【速報】本日の千葉県議会 ー 栗原直也議員(立憲民)の一般質問 2023年12月6日午後1

本日の県議会をいち早くお伝えいたします。

 

本日(2023/12/6)午後一人目の一般質問は、立憲民主党の栗原直也議員した。

質問項目

  1. 地域商業の再生について
  2. 環境保全条例について
  3. 交通安全対策について
  4. 地域公共交通について
  5. その他

 

議会質問・答弁の書き起こし全文

【午後一人目】一般質問 栗原直也議員(立憲民)

議長ー 休憩前に引き続き会議を開きます。引き続き質疑並びに一般質問を行います。通告順により栗原直也君

栗原直也ー 四街道市選出の立憲民主党、栗原直也です。本日初めて県議会の議場で質問をさせていただきます。これまで市議会議員として、四街道市の地域活性化事業や商業振興に取り組んでまいりました。今後は千葉県の更なる発展のために全力で取り組んでまいります。よろしくお願いいたします。

では通告に従いまして、地域商業の再生について伺います。地域商業は、地域の小売り、飲食サービスなどの中小企業の商業者や商店街などにより形成されるもので、単に買い物の場としての役割ばかりか、社会的交流の場であるとともに、地域社会を守り、地域文化を継承し、地域を支えていく役割も担ってきました。

このことから、1973年には、中小小売業の保護を目的とし、百貨店や量販店などの出店調整を行う。大規模小売店舗法が施行されたものです。しかしその後、郊外への大規模ショッピングセンターの進出が増加し、中心市街地の空洞化が新たな課題になるとともに、伝統的な地域商業も衰退傾向を示したことから、1998年には都市計画法が改正され、さらに大型店の出店規制を大幅に緩和する大規模小売店舗立地法や、中心市街地の活性化を目的とした中心市街地活性化法など、いわゆるまち作り三法が制定されたものです。

とりわけ、中心市街地活性化法では、TMO構想として、まち作り会社などのタウンマネジメント機関に活性化の役割を求めたものの、法的な裏付けや経営基盤に課題があったことなどから、その機能を十分に果たせず、中心市街地の衰退に歯止めをかけることができませんでした。

その後、中心市街地の活性化策は、商業の活性化から、地域課題の解決策へと移り、2009年に制定された地域商店街活性化法においても、商店街の公共性や社会的役割が重視されたことから、その支援策も、地域コミュニティの担い手支援へと形を変えていきました。

 確かに、これからの地域商業には、まち作りのような地域コミュニティと一体となった活性化の取り組みが必要であり、その中から再生に向けた新たな方向性を見つけ出すことが求められます。しかし、今日では、地域商業の衰退は急速に進み、多くの商店街では、社会的、文化的役割を担うだけの体力が残されていません。

私の住む四街道市でも、コロナ禍からの回復が遅れ、これまで街の魅力を担ってきた商店の廃業が増加したことから、駅周辺の賑わいも失われつつあります。商店街を軸とした地域商業は、あくまでも経済的機能を基盤とするもので、その弱体化はまち作りを担う機能の喪失で迎えます。

まず早急に求められるべき施策は、地域商業における経済的機能の回復であり、そのためのより積極的な経営支援にあると考えます。そこで伺います。衰退傾向にある地域商業の現状と課題をどのように認識しているのか。

地域商業を活性化するため、県はどのように取り組んでいるのか。

次に、環境保全条例について伺います。千葉県では、昭和41年制定の公害防止条例に基づき、地下水の採取規制を行うとともに、届け出制から許可制へと移行しました。

その背景には、公害対策基本法からの経済発展との調和条項が削除され、地下水の保全対策の導入が大きく影響しています。また地下水学の見地から、南関東の地下堆積層に豊富な地下水源である関東地下水盆の存在が提唱されると、千葉県を含む広範な地下水盆からの地下水のくみ上げが、南関東一帯における地盤沈下の要因と主張され、県内を含めた多くの地域が地下水の採取規制の対象となりました。

この関東地下水盆の存在が推定される沖積層は、かつての河川活動により形成された堆積物により作られた軟弱な地層であり、圧密をほとんど受けていないことから、地下水のくみ上げによる地下水面の低下から収縮し、地盤沈下の原因になると考えられています。

しかし関東地下水盆のうち、最も多くの地下水が揚水される下総層の状況として、2011年と2020年の地下水等地点図の比較結果からは、関東地下水盆のほぼ全域で地下水位の上昇が確認されています。また、四街道市での平成30年から令和4年までの5年間の累積沈下量においても、地盤沈下が見られない地域が広く確認されており、この地域での地盤がほぼ安定した状態にあると判断することも可能です。

そこで伺います。地下水採取の規制区域における地盤沈下の状況はどうか。印旛地域における地下水のくみ上げと地盤沈下の因果関係はどうか。

続いて、交通安全対策の1点目として、視覚障害者の交通安全対策について伺います。

現在、視覚障害の身体障害者手帳を所持する障害者は全国で30万人以上。千葉県でも1万人以上となり、さらに手帳を持たない中途視覚障害者などを含めると、視覚障害者の数はさらに大きく増加します。四街道市には、視覚障害者を支援する施設として、県立盲学校を初め、点字図書館や県視覚障害者支援センターなどがあり、これら施設には毎日多くの視覚障害者が通勤通学者として通っています。

その方々からは、外出時に最も不安を感じる場所として、駅ホームや信号交差点が指摘され、その対策にホームドアの設置や音響式信号機の設置が求められてきました。これまで、視覚障害者の交通安全対策として、駅ホームドアの設置が度々県議会の中でも質問され、その必要性については、県も十分認識されていることと思われます。

ただ前述のように、視覚障害者の学びの場である県立盲学校を初めとして、視覚障害者を支援する主な主要な施設が、四街道市内に3ヶ所も設置されながら、未だJR四街道駅にはホームドアが設置されていません。平成6年の通称ハートビル法により、公共的な建物にエレベーターの点字表記や立体的な数字ボタンの設置が実現し、また平成12年の通称交通バリアフリー法では、転落防止策として、点字ブロックにホームドアや可動式ホーム柵が追記されました。

さらに平成18年には、この二つの法律が統合された、通称バリアフリー法が制定され、駅のホームドアや可動式ホーム柵の設置が、数値を伴う具体的な整備目標として明記されたものです。このバリアフリー法におけるホームドア等の設置については、優先的な整備としての10万人以上駅という駅利用者数のみならず、駅やホームの構造、利用実態、駅周辺エリアの状況などを勘案し、優先度の高いホームドアの整備を加速化することを目指すと記されており、必ずしも駅の利用者数のみに優先設備が限定されていないことがわかります。

そこで伺います。JR四街道駅は、視覚障害者の利用が多いことから、ホームドアの整備を促進すべきと思うがどうか。

次に同じくバリアフリー法で、道路特定事業に挙げられた視覚障害者用音響信号機について伺います。

この音響信号機についても、これまで議会質問の中で度々取り上げられてきましたが、とりわけ2018年にJR駒込駅前での音響信号機の付いた横断歩道で起きた視覚障害者の交通事故は、音響信号の課題を強く突き付けたものでした。

右目が全盲、左目も強度の弱視のこの男性は、千葉市内の職場に向かう途中、この横断歩道を渡っているときに車にはねられ死亡したものです。この信号は、視覚障害者用音響信号機として、日中は青信号を知らせる音が鳴るものの、事故が起きた午前4時ごろは音が止められた状態でした。

この男性は、駅のラッシュ時での不安から早朝に出勤していたもので、その時間が信号機の鳴らない時間帯に当たっていたものです。このように、視覚障害者の交通事故をなくすために開発され、設置された信号機がその本来持つ機能を十分に果たせず、死亡事故という最悪の結果を招いたことは、極めて残念と言わざるを得ません。

音響信号機は、音響により信号機の色や進行方向を伝えるため、信号鳴動に対する近隣住民の理解が不可欠であり、県内全ての音響信号機では、夜間早朝には音を出さない運用がなされています。しかしこの男性のように、音の出ない早朝に移動せざるを得ないことも多く、視覚障害者は常に大きな不安の中で、信号交差点を利用しています。

さらには、近隣の理解が得られずに、音響信号機の設置がかなわない箇所もあり、音響信号機が視覚障害者の交通安全に極めて効果の高いものでありながら、信号の近隣住民にとっては、安寧な暮らしを脅かすものとして受け止められがちです。

その課題にスマートフォンの音声や信号で、歩行者信号の色を伝える高度化PICSと呼ばれる、交通安全システムが、盲学校の通学路にあたる、四街道消防署前の信号機に整備されています。そこで伺います。県内の視覚障害者用音響信号機の整備状況はどうか。

県警における高度化PICSの整備方針はどうか。

次に交通安全対策の2点目として、生活道路における交通安全対策について伺います。全国の交通事故発生件数は年々減少しているものの、幅員5.5m未満の道路での歩行者、自転車の主唱者数は、幅員5.5m以上の道路の約1.8倍を示しています。

 これまで、生活道路での歩行者の安全対策として、最高速度を毎時30キロに規制することで、通過交通を抑制排除するゾーン30が取り組まれてきましたが、新たに速度規制に加えて、ハンプや狭さく、スラローム等の物理的デバイスを適切に組み合わせることで、交通事故の防止を図る。

ゾーン30プラスが新たな試みとして実施されています。昨年より、四街道市でもこの取り組みが進められ、生活道路における交通事故の減少が期待されています。しかしゾーン30プラスは、これまでのゾーン30のような、単に速度規制のみではなく、そこに物理的な装置を設置して、車の速度を規制することから、隣接住民の同意を得ることが難しく、その普及には、自治体と所轄警察署との緊密な連携が求められます。

 四街道市では、市役所と四街道署との連携のもとで、ビッグデータの積極的な利用から、整備済みのゾーン30エリアでの交通事故の発生状況や、ETC2.0データの分析による速度状況の把握、さらには急減速発生状況等の分析などから、物理的デバイスの設置に対する適切な説明を実施することで、住民理解の促進が図られたものです。

今後の生活道路における交通安全対策は、これまでの交差点や道路での個別の安全対策から、指定された地域でのゾーン規制による安全対策へとシフトされていくものと考えます。そこで伺います。ゾーン30プラスの整備状況、整備効果はどうか、また整備方針はどうか。

次に地域公共交通について伺います。多くの自治体では、公共交通としての鉄道やバス路線のみで、地域の全てをカバーすることは難しく、公共交通の利用が困難な地域が多く残されています。また公共交通の確保された地域においても、コロナ禍を受けたバス、タクシーなどの交通事業者は、厳しい経営環境にあり、さらに近年の急激な燃料費の上昇や運転手不足などから、定期運行バスの減便や路線の廃止が増え続けています。

そこで各自治体では、公共交通不便地域でのデマンド交通システムや、バス利用者の減少地域でのグリーンスローモビリティの実証実験、さらにはコミュニティバスの運行など、新たな地域公共交通システムの試験的な導入に着手しています。

また令和2年の地域公共交通活性化再生法の一部改正を受け、市町村では新たに、地域公共交通計画の策定に取り組んでいます。この計画では、地域の持続可能な旅客運送サービスの確保を目的としながら、地域公共交通の再構築が求められており、それとともに、地域全体の公共交通のネットワーク化を進め、現在の地域公共交通の置かれた負のスパイラルを転換する契機となることが期待されています。

そこで伺います。地域公共交通計画の県内市町村の策定状況はどうか。地域公共交通の維持確保に取り組む市町村に対し、県はどのように支援していくのか。バス運転手の確保定着に向けて、県としてどのように取り組んでいくのか。

以上で壇上からの質問を終わります。ご答弁のほど、よろしくお願いいたします。

議長ー 栗原直也君の質問に対する当局の答弁を求めます。知事、熊谷俊人君。

熊谷俊人 知事ー立憲民主党の栗原直也議員のご質問にお答えをいたします。

まず地域商業の再生についてお答えをいたします。地域商業活性化のための県の取り組みについてのご質問ですが、県では住民のニーズ等を踏まえた新たな地域商業活性化の取り組みを支援するため計画策定や事業実施に向けたアドバイスを行う専門家の無料派遣や、複数の団体が連携して実施するイベント経費への助成などを行っていますこれらの支援は既存の商店街だけでなく、地域の商業者が新たにグループを立ち上げて活動する場合も対象となることから、活力ある地域作りを担うリーダーとなる商業者を育成するため、先進的な取り組みを学ぶ講座を実施しております。

県として引き続き商業者による地域の実情に応じた新たな地域商業活性化の取り組みが進むよう、きめ細やかな支援に努めてまいります。

次に地域公共交通についてお答えいたします。市町村に対する県の支援に関するご質問ですが、利用者の減少や運転手不足などにより、地域によっては既存のバス路線が廃止減便されるなど、地域公共交通の維持確保が課題となっています。

このため各市町村においては、民間バス路線の赤字補助やコミュニティバスの運行など、地域の実情に応じた取り組みが行われているところであり、市町村負担の一部は国の特別交付税措置により軽減されているところです。

県として地域公共交通の課題解決に資する情報交換会を開催し、先進事例を紹介する他、市町村が行う公共交通を維持する実証的な取り組みに対し補助をするなど公共交通の維持確保に取り組む市町村を今後も積極的に支援をしてまいります。

私からは以上でございます。他の質問につきましては担当部局長からお答えをいたします。

議長ー 商工労働部長 野村宗作君

野村宗作商工労働部長ー地域商業の現状と課題についてのご質問でございますが、地域商業の担い手である商店街や中小規模の商業者は、経営者の高齢化が進む中、商圏内の人口減少に伴う需要の縮小や電子商取引の普及等に伴う消費者の購買行動の多様化などの社会経済情勢の変化を受け、大変厳しい状況にあると認識しておりますこうした変化に対応するためには、地域の商業者が市町村や商工団体などと連携し、住民のニーズや地域のあり方などについて議論をした上で、空き店舗を活用した交流の場の創設や文化や町並みなど、地域資源を生かした賑わい作りなど地域の特徴や魅力を生かした新たな地域商業活性化の取り組みを進めることが必要と考えております。以上でございます。

議長ー環境生活部長 井上容子君

井上容子 環境生活部長ー環境保全条例について、まず地下水最終規制区域における地盤沈下の状況についてお答えします。県では、県内の地盤沈下の状況を把握するため、毎年、地盤変動の調査を実施しており、令和4年の調査結果では、地下水採取規制区域の4割を超える972.7平方kmの面積で、依然として地盤沈下が見られています。

 地下水採取規制区域の中でも、印旛地域の一部でのみ、令和4年の調査で年間2cm以上の沈下が確認されています。また、5年間の累計で見ても、前5年間には見られなかった10cm以上の沈下が8.2平方kmの範囲で確認されるなど、地盤沈下が継続している状況です。

次に地下水のくみ上げと地盤沈下の因果関係についてのご質問ですが、地盤沈下の主な要因は、過剰な地下水採取により地下水位が低下し、地層中に含まれる水が吸い出されて、地層が収縮することによるものです。

印旛地域の観測地点では、地層の収縮は依然として継続しており、地下水を汲み上げ続けると、さらに地盤沈下が進行する状況となっています。地下水採取による地盤沈下への影響は、汲み上げを行っている場所だけではなく、同じ地層の広い範囲に及ぶため、現状の地下水最終規制を継続することが必要と考えています。以上でございます。

議長 ー総合企画部長 冨沢昇君

冨沢昇総合企画部長 ー交通安全対策に関するご質問のうち、四街道駅のホームドア整備についてお答えします。ホームドア、転落防止対策として有効であることから、県では利用者10万人以上の駅に加え、視覚障害者の利用が多い駅など、利用状況等から、特に設置が必要と認められる駅についても、設置費用の一部を市町村を通じて補助しているところです。

 四街道駅については、盲学校等の視覚障害者施設からの利用もあることから、県では、県と沿線市町村等で構成する千葉県JR線複線化等促進期成同盟を通じ、ホームドアの設置要望をJR東日本に対して行っております。

JR東日本の整備計画では、現在のところ四街道駅は整備対象に含まれておりませんが、県としては引き続き実現に向けて要望活動に取り組んでまいります。次に、地域公共交通に関するご質問のうち、地域公共交通計画の策定状況についてお答えいたします。

地域公共交通の活性化および再生に関する法律が令和2年度に改正されたことに伴い、持続可能な地域公共交通の確保に資する地域公共交通計画の策定が市町村の努力義務とされたところです。このため県では、未策定の市町村に対し策定を働きかけ、支援を行ってきた結果、本年11月末現在3市街が策定済みであり、10市街が地域住民や交通事業者などが参画する地域公共交通活性化協議会において策定に向けた協議を行っています。

今後も地域住民の交通手段の確保のため、計画策定に取り組む市町村に対し、活性化協議会等への参画等を通じて、支援してまいります。次に、バス運転手の確保定着に向けた取り組みに関するご質問ですが、バス事業については、運転手の高齢化に加え、不規則な就業形態などを背景に、新たな人材の確保が難しい状況となっています。

このため県では、乗合バス事業者を対象とした研修会を開催し、運転手確保等に資する先進事例の紹介や、セミナー等を実施する他、11月からは県ホームページにおいて、就職説明会の開催情報や運転手の魅力、やりがいなど、人材の確保定着に資する情報について、一部掲載を始めたところです。

県としては引き続き、千葉労働局や公共交通事業者等と連携しながら、こうした取り組みを行うことで、事業者の運転手確保に協力してまいります。以上でございます。

議長ー 警察本部長 宮沢忠孝君

宮沢忠孝警察本部長 ー私からはまず比較障害者用音響信号機に関するご質問にお答えいたします。

視覚障害者用音響信号機は、視覚障害者の安全確保や利便性向上に資するものであり、主に市町村が策定しているバリアフリー基本構想で指定された病院や福祉施設等を結ぶ生活関連経路上や、視覚障害者の方々からの要望がある場所に対し、整備を行っているところです。

音響信号機の整備に当たりましては、音響の発生に対する近隣の方々のご理解を得ながら、進めていくこととしており、令和4年度末までに県内607ヶ所に整備したところであり、今年度は新たに、10ヶ所で整備を予定しているところです。

次に高度化PICSに関するご質問ですが、高度化PICSは、交差点名や信号表示等の情報をスマートフォンなどの携帯端末を介して音声と振動で伝えるシステムであり、主に視覚障害者の移動支援に寄与するものと考えております。一方で利用者からは、直接音響が確認できる音響信号機の方が進行方向がわかりやすいなどの理由から、従来からの音響信号機に対する整備要望も多くいただいているところです。県警では現在、県内1ヶ所に整備しているところですが、視覚障害者からの要望等を踏まえ、音響を発生させることが困難な場所や時間帯などを考慮し、適当と認められる箇所に対し、高度化PICSの整備を検討していくこととしており、今年度は新たに、県内1ヶ所で、整備を予定しているところです。

最後にゾーン30プラスに関するご質問ですが、ゾーン30プラスにつきましては県警では、令和3年度から整備を始め、令和4年度末までに県内3ヶ所に整備したところです。その整備効果について、令和3年度中の整備箇所において整備前後比較し、検証したところ、人身事故件数で25%の減少。物理的デバイス設置箇所における平均走行速度で約35%減少。などの効果が得られております。県警といたしましては引き続き地域の方々のご意見ご要望を踏まえ、生活道路の抜け道としての利用や車両の走行速度の抑制が必要と認められる地域などに対し、道路管理者と連携しながら、ゾーン30プラスの整備を検討していくとともこれまでに整備されたゾーン30の区域内においても必要に応じて、物理的デバイスの整備を道路管理者に働きかけるなど、実効性のある対策をとなるよう取り組んでまいりたいと考えております。以上でございます。

議長 ー栗原直也君

栗原直也 ーはい。ご答弁ありがとうございました。では再質問をさせていただきます。

まず地域商業の再生について伺います。地域商業は長期にわたる衰退傾向の中で、コロナ禍を受け、その回復の困難な地域が数多く残されています。とりわけ商店街では、大型店の出店や空き店舗の増加、さらには商圏人口の減少などによる衰退傾向が続きますが、その本質的な要因には、商店会自体が、固定の任意の集合体であり、統一的な経営が困難なことが挙げられます。すなわち、マネジメント機能に基づく経営が難しく、本来求められるべきテナントミックスの機能を十分に果たせないことです。このように、一体的な経営が困難な商店街の再生には、かつての中心市街地活性化法でのTMO構想に見られたような地域商業のマネジメント機能を担う組織として、いわゆるまち作り会社に経営的機能やネットワーク機能を充実させた中間支援組織の育成が必要と思われます。

そこで伺います。地域商業振興におけるいわゆるまち作り会社のような組織の必要性についてどう考えるか。

次に環境保全条例について伺います。四街道市では、昭和49年より地下水採取の規制区域に指定され、新規の井戸については、環境保全条例によるその地下水に変えて、他の水源を確保することが著しく困難であるときに限り許可することができる。との規定に基づき、それまでの、みなし井戸の10本に加え、急速な人口増に伴う水需要の増加を理由とした11本の暫定井戸が許可されています。そこで、代替水源の状況として、奈良俣ダムが平成3年に、また、八ッ場ダムも令和2年に完成し、さらに霞ヶ浦導水も、令和12年度の完成が見込まれています。

これら新たな水源が確保された際には、暫定許可に基づく11本の井戸は廃止せざるを得ず、それに伴う印旛広域水道からの受水量の大幅な増加は、水道料金の急激な値上げをもたらし、市民生活を大きく圧迫することが予想されます。
さらに地下水の混合栓の建設や、送水管の敷設など、新たな水道施設の整備費用にも数十億もの事業費が求められる。公営事業としての水道事業経営に大きな負担をもたらすものと予想されます。

そこで伺います。暫定井戸の廃止に伴い、水道料金の急激な値上げを受ける地域住民への対応はどうか。また新たな施設整備が求められる公営企業に対する支援はどうか。

次に視覚障害者の交通安全対策として、ホームドアの整備について要望いたします。JR四街道駅は、市内4校の高校が利用することから、通勤通学時間帯は駅のホームや改札口が多くの学生で混雑します。県立盲学校に勤務する視覚障害者である職員の中には、あえてこの時間帯を避けて早朝に出勤するなど、視覚障害者にとっては大変危険な駅といえます。

このJR四街道駅がバリアフリー法で述べる10万人以上駅という条件を満たすことは、今後の課題と言えますが、視覚障害者を支援する県内で唯一の施設が市内3ヶ所に設置されている状況からは、どの駅よりも優先的なホームドアの整備が求められます。東京都や神奈川県には、視覚障害者の支援施設が立地する駅や地下鉄駅にホームドアが設置されている例があるばかりか、大阪メトロでは、全133駅中85駅にホームドアが設置されており、国と府、市の補助で2025年度末までに100%の設置を助成しています。そこで、ぜひ県がリーダーシップをとって、視覚障害者施設の立地駅であるJR四街道駅にホームドアが設置されるよう、積極的な働きかけを要望いたします。

次に視覚障害者用音響信号機について要望いたします。この信号機の設置に、地域住民の理解が求められることは当然としても、その理解が得られずに設置が叶わない箇所があることは、極めて残念と言わざるを得ません。視覚障害者にとって、信号の色を確認できずに道路を渡ることは、まさに命をかけての横断であり、その危険性を強く訴え、音響信号機設置への理解を求めていくことが必要です。また夜間や早朝に音響を止める運用についても、鳴動時間を可能な限り長くするための地域住民への働きかけが求められます。

 そこで音響信号機の設置に対し、議会と合意を得るための、より積極的な地域住民への働きかけを強く求めるものです。さらに、音響信号機の設置と同時に、横断歩道から誤って交差点内に進入する危険性を減らすための横断歩道上の点字ブロックであるエスコートゾーンの整備も要望いたします。

 また、高度化PICSについては、音響信号機のような運用時間の制約がなく、視覚障害者にとって、命を守るための必須のシステムと言えます。しかし令和2年6月に初めてこのシステムが、四街道市に設置されたから、既に3年以上を経過しながら、その設置数が今年度の設置予定を含めて、未だ2機というのは、整備状況としていかがかと思われます。早急にこのシステムの評価検証を行うとともに、整備状況の課題について検討し、設置箇所をより増やせるよう要望いたします。

ここまで視覚障害者の交通安全対策について述べてまいりましたが、現在の四街道市の状況からは、視覚障害者の交通安全対策は、いまだ不十分と言わざるを得ません。

危険箇所の歩道には点字ブロックが整備されながらも、その歩道間の車道にはほとんど設置されておらず、また音響信号機のもとでも、横断歩道を安全に直進することが難しいばかりか、信号の音響すら、雑踏や野鳥の声で消されがちです。

また音響信号機は、駅前ですら夜間は音響が止められ、信号の色を24時間確認できるシステムを市内の1ヶ所を除き、県内全ての信号に設置されていません。このような環境で、視覚障害者の命や安全を本当に守れるのか不安を覚えるものです。

ぜひ早急に、視覚障害者の交通安全対策を一層充実されるよう求めるものです。

次に地域公共交通について要望いたします壇上では、地域公共交通の維持確保や、バス運転手の確保定着に向けての県のお考えを伺わせていただきました。

路線バス運転手の増加対策には、大型二種免許取得への補助や定年延長による退職者の抑制などが考えられますが、何よりまず労働環境の改善と、賃金の上昇などの魅力的な職業への転換が求められるものです。また交通白書より、一般路線バス事業者の94%が赤字経営に陥っているとの状況からは、今後の地域公共交通の維持確保に向けて、その運営コストをどのように負担するのかの検討が求められます。

 この課題には、企業側だけの努力では限界があり、地域公共交通の持つ社会インフラとしての役割からは、利用者の負担増とともに、行政からの財政的支援が避けられないものと考えます。今後の市町村に対する地域公共交通計画の策定支援とともに、その計画の実現に向けた積極的な県の支援を要望するものです。

 以上で再質問です。

議長ー熊谷俊人君

熊谷俊人知事ー 地域商業の振興につきましては、一時的には市町村が主体となって商業者を支援していくものというふうに考えておりますけれども、それぞれ地域の実情に応じて、商業者が市町村や商工団体などと協力して、新たな中間組織を立ち上げて考えていく。ということも有効な手段の一つと考えております。以上でございます。

議長 ー総合企画部長、冨沢昇くん。

冨沢昇 総合企画部長ーはい。暫定井戸、水道料金などに関するご質問ですが、現在四街道市において、暫定井戸の廃止による影響の他、管路更新などの施設整備も含めた長期的な財政収支見通しを作成の上、市の審議会で料金改定について議論が進められていることを承知しております。

県から市に対しては、施設整備に係る補助制度の活用など、安定給水と健全経営の確保に向けた助言をしているところです。以上でございます。

議長 ー栗原直也君。

栗原直也ー ここまでご答弁いただきありがとうございました。以下2項目について要望をさせていただきます。

まず地域商業の再生について地域商業の衰退は、地域住民の交流機能の低下ばかりか、地域文化や街並みの維持を困難にさせるもので、地域雇用の維持や地域経済の循環、さらには地域の魅力発信など、これまで地域商業が担い続けてきた。街作りの機能を維持させるためにも、地域商業への支援は急務と言えます。またこれまで、地域商業の振興について県はあくまでも市町村事業との認識のもと、積極的な関与よりも、受身としての相談指導を主としてきましたが、今後の地域商業の再生には、より多くの地域情報に精通した県の役割が強く求められるものです。

まずは、地域商業の現状に合わせ、エリア別に市町村に専門家を派遣し、定期的かつ継続的なヒアリングやアドバイスを実施するとともに、県や国の最新の補助事業の情報提供や、計画の策定支援などの支援が情報提供や計画の策定支援などの施策が求められます。

またかつてのTMO構想に対する評価検証を基にした、まちづくり会社のような中間支援組織の育成支援も必要と思われます。それほど地域商業の衰退は深刻であり、より総合的で機動的な支援策を要望いたします。次に環境保全条例について、本年2月6日にも、規制区域にある7市2町より暫定井戸の継続利用と千葉県環境保全条例の見直しに関わる要望書が県に提出されました。

その中で述べられているように、近年の気候変動に伴う渇水対策ばかりか、東日本大震災での原発事故による利根川水系での放射能リスクという教訓からは、水道事業の安全性や、持続性の観点より、表流水と地下水という性格の異なる複数の水源を確保することが、県民の命や暮らしを守るために、大変重要と考えます。

また県条例による印旛地域での地下水の採取規制から既に49年が経過し、暫定井戸による地下水の利用が継続される中での地盤沈下の沈静化や、人口減少による水需要の減少という環境の変化により、環境保全条例の規制のあり方そのものを再検証すべき時期に来ているものと思われます。

さらには、関東地下水盆の断面的な形態や帯水層での地下水の流動方向、また規制地域での地下水のくみ上げと地盤沈下との因果関係など、まだ十分に解明されていない事象が多く残されており、地下水や地盤沈下の調査をさらに継続するとともに、その検証評価に基づく地下水くみ上げ規制の再検討が求められるものです。

以上のことより、代替水源の確保に伴う暫定井戸の廃止は、条例上、避けられないものの、急激な物価高騰下での大幅な水道料金の上昇は、地域住民の暮らしを一層厳しくさせるものです。そこで、環境保全条例の再検証や、見直しを求めるとともに、その運用においては、暫定井戸の段階的なくみ上げ量の削減や、災害時の水源としての利用、さらにはみなし井戸の継続利用についても確保されるよう求めるものです。

以上で私の質問を終了いたします。ありがとうございました。