本日の県議会をいち早くお伝えいたします。
※複数人体制でチェックしてはいますが、できるだけ早く、皆様に議会での議論をお届けしたいと文字起こしをしているため、誤字などもあります。ご容赦いただき、各自、ご確認ください。
本日(2024/9/24)午後二人目の一般質問は、自由民主党の武田正光議員でした。
質問項目
- 商工会議所等の体制強化について
- 困難女性支援について
- 里親委託について
- 在宅医療について
- 小児医療について
- 教育問題について
- つくばエクスプレスについて
- つくばエクスプレス沿線の土地区画整理事業について
- 県立市野谷の森公園について
- 三郷流山橋有料道路について
- 県道松戸野田線について
- その他
議会質問・答弁の書き起こし全文
質問(第1回目)武田正光 議員
–武田正光 議員
皆様こんにちは自由民主党流山市選出の武田正光でございます。
今議会の一般質問に当たり登壇の機会をお与えいただきました先輩同僚議員の皆様に感謝を申し上げます。
今回は商工会議所等の体制強化、困難女性支援、里親委託、在宅医療、教育問題、つくばエクスプレス東京駅延伸と8両化、つくばエクスプレス沿線土地区画整理事業、県立市野谷の森公園、そして地元道路問題など盛りだくさんに伺います。
順次通告に従い質問をさせていただきます。
知事初め執行部の皆様、前向きかつ明快なご答弁をどうぞよろしくお願いいたします。
まず初めに商工会議所等の体制強化について伺います。
私は県議会議員としての活動の他公認会計士としても活動しております。
新型コロナウイルスの制限解除後、中小企業の経営者からはデジタル技術を活用した国内外での事業展開について相談が寄せられています。
その相談内容については地元の商工会議所とも共有して意見交換を行っています。
商工会議所や商工会等は中小企業にとって身近な支援機関で、経営改善や資金調達、補助金申請の支援を通じ、地域経済の活性化に重要な役割を果たしています。
県では小規模事業経営支援事業費等補助金により、商工会議所等の経営改善普及事業等を支援しています。
しかしながら、中小企業を取り巻く環境は、物価高騰や賃上げの動き、慢性的な人手不足、インボイス等の新制度対応など、引き続き厳しい状況が続いており、これに関連した相談も増えていると伺ってます。
さらに、DX化や事業承継等の新たな経営課題への対応も求められ、商工会議所等で行う相談や支援内容が複雑化高度化していることからも、商工会議所等の体制強化が必要と考えます。
そこで伺います。
商工会議所等の体制強化に向けてどのように取り組んでいくのか。
次に、困難女性支援について伺います。
生活の困窮、性暴力、DV等による家庭関係の破綻など、様々な困難を抱える女性が安心して自立した社会の実現を目指すため、困難な問題を抱える女性への支援に関する法律が令和6年4月に施行され、まもなく半年が経ちます。
本年2月定例県議会の自民党代表質問でもこの問題が取り上げられましたが、その後県では、千葉県困難な問題を抱える女性支援基本計画を策定し、アウトリーチ等の新たな事業も開始しました。また我が自民党においても、プロジェクトチームを立ち上げ、私が座長に就任して調査研究を進めております。
困難な状況に陥り、支援を必要としている女性の中には、私の悩みなど誰にもわかってもらえないと考えてしまったり、自分さえ我慢すれば相談をためらっていたり、そもそもどこに相談すれば良いのかわからないため、なかなか行政による支援へのアクセスができない事例が多いと伺っています。
行政による支援制度の存在をより一層周知し、まずは気軽に相談できる環境を整えることが重要です。
そこで伺います。
困難な問題を抱える女性が支援に繋がるためには、相談しやすい環境作りが重要であると思うが、県はどのように取り組んでいくのか。
次に、里親委託について伺います。
子供の健やかな成長のために、保護者の果たす役割は大きいです。
しかし、虐待や育児放棄、親の病気など様々な理由によって、保護者による養育が困難な子供たちがいます。
そのような子供たちが保護者と暮らせるようになるまでの間、あるいは子供が自立するまでの一定の期間、保護者に代わり、自分の家で子供を育ててくれるのが里親制度です。
保護者から愛情を受けることが少なかった子供や虐待等により心の傷を受けた子供が、里親家庭のもとで温かい愛情を受けながら育ち、当たり前の家庭的な環境の中で生活することは、生活で必要な知恵や技術を学び、人間関係を形成する上での力を養うことなどに繋がります。
児童虐待の増加に伴い、社会的養護が必要な子供が増える状況が続いており、里親制度の果たす役割はますます重要です。
国の公表データでは、令和3年度末で、里親等への子供の委託割合を示す里親等委託率が全国で23.5%になっています。
1人でも多くの子供が家庭的な環境で健やかに育つためには、里親制度についての理解を広め、子供を受け入れてくださる里親を増やしていくことが必要です。
そこで伺います。
里親委託の推進に向けた県の取り組み状況はどうか。
次に在宅医療について伺います。
在宅医療では、自宅での適切な医療サービスの提供を受けることで、患者の精神的肉体的な自立を支援し、患者とその家族のQOL、生活の質の向上を目指しています。
そこでは医師の定期的な診察に加え、看護師、薬剤師、介護福祉士などが患者の生活や家庭環境に応じて様々なサービスを提供しています。
そのため病院においては、チーム医療と称し、複数の職種のスタッフが、患者の病状に応じたチームを作り、治療にあたっていると聞いています。
県が策定した保健医療計画によると、1日当たりの在宅医療の患者数は、平成25年度に約4万4000人であったところ、令和12年には約9万人になると推計されており、今後も在宅医療の需要は増加すると見込まれています。
医療資源には限りがある中患者が可能な限り住み慣れた自宅や地域で生活の質を維持しつつ、自分らしい暮らしを人生の最期まで続けられるようにするためには、在宅利用における多職種のチームでの連携がますます重要になると考えます。
そこで伺います。
在宅医療における職種連携の促進について、県ではどのように取り組んでいるのか。
次に小児医療について伺います。
今議会では、小児医療の中でも、災害時における小児医療対策について確認したいと思います。
今年は能登半島地震が発生し、強い台風が相次ぎ上陸しました。そして南海トラフ地震の臨時情報も初めて発表されたりと風水害と地震の双方を想定しなければいけない備えの難しさを改めて感じたところです。
特に大規模災害時においては、避難所の開設や電気水道道路などのインフラの復旧など、被災者生活を守るための早期の取り組みが求められますが、とりわけ被災者の命を守るための災害医療は、何においても優先すべきものです。
過去の大規模災害の経験をもとに、災害医療体制の整備は年々進んでおり、先の能登半島地震においても、千葉県からも、DMATやDPATなどの災害派遣医療チームが被災地に派遣され、大きな役割を果たしたと聞いております。
彼らのように、急性期の災害医療全般に対応する方々がいる一方で、より専門性の高い医療分野における体制整備も課題です。
中でも小児医療は、一般的な大人の救急患者と比べ、医療機関数が限られており、対応可能な医師数が少ないのが現状です。
県内のどこで災害が発生したとしても小児の被災被災者を1人でも多く救うためには、限られた医療資源を効果的に活用できる体制を構築しておく必要があります。
そこでお伺いします。
災害時における小児医療対策について、県はどのように対応しているのか。
次に教育問題について2問伺います。
まずいじめ問題についてです。
いじめは児童生徒の教育を受ける権利を著しく侵害し、心身の健全な成長および人格の形成に重大な影響を与えることから、決して許されるものではありません。
いじめの中でも深刻化すると不登校となったり、場合によっては命さえ奪ってしまうケースはいじめ重大事態とされます。
このようなケースが全国的にも増加傾向にあり、事案によっては法や基本方針、ガイドライン等に沿った対応ができていないために、児童生徒に深刻な被害を与える事態が発生しているとも聞いています。
国では、いじめ防止対策推進法の施行から10年が経過する中で、重大事態の調査に係る様々な課題が明らかになってきたことから、本年8月にいじめ重大事態の調査に関するガイドラインを改訂しました。
本県ではこれに先立って、いじめ重大事態の調査に係る課題を解決すべく、新たにいじめ重大事態調査委員を採用し、県立の中学校、高等学校、特別支援学校に派遣する取り組みを開始したと聞いております。
そこで伺います。
いじめ重大事態調査員の活動状況はどうか。
そして教育問題の2点目は教育不足についてです。
教育部教育不足というテーマは本県だけでなく全国的な問題であり、これまでも議場において様々な議論が交わされてきました。
本年6月定例県議会における質疑の中で、県教育委員会は、小中学校等の教員の未配置の状況が、昨年度の同時期に比べ約4割改善されたと答弁されています。
しかしながら、本年4月に市野谷小学校と南流山第2小学校という2校が新たに開校した私の地元流山市においては、未配置の状況はむしろ悪化していると認識しており、東葛飾地域の他市においても、依然として未配置の状況が深刻ではないかと推察します。
教員未配置が生じている学校では未配置分の教員の業務を補うための負担も増え、教育の質の維持の観点からも大きな問題となっていることが想定されます。
そのため一刻も早く全ての学校において、教員未配置を改善する必要があると考えます。
そこで伺います。
県内小中学校等における教員不足の解消に向けた状況はどうか、また今後の教員確保に向けた対応はどうか。
次に、つくばエクスプレスについて2点伺います。
平成28年4月に発表された国の交通政策審議会の答申において、つくばエクスプレスの秋葉原駅から東京駅への延伸が国際競争力の強化に資する鉄道ネットワークのプロジェクトの一つとして位置づけられました。
またこの答申では、東京駅から銀座や築地を経由し、東京ビッグサイトなどがある東京臨海部に至る都心部臨海地域地下鉄の新規建設と、つくばエクスプレスの東京駅延伸を一体的に整備し、都心部臨海地域地下鉄とつくばエクスプレスとの相互直通運転を行うとされています。
この相互直通運転が実現すれば、流山市から東京駅、さらに東京臨海部へのアクセスが格段に向上することとなり、更なる人口増など、流山市の発展、ひいては千葉県の発展に大きく貢献します。
そこで伺います。
つくばエクスプレスの秋葉原駅から東京駅延伸に向けた検討の状況はどうか。
続いて、つくばエクスプレスの8両化について伺います。
沿線の人口増加と新型コロナウイルスによる利用客減少からの回復などにより、令和5年度のつくばエクスプレスの混雑率は154%に達しました。
朝夕ラッシュ時の混雑緩和がかねてよりの課題です。
つくばエクスプレスを運行する首都圏新都市鉄道株式会社では、令和元年5月に車両を現行の6両編成から2両増結する8両編成化事業に取り組むことを決定し、2030年代前半の完了を目指すとのことです。
この8両編成化事業は地元利用者の関心も高く、混雑解消のために必要な取り組みです。
そこで伺います。
つくばエクスプレスの8両編成化事業の進捗状況はどうか。
次につくばエクスプレス沿線土地区画整理事業についてとりわけ地区内のですね道路整備について伺います。
つくばエクスプレス沿線では鉄道の整備と一体的に土地区画整理事業が行われておりますが、県施行の運動公園周辺地区においては、市野谷線が令和5年度末に供用され、中小牧線も同時期にキッコーマンアリーナ前の区間が4車線化されるなど、着実に道路整備が進んでいます。
しかしながら、流山市を南北に走る大変重要な道路である新川南流山線については、いまだ供用されていない区間があります。
私はこれまで何度もこの新川南流山線の整備について一般質問で取り上げていますが、前回の令和5年9月議会での質問の際、支障となる建築物の撤去に取り組み、可能な箇所から工事を進めるとの答弁があったところです。
最近現場を確認したところ御答弁の通り進捗が図られていることから、地元ではいよいよ共用への期待が高まっています。
そこで伺います。
運動公園周辺地区内における新川南流山線の整備の進捗状況と今後の取り組みはどうか。
次に、県立市野谷の森公園について伺います。
流山市のほぼ中心にある県立市野谷の森公園は、都心から一番近い森の町のシンボルとして整備が進められています。
令和4年3月には第1期区域が供用開始され、修景池や芝生広場がある緑豊かで散策や休息が楽しめる場所になりました。
残り、第2期区域約14.8ヘクタールについては、関係地権者への事業計画説明会が行われ、円滑な事業進捗に向けた努力が続けられており、公園の早期整備が望まれているところです。
そこで伺います。
県立市野谷の森公園第2期区域における整備の進捗状況はどうか。
次に、三郷流山橋有料道路について伺います。
三郷流山橋有料道路が昨年11月26日に開通してからまもなく1年を迎えます。
本年2月に登壇した際には開通後約3ヶ月の新しい道路であるため、周知がまだ十分でないこともあり、三郷流山橋有料道路の開通後、2ヶ月間における1日の交通量は平均約2940台であり、今後交通量調査を行い、開通後の交通の変化を把握することや、利用促進策を実施していく旨の答弁をいただきました。
その後、案内看板の設置や埼玉県の商業施設においてキャンペーンを実施するなどの利用促進策に取り組んでいると伺っています。
また本道路の整備効果の一つとして、流山市富里市と結ぶ唯一の橋であった流山橋の交通渋滞緩和が掲げられており、開通から約10年が経過して、交通量がどのように変化しているのか。
その整備効果が具体的にどのように表れているのかが気になるところです。
そこで伺います。
三郷流山橋有料道路の開通後の利用状況および整備効果はどうか。
最後に県道松戸野田線野田市今神交差点について伺います。
県道松戸野田線は、松戸市から流山市を経て、野田市へ至る主要幹線道路です。
近年、流山インターチェンジ付近から利根運河にかけて大型物流施設が稼働した影響で、野田市今上交差点から利根運河を越えて、流山市側で慢性的な渋滞が発生しています。
特に玉葉橋付近は千葉県と埼玉県の交通が集中し、混雑が顕著です。
このような状況の中、今神交差点での渋滞対策が進められていますがその進捗が気になるところです。
そこで伺います。
県道松戸野田線野田市今神交差点における交差点改良の進捗状況はどうか。
以上壇上での質問とさせていただきます。
よろしくお願いいたします。
答弁(第1回目)
–議長
武田正光君の質問に対する当局の答弁を求めます。
知事熊谷俊人君。
–熊谷俊人 知事
自民党の武田正光議員のご質問にお答えをいたします。
まず商工会議所等の体制強化についてのご質問にお答えをいたします。
デジタル化やグローバル化など近年の社会経済環境は大きく変化をしており地域経済を支える中小企業に対し、指導助言等を行う商工会議所や商工会の役割はますます重要となっています。
このため令和5年度から中小企業への伴走支援の成果実績に応じて補助金を追加支給する伴走型支援推進奨励金を導入した他、地元の活性化等を目指す提案型事業について募集回数を増やし複数提案を可能とするなど制度の拡充を図ったところです。
また今年度からは経営指導員の人件費補助単価を引き上げた他、地域経済のネットワーク強化に繋がるよう、補助対象職員数の算定基準について、従来の小規模事業者数に加え、大企業や中堅企業等も含めた会員数による加算を行っています。
今後もこうした補助制度の見直しを通じ、商工会議所等の企業支援体制の強化に努めてまいります。
次に里親委託の推進に向けた取り組みについてのご質問にお答えをいたします。
里親のもとで養育されることは、特定の大人から大切にされる体系により、自己肯定感を育める。
将来の家族モデルを持つことができるなど、人間関係の形成や、生活する上での土台作りに繋がり、児童の成長に大きな役割を果たすものと考えています。
このため県では県内各地での里親制度説明会の開催や、特設サイトの開設など、里親制度の周知を図るとともに、昨年度から里親のリクルートや研修、養育支援等を一貫してポスティング機関で実施をし、佐藤への支援に取り組んでいるところです。
こうした取り組みにより施設や里親等に委託した児童のうち、里親等への委託の割合を示す里親等委託率は、本県では令和元年度末の29.9%から、令和5年度末で35.4%と5.5ポイント増加し、向上しているところであり、県では引き続き里親支援の強化に努め、里親委託を推進してまいります。
私からは以上でございます。
他の質問につきましては担当部局長からお答えをいたします。
–議長
健康福祉部長 岡田慎太郎君。
–岡田慎太郎 健康福祉部長
困難な問題を抱える女性への支援に関するご質問にお答えします。
県では困難な問題を抱えながら、潜在化しやすい若年女性等を支援するため、民間団体と連携して、アウトリーチやSNS等による相談支援、居場所を提供する事業を本年8月から開始したところです。
また、国では、全国どこからでも電話をかけた所在地の女性相談支援センターに繋がる全国共通短縮ダイヤルシャープ8778話そう悩みを本年6月から開始し、本県では24時間体制で相談を受け付けています。
加えて、短縮ダイヤルを周知するため、ステッカーなどを作成し、市町村、病院、郵便局などに配置を依頼したところであり、今後もキャンペーン等での広報啓発に取り組んでまいります。
こうした取り組みを通じて支援が必要な女性が相談しやすい環境作りに努めてまいります。
以上でございます。
–議長
保健医療担当部長 鈴木貴士君。
–鈴木貴士 保健医療担当部長
まず、在宅医療における多職種連携の促進についてのご質問にお答えします。
今後も増加が見込まれる在宅療養患者に対し、退院支援から急変時の対応、看取りまで切れ目のない医療介護を提供するためには、在宅医療を担う。他施設や職種間の連携が特に重要であると認識しています。
このため県では、全県を対象とするシンポジウムを開催し、連携に関する効果的な取り組みを共有するとともに、医師や看護師を初めとする在宅医療に関わる多職種による協議会や意見交換会等を圏域内や圏域を超えて実施することで、地域の実情に応じた連携の仕組み作りを促進しています。
引き続き効果的な多職種連携の推進を図ることにより、在宅医療提供体制の充実に向け取り組みを進めてまいります。
次に、災害時における小児医療対策についてのご質問ですが、災害時においては、県が任命している医師が災害医療コーディネーターとして、県庁や地域の救護本部に入り、医療活動に対し助言調整を行う体制をとっていますが専門性の高い小児医療等については、コーディネーターを支援する体制も整える必要があります。
そのため県では、コーディネーターと連携して、災害時の小児周産期医療に関する搬送調整などの業務を担う小児周産期リエゾンを現在26名任命しており、更なる増員に向けた研修を行い、人材育成を図っているところです。
今後も小児周産期リエゾンの拡充および対応力の向上を図り、関係機関との平時からの情報共有による連携を強化することにより、災害時に県民が迅速かつ適切に小児医療を受けられる体制の構築に努めてまいります。
以上でございます。
–議長
教育長 冨塚昌子君。
–冨塚昌子 教育長
初めに、いじめ重大事態調査員の活動状況についてのご質問にお答えいたします。
いじめ重大事態の調査において、被害児童生徒や保護者が早期の対応を求めても、学校の調査組織に加わる第三者委員の選定に時間を要するなど、迅速に調査に着手できない状況が散見され、更なる事態の悪化を招きかねず、大きな課題と捉えていました。
そのため、県教育委員会では今年度、いじめ防止対策等の専門的な知見を有する人材をいじめ重大事態調査員として採用し、事案が発生した県立学校に直ちに派遣する体制を整えました。
当該調査員は8月末時点で11事案について、延べ29回学校を訪問して調査に加わり、助言を行いながら、集中的に調査を実施するよう促し早期に報告書を取りまとめ、いじめ解消に繋げるなどの成果を上げています。
次に、教員不足の解消に向けた状況と対応についてのご質問ですが、7月1日時点での小中学校等の未配置数は県全体では、昨年度の245人に対し、今年度は173人と72人改善した一方で、流山市においては、昨年度の10人から15人と5人増加しています。
流山市を含め県全体において、近年、新規採用者の配置により、若年層教員が増加しており、産育休等の取得者が増加する中で、教員志願者の減少などから、必要な代替講師の確保が難しい状況にあります。
今後は、大学と連携した大学1年時からの学校体験事業や奨学金返還緊急支援事業の更なる周知を図るとともに、ペーパーティーチャーセミナーや大都市を会場とする現役教員との交流会等を通して、社会人に対しても、教職の魅力をアピールして理解を深め、一層の志願者確保に取り組んでまいります。
以上でございます。
–議長
総合企画部長 富沢昇君。
–冨沢昇 総合企画部長
初めに、つくばエクスプレスの東京駅延伸に関するご質問にお答えいたします。
つくばエクスプレスの東京駅延伸は、流山市や柏市を東京駅と直結するものであり、さらに都心部臨海地域地下鉄との相互直通運転が実現すれば、東京臨海部とも直結できるなど、県北西部の発展に繋がる事業と認識しています。
こうした中、今年2月には、都心部臨海地域地下鉄は2040年までの開業を目指し、その営業主体として東京臨海高速鉄道株式会社が参画することが公表されたところです。
東京駅延伸のような大規模投資事業については、鉄道事業者のみならず、国や沿線自治体などの関係者間で、十分な検討も必要となることから、県としては会社の経営状況等を注視しながら、関係者と連携し対応してまいります。
次に8両編成化事業に関するご質問ですが、つくばエクスプレスの8両編成化に当たっては、8両化に対応したホームの延伸工事が必要であり、平成24年度に先行整備された南流山駅を初めとして、これまでに秋葉原駅、新御徒町駅、浅草駅などの7駅において延伸化工事が完了しています。
今年度は北千住駅の工事に着手しており、今後2030年代前半までに全20駅での完了を目指して、順次整備を進めることとしております。
以上でございます。
–議長
都市整備局長 澤宏幸君。
–澤宏幸 都市整備局長
私からは、まず新川南流山線の進捗状況と今後の取り組みについてのご質問にお答えします。
当該路線は、運動公園周辺地区内において、延長約1kmを4車線で整備する計画としておりますが、県道柏流山線から南側約400mの区間が未供用となっています。
現在、移転対象の建築物の撤去が完了したところであり今後、埋蔵文化財調査や交差点の改良などの道路工事を進め、未供用区間も含む流山セントラルパーク駅入口交差点から北側の区間について、令和7年7月の供用開始を目指しております。
また、駅入口交差点から南側の区間については、現在2車線で供用しておりますが、引き続き4車線化に向けた整備を進め、令和7年10月を目途に全線約1kmの供用開始できるよう、流山市などと連携しながら取り組んでまいります。
次に市野谷の森公園の整備についてのご質問ですが、本公演は、動植物の生息地、生育地である樹林地等の保全を目的とした、計画面積18.5ヘクタールの都市公園であり、平成19年度から段階的に整備を進め、令和4年3月に第1期区域の3.7ヘクタールについて、供用を開始しました。
残る14.8ヘクタールの第2期区域については、取得が必要な6.2ヘクタールのうち、令和5年度末までに、面積ベースで約15%に相当する0.9ヘクタールを取得しており、今年度は0.7ヘクタールを追加することにより、用地取得率が約26%となる見込みでございます。
この公園のテーマである生き物たちとときを過ごす街の森の実現に向けて、引き続き地権者や、地元関係者に丁寧な説明を行い、着実に用地取得を進め、早期の供用開始に努めてまいります。
以上でございます。
–議長
県土整備部長 四童子隆君。
–四童子隆 県土整備部長
私からは、まず、三郷流山橋有料道路についてのご質問にお答えします。
三郷流山橋有料道路の8月の交通量は1日当たり約3970台となっており、開通当初と比べ約3割増となるなど、着実に増加しております。
有料道路の開通により、流山橋の交通が一部転換し、県道松野野田線の流山8丁目交差点を先頭に最も長く渋滞した延長は、本年6月の調査では、平日において開通前の780mから60mへと約9割減少し、休日においても約3割減少するなど、交通混雑緩和の効果が確認をされたところでございます。
引き続き埼玉県および埼玉県道路公社と連携し、交通量調査や整備効果の把握に努めるとともに、有料道路が多くの方に利用されるよう、広報活動を行うなど、より一層の利用促進に取り組んでまいります。
次に県道松戸野田線今神交差点についてのご質問ですが、今神交差点では、交通の円滑化を図るため、既存の用地を活用して左折レーンなどを延長する交差点改良を実施しており、現在東京電力におきまして電柱などの移設を行っているところでございます。
引き続き現道の交通への影響を考慮した施工を行うため、並行する側道側の水路を切りますとともに、必要な作業スペースを確保するための整地工事に着手することとしてございます。
今後とも関係機関と連携し、事業を推進してまいります。
以上でございます。
–議長
武田正光君。
質問・要望(第2回目)武田正光 議員
–武田正光 議員
はい、ありがとうございますそれでは再質問と要望させていただきます。
まずですね商工会議所等の体制強化についてです。
県執行部がこれまで2年かけて補助金の見直しを行い、商工会議所等の体制強化を図っていただいたことがわかりました。
繰り返しになりますが、商工会議所等に求められる役割は増大複雑化してきており、業務量の増加等への対応や多様なニーズに応じた伴走支援の充実を図っていく必要があります。
私は私の地元、流山商工会議所でも、先ほどご答弁のあった提案型事業に採択され今月より創業後間もない事業者の販路、開拓の御支援事業を始めたと聞いています。
ぜひとも県執行部には、補助金の更なる拡充を図るなど、引き続き商工会議所等の支援体制の強化をお願いしたい。
なお、社会系社会経済のグローバル化が進む中で、最近では、越境ECの取り組みに対する支援が進んでいます。
越境ECとは公共を超えた電子商取引でありeコマースですねECであり、一般貿易が海外の卸売業者が取引相手となるBtoBの形が多いのに対して、越境ECは国外の消費者が取引相手となるBtoCがメインという違いがあります。
このような越境ECの市場は拡大しております。
中小企業がグローバル化の波に乗り、更なる活躍をしてもらうためには、越境ECは重要な取り組みと言えます。
千葉においては成田空港もあることからですね、非常に知的な地理的な利便性もあります。
そこで県内の中小企業がスムーズに越境ECに取り組むことができるよう、県が中心となって、例えば今体制を強化していただいている商工会議所等にもご協力いただくなどしながらですね、越境ECの支援の取り組みを進めていただきたいです。
そして困難女性支援についてです。
困難な問題を抱える女性への支援について県の新規事業がスタートし相談窓口の広報啓発を進めているということでしたが、新たな法律に基づく取り組みであり、期待しているところです。
県でも広報に一層力を入れていただき、困難な状況に陥り、支援を必要とする女性に対する相談支援について引き続き取り組みを進めていただくよう要望します。
次に里親委託についてです。
千葉県の里親委託が着実に進んでいる状況はわかりました。
しかし、1人でも多くの子供たち、子供たちが健やかに育つ環境を確保するには、更なる里親委託の推進が必要であると考えます。
引き続き里親委託の推進に向けた取り組みをしっかりと進めていただくよう要望します。
次に教育問題のうち教員不足の解消に向けた取り組みについてです。
教員の未配置解消に向けた取り組みはわかりました。
新たに小学校が開校した地元流山市において必要な教員数を配置していただいたとは思いますが、早速未配置が発生しているという点、大変懸念を感じております。
少子化が進むこの時代に、大変珍しいのかもしれませんが、流山市では今後も小学校や中学校の新設またはクラスの増設が想定されることから、人口が急増する地域における教員の確保について、更なる対策が必要ではないでしょうか。
今後小中学校が新設され、期待を胸に通う子供やその親御さんが、先生が足りないというですね残念な思いをするということがないようにしていただきたいです。
そこで再質問します。
人口が急増する地域の小・中学校に対し、適切に教員が配置されるよう、今後県はどのように取り組んでいくのか。
次に新川南流山線土地区画整理のですね、中の道路整備、新川南流山線についてです。
地区内の新川南流山線の供用に伴い、流山市を南北方向に結ぶ道路としての機能だけでなく、広域的な幹線道路ネットワークとしての整備効果が十分発揮されるものと思われます。引き続き早期全線4車線で供用していただくよう強く要望いたします。
これ以前一般質問したときですね平成31年度を完成供用開始という話なんです。
今回の御答弁でですね、明確に年数が出てきましたけども、なかなか大変なことだと思いますけれども、どうかよろしくお願いいたします。
そして市野谷の森公園これはですね次代を担う子供たちが自然とふれあい体験ができる場として大変意義のある公園です。
貴重な動植物に配慮しながら、着実に公園の整備を進めていただくとともに、多様な機能を有するグリーンインフラとして市や住民関係団体とともにこの森を育む仕組み作りについてもですね、ご検討をいただきたいです。
そして三郷流山橋有料道路です。
三郷流山橋有料道路については、平成19年の初当選以来今回私は28回目の質問になります。
今回は開通後の交通量や整備効果について答弁がありました。有料道路の交通量は計画交通量に対してまだまだ少ない状況にありますが、増加傾向にあることや、以前からは流山橋の渋滞緩和の整備効果が明確に表れてきていることがわかりました。
引き続き有料道路の利用促進を行っていくことが重要だと考えますので、埼玉県道路公社や埼玉県としっかり連携をして取り組んでいただくよう要望します。
また有料道路とですね、有料道路を埼玉県側に渡った先についても、順次整備が進め進められておりますけれども、道路はネットワークとして整備される整備されることで、その整備効果が十分に発揮されますので、これまで何度も何度も要望しておりますけども、本県においても、埼玉県に対して、道路の早期整備を働きかけていただくよう併せて要望します。
そして最後松戸野田線です。
この道路は元々渋滞が激しかったところですね。さらに、大型物流施設の建設等により、さらに渋滞が目立つようになりました。
市民からは早期の渋滞解消に向けた声が多々寄せられています。
県は早期に工事着手に努めるとのことでしたが、その早期とはいつを指すのか市民はそれを一番知りたがっています。
交差点改良工事の着手の時期、これを速やかに市民に提示していただきたいと思います。
要望します。
以上でございます。
答弁(第2回目)
–議長
教育長 冨塚昌子君。
–冨塚昌子 教育長
小中学校の教員配置についてのご質問ですが、県教育委員会では、県全体の学校の新設や統廃合等を踏まえ、来年度の募集人数を決定しており、令和6年度は、小中学校等の新規採用者数を前年度に比べ165人増やしたところです。
今後とも各市町村からの要望や地域の実情等を勘案し、必要な教員の確保に努めるとともに採用選考の合格者に対しましては、合格から正式採用までのサポートをさらに充実させ、確実に採用に繋げるよう取り組んでまいります。
以上でございます。
–議長
武田正光君。
要望(第3回目)武田正光 議員
–武田正光 議員
はい、教育長ありがとうございます。
それではですね、最後に今答弁いただいた教員不足について要望させていただきます。
教員の確保、全国的な課題であり大変苦労されていると思います。
大変苦労をされてるのはわかるんですけども採用後もいかに教員を続けてもらうかその課題の解決に向け、他の自治体の好事例を参考するのはもちろんですが、本県ならではの取り組みそれが大事だと思います。
これからの子供たちのために県教育委員会の更なる取り組みを期待し、私の一般質問を時間余ってますけれども言いたいことは話したので終わりにさせていただきます。
ご清聴ありがとうございます。
–議長
以上をもって本日の日程は終了しました。
明日25日は定刻より会議を開きます。
これにて散会します。