【速報】本日の千葉県議会 ー 岩井泰憲議員(自民党)の一般質問 2024年9月24日午前2

本日の県議会をいち早くお伝えいたします。
※複数人体制でチェックしてはいますが、できるだけ早く、皆様に議会での議論をお届けしたいと文字起こしをしているため、誤字などもあります。ご容赦いただき、各自、ご確認ください。

 

本日(2024/9/24)午前二人目の一般質問は、自由民主党の岩井泰憲議員した。

質問項目

  1. 定時制高校等について
  2. 医療的ケア児と特別支援学校の受入れ体制について
  3. 体験型博物館房総のむらについて
  4. ケアマネジャーの人材不足について
  5. 公立高校入学者選抜学力検査について
  6. 教育における地域格差について
  7. 道路、公園等に関わる問題について
  8. その他

 

議会質問・答弁の書き起こし全文


質問・要望(第1回目)岩井泰憲 議員


–岩井泰憲 議員
印旛郡栄町印西市選挙区から選出の自由民主党の岩井泰憲でございます。
本日登壇の機会をくださった先輩同僚議員の皆様方に、心より感謝を申し上げたいと思います。
それでは早速でありますが、質問に移りたいと思います。

まずは、定時制高校についてです。
先日ある保護者から学校施設の問題についての相談をお受け、3部制の定時制高校である松戸南高校を訪問する機会ありました。
定時制に通う生徒数はピーク時には全国で30万人を超えていましたが、その後減少の一途をたどっており、現在は8万人足らずのとのことであります。

かつては夜間の学校に夜間の時間帯に授業を行うことで、昼間の時間帯に働くいわゆる勤労少年勤労学生が通う学校とのイメージがあったところでありますが、今は一変していて、中学校時代にいじめの被害を受けていた。
またうつの症状にあったりするなどして、学校に通うことができなかった期間不登校の経験があるそんな生徒さんが比較的多く、そうした生徒が学び直しをする場としての意味合いが強くなっているというふうに言います。複雑な家庭環境にある生徒が多いというのも、定時制の特徴であります。保護者よりも多い生徒の収入が家計の大きな支えとなっている。また精神疾患を抱える保護者の面倒を子が、子供が面倒を見なければならないなどは、子が過大な負担を背負うヤングケアラーの側面が否定できず、また、家庭内での虐待はもちろん、家族で食卓を囲むことがない家庭環境も子供たちを追い込み、結果オーバードーズやリストカットなどのトラブルが発生してしまう現実があります。

日本語を母語としない生徒の増加も含め、定時性が求められるもの存在意義は大きく変容してるんです。そこでお伺いします。定時制高校の意義と入学者の変化についてどのように認識しているか。また、3部制定時高校は午前部午後部夜間部から成り立っていることから、全日制に比べてタイトなスケジュールとなっており、清掃の時間がとりづらくなっていると聞いています。

現に訪れた松戸南高校では、清掃時間を毎日取れているわけではないとのことで、特にトイレなどについては、清掃行き届いておらず、衛生面での不安を強く感じました。

そこでお伺いします。

3部制定時制高校では、授業時間の確保に窮する結果清掃時間が十分とれていないことはないか。

次に、医療的ケア児と特別支援学校の受け入れ体制についてお伺いをします。
先日、重症心身障害児医療的ケアのある重症心身障害児を持つ親の会である、印西ハーモニーの会を訪ねました。
医療的ケアが必要なお子さんを育てるお母さんが市内に同じような境遇のお子さんや保護者はいるのか。
もしいるのなら、お話をしたり、情報交換をしたりしたい、自身の経験を他のお母さんにも役立ててもらえたらなと5年ほど前に立ち上げたのだと言われます。

さて保護者が吐露する問題の一つは未就学児が日中過ごす場所の少なさです。
いざ外に出ようと思っても、行き場がない児童発達支援の事業所があっても、医療的ケア児は断られてしまう。
児童発達支援の事業所があったとしても医療的ケア児は断られてしまう。
断られなかったとしても、週に1日だけでしかも午前中のみである。

兄弟は連れて行けないため、小さい兄弟がいる家庭は利用できない。
結局、日中に過ごすところがなく、家にこもりがちになってしまうというのです。

そこでお伺いします。

医療的ケア児について、就学前や就学後の放課後の支援を充実させるべきと考えるがどうか。

次に、特別支援学校への通学の困難さについてです。
特別支援学校は学生が敷かれており、例えば、印西市民で言えば、知的障害のある子については、安孫子特支、肢体不自由のある子については松戸特支に通うのが原則となっています。
スクールバスに乗車できる生徒にとって、通学距離や時間の長さはそう大きな問題ではないかもしれませんがバス乗車がかなわない医療的ケア児の場合には、保護者が送迎することとなり、切実な問題となっています。

その点で医療的ケア児の通学に係る保護者支援モデル事業は、保護者の負担を軽減する通学支援事業として大きな期待が寄せられているところです。
しかし看護師や送迎車の手配を保護者側がしなければならないなど、手続き面の煩雑さは否めないところであります。
また印西市の場合、市内にある印旛特支には通えないという現状の学区制度にも疑問の声が上がっています。

そこでお伺いします。

医療的ケア児の通学に係る保護者支援モデル事業は、看護師の確保など、利用者側の手続きの負担が大きいと思うがどう認識しているか。
また二つ目に、学区外の特別支援学校へ就学を希望する場合どのように対応しているか。

次に、体験型博物館房総の村についてお伺いをいたします。
地元である。印旛郡栄町にある房総のむらは県内各地から出土した異物や、武家屋敷商家農家などの展示を行い、房総の伝統的な生活様式や技術が体験できる県立の博物館です。

成田空港に近接し、訪日外国人にとっても日本の伝統を体験できる数少ない施設であり、千葉県を代表する誘客施設として大きな観光資源であると言えます。

一方で、房総の村には宿泊機能がないことに加え、体験プログラムの受け入れ可能人数も限定されていることなどから、成田空港の機能強化に伴う更なるインバウンド事業を取り込める施設とはなっておらず、また地域への経済効果を十分に吸収できるとは言い難い状況にあります。
改正博物館法の施行により、地域との連携協力による文化観光活動を地域活性化への取り組みが求められるようになりましたが、来館者をより多く呼び寄せるための地域と一体となった取り組みとまではなっておりません。

そこでお伺いします。

現在の来館者の状況はどうか、また、来館者の増加に向けてどのようなことに取り組んでいくのか。
二つ目に、利用者の利便性向上のため、休館日を月曜日から変更してはどうか。
三つ目に、災害発生時において、地域と連携していくべきと考えるがどうか。

次に、ケアマネジャーの人材不足についてお伺いします。
県高齢者保健福祉計画によると平成20年度に17万人弱であった県内の要介護等認定者数は、令和5年度には32万4000人、令和22年度には42万2000人にまで増加すると見込まれています。
さらに、要介護を4から5のいわゆる重度者は、令和22年度に9万4000人にまで上るとされ、ケアマネジャーの確保は喫緊の課題となっているのです。
ケアマネ不足に拍車をかけているのが、平成30年の受験資格の変更です。

それまでホームヘルパー経験などでも受け入れ受けられていたものが、介護福祉士や看護師等でかつ従事経験5年以上などと、ハードルが上げられたことで、受験者が半減そもそもケアマネージャーの平均基本給28万とび70円というのは、看護職員や理学療法士とほぼ同額でこれでは専門職の資格を有しながら、5年以上の実務経験そして合格率10%から20%という難関資格試験を経て、ケアマネジャーになりたいというモチベーションには至りにくいのではないかと考えます。

そこでお伺いします。

一つ目に、ケアマネジャーの高齢化、人材不足の状況についてどのように認識しているか。
二つ目に、ケアマネジャーの離職理由として、更新研修が負担となっているとの声が上がっているが、どのように認識しているか。

次に、公立高校入学者選抜学力検査についてお伺いをします。
昨年2月に実施された令和5年度学力検査において、県立高校120校中で92校、市立高校7校中6校で採点誤りが発覚したことは記憶に新しいところであります。
本来合格とすべき受験者を不合格とした事例があったことや、令和4年度以前の入学者選抜学力検査においても多くの採点誤りがあったと推察されたことは、極めて深刻であり、昨年9月議会での一般質問でもこの問題を取り上げたところであります。

県は採点誤りの再発防止のため、6年度入学者選抜より、マークシートの導入デジタル採点方式の採用合否ボーダーライン付近の再点検の実施などを採点作業や合否判定の手続きについて、大幅に見直すとのことでありました。

そこでお伺いします。

令和6年度入学者選抜の採点作業は想定通りに進めることはできたのか生じた課題についての対策はどうか。
二つ目に、令和6年度入学者選抜よりデジタル採点システムを導入したが、読み取った答案用紙を受験者への情報公開などに活用することはできないのか。

次は教育における地域格差についてです。
これまで学校教職員が顧問として指導にあたり、日々の練習や休日の大会引率までの業務を担ってきた学校部活動は、休日の活動について地域に移行する方針が示されております。

現在は改革推進機関として段階的移行を進めている最中であり、全国から多種多様な取り組み、その報告が上がっているところです。
しかし、特に小規模な自治体では、支給できる指導者への手当に限界があるそもそも地域内で指導できる人材や団体がないなどの問題があり、この状況のまま事業が進められれば、自治体の環境や財政力などによって活動に格差が生じるのではないかとの懸念の声も上がっています。

そこでお伺いします。

休日の部活動の地域移行について、指導者への手当等の財政支援を求める声があるがどうか。

次に、ICT環境の総合整備についてです。
事業用パソコンや児童生徒の1人1台端末の入れ替えに当たって児童生徒の端末については、県で一括購入して整備するとのことが示されていますが、教職員が使用する端末についてはその枠組みに含まれていません。
教職員が授業や業務を円滑に進めていくためには、教職員が使用する端末についてもバージョンアップしていく必要がありますが、自治体の財政状況により、端末の質に差が出てくることになりかねません。

そこでお伺いします。

教職員が必要とする指導者用端末の更新費用が小規模自治体の大きな負担となっていないか。
二つ目に、教職員が使用する校務支援ソフトが自治体ごとに異なることに問題はないのかせめて、教育事務所ごとに統一していく必要があるのではないか。

最後に地域の道路問題などについてお伺いします。
まずは県道釜谷本野線バイパスについてです。
東葛飾地域や千葉ニュータウンと成田空港を結ぶ幹線道路として重要な道路である県道鎌ヶ谷本野線は、印西市萩原から酒井町安食までの4.5kmの間でバイパスが整備され、今年3月に開通に至っています。

新たに整備されたバイパスは、車道と歩道が完全に分離されるなど、走行性や利便性が大きく向上した一方、高速度で通行する車両が多く見受けられ、バイパスの沿線住民からは高速度で走行する車両に恐怖を感じているとの声も上がっています。

そこでお伺いします。

県道鎌ヶ谷本野線バイパスにおける速度取り締まりの状況はどうか。
また、交通環境の安全性向上を図るための対策が必要と考えるがどうか。

次に、印西市岩戸地先の交差点付近の冠水対策についてです。
県道千葉臼井印西線の印西市岩戸1333付近は、周辺の土地よりも低くなっており、雨水が特に集まりやすくなっています。
道路には浸透桝などの冠水対策設備が設けられているものの、大雨時には十分気運をしておらず、道路や周辺土地の冠水により、市民の生命や財産が脅かされるケースが頻発してきました。
これまでも排水溝の整備などの対策を講じられてきたものの、効果は限定的なものであり、より抜本的な対策が求められるところです。

そこでお伺いします。

印西市岩戸地先の交差点付近における冠水対策の取り組み状況はどうか。

次に印西市竜腹寺交差点の安全対策についてです。
同交差点は、印西市役所本野支所の前の道路である印西市道下池三度山線を南方へ侵攻し、印西市竜腹寺で県道佐倉印西線と交わる十字路交差点です。
この交差点から佐倉印西線に出ることで、様々な方向に向かうことができるため、もとの地域の住民にとって移動の起点となっています。

同所では昨年1月に死亡事故が発生し、その後も事故が発生していたことから、昨年の9月議会にて今後の安全対策について質問と要望を行ったところです。
その際県警からは、道路管理者と連携して、可能な対策から順次実施していくとの答弁がありましたがその後の状況はどうなっているのでしょうか。

そこでお伺いします。

県道佐倉印西線と印西市道下池三度山線が交わる印西市竜腹寺の交差点における安全対策の状況はどうか。

次に、若草大橋延伸線についてです。
県道美穂境線のルート上にある若草大橋は、利根川に架設され、境町と茨城県利根町を結ぶ延長1.7キロの有料道路です。
開通から20年近くが経過するところでありますが、千葉県側の起点である栄町北地区から南への延伸線がないことは、若草大橋の利用が伸び悩む大きな原因となっています。
延伸線の結節点としての県道釜谷本野線バイパスが外出した中、北総地域の活性化の起爆剤ともなる。
若草大橋延伸線の早期事業化が強く求められています。

そこでお伺いします。

仮称若草大橋延伸線の取り組み状況はどうか。

次は、県立北総花岡公園にある。カワウ、サギ対策についてです。
県立北総花岡公園に多く生息するカワウによる環境生活問題についてはこれまでも取り上げてきたところです。
カワウのフンは窒素やリンを含有しているため、公園内の草木を根本からカラスなど自然環境に深刻な影響を与えます。
公園に隣接する住宅街では、フンの臭いがひどい洗濯物を外に干しておけないなどの声が聞かれてきました。
近年はそのカワウに加え営巣時期が異なるサギの生息数も増え、これまでより長い期間深刻な影響を受ける状況となっています。

そこでお伺いします。

県立北総花岡公園のカワウ、サギによる環境問題についてどのように認識しているか、対策はどうか。

以上で、1問目といたします。
前向きな答弁をどうぞよろしくお願いをいたします。


答弁(第1回目)


–議長
岩井泰憲君の質問に対する当局の答弁を求めます。
知事熊谷俊人君。

–熊谷俊人 知事
自民党の岩井泰憲議員のご質問にお答えをいたします。
まず、医療的ケア児等特別支援学校の受け入れ体制についてお答えをいたします。
医療的ケア児への支援についてのご質問ですが、専門的な支援を必要とする医療的ケア児が健やかに成長し、安心して暮らすことのできる地域作りを進めるため、医療的ケア児の支援体制の更なる充実が必要と認識をしています。

そのため県では保育所や放課後児童クラブ等に看護師等専門的知識を有する職員を配置した場合の人件費に対する補助を行うとともに障害児者施設の整備方針において、医療的ケア児を受け入れる放課後等デイサービス等に対し、優先的に補助することとし、整備を促しているところです。
加えて医療的ケア児等支援センターにおいて、保育士や看護師の研修を実施するなど、支援人材の確保育成を図っているところであり、引き続き医療的ケア児の支援体制の充実に努めてまいります。

次にケアマネージャーの人材不足についてお答えをいたします。
ケアマネージャーの高齢化等の状況についてのご質問ですが、本年7月時末時点でケアマネージャーの業務に従事できる方は、県内に約1万800人おり、そのうち60歳以上の方が約3200人で3割を占めるなど、年齢層は高い状況となっています。

また今年度県が居宅介護支援事業所を対象に行ったアンケートによれば、回答のあった約880事業所のうち、半数近くの事業所がケアマネージャーが不足していると回答しているところです。
今後県内の要介護等認定者の数は急速に増加することが見込まれており、介護を必要とする人を適切なサービスに繋げるケアマネージャーの必要性がますます高まることから、引き続き人材確保に努めてまいります。

私からは以上でございます。
他の質問につきましては担当部局長からお答えをいたします。

–議長
教育長 富塚昌子君。

–冨塚昌子 教育長
始めに定時制高校の意義と入学者の変化についてのご質問ですが、定時制高校は、昼間に働いて夜間に学ぶ勤労青少年の学習の場として、大きな役割を果たしてきましたが、近年、勤労青少年が減る一方で、不登校経験がある生徒や、日本語を母語としない生徒など、多様な入学動機や学習歴を持つ生徒が増えている状況にあります。
こうした背景から、昼間の定時制高校へのニーズが高まり、午前部や5部のある3部制定時制高校の入学者が増えています

また、4年間を基本とする卒業までの期間についても、1日に学ぶ科目を多くすることで、およそ3割の生徒が3年間で卒業しています。
県教育委員会としては引き続き、定時制高校が持つ学びのセーフティネットとしての役割を担保し、多様な学習ニーズや生活スタイルに対応した柔軟な学びを提供してまいります。

3部制定時制高校の清掃時間についてのご質問ですが、学校における清掃は自己の役割を自覚して、他者と協働することの意義を理解し、社会の一員として役割は役割を果たすために必要となる教育活動であると認識しております。
3部制定時制高校においても、生徒たちが教室やトイレなどを掃除する時間を各校が日課に設定し、清掃活動に取り組んでいます。
県教育委員会においては、適切な清掃時間が確保できていない学校を把握した際には、清掃時間の設定の見直しや実施方法の工夫改善を求めてまいります。

次に、医療的ケア児の通学支援モデル事業についてのご質問ですが、当該モデル事業では、先行している自治体の実施方法を参考に通学に付き添う看護師などの事業者を保護者が選定し、県教育委員会が契約することとしています。
普段から関わりのある事業者を利用することで、医療的ケア児が安心して通学できるものと認識しております。
一方で保護者の中には、事業者の確保や手続きが難しいとの声もあることから、県教育委員会としては、改めて事業者に対し、通学支援の意義を丁寧に説明し、協力事業事業者を増やすとともに手続きの簡素化など、より利用しやすい事業となるよう検討してまいります。

学外の特別支援学校への就学についてのご質問ですが、特別支援学校の通学区域については、各学校の所在地や規模、地域の児童生徒数を踏まえ、市町村教育委員会等から意見を聞き取った上で決定しています。
原則としては、各児童生徒の居住地により決められた通学区域内の特別支援学校へ就学することとしていますが、重度重複障害等により、緊急搬送する病院の所在地や本人の通学の負担を考慮する必要がある場合は、学区外への就学を認める事例があります。
こうした特別な事情がある場合は、居住地の市町村教育委員会への就学相談後、学校見学や体験入学を行い、本人、保護者の意向を十分に踏まえて、学校を指定するなど、丁寧な対応に努めております。

次に公立高校入学者選抜の採点作業についてのご質問ですが、令和6年度入学者選抜では、マークシートやデジタル採点システムを導入するとともに、高等学校に対し、採点点検のための臨時休業日の追加を認めるなどの改善を図りました。
各学校では、新システムに係る研修会を複数回実施するなど準備を重ね、入学許可候補者の発表まで予定通り実施することができましたが、答案用紙の読み取り機の台数が不足し、2校に1校程度の配置であったことから、採点業務に遅れが生じたところもありました。

今後も各学校から聞き取った課題を踏まえて、採点に係る機器の整備や採点マニュアルの見直しに努めるなど、受験者が安心して入学者選抜に臨める体制を整えてまいります。

読み取った答案用紙の情報公開についてのご質問ですが、これまで学力検査において、受験者から答案の開示請求があった場合、個人情報の保護に関する法律に基づいて、各学校で採点した答案用紙を複写して開示していました。
令和6年度入学者選抜からは、デジタル採点システムのデータを活用して読み取った答案用紙のデータを、直接出力することで、学校職員の複写作業が不要となった他、設問ごとの採点結果が一覧で表示され、よりわかりやすい開示内容となりました。

次に、部活動の地域移行に関する財政支援についてのご質問ですが、休日の部活動地域移行については、国が令和7年度末までを改革推進期間としており、その間、国の財源をもとにした実証事業により、市町村に対して指導者への手当等も含めた財政支援を行っているところです。
県としては国に対し、地域移行により生徒が負担する費用が高額とならないよう、受け皿となる団体に十分な支援を講じることや、経済的な困窮家庭に全額を支援することなどを重点的に要望しています。
今後とも、令和8年度以降の国の動向について情報の把握に努めながら、他の自治体とも連携して引き続き国へ要望してまいります。

教職員が使用する指導者用端末の費用負担についてのご質問ですが、指導者用端末の整備更新については、文部科学省が平成30年度に策定した計画に基づき、授業を担任する教員1人につき1台分の経費が令和6年度まで地方交付税措置されているところです。
端末の更新は計画的に続けていく必要があるため、自治体間で差が生じることのないよう、指導者用端末も含むICT環境の総合的な整備費用について令和7年度以降も継続して地方交付税措置されることを引き続き国に対して要望してまいります。

最後に、教職員が使用する校務支援ソフトについてのご質問ですが、教職員が児童生徒の成績や出血等の管理を行うために使用する校務支援ソフトは各市町村が独自に導入しており、文部科学省が令和4年度に実施した調査によると県内97.9%の小・中学校において使用されています。

校務支援ソフトの共通化は、教職員の負担軽減に繋がるものと考えられますが、各市町村における導入時期や、機能の違いなど様々な点で調整が必要なことから、現在国において共通化を支援するための対策について検討されていると聞いております。

県教育委員会としては、引き続き国の動向を注視するとともに、市町村の意見も踏まえながら、校務支援ソフトの共通化について研究してまいります。
以上でございます。

–議長
スポーツ文化局長 板倉由妃子君。

–板倉由妃子 スポーツ文化局長
私からは体験型博物館房総の村についてお答えいたします。
初めに、房総の村の来館者の状況と増加に向けた取り組みについてのご質問ですが、房総の村の来館者は平成30年度の約25万3000人と比べ、令和5年度は約15万8000人となっておりコロナの影響で減少した来館者が戻らないことが課題であると認識しています。
そのため今年度は、千葉県誕生150周年記念事業において、栄町と連携し、館内にある国指定重要文化財の旧学習院初等科制度を活用したライブ地元の伝説を題材としたミュージカルやドローンによる光のパフォーマンスに取り組んだところです。

また4月からは、古代衣装や甲冑の試着体験など、昨年度に比べ体験講座のメニュー数を20種類以上増やした他、今年度中に来館者の利便性向上を図る電動カートを導入するなど、引き続き地元自治体を初め、関係機関とも連携しながら、来館者を増加させる取り組みを進め、地域の活性化を図ってまいります。

次に、房総の村の休館日についてのご質問ですが、昨今、遠方から週末に訪れる観光客のニーズなどに対応するため、月曜日に開館する博物館もあることは承知しています。
県としては、来館者や観光事業者、学校等のニーズの把握を進め、より多くの方々に利用していただけるよう検討を行ってまいります。

最後に、房総の村における災害発生時の地域連携に関するご質問ですが、災害時に房総のむらが避難先となることは、来館者だけでなく、周辺地域の方々にとっても有益であると考えています。
現在栄町から、大規模な災害時の避難先として、房総の村の施設の一部や駐車場を活用したいとの要望があることから、災害時の利用に係る協定締結に向け、協議を行っているところです。
引き続き、栄町と連絡を密に取りながら、災害時に適切に対応することができるよう取り組んでまいります。
以上でございます。

–議長
健康福祉部長 岡田慎太郎君。

–岡田慎太郎 健康福祉部長
ケアマネージャーの更新研修の負担についてのご質問ですが、ケアマネージャーの更新研修は、国の基準により、研修時間数や、内容が定められており、ケアマネージャーとしての資質の向上を図るため、5年ごとに受講することが必要とされています。
昨年度、ケアマネジャーの有資格者で実務に従事していない、いわゆる先祖洗剤ケアマネージャーのうち3000人を対象に、県が行ったアンケートでは、更新研修を受講しない理由として、受講時間の確保が負担との回答が最も多く全体の約4割を占める他、時効にかかる費用が負担との回答もありました。

岡田慎太郎 健康福祉部長
県では研修の質を確保しつつ、施工に係る負担軽減を図るため、平成28年度から、有識者や実務経験者で構成される委員会を設置し、より効率的かつ効果的な研修となるよう、随時見直すとともに、オンラインの活用に取り組んできたところであり、引き続きこうした取り組みの充実に努めてまいります。
以上でございます。

–議長
警察本部長 宮沢忠孝君。

–宮沢忠孝 警察本部長
私からは道路に関わる問題についてお答えいたします。
まず、県道鎌ヶ谷本埜線バイパスに関するご質問ですが、県警では、令和6年8月末までに県道鎌ヶ谷本埜線バイパス上で、可搬式オービスによる速度取り締まりを計5回実施しました。
引き続き、著しい速度超過などの悪質性、危険性、迷惑性の高い違反への交通指導取り締まりを推進してまいります。
また交通環境の安全性向上に対しては、道路管理者と連携し、当該路線の交通状況に応じた必要な安全対策を検討していくこととしております。

次に、印西市柳福地智咲の交差点の安全対策に関するご質問ですが、ご指摘の交差点については、道路管理者とともに事故防止に向けた安全対策について検討し、これまで一時停止規制の履行促す路面標示の設置や注意喚起看板の設置などの対策を順次実施してきたところです。
対策後の状況として、昨年5月の人身事故発生以来、本年8月末現在までに人身事故は発生していないところであり、県警では引き続き、同署の交通状況に応じた必要な安全対策を検討してまいりたいと考えております。
以上でございます。

–議長
県土整備部長 四童子隆君。

–四童子隆 県土整備部長
私からは、まず、印西市岩戸地先の冠水対策の取り組み状況についてのご質問にお答えします。
県道千葉臼井印西線の印西市岩戸地先の交差点付近では、地形的に低くなっていることなどから、大雨の際に道路冠水が発生しやすい状態となっております。
このため、冠水対策につきましては、現道の排水能力を高めるため、バイパスの交差点改良工事に先行して、側溝の改修に必要な設計を実施しているところです。現在流末排水を印西市が管理する排水路に接続するための協議を行っており、県としては早期に側溝の改修工事に着手できるよう取り組んでまいります。

四童子隆 県土整備部長
次に、仮称若草大橋延伸線についてのご質問ですが、北総地域と茨城県南部を結ぶ若草大橋の整備効果をさらに高めるため、同機を南側に新たな道路を延伸することは重要であると考えております。
県では道路計画の具体化に向けて、仮称若草大橋延伸線協議会を設置しており、先月20日には下部組織であるワーキンググループの第2回会議を開催し、概略ルート構造などの検討の流れを示すとともに、地域とのコミュニケーションの進め方などについて意見交換を行ったところです。
引き続き地元印西市栄町と連携し、早期に計画の具体化が図られるよう取り組んでまいります。

四童子隆 県土整備部長
次に、北総花岡公園のカワウ、サギ対策についてのご質問ですが、公園内にある戸神川防災調節池周辺の樹木に多くのカワウやサギがそれぞれの繁殖期に営巣しており、その分被害の改善について近隣住民から要望いただいているところです。
そのため、県では専門家の意見を聞いた上で有効な対策を模索するとともに、現時点で営巣の抑制に最も効果的と考えられる住宅地近隣の樹木伐採を進めており、本年度は約80本の伐採を実施したところです。
今後もカワウやサギの生息状況や周辺環境への影響を注視しながら、対策を進めてまいります。
以上でございます。

–議長
岩井泰憲君。


質問・要望(第2回目)岩井泰憲 議員


–岩井泰憲 議員
はい。よしご答弁ありがとうございました、それでは再質問および要望を申し上げてまいりたいと思います。

まずは定時制高校についてです。
県教育委員会では、県立高校への空調整備に取り組んでいるとのことで、令和元年度までに完了させた普通教室に加え令和2年度から職員室の管理諸室ですね、そして令和5年度からは熱中症リスクの高い特別教室についての整備を開始しているというふうに聞いております。

しかしながら、県立高校の特別教室の空調は多くの学校で今現在ですね、保護者設置による空調が既に整備されているその一方で、定時制など一部の高校では未だに整備されていない状況にあります。
近年の異常な猛暑の中、学校においては大変厳しい環境で事業を行っているわけでありまして、まず整備を始めた熱中症リスクの高い特別教室への空調整備を着実に進める必要があるわけであります。

そこでお伺いします。

定時制高校において熱中症リスクの高い特別教室への空調設備はいつまでに完了するのか。

次に、医療的ケア児と特別支援学校の受け入れ体制についてです。
先ほど触れた医療的ケア児の親の会では様々なお話聞いてまいりました。
外へ出ようと思っても行き場がないだとか、日中過ごすところはないというふうにお話したばかりでありますが、他にも特支の選択については額が決まっていると言われるだけで、本人の状況や家族、兄弟のことなどを考えてもらえない。
学区内であれば、家からどんなに時間がかかってもその点は考慮してもらえないのに、学区外の学校を希望すると今度は家からの距離についてばかり言われる。

就学後、通える放課後がない先ほどもありましたけれども、未就学児のときと一緒でですね、医療的ケアがあるということで受け入れてもらうことができない。
家族や自分自身の急な体調不良などで、面倒見られないときなどの緊急時の日中一時支援、短期入所がなく、あったとしても予約を取ることができない。
未就学の時期も、就学してからも親が面倒を見るしかなく、働きたいが働けず、社会から取り残されていく気持ちになるみんなこれ保護者の方々から聞いた直接の言葉です。

令和3年に施行となったいわゆる医療的ケア児支援法では、医療的ケア児や家族への支援についての国地方公共団体等の責務を明らかにし、医療的ケア児の健やかな成長はもちろんその家族の離職の防止を図る図るよう、これも明記されています。
まずは、こうした家族の声にしっかり耳を傾け、安心して子供を産み育てることができる社会の実現、ぜひ果たしてもらいたいと思うところであります。

その上でありますが、安孫子特支の見学会でですね、医療的ケア児が教室の後ろに敷かれたマットに寝かされておくような対応がなされると、保護者の方々から懸念の声が上がっています。
主にですね同行は、知的障害の子が通う学校でありまして、万が一にも、医療的ケア児とトラブルが発生することがないかと心配されたことはですね、これは当然のことと考えます。

そこで、安孫子特支の見学会で、医療的ケア児がマットに寝かされることについて、改善するよう要望したいと思います。

次に、保護者支援モデル事業についてですが、今回は障害種別が、肢体不自由である特支5校がモデル校となっており、先ほどお話した、印西ハーモニーの会のお子さんが通う、またはまたは通うことになるだろう松戸特支も、そのうちの1校に含まれております。
繰り返しになりますが、保護者にとっては、看護師の手配など手続き面でのハードルが高い。使い勝手が良くないというのが率直な反応です。ただ、それでもこの制度で送迎負担が軽減されるのは本当にありがたく、保護者支援モデル事業が潰れてしまうことがないよう、保護者の皆様方がですね、みんなで使っていかなければならないって言い合ってるんだそうです。
それだけ当事者にとって医療的ケア児の送迎が切実な課題であるということをしっかりわかってもらいたいと思います。

そこで、保護者支援モデル事業について、より使いやすい制度に改善し、送迎の負担軽減に貢献するよう要望したいと思います。

次に、ケアマネージャーの人材不足についてです。
潜在ケアマネジャーを対象としたアンケートでは、更新研修を受講しない理由として、受講時間の確保が負担、研修の受講が経済的に負担などが上位に挙がっています。
この研修費用は都道府県ごとにバラバラでありまして、関東1都5県で最も安い茨城県で5万円最も高い埼玉県で7万5000円といった具合でありますが、その埼玉県では2万円の補助制度があるため、実質5万円ほどであります。

東京都にいたっては5万8000円の研修費用のうちの4分の3公費負担する制度があると聞いております。
もちろん、潤沢な財源に恵まれたですね東京都と比較するのは無理があるこれは承知しておりますが、ケアマネジャーの確保策の一環として、更新研修費用の補助について、これは取り組んでいくべき課題であるというふうに思います。

そこで、ケアマネージャーの更新研修手数料について県として補助制度を創設するよう要望したいと思います。

公立高校入学者選抜学力検査についてでありますが、6年の入学者選抜では、導入した答案用紙の読み取り機が不足し、機材を学校間で移動するなどやりくりしたため、採点業務の遅れが発生していたとのことでありました。
社会情勢の影響を受け、読み取り機を予定通りに確保できなかったとのことであるようですが、7年度選抜では現場に負担がかからないよう、万全の体制で臨めるようにしてもらいたいと思います。
一方5年度選抜の採点誤りを受け、6年度選抜ではこれまで以上に自身の答案についての情報公開請求数がですね、多かったというふうに聞いております。

採点誤り防止の最大の対策は、採点された答案を受験者自身が確認することであります。
6年度選抜からは全受験生の答案がデジタルコピーされるようになっており、鍵をつけた上で、ネット上で採点答案を公開することも可能になってきているという難しくなくなったわけであります。

そこで、公立高校入学者選抜学力検査において、受験者に答案の写しをネットを利用して返却するよう要望したいと思います。

次に道路公園等に関わる問題についてです。
まず竜腹寺地先の交差点における安全対策についてです。
印西市内は人口増加や物流商業施設の進出により、当該県道の交通量も増加傾向にあると聞いております。
本埜地区の住民を初め、多くの市民が利用する重要な交差点であり、更なる対策の実施を求めたいと思います。

そこで、竜腹寺交差点の安全確保に向け、引き続き信号機の設置も一つの選択肢として、必要な安全対策を検討することを要望します。

次に、西の原公園南のT字路交差点の安全対策についてです。
印西市西の原1丁目にある西の原公園の南側には、信号機のない丁字路交差点で、今年6月に自転車で横断歩道を横断横断しようとしていた中学生が被害者となる重傷事故発生しています。
当該交差点は、地元の小学校の通学路ともなっており、通学時間帯には小・中学生も多く利用していることから、今後更なる重大事故が発生する前に安全対策を講じていく必要があります。

そこで、印西市西の原公園南のT字路交差点の安全対策について要望します。

さらに、ローソン印西岩戸店前交差点の安全対策についてです。
印西市岩戸にあるローソン印西岩戸店の前には、県道千葉臼井印西線と市道が交わる十字路交差点があります。
当該交差点に信号はなく、市道側に一時停止規制が実施されていますが、市道からこの交差点に入るには左右の見通しが著しく悪く、事故の危険性が高いことから、安全対策が必要であると考えます。

そこで、ローソン印西岩戸店前交差点の安全対策について要望したいと思います。
以上で2回目となります。
よろしくお願いをいたします。


答弁(第2回目)


–議長
教育長 冨塚昌子君。

–冨塚昌子 教育長
高等学校の特別教室空調整備に関するご質問ですが定時制高校も含め、熱中症リスクの高い特別教室への整備は、大規模改修工事で実施する学校以外は令和10年度までに完了する見込みです。
以上でございます。

–議長
岩井泰憲君。


要望(第3回目)岩井泰憲 議員


–岩井泰憲 議員
ご答弁ありがとうございました。
定時制高校についてですが、熱中症リスクの高い特別教室へのエアコン整備について原則として、令和10年度までに整備を完了させるとのことですぜひ一刻も早くですね、指摘したような状態を改善させてもらいたいと思います。

先ほども述べたようにですね、定時制高校は経済的に困窮した生徒をその世帯がですね、やっぱり比較的多い他校のように、保護者負担によるエアコン設置、これままならない現状実態があるわけです。

全日制はですね、118校、県内でありますが、118校のうち7割に相当する82校で保護者負担によるエアコンが整備既にされています特別教室。
一方で唯一の純然たる3部制定時制高校、これ1個しかなくてですね、松戸南高校なんですが先ほど言ったように、つまりは保護者がですね、負担するような経済的な余力がないとそのような実態の中でですね、エアコンが整備されていないんです。
熱中症リスクの高い特別教室へのエアコン整備については、定時制高校など、これまでの保護者負担によるエアコン整備ができなかった経緯を踏まえながらですね、配慮を持って対応するよう要望したいと思います。

定時制高校、日本語を母語としない生徒、また様々な事情から、オーバードーズ、リストカットなどのトラブルに発展してしまう生徒さんもいるとお話しました。
でも現場の先生方ですね、負担想像に難くない中でですね、事情を知りながら、志願して移動してきた先生もいて、みんな親身に対応されているということは、本当にですね、頼もしいところであります。
そうした先生方のですね、ご尽力に重ねて敬意を申し上げましてですね、一般質問終了させていただきたいと思います。
ありがとうございました。

–議長
暫時休憩します。
再開は午後1時の予定です。