本日の県議会をいち早くお伝えいたします。
本日(2024/2/29)午前一人目の一般質問は、国民民主党の榎本怜議員でした。
質問項目
- 児童虐待防止について
- 子ども医療費助成について
- 職場におけるハラスメント対策について
- 関宿城博物館について
- 県土整備について
- 放課後子供教室の推進について
- いじめ・不登校対策について
- その他
議会質問・答弁の書き起こし全文
【午前一人目】一般質問 榎本怜議員(国民)
–議長
これより本日の会議を開きます。
日程に入るに先立ち、諸般の報告を申し上げます。
富沢総合企画部長には、所用のため本日本会議を欠席する旨の届け出がありましたので、ご了承願います。
次に知事から発言を求められておりますのでこれを許します。
–議長
知事 熊谷俊人君。
–熊谷俊人 知事
前日の職員逮捕に引き続き、昨日再び県土整備部の職員が収賄の疑いで逮捕されました。
いよいよ事実であれば極めて遺憾であり、改めて県民の皆様に大変申し訳なく思います。
県としては先の職員逮捕を受けて成長いたしました。
外部有識者による検討会議において、再発防止に向け、調査検証を進めているところであり、今回の新たな対応事案も含めてしっかりと調査検証を行いこのような事態を生じさせないように対応してまいります。
–議長
日程第1、議案第1号ないし第85号報告第1号および第2号を一括議題とし、これより質疑並びに一般質問を行います。
順次発言を許します。通告順により榎本怜君。
–榎本怜 議員
皆様おはようございます。
千葉県野田市選出、国民民主党の榎本怜でございます。
登壇の機会をいただきましてありがとうございます。まず初めに、元旦に発生した能登半島地震において亡くなられた方に心からお悔やみを申し上げますとともに、被災された全ての皆様にお見舞いを申し上げます。
今なお復旧復興のために全力を注いでおられる方々に感謝と敬意を表します。さて本日は、地元内外からたくさんの方にお越しいただきました。
ご支援をいただく労働組合からは、千葉県電力総連、鈴木秀樹会長、清水副事務局長。春闘で大変お忙しい中ありがとうございます。
また、国民民主党の仲間にも駆けつけていただきました。地元で大変お世話になっております。小椋直樹野田市議会議員、2年以上政治の師匠としてご指導をいただいております。石崎英幸市川市議会議員、工藤由紀子浦安市議会議員、ちょうなん貴則墨田区議会議員、そして船橋で活動している萩原一樹さん。
また、私の地元にてお支えいただく講演会からは、元野田市議会議員であります齋藤富雄講演会長、そしてその奥様も来ていただいております。
また、青年部の仲間たちであります。
皆様お忙しい中大変ありがとうございます心から感謝申し上げます。
人生で初めての一般質問となりますが、千葉県議会において最年少29歳の議員として、地元や県全体の課題について質問させていただきます。
前向きなご答弁をいただけますよう、お願い申し上げます。
まず初めに、児童虐待防止について伺います。
児童虐待等は、子供の基本的な人権を侵害する行為であり、虐待は脳や心身の発達に深刻な悪影響を与えることがわかってきております。
倫理的かつ法的に許されるべきことではなく、子供たちの安全と幸福を守るために、積極的に予防し、対策を講じる必要があると考えます。
残念ながら私の住んでいる野田市では、5年前に小学4年生の児童が、両親から継続的な虐待を受け、自宅浴室にて死亡するという極めて凄惨な事件が発生いたしました。
想像です周知に耐え、助けを求め続けましたが、その微かな願いが叶うことはなく、2019年1月24日に、被害児童はなくなり、虐待は表面化いたしました。
千葉県としてこのような事件を2度と発生させないためにも、適切な対策を十分に行ってきたのか気になるところです。
そこで伺います。
野田市の事件から5年が経過するが、これまで児童相談所における虐待防止の体制強化についてどのように進めてきたのか。
次に、児童相談所におけるICT活用について伺います。
千葉県での虐待相談対応件数は、直近では減少しているものの、10年単位で見れば、平成24年度の4776件から令和4年度は1万1219件と2倍以上まで膨れ上がっております。
また、全国的には21万9170件となっており、前年度と比較すると1万1510件の増加となっております。
一方で相談件数が増えた現場では、職員の負担が嵩んでいくのは目に見えて明らかであり、限られた予算や人員の中で、常に工夫を続けていくことが求められます。
野村総合研究所の令和4年度児童相談所におけるICTやAIを活用した業務の効率化に関する調査研究においては、現在児童相談所において調査資料作成に最も多くの時間を要しており、特に電話や面接内容を単純に書き起こす作業に充てる時間が長いとの報告がされております。
これらの現状を踏まえて、増加する相談件数などに対応するべく、ICTを活用した業務の効率化を図ることは大変重要であると考えます。
そこで伺います。
児童相談所におけるICTを活用した業務の効率化についてどのように取り組んでいるのか。
次に、子供医療費助成について伺います。
現在千葉県では、高校生相当年齢まで現物給付が可能となったことも踏まえて、医療費助成を高校3年生まで拡充する市町村が増えてきております。
都道府県においても、福島県や栃木県、2023年4月からは東京都23区、8月からは香川県、10月からは群馬県と増えてきている状況であります。
また子供たちの健康をサポートすることは、将来的な医療費の削減に繋がり、予防と治療が早期に行われれば、慢性的な病気や合併症のリスクが低減され、医療システム全体に負担がかかりにくくなることも考えられます。
これらを踏まえて、子供医療費助成の対象年齢拡充は、子供たちの健康を保ち、地域間の医療格差を縮めていくためにも必要であると考えます。
そこで伺います。
子供の医療受診に要する費用助成について、対象年齢を拡充すべきと思うがどうか。
次に、職場におけるハラスメント対策について伺います。
ハラスメントは社会的に立場が弱い人や、明確な上下関係があるなど、相手の反論や反撃ができない状況につけ込んだ、大変卑しい行為であり、どのような状況でも許されるべきものではありません。
ハラスメントを放置するということは、被害者の心身はもとより、職場全体に著しく悪影響を与えることとなり、パワハラを受けた人の13.4%が退職をしているというデータもあります。
また、経済的な損失は日本全体で年間2兆円以上とも試算されております。近年ではハラスメントの種類も多様化しており、職場内でのパワーハラスメント、セクシャルハラスメント以外にも、お客様が従業員等に対して攻撃的な言動をとるカスタマーハラスメントも非常に深刻な問題となっております。
県としても全ての労働者の権利が守られる日、働きやすい職場環境の形成が求められます。
そこで2点伺います。
職場における人材定着のため、ハラスメント対策が重要と考えるがどうか。
また、企業におけるカスタマーハラスメント対策を進めるため、どのように取り組んでいるのか。
次に関宿城博物館について伺います。
皆様関宿城博物館に足を運んでいただいたことはありますでしょうか。
ありがとうございます。たくさんの先輩議員や県職員並びに地元の皆様のご尽力により開館した関宿城博物館でありますが、今年で29年を迎えます。
平成7年完成ということで、偶然にも平成7年生まれの私と同い年であり、なおかつ旧関宿町から議席をお預かりする。約70年ぶりの県議会議員として、今回の初登壇は大変意義深いものがあると感じております。
関宿城博物館は、地域の歴史や産業を語り継いでいく上で非常に重要な拠点であるとも認識しております。春には桜が咲き誇り、夏は新緑の間の薫風が吹き抜け、秋には燃えさかるような紅葉がうかがえ、冬の今の時期には澄んだ空気により、近くの筑波山や、遠方の富士山まで見渡せる。風光明媚な関宿城博物館は、地元の誇りであり宝であります。
また、地域特性や文化を重んじた活動として、地元団体や商工会議所などとも積極的な連携を図り、火縄銃の演武もある野田市関宿城桜まつりや、月に4回ほど行っている。
地元名産品を取り扱う一期一会の販売会など、実施していると伺っております。関宿城博物館が地域や県内で担う役割は大きく、今後の展開についても気になるところです。
そこで伺います。
関宿城博物館の利用促進について、どのように取り組んでいるのか。
次に県土整備について何点か伺います。
まず初めに、県管理道路わきに生えている樹木の伐採についてです。
議員である皆様も一度は市民県民の方から、あそこの木が邪魔だから切ってほしいんだと要望されたことはないでしょうか。
私も県議会の議席をお預かりして1年足らずではありますが、既に何件もの民地から、県管理道路へ張り出した樹木に対する要望を地元の方からいただいております。
私がご要望いただいたケースでは、東武アーバンパークラインの川間駅北口まで向かう県道川間停車場線に当該地がございます。民地から張り出た樹木は反対側の歩道まで伸びており、鬱蒼と暗いトンネルのような様相となっております。樹木自体は個人の所有物であることから、本来は所有者の責任において適正に管理されるべきものであり、県としては、伐採などをお願いするしかないことは承知しておりますが、近くには中学校や高等学校があり、児童生徒を含めた地域住民が日常的に利用する道路であることから、早期の改善が求められます。
令和元年房総半島台風においても、電力の復旧作業に向かう作業車が倒木により通行できない。まずは障害物を処理してからでなければ工事すらスタートできないということで、停電が長期にわたり発生した過去があります。
日頃から各土木事務所が月に4回以上は県管理道路をパトロールしていただいているとのことですが、明らかに張り出した樹木がある現状に対して強い危機感を覚えます。
いかに民地であろうと、有事の際は、所有者の民事上の責任、並びに管理を怠ったとして、県の国家賠償法上の責任が、共同不法行為として、連帯責任になる可能性も十分に考えられます。
民法233条が改正し、行政が直接的に枝を切除することが可能となった現在では、長い間止まっていた地域課題への対応が期待されております。
大変細かいですがそこで伺います。
県道川間停車場線沿いの川間郵便局付近における民地から道路への張り出した樹木に対し、県はどのような対応を行っているのか。
次に橋梁について2点伺います。
野田氏は三方が河川に囲まれている地理的特性上、橋梁がいくつもあり、その多くが県道となっております。
中でも千葉県と茨城県を結ぶ芽吹大橋、千葉県埼玉県を結ぶ野田橋においては、市内や近隣自治体に物流倉庫や製造工場が多数ある関係上、大変重要な役割を担っております。
また越谷市から野田市を結ぶ浦和野田線の建設促進期成同盟会としても、継続的に野田橋の4車線化を千葉県へ要望してまいりました。
当計画は発足から50年以上が経過しており、埼玉県側ではいくつかの区間が既に開通しているなど、野田橋の渋滞がボトルネックとなっております。
そこで伺います。
芽吹大橋と野田橋を結ぶ野田市内の交通の円滑化に向けた取り組み状況はどうか。
続いて、千葉県では、高度経済成長期を中心に急速に整備された橋梁が多く、その大半が一般的に橋梁の寿命といわれる建設後50年を超えているのが現状であります。
野田橋も完成から約60年を経過しており、老朽化が気になるところです。
そこで伺います。
野田橋の長寿命化の取り組み状況はどうか。
次に、放課後子供教室の推進について伺います。
放課後子供教室は、子供たちが放課後、安全安心に過ごせる居場所であるとともに、地域の方々の協力を得て、学習や体験、交流活動などを行う事業であり、実験や工作教室、自然観察の他、スポーツ活動もプログラムに取り入れていると聞いております。
子供たちにとっては、普段学校では学べないことを、この事業の中で体験でき、何より地域の方々との交流も非常にいい体験になると思います。
県内自治体における実施状況や、この事業を推進するための取り組みが気になるところです。
そこで伺います。
放課後子供教室の推進に向けて、県教育委員会はどのように取り組んでいるのか。
次に、いじめ不登校対策について2点伺います。
まず、いじめの重大事態についてですが、令和4年度の県内公立学校におけるいじめ重大事態は、令和3年度より33件増加し、63件とおよそ2倍となっております。
いじめ重大事態が発生した際には、法や基本方針にのっとり、迅速かつ適切に対応する必要があると考えますが、事案によっては、旭川市の女子中学生が壮絶ないじめを受け自殺した事件のように、調査の着手に時間がかかる例も多々あります。
この間に、いじめが深刻化してしまうことが大変懸念されます。
いじめ重大事態にあたっては、学校がいじめの被害者に寄り添い、丁寧にケアすることはもとより、いじめ事案に対して、対応している学校を教育委員会が支える仕組みを作っていくことが重要だと考えます。
そこで伺います。
県は、いじめ重大事態が発生した場合、どのように取り組んでいくのか。
次に、スクールソーシャルワーカーについて伺います。
スクールソーシャルワーカーは、教育分野に関する知識に加え、社会福祉に関する専門的な知識や技術を有するもので、問題を抱えた児童生徒に対し、置かれた環境への働きかけや関係機関等とのネットワークの構築など、多様な支援方法を用いて、課題解決への対応を図っていく人材であります。
令和4年度における県内公立小中高等学校の不登校児童生徒数は、1万4898人と過去最多となっており、その支援にあたっては、多様で複雑な不登校の要因や背景を的確に把握することが重要だと考えます。
その際、福祉的な視点は欠くことができず、スクールソーシャルワーカーの果たす役割は大変大きいものとなります。
そこで伺います。
スクールソーシャルワーカーを増員し、相談体制の充実を図るべきと考えるがどうか。
以上1回目の質問とさせていただきます。
ご答弁のほどよろしくお願いいたします。
–議長
榎本怜君の質問に対する当局の答弁を求めます。知事 熊谷俊人君。
–熊谷俊人 知事
国民民主党の榎本怜議員のご質問にお答えをいたします。
まず児童虐待防止についてお答えをいたします。
児童相談所における体制強化に関するご質問ですが、現在は児童虐待防止対策を全面的に見直した千葉県子供虐待から守る基本計画を令和2年6月に策定し、児童相談所の強化について、具体的な対策と目標を定めて取り組みを進めているところです。
具体的には執務環境の整備等のため、印西市と松戸市において児童相談所の新設と、柏および銚子児童相談所の建て替えを進めており、面接室の増加、執務室の集約など、業務の円滑化効率化を図ってまいります。
また児童相談所の職員数は令和元年度と比較して225人増加しており、職員がやりがいと意欲を持って安心して働けるよう、人材育成基本方針を策定し、計画的な人材育成を進めるとともに、大学訪問の拡大や専用サイト等の作成を進め、人材確保対策を今後も強化してまいります。
次に職場におけるハラスメント対策についてのご質問にお答えをいたします。
職場におけるハラスメントは働く人の仕事に対する意欲の低下や、心身の不調を招くばかりでなく、離職にも繋がることから、貴重な人材の定着の観点からも適切な対策を講じることが必要です。
このため県では企業に対し経営者などへの意識改革や相談窓口の設置などの対策について、様々な広報媒体を活用して周知を行うとともに、希望に応じて専門家を派遣し、社内研修の実施や相談体制の整備などを支援しております。
また職場のハラスメントに悩む方には、県の労働相談センターにおいて、社会保険労務士等による問題解決に向けた助言を行っている他、心の健康に不安を抱える方には、臨床心理士によるメンタルヘルス相談を実施しているところです。
私からは以上でございます。
他の質問につきましては担当部局長からお答えをいたします。
–議長
健康福祉部長 高梨みちえ君君。
–高梨みちえ 健康福祉部長
私からはまず、児童相談所におけるICTの活用についてお答えいたします。
県では、令和4年2月に新たな児童相談所業務支援システムの運用開始するとともに、同システムを活用した警察との情報共有を行い、児童相談所におけるICTを活用した業務の効率化を図っています。
また、本年度は類似事例を確認、参照し、ケースに応じた速やかな対応を可能とするため、このシステムにAIを活用したコード検索機能を試験導入しています。
来年度は、電話でのやり取りを自動で文書として記録する機能等を有するシステムを、一部の児童相談所へ導入することとしており、引き続き積極的にICTを活用し、児童相談所の業務の効率化とともに、職員の負担軽減に努めてまいります。
次に子供医療費の助成対象年齢の拡大についてお答えいたします。
県としては、現行制度の内容は、子供の保健対策所および保護者の経済的負担の軽減を図る観点から、支援の必要性の高い年齢をカバーしており、今後も持続可能な制度として安定的に維持運営していくことが重要と考えています。
また、本制度は統一した制度のもとに、国、県、市町村が一体となって取り組んでいく必要があることから、国に対して制度創設の要望を引き続き行ってまいります。
以上でございます。
–議長
商工労働部長 野村宗作君。
–野村宗作 商工労働部長
企業におけるカスタマーハラスメント対策についてのご質問ですが、カスタマーハラスメントは、企業にとっての顧客が加害者となるものであり、正当なクレームとの区別や、社外の相手方への注意喚起等が難しいという特殊性があるため、他のハラスメントとは異なり、事業主による対応の義務化までにはいたっておりません。
このため、企業においては、対策が遅れがちになっている面が見られることから県では、基礎知識や対策の必要性について啓発に努めるとともに、令和3年度からは、対応のポイントや事例を解説する講座を開始するなど、取り組みの強化を図ってきたところです。
さらに現在、職場環境に関する事業者アンケートの中で、カスタマーハラスメントの状況や対策を講じる際の課題などについて調査を実施しております。今後この調査結果や他の自治体の動向なども踏まえながら、カスタマーハラスメント対策の充実について検討してまいります。
以上でございます。
–議長
スポーツ文化局長 岡田慎太郎君。
–岡田慎太郎 スポーツ文化局長
関宿城博物館の利用促進の取り組みについてお答えします。
関宿城博物館は、利根川と江戸川に運ばれ、関東平野の真ん中に位置する立地を生かし発展した。関宿の歴史を中心に、河川とそれに関わる産業および、関宿藩と関宿をテーマに、平成7年に開館し、来年には開館30周年を迎えます。
これまで、模型や映像資料など、工夫を凝らした常設展示の他、昨年度の関東塩ものがたりや、今年度の地図は世につれ人につれの企画展などにおいて、川と人々との関わりについての歴史、文化、自然等をわかりやすく紹介し、好評を得てきたところです。
また、現在改正博物館法の趣旨を踏まえ、地元市はもとより、現況を超えた市町と連携した周遊ルートの検討や、サイクリストへの博物館情報の提供など、地域の観光振興に資する取り組みを進めており、今後も引き続き博物館のより一層の利用促進を図ってまいります。
以上でございます。
–議長
県土整備部長 池口正晃君。
–池口正晃 県土整備部長
私からはまず、県道川間停車場線上における樹木への対応についてのご質問にお答えします。
県では、道路に張り出した樹木については、所有者の責任において適正に管理されるべきものとして、その所有者に伐採等を依頼しています。
川間郵便局付近における県道への張り出し樹木についても、所有者に対して管理を行う法的義務があることを案内文や電話等により通知し、伐採等の適切な処理を行うよう依頼しているところです。
今後も交通に支障を及ぼすおそれのある樹木を確認した場合には、安全を確保するために、道路の適正な管理に努めてまいります。
次に、野田市内の交通の円滑化についてのご質問ですが、芽吹大橋と野田橋を結ぶ県道筑波野田線や、県道越谷野田線などでは、茨城県と埼玉県を往来する車両が多く、大型車購入率も高いことから、野田市の中心市街地において渋滞が発生しています。
これまでに東武野田線の連続立体交差事業による踏切除却や、都市計画道路、中野台鶴房などの整備を進めるとともに、現在、都市計画道路、今上木野崎線を整備しているところです。
さらに、野田橋を含めて、野田市内の交通の円滑化に向け、必要な検討を進めてまいります。
次に野田橋の長寿命化の取り組みについてのご質問ですが、野田橋は昭和39年に架橋され、約60年が経過していますが、千葉県橋梁長寿命化修繕計画に基づいて、定期的に点検を行い、塗装の塗り替えや伸縮装置の交換など、必要な修繕を実施しております。
また、耐震対策として、橋脚のコンクリート巻き立て補強なども実施してきたところであり、引き続き定期的な点検を行い、適切な維持管理に努めてまいります。
以上でございます。
–議長
教育長 冨塚昌子君。
–冨塚昌子 教育長
初めに放課後子供教室に関するご質問にお答えいたします。
放課後子供教室では全ての児童を対象に、小学校の余裕教室等を活用し、地域住民等の参画を得て、スポーツや郷土芸能など多様な学習体験活動を行っており、令和5年度は、政令市を除き47市町400校で実施されています。
県教育委員会では、教室を設置運営する市町村への財政支援を行う他、活動を担うスタッフ等の資質向上を目的とした研修会や、広報誌を通じて事例を周知するなど、活動の充実を図っています。
引き続き、こうした取り組みにより、地域全体で子供たちの学びや成長を支える放課後子供教室を一層推進してまいります。
次に、いじめ重大事態の対応に関するご質問ですが、いじめ重大事態が発生した場合は、直ちに被害児童生徒の安全を確保するとともに、迅速に事案の全容を解明し、再発防止に万全を期すことが重要と考えています。
しかしながら、これまで調査を担う人材の確保に時間を要する事案もあったことから、県教育委員会では、いじめ問題に優れた知見を持つ人材を調査員として採用し、重大事態が発生した学校に速やかに派遣できるよう、必要経費を令和6年度当初予算案に計上しました。
当該調査員が学校の設置する調査組織に加わり、迅速かつ適切に調査が行われるよう、主導的な役割を果たすとともに、教員等に対し、専門的な助言を行うことで、被害児童生徒が早期に安心して学校生活を送ることができるよう取り組んでまいります。
最後にスクールソーシャルワーカーの増員に関するご質問ですが、子供の貧困やヤングケアラーなど、児童生徒を取り巻く課題が複雑多様化する中で、福祉や保健医療などの関係機関と連携し、児童生徒が置かれた環境の改善に向けて様々な調整を行うスクールソーシャルワーカーの役割は大変重要であり、相談件数も増加傾向にあります。そのため県教育委員会では、現在、全県で54名配置しているスクールソーシャルワーカーを来年度は10名増員することとし、必要経費を令和6年度当初予算案に計上しました。
またスクールソーシャルワーカーの中から支出に優れ、経験豊かな5名を新たにスーパーバイザーに任命することとしており、困難事案の支援に同行し、助言等をすることで、全体の専門性や支援の質を高め、教育相談体制の一層の充実を図ってまいります。
以上でございます。
–議長
榎本怜君。
–榎本怜 議員
知事初め執行部の皆様ご答弁ありがとうございました。
それでは要望と再質問をさせていただきます。
まず、児童虐待防止について要望いたします。
私の地元である野田市でも昨年の12月議会において、虐待防止条例が制定されました。
県内各市町村において、独自で虐待防止に関する条例等を制定する自治体が増えております。
県としても体制強化を維持しつつ、引き続き地域と連携を図っていただくよう要望いたします。
次に、ICTを活用した業務の効率化についてですが、ICTを導入するにあたり、個人情報を扱う観点から、職員1人1人のICTリテラシーの向上が求められております。
ぜひ一度リテラシーの向上に向けた研修などを行っていただきますよう要望いたします。
次に、子供医療費助成について要望いたします。
既に様々な自治体が子供医療費無償化に舵を切っております。
千葉県として市町村の地域間格差が縮まるよう、子供医療費助成の対象年齢を18歳まで拡充することを要望いたします。
次に職場におけるハラスメント対策について要望をいたします。働く人へのハラスメントは非常に増えてきているのが現状です。
特にカスタマーハラスメントは、接客業など、お客様を直接相手にする場面でよく発生しているイメージですが、最近では企業間取引によるいわゆるBtoBの現場での報告も増えてきております。
東京都では全国初のカスタマーハラスメント防止条例の制定に向けて、対策会議を設けているとのことです。千葉県としても、議論や調査を重ね、国の広報啓発活動や相談に頼るだけではなく、カスタマーハラスメント防止に関する条例を制定されるよう強く要望をいたします。
次に関宿城博物館について要望いたします。
関宿城博物館は来年開館30周年ということで、たくさんの企画展やイベントが計画されていることと思います。
改正博物館法を踏まえ、観光振興の面からも、今後何十年も愛される博物館として、引き続き地域と協力しながら、利用促進を図っていただきますよう要望いたします。
また施設面で1点要望いたします。館外に設置されているトイレは、そのほぼ全てが、便器が和式便器となっており、洋式トイレにしてほしいというお声をよくいただきます。
来館者並びに観光客が利用しやすいように、外トイレの便器洋式化を要望いたします。
次に、県管理道路に張り出した樹木について要望いたします。
災害や事故はいつどこで発生するかわかりません。
民法が改正された以上、所有者が要請に従わない場合は、道路管理者として樹木を伐採するなど、積極的な対応をしていただくよう要望いたします。
次に橋梁について要望いたします。
先日、三郷流山橋が開通いたしました。
そして次こそは、野田橋、芽吹大橋の架け替え工事だろうと。地元において声が高まるのも当然のことと言えます。
交通の円滑化を調査検討していただいているとのことですが、その調査が終わればぜひ野田橋、芽吹大橋の4車線化に向けて動いていただくよう要望いたします。
次に、放課後子供教室について要望をいたします。
私の地元の野田市でも、放課後子供教室が行われており、地域の方々が得意分野を生かして、囲碁や将棋、また生け花などの多様な体験活動を行っております。
地元の人たちと一緒に学ぶことにより、地域への愛着が育つことも期待され、子供たちの成長にとって大変意義のあることだと考えます。
今後も市町村がそれぞれ地域の実情に応じた活動が行えるよう、県としても引き続き支援を続けていただくよう、要望いたします。
次に、いじめ不登校対策については要望と再質問をさせていただきます。
いじめ認知件数は年々増加傾向にある中で、被害児童生徒が安心して学校生活を送れるための環境作りが何よりも大切であると考えます。来年度は、いじめの知見を持つ専門家を採用して派遣するということで、ぜひそういった人材を活用しつつ、各ケースの問題解決に向けて、支援体制の強化を図っていただくよう要望いたします。
スクールソーシャルワーカーは10名の増員を予定しているとのことで、大変心強いご答弁をいただき、ありがとうございます。ヤングケアラー、貧困、虐待学習障害、いじめなど、一口に不登校といっても、そこには非常に多岐にわたる理由が隠されております。
実は私も保育所から大学に至るまで全ての期間で不登校を経験した当事者でもあります。私の身の上話で大変恐縮ではございますが、ちょうど12年前の今日2月29日、最愛の母が胃がんで亡くなりました。
母子家庭であり、親戚も病気で死去していたため高校時代から残された兄弟で生きていく必要がありました。葬儀はたくさんの行政手続き等例、学校も休みがちになってしまい、今振り返れば、明らかに支援が必要な生徒であったと認識しております。
何とか高校は卒業できたものの、今となっては頼りになる専門家が近くにいれば、どれだけ助かっただろうと考えることは少なくありませんでした。いじめや貧困、勉強の遅れなども経験した観点から、それら一つ一つのケースに対応し、行政や関係機関との橋渡しを行う人材が必要不可欠であると考えます。
児童生徒はもちろん、保護者に対する相談援助や情報提供、教職員に対する研修活動など、スクールソーシャルワーカーに求められる仕事は今後ますます増えていくものだと感じております。
ぜひ今後は全校配置を目標に増員をしていただき、県内の児童生徒が迅速にサポートを受けられる体制を維持強化していただきますよう要望いたします。
次に再質問をさせていただきます。
いじめ問題については、いじめを受けた被害児童生徒が気軽に悩みを相談できる体制の確保が重要であると考えます。千葉県では、生徒にとって身近なSNS、公式LINEを活用した相談窓口である。
そっと悩みを相談してねSNS相談@千葉が運営されていると聞きます。LINEなどのアプリに慣れた生徒にとっては、電話による相談よりも、SNSの方が相談しやすいのではないかなと思います。
そこで伺います。
令和5年度のSNSを活用した相談事業の実施状況はどうか。
また、令和6年度の予定はどうか。以上よろしくお願いします。
–議長
教育長 冨塚昌子君。
–冨塚昌子 教育長
SNSを活用した相談事業に関するご質問ですが、令和5年度は中学生高校生を対象に、相談日を週3日設定し、受付時間を午後6時から午後10時までとして実施しており、令和5年12月時点で2723件の相談を受け付けております。
令和6年度は相談日数受付時間は今年度と同様ですが、相談を受け付ける対象に、小学校4年生以上の児童を加える予定です。
以上でございます。
–議長
榎本怜君。
–榎本怜 議員
はい。ご答弁ありがとうございました。
最後に要望いたします。
来年度はこれまでの中高生に加え、小学4年生以上の児童を対象を拡充していただくということで、ありがとうございます。
世代ごとのコミュニケーションツールが変わっていく中で、多様な相談体制を提供することは大変重要だと考えます。
実際、SNS相談での相談件数については、1時間当たりで比較すると、電話相談を上回っている状況であります。電話相談は24時間対応のため、相談が分散していることも考えられますが、テキストを打ち込むだけで相談ができるといった心理的なハードルの低さが生徒にも受け入れられているのではないかなと感じます。
SNSを活用した相談事業を24時間対応としていただけるよう要望いたします。
結びになりますが、本日要望質問をさせていただいたように、これからも現場の意見や小さな声を大きな力と変えて、牽制と届けて参ります。
千葉県議会議員として、県民の皆様のために精進し、働き続けることをお誓い申し上げまして、私の一般質問を終了させていただきます。
ご清聴ありがとうございました。