【速報】本日の千葉県議会 ー 森岳議員(自民党)の一般質問 2024年11月25日午前1

本日の県議会をいち早くお伝えいたします。
※複数人体制でチェックしてはいますが、できるだけ早く、皆様に議会での議論をお届けしたいと文字起こしをしているため、誤字などもあります。ご容赦いただき、各自、ご確認ください。

 

本日(2024/11/25)午前一人目の一般質問は、自由民主党の森岳議員した。

質問項目

  1. 地域活性化について
  2. かずさアカデミアパークについて
  3. 東京湾水産業について
  4. 温暖化対策について
  5. DXの推進について
  6. 水道管の老朽化対策について
  7. ボランティア活動の促進について
  8. 道路整備について
  9. 木更津港について
  10. その他

 

議会質問・答弁の書き起こし全文



質問(第1回目)森岳 議員


–森岳 議員
おはようございます。
自由民主党木更津市選出の森岳でございます。

本定例会におきまして登壇の機会をいただきました先輩同僚議員の皆様方に心より感謝を申し上げます。
また本日は、木更津市議会より、近藤忍市議、草刈慎祐市議、齊藤秀樹市議、吾津松太郎市議、吉田眞紀人市議に傍聴にお越しいただいております。
いつも多方面にわたりご指導いただきまし本当にありがとうございます。
これからもよろしくお願いいたします。

それでは、通告に従い、質問に入らせていただきます。初
めに、地域活性化に対する本県の取り組みについてお伺いをいたします。
人口減少、少子高齢化が全国的な課題となる中、総務省などによると、2050年には日本の人口は9515万人余りになり、東京除く全ての道府県で2020年より減少する見通しとされ、首都圏に位置する本県においても、将来見通しは非常に厳しいものとなっております。

東京に人物金が集中傾向にあることもその一因ではないかと考えております。
これには当然国において、早期にその解決策が提示されることが先決だと思われますが、各自治体において、ただ国の動向や、先行する他自治体の取り組みを中止することを繰り返していては、悪循環の流れを加速するだけだと考えます。
この流れを止めることはできないでも、それを緩やかにはできるはずで、まずは基礎自治体である市町村が、各地域の実情に応じた取り組みを進めることも大事でありますが、その市町村同士を連携させ、更なる取り組みを促すことで、県全体の活性化に結びつくものと考えております。

また、これにより高まる県内の魅力を県民だけでなく、広く全国に発信していくことで、この取り組みの効果に付加価値を与え、人物金の流れが本県にもしっかりと管理されていくのではないかと考えます。
以上のことを進めるには、やはり広域自治体としての県の積極的な取り組みが大変重要と感じているところであります。

そこでお伺いいたします。

本県の地域活性化に向けた取り組みや、県の魅力を発信するための取り組みはどうか。

次に、かずさアカデミアパークについてお伺いします。
千葉県では、成田空港の機能強化や、圏央道や北千葉道路などの道路交通網の整備充実などのビッグプロジェクトが進められており、今後の千葉県の発展に大いに期待しているところであります。
また、地域経済の発展には、企業立地が欠かせないものと認識しており、積極的な誘致活動をさらに行っていく必要があるものと考えております。

私の地元である木更津市は、アクアラインの着岸地ということもあり、首都圏との近接性に加え、成田、羽田両空港へのアクセスにも優れるなど、交通利便性等が高く評価され、様々な企業の関心も高まっていると聞いております。
特にかずさアカデミアパークについては、かつてのバブルの崩壊やリーマン・ショック等の経済情勢の大きな変化により、なかなか立地が進まない時期もありましたが、近年、順調に立地が進展しているという話も聞こえてきております。

しかしその一方で、富士通用地のように企業が土地を取得した後、活用されないままとなっている大きな用地があることを懸念しております。
こういった用地を含め、未利用未活用地があるかずさアカデミアパークの誘致の推進は大変重要であり、地元も大いに期待しているところであります。

そこで2点お伺いいたします。

かずさアカデミアパークでは、どのような企業を誘致対象としているのか。
また、未活用となっている富士通用地を始め、かずさアカデミアパークの未利用未活用地における県の取り組み状況はどうか。

次に、東京湾水産業についてお伺いをいたします。

本議会開会時に知事から、令和9年に全国豊かな海作り大会が千葉県で開催されることが正式決定したとの報告があり、全国有数の水産県である千葉県として大変喜ばしく、この大会を契機に、千葉県の水産業をさらに盛り上げていきたいところであります。
海作り大会の開催趣旨は、水産資源の維持増大や、環境保全の大切さを広く国民に訴えかけ、漁業の振興と発展を図ることとされております。

近年、東京湾における漁業については、漁場環境の変化などにより、アサリの漁獲量の減少や、海苔の色落ちなどが発生し、漁業経営はとても厳しい状況が続いており、漁場環境の保全がより一層重要な課題となっております。
また、漁業者からは、東京湾沿岸にある工場等の排水は法令等に基づく排水基準以下に浄化されているため、環境への影響は少ないとされておりますが、水産資源は減少し続けていることから、これらが影響を及ぼしているのではないかと心配する声も聞いているところであります。
東京湾の水産業を振興するためには、東京湾を豊かな海に再生させる必要があると考えますが、その取り組みは、千葉県だけでできることではなく、国や関係県と連携し、同じ目標を持って取り組むことが重要であると考えます。

そこでお伺いいたします。豊かな東京湾の再生に向けた県の取り組み状況はどうか。

次にブルーカーボン創出の推進についてお伺いをいたします。
昨年12月や2月議会で、ブルーカーボンの取り組みについて質問させていただいており、その推進についてとても関心を寄せているところであります。
また本年7月に、木更津市内で県などで主催するブルーカーボンに関するセミナーに参加したところ、漁業者や民間企業など、多くの方々が参加しており、漁場環境の保全と地球温暖化対策としてのブルーカーボンの創出に係る関心の高さが伺えたところであります。

さらに、私の地元木更津市では、人と自然が調和した持続可能なまち作りを推進しており、漁場環境の改善への取り組みもその一つとなっております。
本年度は漁場の管理として、刈り取った小浜も有効利用するために、民間企業の協力により、製品化された紙を用いて、市長を初め、職員の名刺を作成しているところであります。
先日の我が党の代表質問において、藻場保全対策への県の取り組みとして、千葉県ブルーカーボン推進協議会を立ち上げ、藻場保全の推進やブルーカーボン創出に向けた普及啓発活動を行っていくとの答弁があり、今後の展開に大変期待しているところであります。

そこでお伺いをいたします。

ブルーカーボン創出を推進するための県の取り組み状況はどうか。

次に温暖化対策についてお伺いをいたします。
令和5年3月に改定した。千葉県地球温暖化対策実行計画では、地球温暖化の原因となる温室効果ガスを2030年度までに2013年度比40%削減するとの目標を設定しました。
本県の温室効果ガスは、京葉臨海コンビナートを初めとする産業部門の方が大きいため、事業者における排出量を減らすことに目が行きがちですが、県の実行計画における家庭の温室効果ガス排出量の削減目標は、約65%産業部門の34%と比べて、高い設定であり、家庭の取り組みも重要であると考えております

その達成のため、家庭における脱炭素化に向けた補助などの支援事業を行うことも大事ですが、その一方で、県民1人1人が気候変動問題を我がこととして受けとめ、脱炭素社会への転換に向けて意識や行動を変えるように促す普及啓発の取り組みも必要であります。
県では、本年度の新規事業として、仮想空間を活用した地球温暖化対策普及啓発事業を実施していると聞いており、デジタルコンテンツを活用した取り組みとして、我が党の小川議員が、本年2月に、予算委員会で取り上げておりましたが、今年度に入り、7ヶ月ほど経過し、その開発も進み、事業の全体像がはっきりしつつあると思います。

そこで2点お伺いをいたします。

仮想空間を活用した地球温暖化対策普及啓発事業におけるコンテンツ開発の進捗状況はどうか。
また、普及啓発事業におけるコンテンツの効果的な活用に向けて、今後どのように取り組んでいくのか。

次に、DXの推進状況について伺います。
県では、昨年3月に策定したDX推進戦略に基づき、我が党の代表質問でお聞きした行政手続きのオンライン化を含め、県庁の様々な業務について、デジタル技術を活用した効率化に取り組んでいるものと思います。
そして、こうした効率化によって、生み出した成果を県民に還元していくことが大変重要だと考えます。

効率化の手法として、RPAロボティックスプロセスオートメーションという技術があります。
今更いうまでもありませんが、職員がパソコンで行っている様々な事務作業を自動化するものであります。
県では、令和元年度から、このRPAの導入を進め、現在では本格的に活用しているものと聞いております。
こうした自動化などのデジタル技術によって、業務効率化の効果がどれだけあったのかが気になるところであります。

そこでお伺いをいたします。

行政の業務効率化についてデジタル技術の導入により、導入による効果はどのようなものがあるか。

次に水道管の老朽化対策についてお伺いをいたします。
全国各地で、老朽化が原因とみられる水道管の漏水事故が発生しております。
県内においても、本年7月に、千葉市と松戸市で、老朽化が原因とみられる漏水事故が発生し、広範囲で断水や濁り水が生じ、長時間にわたる交通規制が行われるなど、地域の方々に多大な影響があったところです。

私の地元である木更津市の他、袖ケ浦市、富津市、君津市を給水区域とする。
上総水道広域連合企業団でも、老朽化が原因とみられる。漏水事故が多数発生しており、その都度断水などで地域にも影響が生じております。

上総水道でも、毎年度、相当規模の管路更新を行っていますが、老朽化の進展に更新が追いついていない状況であり、計画的かつスピード感を持って、老朽化対策を進めていく必要があります。
また、こうした状況は、上総水道に限らず、県内水道事業体全体においても同様かと思いますが、県内水道事業体の水道管の老朽化状況とそれに対して県としてどのように取り組んでいるのか気になるところであります。

そこで2点お伺いをいたします。

県内水道事業体の水道管の老朽化の状況はどうか。
水道管の老朽化対策について、県としてどのように取り組んでいるのか。

次に、ボランティア活動の促進についてお伺いをいたします。
人口減少や少子高齢化の急速な進行に伴う人口構造の変化や、地域経済の縮小多様な価値観やライフスタイルの多様化などにより、地域には様々な課題が山積しております。
そのような中、県民が自分たちの目線でその課題に向き合い、自主的、自発的に取り組むボランティア活動は重要な役割を果たしています。

県内には、数多くの市民活動団体や、ボランティアの活動があります。
私も地元木更津でビーチクリーン活動などに参加しております。
その中で、ボランティア活動は、地域の課題解決に繋がるだけではなく、参加することで地域に感謝される喜びを感じたり、地域の人の繋がりやコミュニティ作りにも繋がっていると実感しているところであります。

県は、こういったボランティア活動の場を広げ、誰でもボランティア活動ができるようにしていくことが重要だと考えます。
令和3年6月議会の一般質問において、私が質問したボランティアへの支援について、県からボランティアのマッチングサイトを開設するとの答弁をいただき、マッチングサイトを有効活用いただくように要望したところであります。
県では、現在、千葉ボランティアナビを開設していると聞いておりますが、その運用状況について気になるところであります。

そこでお伺いをいたします。

ボランティア活動の理解や参加の促進を図る千葉ボランティアナビの活用状況はどうか。

次に、県道木更津末吉線の整備についてお伺いをいたします。
私の地元である木更津市は、圏央道や館山自動車道、東京湾アクアラインと直結した位置にあり、都内へのアクセスが非常に良く、木更津市中心部に隣接する請西地区は、土地区画整理事業により宅地開発が進んでいます。
この請西地区を通過する主要な道路である、都市計画道路鎌足木更津高専は、平成29年に土地区画整理事業で開発されたニュータウンである洗足台まで道路が整備されました。

しかしその先の請西地区0.6キロ区間が未整備となっているため、請西地区の住民は、病院や商業施設がある沿岸部に行くために大きく迂回しているのが現状であります。
現在、県では、この未整備区間について、県道木更津末吉線バイパスの請西工区として事業を進めているところであります。

この区間の整備により、木更津沿岸部と内陸部との利便性が向上するとともに、地域の活性化がより図られるものと期待しているところであります。
また、朝の通勤時間帯には、迂回路となる真船地区において、錠剤方面からの交通が集中し、交通渋滞が発生しております。
この道路の整備により交通が分散され、渋滞緩和にも繋がるものと考えております。

そこでお伺いをいたします。

県道木更津末吉線バイパス請西工区の進捗状況はどうか。

次に木更津港についてお伺いをいたします。
昨今のトラックドライバー不足に対応する。モーダルシフトやカーボンニュートラルへの貢献において、港湾の果たす役割は非常に大きなものとなっております。
また、今年初めに発生した能登半島地震の状況を目の当たりにして、地震等の大規模災害が生じた場合における、海からの物資輸送の拠点となる港湾の重要性を改めて認識し、木更津港においても、港湾の整備を強く推進していかなければならないと感じているところであります。

木更津港においては、近年の圏央道の排水によるアクセス性の向上から、取り扱い貨物の増大や新たな需要が期待されます。
また、中古自動車の輸出が増加しており、駐車するためのヤードや、自動車線を扱える岸壁の確保を望む声が大きくなっており、これらに対応する港湾施設等の整備を進めるため、港湾計画を改定する必要があります。
県では、港湾計画の改定に先立ち、長期的視点に立った法案のビジョンを取りまとめる長期構想を検討しているとのことでありますが、安全な社会を目指し、時代の変化や木更津港の特性に合わせた長期構想を早急に策定し、取り組みに移していくことが大変重要であると考えております。

そこでお伺いいたします。

長期構想の策定状況と今後の取り組みはどうか。

先日開催された国連の気候変動枠組みであるCOP29においても議論されたところでありますが、将来の海面上昇は、世界各地に甚大な被害を及ぼすとのことであり、対策を急がなければなりません。
我が国における港湾、臨海部は、サプライチェーンの拠点となる産業が立地し、CO2の削減の余地が大きい地域となっております。
鉄鋼業やエネルギー産業の拠点として、京葉工業地帯の一翼を担っている記載事項においても、脱炭素化を推進していくことは、環境面においても、産業や港湾の競争力を強化していく上でも、大変重要なことであると認識しております。
県では、千葉港や木更津港において、カーボンニュートラルを実現するため、温室効果ガスの削減に向けた目標や取り組みを定めた法案脱炭素推進計画を策定中と聞いておりますが、取り組みを推進するため、早急に計画を策定する必要があると考えます。

そこでお伺いをいたします。

港湾脱炭素化推進計画の策定状況はどうか。

以上で壇上での質問を終えます。
執行部の皆様には前向きかつ明瞭なご答弁をお願いいたします。


答弁(第1回目)


–議長
森岳君の質問に対する当局の答弁を求めます。
知事熊谷俊人君。

–熊谷俊人 知事
自民党の森岳議員のご質問にお答えをいたします。

熊谷俊人 知事
まず地域活性化や県の魅力発信の取り組みに関するご質問にお答えをいたします。
人口減少、少子高齢化が急速に進む中、持続的に県内各地域の活性化を図るためには、その地域のポテンシャルを生かした取り組みを行い、人物材の流れを本県に呼び込んでいくことが必要であると考えています。
各地域において、その強みや特性を踏まえた活性化を図るため、地域振興事務所を中心に、市町村や関係団体等と連携し、来訪者の周遊促進や地域ブランディングなどの取り組みを行っています。

熊谷俊人 知事
またこうした中から見出された地域ならではの魅力や価値に、背景にある歴史や文化人暮らしなどを付加し、ストーリー性を持たせて全国に発信をしているところです。
引き続き市町村や関係団体と連携をして、地域の魅力を戦略的に発信をしていくことで、人物財の流れをより一層大きくし、地域活性化に取り組んでまいります。

熊谷俊人 知事
次にDXの推進についてお答えいたします。
行政の業務効率化に関するご質問ですが、県を取り巻く環境変化や課題に的確に対応し、質の高い行政サービスを提供していくためには、新たなデジタル技術を積極的に取り入れ、業務の効率化を進めていくことが重要です。

熊谷俊人 知事
昨年度は、定型業務を自動化するRPAによって、職員の作業に要する時間を年間3,760時間削減するとともに、自動車税などの問い合わせに自動応答するAIチャットボットの活用によって、職員の対応時間のうち、年間3万4000件分を削減するなどの効果がありました。
今後政策立案や県民への直接的なサービスの提供など職員でなければできない業務に注力できるよう、デジタル技術を効果的に活用し、更なる業務効率化県民サービスの向上に努めてまいります。

熊谷俊人 知事
私からは以上でございます。
他の質問につきましては担当部長からお答えをいたします。

–議長
商工労働部長野村宗作君。

–野村宗作 商工労働部長
私からは、かずさアカデミアパークについてまず、企業誘致の対象についてお答えいたします。
かずさアカデミアパークについては、平成24年に基本方針を変更しており、従来からの対象である研究所に加え、研究開発機能と生産機能を併せ持つ工場も立地できるようにしているところです。
今後成田空港の機能強化や圏央道を始めとした道路ネットワークの整備進展により広域的な拠点性が高まる中、かずさアカデミアパークは、雇用の創出や地域経済の振興担う重要な拠点であると考えており、県経済の発展に資する成長分野を中心に企業の誘致を進めてまいります。

野村宗作 商工労働部長
次にかずさアカデミアパーク未利用未活用地における取り組み状況についてでございますが、まず未利用地については、残り4区画となっておりますが全ての区画において、成長性や将来性が見込まれる企業などから、進出に係る相談が複数寄せられており現在これら企業との間で事業内容等について慎重に協議を進めております。
また未活用地を所有する企業は3企業ございますが、所有者との意見交換を進めるなど、早期の利活用に向けた働きかけを行っております。

野村宗作 商工労働部長
特にパーク内の中心地に位置しており、広大な面積を有している富士通所有地については、所有者から他社への売却も含めた利活用の方策を検討中との意向も示されており、県としてもパーク全体にとっての最適な土地活用の方策について協議を深めているところでございます。
引き続き早期の利活用に向け、かずさアカデミアパークにふさわしい企業の誘致を強力に進めてまいります。
以上でございます。

–議長
農林水産部長前田敏也君。

–前田敏也 農林水産部長
まず豊かな東京湾の再生に向けた取り組み状況についてのご質問ですが、東京湾では、温暖化の影響による海水温の上昇や、貧酸素水塊の発生、栄養塩類の不足といった漁場環境の変化により、漁業生産量の減少が続いております。
このため、国や関係都県市からなる東京湾再生推進会議を核として、藻場や干潟の再生などに取り組む他、1都2県の漁業者による漁場改善に向けた国への要望活動や、都市住民に対する東京湾の環境保全の重要性についての理解を深める取り組みが展開されているところです。
県といたしましては引き続き、漁業関係者や国、関係都県市と連携しながら、漁場環境の改善活動などを通じて、豊かな東京湾の再生に向けて取り組んでまいります。

次に、ブルーカーボンへの取り組み状況についてのご質問ですが県では、ブルーカーボンの創出と漁業生産性の向上を図るため、令和2年度から木更津地区においてアマモ群落の適切な管理やアサリ資源の増産に係る実証試験を国や民間企業と共同で進めてきたところであり、今年度からは木更津市もこの取り組みに参加しております。

本取り組みについては、漁業者や民間企業の関心が高いことから、より多様な関係者の参画を促し、県内各地に取り組みを広げていくため、先月、漁業関係団体および経済関係団体等を構成員とする千葉県ブルーカーボン推進協議会を設置したところです。
今後は本協議会が主体となり、取り組みの評価や研修会による普及啓発を行うとともに、ブルーカーボンに関心のある民間企業と、藻
の保全などに取り組みたい漁業関係者とのマッチングを図るなど、ブルーカーボンの創出に向けて取り組んでまいります。
以上でございます。

–議長
環境生活部長井上容子君。

–井上容子 環境生活部長
温暖化対策についてお答えいたします。
初めに、仮想空間を活用した地球温暖化対策普及啓発事業におけるコンテンツの開発状況についてのご質問ですが、2050年カーボンニュートラルの実現に向けては、県民1人1人の脱炭素型ライフスタイルへの意識改革を促すことが重要であるため現在、Microsoft社のマインクラフトを活用し、次世代を担う子供たちを主な対象とした。
地球温暖化対策を学ぶコンテンツを開発しています。

具体的には、千葉県をモデルとした仮想都市を舞台に、個人利用向けの一般モードや学校授業向けの教育モード等を開発し、太陽光パネルの設置や次世代自動車の導入、水素活用等の革新的技術の研究実装等により、オリジナルの都市作りを体験しながら、カーボンニュートラル達成の過程を学ぶことができる内容としています。
また開発は、ICT教育の専門家や県内の高校生と協働して進めており、1月の完成を目指して取り組んでいるところです。

次に普及啓発事業におけるコンテンツの活用についてのご質問ですが、完成後に多くの県民に活用していただくため、完成前から専用のSNSアカウントを開設し、開発風景や開発画面等を掲載することで、興味関心が高まるよう周知を開始しています。
また教育モードについては、希望する学校において、教員生徒を対象としたワークショップを開催するなど、地球温暖化対策に精通していない教員でも活用できる教育ツールとして普及させていきたいと考えています。
この他、各種環境関連イベントのブース等において、開発したコンテンツのミニゲームを体験してもらうなど、幅広い年齢層において、地球温暖化対策に対する理解が深まるよう、有効に活用してまいります。

最後に、千葉ボランティアNAVIの活用状況についてのご質問ですが、県では多くの県民がボランティア活動への理解を深め、その関心が参加に繋がるよう、令和4年1月から、ボランティアをしたい人と受け入れたい団体をマッチングするウェブサイト千葉ボランティアナビを運営し、様々な活動の機会を提供しています。
千葉ボランティアナビでは、登録団体の活動レポートや、参加者のインタビュー記事なども掲載しており、サイトへの登録は、現在2000人、150団体を超え、これまで延べ1500人以上のボランティアが活動しています。

1人でも多くの方が自分らしい関わり方、自分に合ったスタイルで参加できるよう、千葉ボランティアナビを引き続き周知していくとともに、体験会や出前講座等により、ボランティア活動への理解や参加の促進に取り組んでまいります。
以上でございます。

–議長
総合企画部長冨沢昇君。

–冨沢昇 総合企画部長
初めに、水道管の老朽化の状況についてお答えいたします。
令和4年度末時点における県内水道事業体の水道管の総延長は約2万9400kmで、そのうち法定耐用年数の40年を超過している水道管は約30%にあたる約8800kmで、年々増加傾向にあります。
また、令和4年度に更新された水道管の延長は約210kmで、全体に占める割合は、約0.7%となっており、全国平均は上回っているものの、老朽化の進展に比べて、更新が十分でない状況となっています。

次に、水道管の老朽化対策に係る県の取り組みについてお答えいたします。
老朽化対策には多額の費用を要することから、県では水道事業体に対して、施設の更新需要や、財政収支見通しを含めた長期的な視点に基づき、計画的に取り組むよう求めているところです。

具体的には、水道管の材質や使用状況、維持管理等考慮して更新基準年数を定めることによる工事量の平準化や、漏水の影響を踏まえた工事の優先順位付けなどを働きかけています。
さらに、水道管の更新に活用できる国の補助制度の他、最新の維持管理手法や、設計と施工を一括して発注する方式の紹介なども行っており、こうした取り組みを通じて、県内水道事業体が、着実に老朽化対策に取り組めるよう支援してまいります。
以上でございます。

–議長
県土整備部長四童子隆君。

–四童子隆 県土整備部長
私からはまず、県道木更津末吉線バイパス錠剤工区の進捗状況についてのご質問にお答えします。
県道木更津末吉線は、木更津市を東西に横断する重要な道路であり、整備済みの都市計画道路鎌足木更津高専に続く木更津市専属第1先から請西東地先までの0.6kmにつきましてバイパス整備を進めております。
今年度は地元市との調整により実施した本線への取り付け道路設計や、市による地籍調査の成果を踏まえ、用地実測図の作成を行っているところでございます。
今後とも地元の皆様のご理解とご協力をいただきながら、早期の用地取得に向け、市と連携し事業を推進してまいります。

次に、木更津港長期構想についてのご質問ですが、木更津港では、平成22年に策定した港湾計画に基づき整備を行っておりますが、港を取り巻く環境や社会情勢などが大きく変化しているため、目指すべき将来像となる長期構想の策定を進めているところです。
現在、港湾機能の集約や、新たな土地造成など、関係者の意見を反映させた案につきまして、パブリックコメントを実施したところであり、今年度中に長期構想を策定することとしております。
策定後は、関係市などと緊密に連携しながら、新たな長期構想に基づき、速やかに港湾計画の改定を行い、木更津港の整備に取り組んでまいります。

次に、港湾脱炭素化推進計画の策定状況についてのご質問ですが、県では港湾地域のカーボンニュートラル実現に向け、港湾法に基づき、千葉港や木更津港において、港湾脱炭素化推進協議会を設立し、計画の策定を進めております。
今月6日に3回目となる協議会を開催し、水素やアンモニア等の供給目標や具体的な取り組み内容などについてご議論をいただき計画案を取りまとめたところです。
今後計画案につきましてパブリックコメントを行い、今年度中の計画策定を目指してまいります。
以上でございます。

–議長
森岳君。


質問・要望(第2回目)森岳 議員


–森岳 議員
それぞれにご答弁をいただきまして誠にありがとうございます。
再質問と要望に入らせていただきたいと思います。

まず、本県の地域活性化に向けた取り組みや、県の魅力を発信するための取り組みに関して、再質問をいたします。
ご答弁では、地域活性化に当たっては、市町村や関係団体と連携して地域の魅力を戦略的に発信していくとのことで、県のリーダーシップには期待するところであります。

私の地元木更津市では、多くの方々のご努力によって、アクアラインを中心とするエリアでは賑わいを取り戻しておりますが、この賑わいを市内全域または周辺市にしっかりと共有することが重要と考えております。
先ほどのご答弁でも、来訪者の周遊促進や地域ブランディングなどの取り組みを通じ、地域活性化を図るとのことですが、より具体的に確認したいと思います。

そこでお伺いいたします。

君津地域の活性化のため、その魅力を踏まえた地域作りにどのように取り組んでいるのか。

次にかずさアカデミアパークに関して要望いたします。
アカデミアパークを、雇用の創出や地域経済の振興担う重要な拠点と認識していただいていることには感謝いたします。
そして、未利用地に関しても進出に前向きな企業があるとのことで安心しているところであります。
しかしその反面、最も大きな区画を含めた未活用地の利活用というものが前進する兆しが全くありません。
先ほどのご答弁でも、利活用に向けた働きかけを行っているとのことでありますが、さらに働きかけをですね、強烈にしていただいて、売りっぱなしにならないようにしてほしいと思いますので、ぜひよろしくお願いをいたします。

次に水産業に関して要望いたします。
令和9年に全国豊かな海作り大会が千葉県で開催されるというタイミングでありますのでぜひしっかり機運醸成を図っていただき、多くの方々に、東京湾の豊かな海作りに関して注目していただきたいと思っております。
そして、以前からも申し上げておりますが、東京湾は千葉県だけが努力しても、漁場環境は改善されません。
東京都や神奈川県とともに、農水省や国交省、また環境省などにも働きかけていただき、あらゆる可能性にチャレンジしていただき、かつ市の東京湾を復活させていただきますように要望いたします。

次にブルーカーボンに関して要望します。
推進協議会の設置によって、ブルーカーボンの取り組みがより広がりを見せてくれるものと期待しております。
ぜひ、関心のある企業発掘にも力を入れていただき、漁業関係者とのブルーエコノミーという新たな市場開拓にもご尽力いただきますように要望いたします。

次に、温暖化対策に関してですが、1月に完成予定だということであります非常に楽しみにしております。
完成後は、ぜひ多くの方々にPR利用していただいて県民1人1人に温暖化対策の意識づけをしていただきますよう要望いたします。

DXに関して、これまで取り組んできたRPAなどのデジタル技術の更なる活用はもとより、県専用環境を構築した生成AIや児童相談所などにも導入する音声マイニングなど様々な新たな技術についても積極的に活用し、業務効率化によって生み出された時間を、県民サービスの向上に繋げるなど、県民にその成果を還元していただくよう要望します。

次に水道管の更新に関して要望いたします。
国の補助制度や最新の維持管理手法や一括発注方式などを紹介しながら支援しているとのことでありますが、やはり老朽化の進展が早いとのことであります。
企業側からすれば、仕事が永遠になくならないというのは魅力的な話ではありますが、漏水事故に繋がる断水といったことは、地域の方々からすれば、リスクでしかないわけでありますのであらゆる可能性を模索していただきながら、早期に改善が図られるよう支援していただきたいと思います。

次にボランティア活動の促進については再質問いたします。
千葉ボランティアナビは開設から3年弱で登録者が2000人を超えるなど、活用が広がっていることがわかりました。
その一方で、私の地元でも、ボランティア活動に興味を持ってはいても、なかなかその活動に一歩を踏み出せない方もいます。
県民のボランティア活動の裾野をより広げていくためには、この千葉ボランティアナビをさらに活用して、ボランティア活動への理解や参加促進を図っていくべきではないかと考えます。

そこでお伺いいたします。

ボランティア活動の裾野を広げるため、千葉ボランティアNAVIがより活用されるよう、更なる啓発が必要と考えるかどうか。

次に道路整備に関してですが木更津末吉線の請西工区は少しずつでありますけれども、進んでいるということが確認できました。
この工区が完成することで、本当に利便性が高まり、更なる地域発展が見込めます。
先ほど紹介しました真船という地区の自治会からも、早期開通に関する要望を市の方にもしているというふうに伺っております。
また計画段階から結構な年数が経過しておりますので、木更津市と連携強化、予算面でのか決断工事手法の見直しも含め、あらゆる角度から早期開通を実現するための検討をしていただきますように要望いたします。

次に木更津港の長期構想に関して要望いたします。
パブリックコメントが取りまとめられた際には、その意見の実意見の実現の可否をしっかりと精査していただきたいと思います。そして港湾計画に速やかに取りかかっていただきますよう要望いたします。

港湾脱炭素化推進計画に関しては、ぜひ強力に推進していただきたいと思います。
やはり港湾臨海部には温室効果ガスを多く排出する産業が集積しており、産業構造の転換や競争力の強化をしながら、2050年カーボンニュートラルに向けて貢献していく必要があると考えております。
加えて、脱炭素化に取り組む荷主や船会社から選ばれる競争力のあるカーボンニュートラルポートを目指してほしいと思いますので、よろしくお願いいたします。
以上2回目の再質問と要望です。


答弁(第2回目)


–議長
総合企画部長冨沢昇君。

–冨沢昇 総合企画部長
君津地域の魅力を踏まえた地域作りに関するご質問ですが、君津地域はアクアラインや圏央道などが交わる交通の要衝であり、住宅地や商業施設などの都市と東京湾の干潟や緑豊かな房総丘陵などの自然といった魅力を併せ持つ地域です。
こうした地域の魅力を活用して、人物財の流れをより広域で取り込むため、地元4市等と連携して、グルメやアクティビティなど、150を超えるスポットを掲載した広域のデジタルマップを新たに作成いたしました。
その結果、延べ3万7000件を超える利用があるなど、来訪者の木密地域の周遊に繋がる取り組みを行っているところです。
以上でございます。

–議長
環境生活部長井上容子君。

–井上容子 環境生活部長
千葉ボランティアNAVIの更なる啓発に関するご質問ですが、民間団体と協力した体験会や、本年度から開始いたしましたボランティア団体と対面で交流できるプログラムへの参加希望者には千葉ボランティアナビに登録していただくこととしており、また各種イベントへの出展やSNS等を通じたPRを行っています。
今後も千葉ボランティアナビについて気軽に参加できる募集情報の充実を図るとともに、多様な機会において積極的な啓発に取り組んでまいります。
以上でございます。

–議長
森岳君。


要望(第3回目)森岳 議員


–森岳 議員
ぜひアクアライン周辺の一部地域の賑わいを市内全域や周辺市とも共有していただき、君津地域として活性化していると実感できるようになるまで様々な支援を検討していただきますように要望いたします。
ボランティアに関してですが、私の地元北図師においても、ビーチクリーン活動を通じて地域が良くなるよう活動を続けている多くの仲間たちがおります。

同様に地元をより良くしたいと思っている県民はたくさんいると思います。
今後もボランティア活動を促進することで、地域のみんなでともに支え合い、新たな価値を創造し、豊かな未来を切り開いていく千葉県を目指していただくようお願い申し上げまして、私の一般質問を終えます。
ご清聴ありがとうございました。