【速報】本日の千葉県議会 ー 宮川太議員(自民党)の一般質問 2025年6月10日午前2

本日の県議会をいち早くお伝えいたします。
※複数人体制でチェックしてはいますが、できるだけ早く、皆様に議会での議論をお届けしたいと文字起こしをしているため、誤字などもあります。ご容赦いただき、各自、ご確認ください。

 

本日(2025/6/10)午前二人目の一般質問は、自由民主党の宮川太議員した。

質問項目

  1. 農業の振興について
  2. 人口減少問題について
  3. 次世代型太陽電池について
  4. ドローンの活用について
  5. 施設の維持管理について
  6. 道路問題について
  7. その他

 

議会質問・答弁の書き起こし全文


質問(第1回目)宮川太 議員


–宮川太 議員
皆さんこんにちは。
自由民主党、銚子市・香取郡東庄町選出の宮川太です。
今回登壇の機会をいただきました先輩、同僚議員の皆様に心から感謝申し上げ、通告に従い質問させていただきます。

最初に、農業の振興について伺います。

私達にとってなくてはならない食料を生産するとともに、地域の農村環境を支えるなど、農業はかけがえのない産業でありますが、近年、農業の担い手は、高齢化や減少化が進んでおり、新たに農業に取り組む人材を確保していくことは、農業だけでなく、地域にとっても重要な課題となっております。
中でも、現在も第一線で活躍する親のもとで就農した農業後継者は、地域で守り育てていくべき大切な存在です。
農業経営を築き上げてこられた経験豊かな両親からたくさんのことを教わるだけでなく、丹精を込めて耕してきた貴重な農地や、農業機器農業施設などもしっかりと受け継ぎ、さらに若い感性を経営に取り入れ、発展させていくことが必要です。
安定した経営を実現されている両親のもとにいるとはいえ、農業を取り巻く環境がさらに厳しさを増す中で、途中で農業を諦めてしまうことなく、1人でも多くの農業後継者が円滑に経営を継承していくためには、こうした農業後継者をしっかりと支えるし、支援が必要ではないかと考えます。

そこで伺います。

県は農業後継者に対してどのように支援していくのか。

さて、千葉県には農業産出額全国トップレベルを誇る農産物が数多くあります。
例えば、落花生の農業産出額が全国第1位であることは、多くの県民にとって、周知のことかと存じますが、他にも日本梨やさやいんげんなどの品目も農業産出額は全国第1位となっています。
また、私の地元銚子が誇る大根やキャベツも、大根が全国第1位、キャベツが全国第3位の農業産出額を誇っており、全国トップレベルにのぼる農産物が他にも数多くあることから、千葉県は食の宝庫と言っても過言ではありません。
一方でトップレベルの品目が複数あるために、千葉といえばこれという農産物のイメージが残りづらくなっています。
サツマイモについても同様で、江戸時代、青木昆陽が、現在の幕張で試作栽培を行い、成功した地として知られ、現在も全国屈指の産出額を誇る千葉県を代表する農産物といえますが、残念ながら、落花生ほど認知されていないのが実情です。
そこで、県では令和5年度から、千葉県の顔となる品目の一つとして、サツマイモを選定し、俳優松本まりかさんを千葉のさつまいもアンバサダーに起用するなど集中的なプロモーションを展開しているところです。
そして、8月には、国内最大規模のサツマイモ特化型イベント夏のさつまいも博2025が本県で初開催されると伺いました。
このイベントを絶好の機会と捉え、本県が全国有数のサツマイモの産地であることをたくさんの人に知ってもらいたいと考えます。

そこで伺います。

県は、さつまいも博を誘致して、どのようにサツマイモの魅力発信に取り組むのか。

続いて、人口減少問題について伺います。

我が国の人口は2008年をピークに、減少局面に入り、また、総人口に占める65歳以上の人口割、いわゆる高齢化率は年々上昇するものと見込まれています。
また、本県においては、2020年の628万4000人をピークに、自然減が社会増を上回る総人口減少時代に入ったところです。
その中でも早期に人口減少となった私の地元、銚子東庄町では、若年層の流出が顕著で、地域経済への影響はもちろんのこと、行政サービスへの影響が懸念されているところです。
行政サービスの提供には、当然ながら市町村の役割が非常に重要でありますが、近年の人口減少により、職員の確保に大変苦慮していると聞いております。
先日知事が海匝地域に来た際の意見交換の場においても、土木や機械、建築といった技術職の確保が特に厳しい状況にあることについて、参加した銚子市長からも話があったところです。
今後さらに人口減少が加速することを考えると、単独の市町村だけでは行政サービスの維持や確保が困難になってくるのではないかと考えられます。

そこで伺います。

人口減少社会を迎え、市町村が職員の確保に苦慮する中、行政サービスがしっかりと維持、確保されるための取り組みが必要と考えるがどうか。

また、人口減少が進む中、これからの将来を担うべき若い世代の意見を十分に政治に反映させていかなければいけません。
しかしながら、先般行われた千葉県知事選挙の投票率は31.93%と前回の知事選挙より7.06ポイント下回っており、また、地元銚子市の市長選挙の投票率は47.34%と、前回の市長選挙より3.59ポイント下回っているところであり、特に若年層の投票率の低さは深刻な問題となっています。
銚子市では、商業施設への期日前投票所の設置や、移動期日前投票所の開設など、有権者に投票に行ってもらえるよう、様々な努力をしているところですが、残念ながら投票率の向上には繋がっていません。
我々政治家が、若い世代の声に十分耳を傾けることは当然のことですが、やはり若い世代の方々が選挙権を行使し、自らの意思を示すことが何よりも重要であると考えます。

そこで伺います。

若年層の投票行動を確保していくため、市町村だけでなく、県選挙管理委員会においても取り組みを進めていく必要があると考えるがどうか。

香取地域のみならず、本県全体の持続可能な行政サービスの確保に関わる重要な問題で皆さんも答弁に期待していると思います。
よろしくお願いいたします。

続いて、2050年のカーボンニュートラルの実現に向けて、次世代型太陽電池として注目されているペロブスカイト太陽電池について伺います。

日本の太陽電池で最も普及しているのは、シリコン型太陽電池と呼ばれるものであり、耐久性に優れ、太陽光のエネルギーを電力に変換する割合も高いという特性がある一方で、平地面積の少ない日本においては、太陽電池を新たに設置する場所の確保が課題となっています。
現在、開発実証が進められているペロブスカイト太陽電池は、日本初の技術であり、軽くて薄く折り曲げられる特性を持っています。
このため、丸屋根や壁面など、従来取り付けられなかった様々な箇所への設置が期待されています。
また、主要な原材料となっている要素については、生産量で日本は世界の3割程度のシェアを持ち、その多くが千葉県で生産されるなど、本県は世界有数の要素産地でとなっています。
現時点では、ペロブスカイト太陽電池はシリコン型太陽光パネルと比べると、耐用年数が短く、価格も高くなることが予想され、発電効率も低いという課題があります。
しかし現在、国内の企業で社会実装に向けた開発や実証が進行中であり、技術開発が進むにつれて、これらの課題も徐々に克服されていくと考えられます。
国としても、産官学が一体となり、総力を挙げて取り組むため、官民協議会を立ち上げ、昨年11月には次世代型太陽電池戦略を策定したところです。
日本初の技術をさらに発展させていくためにも要素の主要産出地である千葉県としては、ペロブスカイト太陽電池の普及拡大に取り組むことが重要と考えます。
こうした中で、6月補正予算案では、ペロブスカイト太陽電池の県有施設への率先導入を図る次世代型太陽電池率先導入モデル事業が計上されました。

そこで伺います。

ペロブスカイト太陽電池の率先導入モデル事業について、県として取り組む意義や効果をどのように考えているのか。

続いて、ドローンの活用について伺います。

ドローンは遠隔操作で目的地まで飛行し、精度の高い映像を取得できる性能を有することから、災害現場で調査等に活用されています。
また近年では、農業分野においても、農薬散布や作物の生育状況の調査、土地改良区が管理している農業用施設の点検など、様々な作業を効率化するためにドローンが活用されていると聞いております。
私の地元東庄町では、地域の活性化等を図るため、令和2年度に統廃合で閉校となった旧東条小学校の校舎を国際ドローン協会が、東庄町ドローンパークとして利活用しているところです。

東庄町ドローンパークでは、ドローンの国際資格を取得するための教習所やドローンの操作技術を学ぶことのできるドローンスクールが運営されている他、産業用ドローンの点検修理、ドローンによる薬剤散布、スマート農業の支援なども行っていると聞いております。
また東庄町は国際ドローン協会と連携し、ドローンによる地域課題の解決に取り組んでいます。
例えば、昨年の1月にはドローンを用いた農薬散布の実施に向けた農業用ドローンの性能に関する実証実験が行われた他、昨年の12月には、ドローン配送の効率性や安全性を検証するための実証実験が行われ、東庄町ドローンパークから東庄役場までドローンによる物資の搬送が行われました。
他にも、町内のイベントにおいて、ドローンを用いた駐車誘導の実施、町内の小学生を対象としたドローン教室を開催したとのことです。
今後も東庄町の産業を盛り上げ、地域の活性化を図るべく、様々な分野においてドローンを活用した事業サービスを計画されているとも聞いております。
一方、県、県土整備部や、農林水産部では、災害時に発生した被害の全体像を迅速に把握し、早期の復旧に繋げるため、ドローンの配備を進めていると聞いておりますが、平時と災害発生時のいずれにも活用していくという視点が、フェーズフリーの考え方からも必要ではないかと考えています。

そこで伺います。

土木事務所や農業事務所に配備を進めているドローンについて、どのように活用しているのか。

続いて施設の維持管理について伺います。

銚子沖の洋上風力発電について令和7年2月3日に三菱商事から事業性再評価の発表がありました。

インフレ円安、サプライチェーンの逼迫、金利上昇など洋上風力業界を取り巻く事業環境が世界的に大きく変化し続けていることを挙げ、銚子沖の計画について、事業性の再評価を行っていることを明らかにしたところです。
現在名洗港では、名洗港沖の洋上風力発電が令和10年9月に運転開始されることを踏まえ、メンテナンスの拠点として整備が進められており、洋上に設置される風車を活用した観光振興や、機能関連産業の誘致など、地域の活性化に大きく貢献することから、事業の継続を強く切望するばかりです。
一方、名洗港には、海洋性レクリエーションの拠点である銚子マリーナが、整備されていますが、平成11年に供用を開始してから、既に26年が経過しており、現地の状況を見てみると、日常的な管理は行っているようですが、老朽化、塩害の影響により、杭などの腐食が見受けられます。
また、名洗港内には、マリーナの構内には、屏風ヶ浦から土砂流入により、ところどころ水深の浅いところがあると利用者の声を聞いております。
このままでは、マリーナ利用者の減少により、銚子を訪れる人が少なくなり、地域活性化に悪影響を与えてしまうのではないかと非常に危惧しているところです。

そこで伺います。

銚子マリーナの維持管理について、どのように行っているのか。

また、名洗港には、市民から親しまれている海水浴場もあり、シーズンには多くの人で賑わっています。
海水浴場に隣接する県管理の名洗港海浜公園には、トイレ、洗面所、シャワーなどの設備を備えた休憩所があり、海水浴客や銚子を訪れた観光客などが利用しておりますが、こちらも建設から25年が経過し、度々排水が詰まるなど、市に対して、利用者から改善を求める声が寄せられております。
更なる名洗港の利用促進を図るためにも、利用者にとって気持ちよく利用できる公園とすべきだと考えます。

そこで伺います。

名洗港海浜公園の維持管理について、どのように行っているのか。

次に、県立学校についてですが、県立学校は、昭和40年代から50年代に建築した建物が多く、雨漏りや設備などの老朽化が課題であることから、千葉県県有建物の長寿命化計画に基づき、大規模改修を着実に進めていくことが重要です。
私の地元、県立銚子商業高校は、長寿命化計画の第1期に位置づけられ、現在事業が進められておりますが、令和6年6月の一般質問で、本校舎の実施設計について入札を行ったが、不調となったことから、今後改めて入札を実施する予定と答弁をいただきました。
銚子商業高校の大規模改修に限らず、今多くの公共工事が入札不調となっているため、その後の進捗状況が気になるところです。

そこで伺います。

県立銚子商業高校の大規模改修の進捗状況はどうか。

また、同じく長寿命化計画の第2期に銚子特別支援学校が対象となっています。
大規模改修では、外壁や屋上防水などの外装改修や、天井、壁、床などの内装改修に加え、配管や設備機器などの更新など全面的な改修が実施されます。
給食等や寄宿舎など古い建物は、昭和50年代に建てられていることから、大規模改修を実施することにより、構造体の劣化対策や、ライフラインの更新などにより、生徒の教育観光環境が大きく向上することを期待しています。

そこで伺います。

県立銚子特別支援学校の大規模改修の予定はどうか。

最後に、毎度でありますが、我が地域にとって最重要課題、道路問題について伺います。

私の地元銚子には、恵まれた観光資源が多くあり、令和6年には約210万人の観光客が来訪しております。
今後も銚子の来訪者が増加し、観光産業を初めとした地元経済をさらに活性化させていくために、銚子にアクセスする道路の整備が大変重要です。
まず、国道356号は、銚子の市民生活や経済活動を支え、災害時の緊急輸送道路に指定されている非常に重要な道路です。
しかし、現道の幅員は狭く、慢性的な渋滞が発生するなど課題が多いことから、県において、銚子市内では銚子バイパスを、銚子から東庄町間では東庄銚子バイパスを、また香取市内では、香取小見川バイパスの事業と3ヶ所で大きく事業が展開されているところです。
県最東端の銚子地域にとって、高速道路にアクセスする道路の整備は最重要課題であり、銚子市内で実施している銚子バイパスの早期開通と東庄銚子バイパスの事業の推進を強く望んでいるところです。

そこで伺います。

国道356号、銚子バイパスおよび東庄銚子バイパスの進捗状況はどうか。

次に、県道下総橘停車場東条線について伺います。

県道下総橘停車場東条線のバイパス、通称北ルートは、東庄町の中央部から北側に向かい、広域的な道路である国道356号や、利根川大橋にアクセスすることにより、千葉県だけでなく、茨城県とも交流が促進され、地元の産業振興や、地域活性化に繋がることが期待される、大変重要な道路です。
現在、県が進めているこのバイパスは、残る1km区間の全線にわたって工事を実施しているところですが、想定外の軟弱地盤対策などで整備に時間を要している状況でありますが、地元からは1日も早い完成が期待されているところです。

そこで伺います。

県道下総橘停車場東条線バイパスの進捗状況はどうか。

以上で壇上からの質問とさせていただきます。
執行部の明快なご答弁をお願いいたします。


答弁(第1回目)


–議長
宮川太君の質問に対する当局の答弁を求めます。

知事 熊谷俊人君。

–熊谷俊人 知事
自民党の宮川太議員のご質問にお答えをいたします。

まず農業の振興についてお答えをいたします。

サツマイモの魅力発信についてのご質問ですが、今年8月幕張メッセで夏のさつまいも博が開催されることとなり、県ではこれを契機として千葉のさつまいもPRを行うため、主催者と連携をし、県内小学校や商業施設などにポスターやリーフレットを配布するなど機運醸成に取り組んでおります。
またイベント期間中には千葉のさつまいもを使った様々な商品の物販等を行う県ブースの出展や、千葉のさつまいもアンバサダーの出演により、来場者に対して本県のサツマイモの魅力を発信をする予定です。
なお県では生産流通体制の強化に必要となる施設整備や担い手の確保など、サツマイモの生産から販売まで一体的な支援も集中的に行っているところです。
この全国的に注目されるイベントを契機として多くの方にサツマイモといえば千葉県と認知されるよう引き続き関係者と連携協力して取り組んでまいります。

次に人口減少問題についてお答えいたします。

人口減少社会における行政サービスに関するご質問ですが、人材不足が深刻化する中、質の高い行政サービスを提供していくためには、より効率的な行政運営に向け、業務内容や地域の実情に応じて市町村による広域連携や、県と市町村との連携を進めていくことが重要であると考えます。
現在市町村では広域連携による廃棄物処理施設などの運営が行われており、県と市町村では住民税や上下水道料金の共同徴収を行っている他、今年度からは市町村のDX人材を育成するオンライン系自主研修を共同調達するなど業務の効率化に取り組んでいるところです。
引き続き様々な機会を通じて市町村が直面する課題や実情を把握し県による市町村業務の補完支援など新たな取り組みについて検討を進め、県全体の行政サービスの維持確保に取り組んでまいります。

私からは以上でございます。

他の質問につきましては担当部局長からお答えをいたします。

–議長
農林水産部長 高橋輝子君。

–高橋輝子 農林水産部長
農業後継者に対する支援についてのご質問ですが、本県農業を持続的に発展させるためには、農業技術や経営管理能力に優れた後継者を育成し、円滑に経営継承を進めていくことが重要です。
このため県では、就農直後の後継者等を対象に、生産や販売などの基礎的な知識や技術を学べるセミナーを開催する他、更なる経営力向上を目指し、マーケティングや雇用管理を学ぶ千葉亜久里トップランナー経営塾など後継者の育成段階に応じた支援を行っているところです。
また、経営の継承に当たっては、農地などの経営資産の譲渡が課題となることから、手続きに関する専門家の派遣を行うとともに、機械や施設の新たな導入を支援する補助制度を拡充するなど、農業後継者が本県農業を牽引する担い手として活躍できるよう支援してまいります。

以上でございます。

–議長
選挙管理委員会委員長 永嶋久美子君。

–永嶋久美子 選挙管理委員会委員長
若年層の投票行動を促すための取り組みについてのご質問ですが、選挙は、県民が主権者として政治に参加する最も重要で基本的な機会であり、将来を担う若年層が積極的に選挙権を行使することは大変重要であることから、選挙管理委員会としても、若年層の投票を促す必要があると考えています。
そのため、選挙時においては、若年層の利用が多いSNSを使った選挙啓発を行うとともに、選挙時以外には、市町村選挙管理委員会と連携し、高校において模擬投票などの出前授業を実施することで、若年層の政治意識の醸成に努めています。
さらに、国の調査では、子供の頃に親と一緒に投票所に行ったことのある人の方が投票に行く割合が高かったことから、投票所で親子連れ投票記念証を配布しているところです。
引き続き、若年層の投票率向上に向けて取り組んでまいります。

–議長
環境生活部長 井上容子君。

–井上容子 環境生活部長
次世代型太陽電池率先導入モデル事業についてお答えいたします。

ペロブスカイト太陽電池は、軽量で柔軟な特性を持ち、従来導入が難しかった耐荷重の低い屋根や壁面などへの設置が可能であり、設置場所の制約が少ないことから、太陽光発電設備の適地が限られてきている本県においても、再生可能エネルギーの導入拡大に向けて、大いに寄与するものと期待しています。
現在、研究開発もすすめられ、社会実装も近いことから、県がモデル事業として県有施設に率先的に導入し、設置場所による発電量等の効果を実証することにより、県内自治体や民間企業における導入の先進事例として、ペロブスカイト太陽電池の普及拡大の契機としたいと考えています。
また、要素産業を初めとする本県産業の振興にも繋がることが期待されるため、要素の世界有数の生産量を誇る本県としては、導入を牽引できるよう積極的に取り組んでまいります。

以上でございます。

–議長
県土整備部長 四童子隆君。

–四童子隆 県土整備部長
土木事務所などに配備を進めているドローンに関するご質問ですが、県では、災害時における管理施設の被災状況の把握等を目的に、令和5年度までに全ての土木事務所にドローンを配備した他、農業事務所には今年度中に配備を完了することとしています。
配備したドローンは、災害時だけでなく、工事進捗状況の確認や農業用ダムなどの管理施設点検の他、撮影した画像を地域住民への説明資料作成にも活用しております。
今後ともドローンの性能を十分発揮できるよう、職員の操作技術の向上を図るとともに、国や他の自治体の先進事例も参考にしながら、更なる活用を検討してまいります。

続いて、銚子マリーナの維持管理についてのご質問ですが、銚子マリーナについては、5年ごとの法定点検に加え、県と銚子市の協定により、浮桟橋を銚子市がそれ以外を県が管理することとしており、各々が毎年実施する点検の結果を踏まえ、それぞれが維持修繕等を行っております。
県では昨年度、老朽化しているビジター用桟橋の連絡橋を一部更新したところであり、今年度は劣化している固定桟橋の部品を交換するとともに、泊地の浚渫を実施する予定です。
引き続き利用者が安全に使用できるよう、市と連携を図りながら、適切な維持管理に努めてまいります。

次に、名洗港海浜公園の維持管理についてのご質問ですが、名洗港海浜公園は、屏風ヶ浦など自然豊かな景観が眺望でき、銚子マリーナや海水浴場が隣接していることから、年間を通じて多くの方が利用する公園です。
そこで県では、指定管理者制度を活用し、きめ細やかな維持管理を行うとともに、シャワー施設の排水機能を向上させる工事など、必要に応じた改修を実施しております。
引き続き、来訪者が公園を快適に利用できるよう、地元市と連携しながら適切な維持管理に努めてまいります。

続いて国道356号バイパスについてのご質問ですが、銚子バイパスは東関東自動車道等へのアクセス強化や、現道の交通混雑の緩和を図るため、銚子市大橋町から小鮒紀町までの8.2kmで整備を進めています。
このうち未開通の銚子市長塚町から足崎町までの3km区間について、現在、盛り土工事などの道路改良工事を実施しているところであり、今後は改良工事が完了した箇所から舗装工事に着手してまいります。
また、令和6年度に新規事業化した東庄銚子バイパスでは、銚子市桜井町から東庄町新宿までの区間で、今年度から道路幅を決定するための道路予備設計に着手する予定です。

最後に、県道下総橘停車場東条線バイパスについてのご質問ですが、当該路線の現道は、狭隘で屈曲していることから、安全で円滑な交通を確保するため、東庄町新宿から宮本までの2.6kmでバイパスを整備しており、これまでに矢頭から宮本までの1.6kmを供用しております。
残る区間でも道路改良工事等を進めておりますが、本年2月に工事を一時中止した上で、受注業者に鳥インフルエンザの防疫作業に対応いただいた影響や、本線強要に必要な用地取得が完了したことを踏まえ、工事の工程を調整し、令和8年度の供用を目指して工事を進めることとしています。
引き続き地元の皆様のご理解とご協力をいただきながら、1日も早く供用できるよう整備を進めてまいります。

以上でございます。

–議長
教育長 杉野可愛君。

–杉野可愛 教育長
銚子商業高校の大規模改修に関するご質問ですが、銚子商業高校には、本校舎と海洋校舎があり、まず本校舎の大規模改修を行うため、海洋校舎に一時的に全面移転することとしており、移転に必要な仮設校舎などの設計を令和5年度に実施しました。
また、本校舎については、令和5年度に全棟の設計に係る入札を執行したところ、不調だったことから、発注規模の見直しを行い、体育館と格技場の設計のみを令和6年度に完了しました。
残る普通教室、特別教室等の設計は引き続き入札が不調となっており、発注方法等について現在検討を行っているところです。

銚子特別支援学校の大規模改修に関するご質問ですが、銚子特別支援学校の長寿命化計画に基づく大規模改修については、令和9年度に着手する予定となっています。
施設規模等によりますが、複数の校舎について一歩ずつ改修を進めていく予定であり、設計を含め、工事完了までに7年
程度が見込まれることから、学校としっかり連携し、教育活動に支障がないよう取り組んでまいります。

以上でございます。

–議長
宮川太君。


質問・要望(第2回目)宮川太 議員


–宮川太 議員
知事初め、執行部の皆様、ご答弁ありがとうございました。
それではいくつか再質問と要望をさせていただきます。

最初に農業振興についてですが、これまでの支援に加え、さらに支援を拡充するなど、県として農業後継者への支援に力を入れているということでした。
農業が盛んな千葉県において、1人でも多くの農業後継者が円滑に支援を継承することは非常に重要であることをと考えますので、今後ともしっかりと支援していただくことを要望いたします。

次に、人口減少問題について再質問いたします。

人材不足が深刻化する中、既に広域連携や業務の効率化に取り組まれていることは承知しました。
しかしながら、今後、人口減少が進み、ますます人材確保が厳しくなる中では、県がこれまで以上に広域自治体としての役割を発揮していくことが必要と考えます。
ご答弁の中で、県による市町村業務の補完支援など、新たな取り組みについて検討を進めるとのことでしたが、どのようなイメージなのか再質問いたします。

市町村間の広域連携や県による市町村業務の補完支援について、現在どのような考え方で検討を進めているのか。

次に、次世代型太陽電池についてですが、現在開発実証の段階であり、急速に技術開発が進められているとのことで、発電効率についてシリコン型パネル損傷遜色ないものになりつつあり、耐用年数についても改善される目途があるとのことで、また普及が進むことで、価格も低減していくと言われています。
国では、ペロブスカイト太陽電池は、再生可能エネルギー拡大の切り札と言われております。
我が国初の技術であることや、本県の資源を原材料としているなど、国や本県においても、非常に有望な技術であることから、本県としても、導入普及拡大に努めていただくことを要望いたします。

次に、ドローンの活用についてですが、土木事務所、農業事務所に配備しているドローンは、平時における活用も進められているようですが、ドローンの活用は、業務の効率化や職員の安全確保にも資することから、土木事務所と農業事務所に配備したドローンをさらに活用していただくよう要望いたします。

次に、銚子商業高校の大規模改修について再質問いたします。

銚子商業高校の大規模改修については、この2年間、体育館と格技場の実施設計が完了したのみとなっており、前に進んでいないのが現状です。
施設の老朽化は日に日に進んでおりますが、例えば学校運営に支障をきたす雨漏りや外壁の剥落などは起きた場合であっても、大規模改修の計画があるため、工事を待たなければならないのでしょうか。
待たされる学校は不安を感じていると思います。

そこで伺います。

銚子商業高校の大規模改修事業が進まない中で、施設の老朽化に伴い、雨漏りなど学校運営に支障を来す事態が起きた場合、どのように対応するのか。

次に、道路問題について要望します。

まず、銚子バイパスは、早期開通に向けた地元の期待も高いことから、残る工事を着実に進め、1日も早く完成していただくよう要望します。

また、東庄銚子バイパスについても、早期に用地買収に入れるように設計を進めていただくよう要望します。

また、県道下総橘停車場東上線バイパスについて、令和8年度内の完成を目指すことが示され、地元も大変期待しております。
北ルートの完成が見えてきた中で、東庄地域の南部を東西に横断する県道加古笹本線バイパス、通称南ルートについても、次の整備を進めていただくよう要望いたします。

また、国道356号において、事業中の銚子バイパスや東庄銚子バイパスなどの整備により、銚子から東関道を経由して都心や茨城方面の連携が強化されることを大いに期待しております。
特に、東関道へのアクセスの強化が重要であり、私としては、事業中のバイパスと接続する新たなインターチェンジの設置が効果をもたらすのではないかと考えます。
インターチェンジの追加については、スマートインターチェンジ整備事業などの制度がありますが、実現に向けては、地元による計画の検討が必要不可欠と認識しています。

続いては、国道356号バイパスと連結する東関道の追加インターチェンジの相談があった際には、地元への適切な助言等を要望いたします。

以上で2回目の質問と要望といたします。


答弁(第2回目)


–議長
総務部長 前田敏也君。

–前田敏也 総務部長
市町村間の広域連携等の検討についてのご質問ですが、県や市町村がそれぞれの強みを生かし、施設インフラや専門人材等の資源を融通し合うなど、地域の枠を超えた連携を図ることで、人材不足等を始めとする課題の解消に繋がるものと考えております。
このため現在、地域の実情や連携が必要な課題等について、市町村から丁寧に聞き取りを進めているところでございます。

以上でございます。

–議長
教育長 杉野可愛君。

–杉野可愛 教育長
銚子商業高校の施設整備に関するご質問ですが、施設の老朽化が進行し、対応が必要な場合は、大規模改修を待たずに、屋上防水や外壁改修工事などの必要な整備を随時実施してまいります。

以上でございます。

–議長
宮川太君。


要望(第3回目)宮川太 議員


–宮川太 議員
ご答弁ありがとうございました。
最後に要望させていただきます。

行政サービスの維持確保に向けた取り組みについてですが、私の地元銚子市および東庄町では、人材不足が顕著になっていますので、1日も早く取り組みが進めるよう要望いたします。

次に、銚子商業の大規模改修についてですが、答弁を聞いて安心しました。
学校運営に支障をきたす事態が大きい、緊急に対応が必要な場合、速やかな対応をお願いするとともに、施設の老朽化が進む中で、1日も早い大規模改修工事の着工を要望いたします。

以上で質問を終わらせていただきます。
ありがとうございました。