の保全について提案し、柏市の条例でも対策が講じられることになりました。

ただ、行政と地権者だけの問題ではなく、市民が問題意識を共有し、環境保全のために力を合わせていくことが必要だと考えています。

野田市では、柏市から利根川を渡ったすぐの江川地区に、10年前に水田型市民農園を開き、田植えから稲刈りまでを通して自然環境に直接ふれられる場を作ってきました。

平成24年度からは、コウノトリを自然再生のシンボルとして、野生復帰できるよう有機肥料や出来るだけ農薬を使わない指針も打ち出しています。

黒酢米など、野田市の農産物のブランド化にも取り組まれています。
環境部門だけでなく、自治体をあげて、自然環境を守っていこうという姿勢が伝わってきます。

今年、野田市江川地区水田型市民農園に、息子と参加しました。
柏市でも、田植え体験などは行われていますが、田植えから草刈り、ホタル観察、収穫祭と年間プログラムが組まれ、そして谷津田保全という考えがある野田市の水田型市民農園を研究したいと思います。

子どものためにも、貴重な経験でした。
ふだん食べているお米がどのように作られていくか、半年くらいかけて知ることになります。
そして、日本文化を体感してもらえたら嬉しいです。

最近、泥んこになって遊んでいる子どもも少なくなったと感じます。
泥んこで遊ぶのは、細菌を取り込んで、免疫をつけていると言われています。無農薬有機栽培の安心な水田で、遊ぶことができるというのも、近隣から人が集まる理由かもしれません。

途中で、カエルを探したり、亀に出会ったり、五感を総動員させました。

息子は小さいので、なかなか田植えには貢献できませんでしたが、それでも十分に楽しむことができました。

 

投稿者:

山下 洋輔

千葉県議会議員(柏市選出)。 元高校教諭。理想の学校を設立したいと大学院に進学。教員経験、教育学研究や地域活動から、教育は、学校だけの課題ではなく、家庭・地域・社会と学校が支え合うべきものと考え、「教育のまち」を目指し活動。著書『地域の力を引き出す学びの方程式』 2011年から柏市議会議員を3期10年を経て、柏市長選に挑戦(43,834票)。落選後の2年間、シリコンバレーのベンチャー企業Fractaの政策企画部長として公民連携によってAIで水道管を救う仕事を経験。 柏まちなかカレッジ学長/(社)305Basketball監事。 千葉県立東葛飾高校卒業。早稲田大学教育学部卒。 早稲田大学大学院教育学研究科修士課程修了後、土浦日大高校にて高校教諭。早稲田大学教育学研究科後期博士課程単位取得後退学。 家族 妻、長男(2014年生まれ)、長女(2017年生まれ)