県議会での議論をいち早くお伝えいたします。
来年度の当初予算案は2兆1000億円。その予算案を話し合う予算委員会です。
※予算委員会について
予算及びこれに関係する議案のうち、原則として2以上の常任委員会が所管する議案を審査します。なお、議案の採決は行いません。
委員会は、原則として毎年2月定例県議会の会期内において開催し、その日数は、概ね3日以内です。
守屋貴子 委員(立憲民) 質問項目
- 財政問題について
- 総合計画について
- 災害対策について
- 公共交通について
- 文化振興について
- 千葉の魅力発信について
- 保育問題について
議会質問・答弁の書き起こし全文
–委員長
それでは委員会を再開します。休憩前に引き続き質疑を行います。
これより立憲民主党の質疑を行います。質疑者は、質疑者席までお願いします。
通告に従い発言願います。
守屋貴子委員。
–守屋貴子 議員
市川市選出守屋貴子でございます。
通告に従いまして、総括質疑を行います。
–守屋貴子 議員
まず財政問題についてお伺いをいたします。
令和6年度予算編成に当たり、我が会派では、令和6年度予算制度要望を10月早々にも提出したところであり、今回の当初予算に会派の要望をしっかりとご飯いただいているものと、熊谷知事には感謝を申し上げます。
さて、今回の予算委員会に挑むにあたり、財政問題については、監査委員による決算審査における財政状況や、予算の執行に当たっての留意点などの意見を踏まえ、県はどのように財政運営や予算編成に生かしているのかを確認をいたします。
まず、令和4年度決算審査意見書では、財政構造の弾力性を示す経常収支比率が社会保障関係費の増加等により95.1%になったことを受け、将来の県の発展に向けた取り組みを進めるためにも、持続可能な財政運営に努めることとありますが、どのような点に留意する必要があると考えているのかお聞かせください。
–委員長
熊谷知事。
–熊谷俊人 知事
県では高齢化の進展などにより引き続き社会保障費が増加をする他、物価高騰の影響により様々な経費が増加するなど、多額の財政需要が見込まれます。
さらに歳入では国から補填される定額減税の減収分を除き県税収入については現時点で増加を見込んでいるものの、世界的な経済情勢の悪化など今後税収減に繋がる懸念材料もあることから、中長期的な見通しを持って財政運営を行っていく必要があると考えています。
このため中小企業支援や企業誘致、社会基盤の整備等による県内経済の活性化など、本県の発展に繋がる施策にしっかりと取り組むことで、県税収入の増加に繋げていくとともに、施策の決定にあたっては費用対効果をよく検討する他、執行段階においては経費節減を徹底するなど、堅実な財政運営を行ってまいります。
–委員長
守屋委員。
–守屋貴子 議員
はい。ありがとうございます。
県税については自主財源の根幹であり、安定的に財政運営をする上で欠かせない財源と考えます。
しかしながら、令和4年度の決算では、県税の収入未済額109億8544万円、そして不納欠損額も9億2579万余円と多額のことから、収入率の一層の向上を図り、税収の確保に努めることと意見が記されておりますが、県税の収入未済額の縮減について、今後どのように取り組んでいかれるのかお聞かせください。
–委員長
総務部長。
–鎌形悦弘 総務部長
県では令和4年3月に千葉県税特別徴収対策計画を策定し令和6年度末までに収入未済額を100億円以下に縮減することを目標に掲げています。
目標達成に向けて特に収入未済額の1割を占める個人県民税については、市町村からの徴収困難事案の引き受けを大幅に増やすとともに、市町村研修生の受け入れの拡充や、県下一斉滞納整理強化期間を設定するなど、引き続き全54市町村と連携して徴収対策に取り組んでまいります。
–委員長
守屋委員。
–守屋貴子 議員
はい。それでは建設地方債についてお伺いします。
年度負担に配慮した計画的な発行に留意するように意見されておりますけれども、この辺りはいかがでしょうか、聞かせください。
–委員長
総務部長。
–鎌形悦弘 総務部長
建設地方債は地域経済の活性化や防災減災に資するインフラ整備の他、老朽化した公共施設の改築などに必要な財源であり、将来負担にも配慮しつつ、効果的に活用していくべきものと認識しています引き続き、県債残高はもとより、将来負担比率などの指標にも十分留意しながら、計画的な発行に努めてまいります。
–委員長
守屋委員。
–守屋貴子 議員
はい。それでは予算については当該年度に執行するということが原則であるものの、翌年度繰越額は全体で981億6800万円と多額であったことから、縮減に努めるとされていますけれども、そのあたりはどのように取り組んでいかれるのでしょうか。
–委員長
総務部長。
–鎌形悦弘 総務部長
歳出予算については、本来、年度内に執行することが原則ですが、国の経済対策に伴い補正予算で措置する事業や、自然災害の発生への対応などにより、年度内に執行が終わらないものについては、制度上予算の繰り越しを行うことが認められています。
しかしながら繰越額があまりに多額に上ることは望ましいものではないことから早期発注などにより計画的な執行を図るとともに、公共事業進行管理調整会議などを通じて、適切な進行管理に努めることなどにより、繰越額の縮減に取り組んでいるところです。
–委員長
守屋委員。
–守屋貴子 議員
はい。予算の編成に当たっては、前年度の決算および監査委員からの審査意見それから、直近の社会情勢等の変化、この辺りを踏まえているのかお聞かせください。
–委員長
総務部長。
–鎌形悦弘 総務部長
予算編成に当たっては、決算額の状況や、監査委員からのご意見はもちろん、議会や関係者の方々からのご意見なども踏まえながら、厳しい財政事情の中でも、真に必要な県民サービスを提供していくため、全庁挙げて財源確保に取り組みつつ、限られた予算を有効に活用することとしています。
また、令和6年度当初予算は、直近の社会情勢の変化等も踏まえて、編成を行っており、具体的には新型コロナウイルス感染症の5類移行後の経済活動再開や近年の自然災害の激甚化などを踏まえ、様々な検討を行った上で事業を計上したところです。
–委員長
守屋委員。
–守屋貴子 議員
はい、ご答弁かかりました厳しい引き続き厳しい財政状況が続くと思いますので、前年度決算や監査委員の意見を踏まえながら予算を編成し、しっかりと持続可能な財政運営を行っていただきますよう、要望いたしまして、次に移ります。
総合計画について伺ってまいります。
当初予算の編成の考え方についておいて、県の骨格となる総合計画を基軸とした編成を強く意識していると宣言をされています。
そこで総合計画の現状および予算との関連について確認をいたします。
まず一つ目として、総合計画の令和2年度の進捗状況をお聞かせください。
–委員長
総合企画部長。
–冨沢昇 総合企画部長
今年度実施した令和4年度の総合計画の政策評価では、昨年9月時点で実績値が判明している54の指標のうち、計画策定時よりも改善しているものが29指標あり、一方で25指標については改善が見られませんでした。
–委員長
守屋委員。
–守屋貴子 議員
はい。それではその総合計画に掲げた六つの基本目標のうち、進捗状況が遅れているものについてお聞かせください。
–委員長
総合企画部長。
–冨沢昇 総合企画部長
新型コロナウイルス感染症の拡大などの影響もあり、未来を支える医療福祉の充実や、子供の可能性を広げる千葉の確立などの目標に関する指標については、当初の想定通りには事業が進まなかったところです。
–委員長
守屋委員。
–守屋貴子 議員
はい。それではその進捗が遅れているものについて、今後どのように対応していくのかお聞かせください。
–冨沢昇 総合企画部長
総合企画部長様々な社会情勢の影響もあって進捗状況が厳しい指標もありますが、達成状況の分析などを通じて判明した。改善点等を事業の見直しや新規事業の検討に生かし、各種の施策に取り組んでまいります。
–委員長
守屋委員。
–守屋貴子 議員
総合計画の目標の達成度を、今回の当初予算編成にどう活用したのかお聞かせください。
–委員長
総務部長。
–鎌形悦弘 総務部長
令和6年度当初予算に当初予算については、総合計画における実施計画の最終年度であることから基本目標の実現に向け、これまでの取り組みをさらに充実させ、将来の千葉県の発展に繋げていくことを基本的な考え方として編成することといたしました。このため総合計画の評価結果などを踏まえながら、各施策をさらに進捗させていくための取り組みを検討し、必要な事業について計上したところでございます。
–委員長
守屋委員。
–守屋貴子 議員
はい。お伺いいたしました今回の予算における個々の事業は、総合計画の進捗等をしっかりと踏まえて素晴らしい出来上がりだったというふうに評価をしているところでございますが、総合計画の千葉県の目指す姿を実現するには、各事業間同士の繋がりにはもう少し工夫をしていく必要があるのではないかなと感じました。
今後一つ一つの政策を点から線へ、線から面へと繋げていく、千葉県の発展に繋げていくべきと申し上げてさらに深掘りして伺ってまいります。
県は、令和6年度予算編成において、教育子育ての推進、防災減災対策の強化、千葉経済の発展、千葉の魅力発信、脱炭素化の推進など幅広く施策を実施することとしており、ここからは個別の取り組みに対し、県の考え方や意気込みを確認をしてまいります。
まずは災害対策について伺います。
元旦の能登半島地震においては、今もなお多くの方が避難生活を余儀なくされています。
そこで首都直下地震などにおいて、県民の皆様に対し、速やかな支援が行われる体制にあるのか確認をしてまいります。
まず避難所について伺います。
避難所の設置は市町村の役割ですが、大規模災害時においては県の支援が必要不可欠だと考えます。
そこで伺います。市町村における避難所設置運営の取り組みについて、県ではこれまで、これまでどのように支援をしてきたのかお聞かせください。
–委員長
大沢委員管理部長。
–大沢 委員管理部長
県では、避難所の設置運営に関する方法を記載した市町村向けの手引きを示すとともに、研修を実施している他、トイレ環境の整備や断水対策など、避難環境の整備に要する経費に対し、地域防災力充実強化補助金による財政支援を行っております。
–委員長
守屋委員。
–守屋貴子 議員
はい。次に特に長期の避難が必要となる場合、特別な配慮が必要な方の避難については特に重要だと考えています。
そこで伺います。避難所から福祉避難所への避難者の意向について県の考えはいかがでしょうか。聞かせください。
–委員長
防災危機管理部長。
–添谷進 防災危機管理部長
一般の避難所では生活保護に難しい配慮が必要な方については、必要な支援や健康状態を把握した上で、福祉避難所に移ることについて、手引きで示すとともに、医療ケアに必要な非常用発電の整備といった福祉避難所環境整備などの市町村取り組みを財政支援しているところです。
–委員長
守屋委員。
–守屋貴子 議員
はい。災害時に県民がどこに避難すべきなのか、避難場所だけではなくて、避難所の種類等も含めて周知をしていく必要があると考えます。
そこで伺います。県民に対する避難所や福祉避難所の役割や避難方法の周知について、どのように取り組んでいくのでしょうか、お聞かせください。
–委員長
防災危機管理部長。
–添谷進 防災危機管理部長
市町村に対し、避難所や福祉避難所の指定の状況、災害時の適切な避難方法、避難の方法などについて周知を求めているところです。
また、県としても、SNSや県民だよりなどにより、県民への周知を図っており、今後もこうした取り組みを進めてまいります。
–委員長
守屋委員。
–守屋貴子 議員
はいご答弁を伺いました。
今年1月公表の県政に関する世論調査では、災害から県民を守るが、2位以下と大差をつけてトップになっておりまして、これは平成23年度から県民の関心のトップを譲りません。
先日、地域の防災訓練に参加をしてまいりましたけれども、質疑応答の時間も大幅に超えてやり取りが行われ、県民の意識が大変高まっていると感じました。県には、一層のわかりやすい周知啓発をお願いをいたします。
次に、県は、能登半島地震発生後直ちに先遣隊を派遣するとともに、被災地支援のために、現在も職員のみならず、多くの被災者支援部隊を派遣しており、年末年始の休みから今日まで、危機管理部長を初め、被災者支援に当たっている全ての皆様のご尽力に大変感謝を申し上げます。さて、近年の大規模災害では、応急復旧復興の各ステージに多くの自治体からマンパワーによる支援を必要としています。そこで今回は能登半島地震に対し、応援職員を派遣する県での対応状況について確認をいたします。
珠洲市に対する県への派遣要請はどのような手順で行われたのでしょうか。
–委員長
防災危機管理部長。
–添谷進 防災危機管理部長
国において、被災市町村からの応援要請を取りまとめ、応援を受ける市町村と応援する都道府県等を調整した上で、国から県に対し、1月4日に珠洲市への派遣要請がありました。
–委員長
守屋委員。
–守屋貴子 議員
はい、それでは、市町村の職員はいつから派遣されているのでしょうか。
–委員長
防災危機管理部長。
–添谷進 防災危機管理部長
市町村職員の応援派遣は、避難所運営支援については、1月10日から、住家被害認定調査支援については、1月12日から行っています。
–委員長
守屋委員。
–守屋貴子 議員
はい。市町村に派遣を要請してから実際に派遣されるまで、どれくらいの期間があったのでしょうか。
–委員長
防災危機管理部長。
–添谷進 防災危機管理部長
最も短かったケースとして、派遣開始直後の1月12日からの派遣要請において、派遣の3日前に市町村に要請した例もありましたが、現在では市町村に対し、派遣開始日の10日以上前に、派遣可能人数の紹介を行っています。
–委員長
守屋委員。
–守屋貴子 議員
はい。それでは派遣された職員の声はどのような声が上がってますでしょうか。
–委員長
防災危機管理部長。
–添谷進 防災危機管理部長
はい。派遣された職員からは、自助共助の大切さ、断水などインフラ途絶の影響耐震化の重要性を感じたとの意見の他、他県との共同で支援を行う際の指揮命令系統の重要性、民間事業者とともに、復旧作業にあたり、効果的に作業を実施できたなどの声がありました。
–委員長
守屋委員。
–守屋貴子 議員
はい。頻発化激甚化する近年の大規模災害では、常に想定を大幅に超える対応が求められ、知事、副市長を初め、執行部の皆様には、大規模災害に直面した県民からは普段以上の期待や希望、こちらが寄せられております。
今回の能登半島地震の経験を踏まえて、県には、県民、そして市町村、国、民間等、それぞれとの丁寧な連携や細かな情報提供、これらを常に意識しながら防災対策の取り組みを進めていただきたいとお願いを申し上げます。
次に公共交通について伺ってまいります。
県の様々な政策を切れ目なく充実させ、千葉県の発展に繋げていくには、社会インフラの整備が必要不可欠な手段の一つであります。
そこで伺いたいのは、バス運転士不足の問題です。
県内バス事業者は、地域の公共交通機関として地域生活を支える重要なインフラの一つですが、物価高騰や2024年問題など取り巻く環境は非常に厳しいものとなっております。
この問題解決に向けて、県の積極的な取り組みが将来を左右することには違いないと思い、質問をいたします。
一つ目といたしまして、近年、厳しい経営状況に加え、運転手確保対策などの影響から、バスの減便が増えていると思いますが、バスの減便が県民生活に与える影響について、県の認識をお聞かせください。
–委員長
総合企画部長。
–冨沢昇 総合企画部長
地域のバス路線は誰もが利用できる移動手段として、通勤通学や通院、買い物といった、日々の暮らしを支える重要な役割を担っていることから、バスの減便は、県民生活の利便性に大きな影響を与えるものと認識しております。
–委員長
守屋委員。
–守屋貴子 議員
運転士不足問題など県内バス事業者を取り巻く環境は好転する見通しが立てられないと思いますが、2024年問題に直面する中、運転士不足問題の解決に向けて、県は、令和6年度予算にどのように反映をしたんでしょうか。
–委員長
総合企画部長。
–冨沢昇 総合企画部長
これまで県では公共交通の運行効率化を目的としたバス路線の見直しに必要な調査事業やデジタル技術などを活用した実証運行に対する補助等を行ってきたところです。
今後は2024年問題への対応もあり、運転手不足の問題は深刻化することも予想され、こうした効率化の取り組みも一層重要となることから、令和6年度予算に計上した補助事業も活用しながら、地域における取り組みを支援し、その成果を情報交換等の場において共有してまいります。
–委員長
守屋委員。
–守屋貴子 議員
県は今後どのようにこの運転手不足問題を解決し、県民生活を支えていこうとお考えなのかお聞かせください。
–委員長
総合企画部長。
–冨沢昇 総合企画部長
はい。運転手不足問題の対応は、バス等の公共交通を維持する上で重要な取り組みであることから、県では、事業者による運転手の確保、定着に向けた取り組みについて、ホームページで紹介しているところです。
県としては、来年度強化された体制のもとで、事業者や労働局との意見交換等を重ね、運転手確保に向けた課題を共有し、関係者と連携を図りながら、この問題に対応してまいります。
–委員長
守屋委員。
–守屋貴子 議員
はい、ご答弁がありました県の持続的な発展に欠かせない、例えば地域作りや企業誘致、観光の推進などの実現には、公共交通が重要なファクターの一つであり、これがなければ実現に至らないばかりか、県の衰退になりかねないと考えます。
事業者の企業努力、大切なことをこれはもちろん理解をしてますけれども、運転手の確保の対策はもはや県民の命を運ぶバス事業者の努力だけでは乗り越えられる問題ではありません。
このままでは健康への公共交通が求められる時代が来てしまうのではないかと危惧をしています。
来年度から新たに交通政策を担う担当部長を設置するなど、県の問題解決に向けた強い意気込みは感じています。
県には、事業者および市町村に対するリーダーシップを発揮をし、運転手不足に対する問題解決に一歩でも2歩でも踏み込んだ。人への投資、直接的な予算措置とするようお願いをいたします。
なお、バス事業者は、運転手確保という非常に困難な課題に取り組む中、脱炭素社会の実現に向けても取り組む必要があります。
–守屋貴子 議員
県は6年度予算で環境た問題の解決に貢献を図ろうとするバス事業者に対し、地域交通等次世代自動車導入促進補助金を活用したバス事業者の負担を減らす取り組みを考えていると伺いましたそこでお伺いをいたします。
–守屋貴子 議員
地域交通等次世代自動車導入促進補助金により、電気バス導入に係る事業者の負担はどのようになっているのでしょうか。
–委員長
環境生活部長。
–井上容子 環境生活部長
電気バスの導入については、国が同規模のディーゼルバスとの差額の3分の2相当を定額で補助することとしており、県が国の2分の1を上乗せ補助することとしています。
これにより、バス事業者の負担は同規模のディーゼルバスの導入と同程度となるようにしています。
–委員長
守屋委員。
–守屋貴子 議員
はい。高価な電気バスが同規模のディーゼルバスと同程度の負担で導入可能となるとのことでありましたが、電気バスの導入には充電器の設置が必要であり、更なる目標達成に向けては、今後1社で複数の電気バスを導入するには急速充電器の設置が必要で、支援を求める声が寄せられています。
そこで伺います。電気バスの導入促進に向けて、この補助金をどのように見直したのでしょうか。
–委員長
環境生活部長。
–井上容子 環境生活部長
EVの充電設備については、国の2分の1補助に県で3分の1を上乗せし、合わせて6分の5を補助しているところです。
その上限額について、今年度は普通充電器を対象に30万円としていましたが、来年度は、高額な急速充電器の設置にも対応できるよう、150万円に引き上げることとしています。
また、ZEROCarbonドライブを推進するため、新たにソーラーカーポートを対象に、国の3分の1補助に県で6分の1を上乗せして、合わせて2分の1を補助することとしており、バス事業者の脱炭素化を促進してまいります。
–委員長
守屋委員。
–守屋貴子 議員
はいお伺いいたしました県の総合計画では、SDGsの推進そしてカーボンニュートラルに向けた政策を横断的な視点から、全庁挙げて取り組むこととしておりまして、当該事業はその一環であると考えております。
電気バスの導入について、お隣の東京都では多額の予算投入により、事業者に負担のない取り組みをしています。
本県においても、更なる予算措置をしていただくよう、お願いを申し上げます。
次に、文化振興について伺ってまいります。
令和2年9月に千葉県立博物館の今後のあり方が示され、特に中央博物館は、県内の博物館を総括する総合博物館としてリニューアル基本計画を策定しようとするなど、知事の県文化振興に対する強い意気込みを感じ、質問をいたします。
一つ目といたしまして、博物館美術館についての令和6年度当初予算について、前年度と比較した状況はいかがでしょうか。
–委員長
スポーツ文化局長。
–岡田慎太郎 スポーツ文化局長
県立博物館美術館に係る令和6年度当初予算は、人件費を除いて22億3433万3000円を計上しており、施設整備等に係る経費の増や、周年記念事業に係る経費の新規計上などにより、前年度と比較して、6億370万5000円の増額となっています。
–委員長
守屋委員。
–守屋貴子 議員
はいそのうち現代産業科学館についてはどのようになっていますでしょうか。
–委員長
スポーツ文化局長。
–岡田慎太郎 スポーツ文化局長
現代産業科学館に係る令和6年度当初予算は、人件費を除いて3億4766万6000円を計上しており、空調設備の更新に係る経費の増や、開館30周年記念事業に係る経費の新規計上などにより、前年度と比較して1億6032万5000円の増額となっています。
–委員長
守屋委員。
–守屋貴子 議員
はいそれでは現代産業科学館ですけれども、そちらで令和、令和6年度産業教育に係る取り組みはどのようになってますでしょうか。
–委員長
スポーツ文化局長。
–岡田慎太郎 スポーツ文化局長
産業教育の一環として、展示運営協力会等のご協力のもと、今年度から児童生徒を対象とした企業見学会や出張事業、また、中学生、高校生を対象とした体験講座を実施するとともに、企業と教員による意見交換会を開催しており、来年度も産業界への就業支援に繋がる、これらの取り組みを継続的に実施してまいります。
–委員長
守屋委員。
–守屋貴子 議員
はい、ありがとうございます。ぜひ場所なんですけども、子供たちにとって敷居の低い、大変開かれた科学館となるように要望をいたします。
次に博物館法が改正されましたけれども、それに伴う現代産業科学化の取り組みについてお聞かせください。
–委員長
スポーツ文化局長。
–岡田慎太郎 スポーツ文化局長
昨年4月に、博物館と多様な主体との連携による地域活性化などを目的とした改正博物館法が施行されたことを機に、現代産業科学館での企画展と連動し、隣接する大型商業施設や市の文教施設がイベントを行うなど連携の取り組みを始めたところです。
さらに、市の100年後芸術祭の会場としても活用されるなど、地域活性化に向けた取り組みを進めているところです。
–委員長
守屋委員。
–守屋貴子 議員
はい。今いろいろルールをお伺いいたしましたけれどもこの県が示した方向性で、多くの県民が新しく地域に開かれたこの現代産業科学館となることに強い期待を膨らませています。
この法改正の意義と、今ご答弁にあった県の向かうべき方向性を改めて関係者間でしっかりと共有するとともに、県民1人1人の声に寄り添い、ともに地域連携を作り上げていく施設となるように強く要望をいたします。
–守屋貴子 議員
次に、千葉県立博物館の今後のあり方では、現代産業科学館は、地元市と活用について協議を進めるというふうになってますけれども、その進捗状況をお聞かせください。
–委員長
スポーツ文化局長。
–岡田慎太郎 スポーツ文化局長
令和2年9月に策定した、千葉県立博物館の今後のあり方で示した方針に基づき、地元市が中核的な機能を継承し、引き続き一般利用に供することを前提に、以上について市と協議をしているところです。
–委員長
守屋委員。
–守屋貴子 議員
はい。ご答弁を伺いいたしました市川市なんですけれども、来年度の当初予算で美術館建設準備事業として、調査研究費を来年度の予算で計上をしています。
今後何らかの提案がもしあれば、市の意向に寄り添った対応をぜひしていただきたいとお願いを申し上げます。
次に、千葉の魅力発信についてお伺いをしてまいります。先日知事は、今お話しているこの現代産業科学館でのイベントにおいて、初めて大阪万博への出展を発表されました。
私の地元の市川からの発言でもあり、私の周囲でも大変な関心が寄せられています。醤油を始め、発酵に非常に縁の深い本県ならではの取り組みが行われることを期待いたしまして質問をしてまいります。
一つ目といたしまして、日本国際博覧会機運醸成事業について、具体的にどのような取り組みを見込んでいるのでしょうか。
–委員長
総合企画部長。
–冨沢昇 総合企画部長
日本国際博覧会機運行政事業は、県内外で開催されるイベント等において、トークセッションの実施やブース出展などを通じて、万博の開催機運の醸成に取り組みます。
さらに、万博を契機に本県の魅力を国内外に伝えるため、万博の自治体参加催事のテーマとして検討している発酵に関する情報について、広報媒体を作成するなど、効果的に周知してまいります。
–委員長
守屋委員。
–守屋貴子 議員
今発酵という言葉が出ましたけれども、本県の発酵の文化は多岐にわたっておりますけれども、どのように取り組んでいくのでしょうかお聞かせください。
–委員長
熊谷知事。
–熊谷俊人 知事
本件は伝統のある醤油や味噌、日本酒、チーズといった発酵食品を有し鉄砲漬けや卯の花漬けなどの発酵技術の利活用の工夫が各地で行われております。
また発酵はバイオテクノロジーにおいても活用されているなど、様々な産業分野において更なる発展可能性を有しております。
こうした地域や歴史に根ざした本県の発酵文化や未来に向けた発酵技術を地域や企業の関係者とともに掘り起こし、豊かな千葉県作りに繋がるよう取り組んでまいります。
–委員長
守屋委員。
–守屋貴子 議員
はい。ご答弁ありがとうございました。
お伺いいたしました発酵、今知事からお話があったように料理や化粧品などにも使われてますけれどもそれ以外にも大変幅広く、また企業では、今企業だけではなくて、個人による取り組みもだいぶ進められております。
この万博が本県の文化を日本だけではなくて世界に広げる絶好の機会とのことですけれども、ぜひ団体とか企業だけではなくて、個人による取り組みにもぜひクローズアップしていただくとともに、幅広い形で県民が発酵発酵のPRに参加できるようにご検討いただくよう要望をいたします。お願いを申し上げます。
次に保育問題について伺います。
少子化が今後の社会に与える問題についてこれまで長きにわたり県議会でも議論され、県の更なる取り組みが求められています。
そこで今回は、本年度から始められた保育に係る制度について伺ってまいります。
一つ目といたしまして、千葉県自然環境保育認証制度について、保育所や幼稚園等を対象にしている理由をお聞かせください。
–委員長
健康福祉部長。
–高梨みちえ 健康福祉部長
本制度は、日々の保育において、子供が自然との関わりを通じて、心身ともに健やかに育つ環境作りを行うことを目的としているため、幼児期の子供が様々な自然体験活動を行う機会を提供している。
幼稚園、保育所、認定こども園、認可外保育施設、一定の要件を満たす自主保育団体を対象としています。
–委員長
守屋委員。
–守屋貴子 議員
はい。認証団体等に対してどのような支援を行っているのでしょうか。
–委員長
健康福祉部長。
–高梨みちえ 健康福祉部長
認証団体が充実した自然体験活動を安全に実施できるよう、人の一部を助成した他、安全管理研修を県主催で実施するとともに、更なる活動の充実や情報連携を図るため、認証団体同士や自然体験活動を行う関係団体等との交流会を開催しました。
–委員長
守屋委員。
–守屋貴子 議員
はいご答弁を伺いいたしました。自然に関わることで、心身ともに健やかになるのは、幼児はもちろんそうですけれども、幼児だけに限ったことではないと考えます。
さっきの一般質問でも、小中高校生の目の健康には外遊びが効果があるとの意見も紹介されておりました。ぜひ、年齢や団体を絞らず、より幅広い世代、多様な環境で育つ子供たちにも機会が得られるような制度となるように要望いたします。
次に、保育アドバイザー派遣事業について、今年度の実施状況をお聞かせください。
–委員長
健康福祉部長。
–高梨みちえ 健康福祉部長
県では今年度から、子供の科学的な見方や考え方を育む保育の実践を図るため、幼児教育等に精通している学識経験者や元小学校の教諭など5名を保育アドバイザーとして委嘱し、県内7ヶ所の保育所等に3から6ヶ月程度継続的に派遣しており、子供の遊びへの科学的視点の大切さを認識した。引き続き派遣して欲しいなど、一定の評価をいただいています。
–委員長
守屋委員。
–守屋貴子 議員
それでは令和6年度340万円という予算が計上されていますけれども、更なる周知を含め、どのように実施していくとお考えなのかお聞かせください。
–委員長
健康福祉部長。
–高梨みちえ 健康福祉部長
来年度も希望する保育所等に6ヶ月程度保育アドバイザーを派遣するとともに、事業実施により得られた知見や事例等を評価分析し、市町村と連携しながら、県内保育所等にも取り組みの成果などを周知してまいりたいと考えております。
–委員長
守屋委員。
はい。アドバイザー派遣についてはまだ始まったばかりの制度ということもあろうかと思いますけれども、次年度に向けてしっかりと、まず認知度や理解を広げていただきたいと思います。そして定着をさせた上で拡大していく。
このようにしていただきたいということを申し上げまして私からの質問を終わらせていただきます。
ありがとうございました。