本日の県議会をいち早くお伝えいたします。
以下、3編あります。目的に応じて、ご活用ください。
1 こども向け要約編
2 一般向け要約編
3 議会での質問・答弁の全文書き起こし編
教育や子育てなど、小学生にも関わる内容が、議会では話し合われています。ぜひ、小学生の皆さんにもご興味をお持ちいただければ嬉しいです。
本日(2023/09/20)午前の代表質問は、自民党の實川隆議員でした。
1 子ども向け要約編
- 防災対策について
問い: 台風がきて、小湊鉄道といすみ鉄道のところがたくさん壊れてしまって、電車が走れないところがあるんだ。だから、なるべく早く直してほしいと思っているよ。100年前にすごく大きな地震があった。だから、これからもしっかりと対策を考えて、安全なまちをつくってほしい。高滝ダムにはたくさんの土がたまっていて、ちょっと危険だった。ダムや川をちゃんと見ていれば、そんなことにはならなかったかもしれないね。小湊鉄道といすみ鉄道はたくさんの人が利用しているから、早く安全に使えるようにしてほしい。それとこれからの計画も教えてほしい。答え: たくさんの土がたまっている高滝ダムや川の問題はちゃんと考えていて、木を切ったり土を取ったりして、川がきれいに流れるようにしているよ。ダムでは、土を取る作業を進めて、水がたくさんたまるようにしているんだよ。
- 知事の政治姿勢について
問い: 千葉県がどんな方法で新しい産業や工場を作っていくのか、知事さんが台湾を訪問する理由は何か、そして千葉県の多様性を大切にする新しい法律について、具体的にどうするつもりなのかを質問したよ。千葉県を良くするためにどんなことをしてほしいか、具体的な要望も伝えたよ。答え: 知事は、千葉県の成田空港や道路をもっと使いやすくするための計画があると答えたよ。台湾を訪問するのは、千葉県の農産物をもっと台湾の人たちに食べてもらいたいからだよ。そして、千葉県の多様性を大切にする新しい法律については、みんなが自分らしく生きていけるようにするための法律を考えていると言ったんだ。その法律を作るために、みんなの意見をしっかり聞いて、一緒に考えていくようにするつもりだって言ったよ。
- 財政運営について
問い: 国と千葉県にお金をたくさん入ったね。それは、たくさんの店や工場がよく働いていたからだよ。でも、雨がたくさん降って家や道がこわれたりすることもあったね。千葉県をこれから元気にしたり、雨でこわれたところを直したりするために、どんなことをするつもりなのか聞いたよ。答え: 千葉県は、たくさんの人たちが困らないように、いろんなことを考えていたんだ。新型コロナで困っている小さな店や工場にお金を出すことや、千葉県で作られたものを外の国に送ることを助けるようなことを考えていたよ。大きな雨で家や場所がこわれた人たちのために、お金を出して、困っている人たちを助けることも考えていたんだ。それと、千葉県の未来のために、子どもたちやおじいちゃん、おばあちゃんがよりよく生きるための場所や、きれいな自然を守るようなことも考えていたよ。
- 成田空港について
問い: 成田空港がもっと大きくなることについて、どうやって進めているのか、近くに住む人たちのことをちゃんと考えているのか教えてほしい。空港が大きくなることで、近くの人たちの生活がどう変わるのかや、騒音のことなど、心配していたよ。空港の人たちと県の人たちがもっと話し合いをする場を作ることを強く要望したよ。答え: 知事は、空港がもっと大きくなることについて、みんなの生活や騒音のことをちゃんと考えて進めていると答えたよ。近くの人たちのことを大切に思って、どんな影響があるかをちゃんと調べて、それをみんなに伝えると言っていたよ。国や空港の人たちとも話し合いをして、みんなの意見や思いをちゃんと聞いているとも話したよ。
- アルプス処理水の海洋放出について
問い: 福島の海にアルプス処理水を放出してから1ヶ月以上がたったけど、この水は安全なの? 原発の事故からいろいろな方法を考えて、この水の安全な放出計画を作ったんだよね。でも、中国がこの水のせいで日本の魚を買わなくなって、千葉の魚屋さんたちが心配しているんだ。だから、このアルプス処理水のことを千葉県はどんなふうに対応するのか教えてほしい。答え: 千葉県はこの水のことや魚が売り物になるかを心配して、国にいろいろなことをお願いしてきたんだ。国は、アルプス処理水が放出されたあと、毎日魚や海の状態をチェックしているよ。魚を売れなくなった人たちのために、お金を出して助ける計画もあるんだって。千葉県も、千葉の魚が安全でおいしいことをみんなに知らせるように努力するんだって。
- 新型コロナウイルス感染症への対応について
問い: 新型コロナウイルスのの感染症法上の位置付けが5類になってから、4ヶ月以上たっている。この間、新型コロナに感染する人が日本中で増えてきて、特に沖縄で病院がとても大変だったこともあったよね。国は、たくさんの病院でウイルスの人を受け入れて、大丈夫な医者の体制を作ってほしいって言ってたんだよね。千葉県の中では、風邪のように病院で診てもらえるようにして、たくさんの病院で受け入れてきたんだよ。これからもっと新型コロナが広がったらどうするのか、冬の時期にはどうするつもりなのかも教えてほしい。答え: 冬にもし新型コロナウイルスがもっと広がったら、県は今までのような対応を続けるよ。新型コロナに感染する人は、これからも増えたり減ったりすると思ってるんだ。国の人たちは、今後の対応でたくさんの病院でウイルスの人を受け入れてちゃんとした体制を作ってほしいって言ってたんだ。県も、外での診察や入院で、たくさんの病院が手を貸してくれている。これからも病院と協力しながら、必要な人たちにちゃんとした治療を提供していくつもりだよ。
- 千葉県総合救急災害医療センターについて
問い: 千葉県に新しくできる大きな病院のことを聞いたよ。この病院は、けがをしたり、病気になったときにすぐに治療をしてくれるところと、心の病気の人を助けるところが一緒になってるんだって。でも、なぜ一緒にするのか、どんないいことがあるのかを知りたいんだ。あと、心の病気の相談ができるところも病院の中に入るんだって。それってどんないいことがあるの?答え: 新しくできる病院は、けがや病気のときの治療と、心の病気の治療の両方をすることができるよ。災害が起こったときも、すぐに助けられるようにするため、ヘリで運べる場所や、特別な部屋もつくったんだ。心の病気の相談ができるところも、病院の中にあると、体の治療と心の相談を同じ場所でできるから、もっといい治療ができるんだよ。そして、もっとたくさんの人が病院を使いやすくなると思うんだ。
- 外来水生植物対策について
問い: 千葉の湖で、外から来た植物がすごく増えて困っていたよ。その植物は「ナガエツルノゲイトウ」だけど、これがすごく増えると、なかなか減らすことが難しいんだ。6月の議会で、この問題をどうするかたくさんの人たちと一緒に考えて、お金も使って駆除しようと決めていたんだ。でも、それだけじゃなくて、もっと早くしっかりとやるべきだと言う声もあったよ。答え: 知事もこの問題を知っていて、しっかりと対策を考えていたよ。この植物をなくすために、どこにどれくらいあるか調べたり、みんなで協力して駆除する方法を考えていたんだ。また、お金も増やして、湖や川でこの植物をなくす計画を立てていくよ。
- 事業場の排水対策について
問い: 日本製鉄っていう会社が川や海を汚してしまったことがあるんだ。県の人たちが、どうしてそんなことが起きたのか、どうやってまた起こさないようにするのかを考えたり話し合ったりしたんだけど、会社にどのように伝えたのかを教えてほしい。そして、これからどうするつもりなのかについても知りたいんだ。答え: 同じことを繰り返さないように、どんなことをすればいいか、県の人たちが考えて会社に伝えたよ。たとえば、汚れた水をどれだけきれいにしているかしっかりとチェックしたり、どうやってきれいにするのかを社員にしっかりと教えたりするように伝えたんだよ。そしてそれがどれだけ進んでいるか、3ヶ月ごとに報告してもらうことにしたよ。県の職員も、時々会社を訪問して、きちんと対策が進んでいるかを見ることにしたよ。水をきれいにすることはみんなにとって大事なことだから、一緒に頑張っているんだよ。
- 千葉県特定再生資源屋外保管業の規制に関する条例(金属スクラップヤード等適正化条例)について
問い: 金属ゴミを集める場所、いわゆる金属スクラップヤードの新しいルールについて教えてほしい。金属やプラスチックを再び使うための場所は大切だけど、ときどき騒音や火事の危険があったりするから、その問題をどうするのか、新しいルールがどんなものなのか、そしてそのルールを守らせるためにどんなことをするのか聞いたよ。千葉にはたくさんのそのような場所があるけど、その新しいルールはちゃんと効果があるのかも知りたいんだ。答え: 新しいルールを作る理由は、近くの人たちの生活をよくするためだと答えたよ。新しいルールでは、ヤードで働く人たちが新しいルールを守るための許可をもらうようになるし、近くに住む人たちに事前に話し合いをするようにもなるんだ。そして、ゴミのためる高さや、どこにゴミをためるかについてのルールも作られたんだよ。もしルールを守っていない所があったら、県が直すように指導すると答えたんだ。また、町の人や警察と一緒に不適切なヤードの取り締まりをきびしくしたりすることも考えているんだよ。
- 再生可能エネルギーについて
問い: 千葉県には、太陽や風を使って電気を作る機械がたくさんあるんだ。でも、どこに作るかは大切だよね。たとえば、山が崩れるかもしれない場所や、きれいな自然がある場所に作るのは大丈夫なのかな? 県がどうやってそのルールを作るのか教えてほしい。答え: 太陽や風で電気を作る場所を選ぶとき、大事なのはその場所が安全かどうかだよ。たとえば、山が崩れるかもしれない場所や、きれいな自然がある場所、うるさい場所では作らないようにしようというルールを作るんだ。このようなルールを作るときは、どんなところで電気を作るのがいいのかどんなところではダメなのか、しっかり考えたんだよ。
- 県立美術館について
問い: 県の美術館がどんな新しいことを始めたのか教えてほしい。新しい館長さんが来たり、新しい展示をしたり、夜にも開けるようになったりしてるらしいけど、詳しく教えて。それと、来年は美術館ができてから50年になるらしいけど、そのとき何をするのかも教えてほしい。あと、美術館がもっとたくさんの人に楽しんでもらうためにどんなものを買う予定なのかも知りたいな。答え: 美術館で始めた新しいことは、外の人たちに意見をもらって考えてるよ。新しい館長さんと一緒にいろんなことを話し合って、どうやってもっと楽しい美術館にするか考えてるんだ。50年周年のときには、県の有名な絵や新しいアーティストの作品を展示する予定だよ。それと、海をテーマにした展示も考えてるよ。これから、もっとおもしろい美術館にするためにがんばるよ。
- 中小企業支援について
問い: 千葉県には小さな店や工場がたくさんあるけど、新型コロナウイルスが広がってからはみんな大変だったよ。食べ物や旅行のお店はお客さんが増えてきたけど、人が足りなくて困ってる。そして、電気やガスの値段が上がって、利益が少なくなったりもしてるみたい。これに加えて、新しい仕事のやり方やデジタルの活用も大事だと思うんだ。そこで、小さな店や工場をどうやって助けるのか教えてほしい。答え: 新型コロナウイルスが出てから、みんなの生活は大変になったね。でも、おかげさまで経済は少しずつ元気になってきてるよ。でもまだまだ小さなお店や工場は大変だよね。だから、県では、新しいことを始めるお店や工場にお金を補助することを決めたんだ。これで、もっといろんな新しいことに挑戦して、県の経済を元気にする手助けができると思っているよ。
- 農林水産業の振興について
問い: 県の農産物の売り上げがどんどん減っていて、農家の人たちが大変だと言っていたよ。そこで、県の農産物をもっと売れるようにするための方法はあるのか聞いたんだ。また、食べることができるお米と動物のエサになるお米についても聞いたんだ。そして、海の状態がどう変わってきているか、漁業に影響があるのかについても聞いたよ。9月に予算が決まることになっていて、その中で県産の農産物を外国にたくさん売る計画があるけど、国内での売り上げをもっと増やす方法や考えも大事だと思っているのかを聞いて、来年の予算を考えるときには、農産物の売り上げを増やすための考えをもっと強く持ってほしいとお願いしたよ。答え: 県の農産物の売り上げについて、成田空港や成田市場があるから、外国にも売りやすいと思っていると答えたよ。さらに、新しい方法や取引の方法を考えて、もっとたくさんの国に売る計画を立てていると言ったよ。新しい会議をつくり、どうやったらもっと売れるかをみんなで考えるようにすると話したんだ。副知事は、食べるお米と動物のエサのお米について、しっかりと考えて計画していると答えたよ。そして、海の状態の変化や漁業への影響については、新しい方法や技術を使って対応していると話したよ。
- 道路行政について
問い: 市川市と松戸市の間の新しい北千葉道路について、土地を用意するのにどんな手段を使っているのか、国からどんな助けをもらっているのかなど、詳しく教えてほしい。また、道のまわりの環境をきれいにするための計画についても聞いたよ。特に、大きな道だけでなく、小さな道もきれいにしてほしいという声が多くあったんだ。地域の人たちが道をきれいにする活動をしているけど、もっと協力してほしいという声もあったんだよ。答え: 北千葉道路の計画について、土地を用意するためにいろんな機関と一緒になって動いていると答えたよ。そして、道の環境をきれいに保つために地域の人たちと一緒に努力していて、ゴミを集めるための道具を貸したり、集めたゴミを処理するための手伝いをしたりしていると答えたんだ。みんなにどんな活動をしているのかを知ってもらうために、インターネットのページで紹介していくつもりだよ。この活動をもっとたくさんの人に知ってもらって参加してほしいんだ。
- 県立都市公園について
問い: 近くに海が見える公園があるんだけど、その公園がだんだん古くなってきて、海のきれいなところも生かせてないみたい。他の公園も同じ問題があるんだよね。そこで、県で新しいやり方で公園をもっと良くする計画を進めてるって聞いたんだけど、どんな取り組みをしてるのか教えてほしいんだ。答え: 県では、どうやったら公園をもっと良くできるか考えて、たくさんの人の意見を集めて方針を決めたんだ。今は、その方針をもとに、公園をどう改善するか考えてる段階だよ。そして、海のきれいなところを生かして、公園をもっと素敵な場所にするために、地域の人たちと手をつないで進めていくつもりだよ。
- 県営水道事業について
問い: 県でやっている水の事業って、しっかりと計画をたてて、どんどん良くしてるんだよね? でも、最近、外国のもめごとや、ものの値段が上がってきて、その影響でこの水の事業にも問題が出てきてないか心配だよ。あと、昔に作った水の施設が古くなってきて、そろそろ新しくしないといけない時期が来るんだって。でも、人がだんだん少なくなってきて、お金をもらうことも減ってくるから、どうやってこの事業を続けていくのか教えてほしい。答え: 県の水の事業は、きちんと計画を立ててやってるよ。ものの値段が上がることもあったけど、ちゃんと考えてお金をためたりして対応してるんだ。特に、電気の値段が上がった時は大変だったけど、ちゃんと対応したよ。これからも、新しい施設を作る計画を立てたり、古い施設を直す計画もあるよ。でも、新型コロナウイルスのせいでお金が少なくなってきたり、物の値段が上がったりしてるから、これからどうするか考えないといけないね。でも、安心して! ちゃんと考えて、問題を解決する方法を探しているよ。
- 教育問題について
問い: 学校に行かない子たちのことを心配してるんだけど、どうやってその子たちを助けるのか、詳しく教えてほしい。子どもたちがもっとよく学べるようにする方法はあるの? 部活動は地域の人たちに頼む計画があるらしいけど、それについて詳しく教えてほしい。答え: 不登校の子たちを助けるために、どの地域に住んでいる子でも助けられるような計画を考えていたよ。そのために、いろんな人たちにどうしたらいいかをきくためのアンケートをする予定だよ。子どもたちがもっとよく学ぶためには、先生がもっとよく教えられるようにすることが大切だと思ったんだ。そこで、いい教え方やアイディアを教えるものを配ったり、教え方の動画を見せたりしたんだ。部活動については、地域の人たちと一緒にする計画を進めているよ。それをちゃんと進めるためには、みんなが納得して安心できるように説明して、助けを求めることが大切だと考えているんだ。
- 交通問題について
問い: 北千葉道路っていう大きな道路を作る計画はどれくらい進んでるの?
そして令和3年6月に、八街市で悲しい事故があったんだよ。学校から帰る途中の子どもたちが大きなトラックの事故に遭って、怪我をしたり亡くなった子もいたんだ。そのトラックの運転手はお酒を飲んで運転していたんだよ。事故が多いから、千葉県で新しいルールもできたけど、それだけじゃ足りないと思うんだ。もっといろんな人やところが協力して、事故をなくす努力をしなきゃいけないね。それで、今年の事故の数や、どうやって事故を減らすかの取り組みを教えてほしいんだ。答え: 北千葉道路っていう大きな道路を作る計画は、ちゃんと進んでいるよ。これはすごく大切な道で、もし大きな災害が来たときも使えるんだ。この道をどうやって作るかや、どのくらい進んでいるかを説明したんだ。そして、事故についても話したよ。事故の数はちょっと増えてて、亡くなった人は少し減ったよ。でもまだ問題があるから、飲酒運転をなくすことや、歩く人や自転車を守るための工夫をしているんだよ。秋には事故が増えるから、そのための対策も話したよ。
2 一般向けの要約編
- 防災対策について
質問: 台風の被害後、特に房総半島中央部の小湊鉄道やいすみ鉄道は、路盤流出等の問題で一部区間の運行が再開されていない状態でした。全線での運行再開には時間がかかるとされています。さらに、今年は関東大震災から100年目で、風水害や地震に対する対応力の向上が求められます。高滝ダムの緊急放流と土砂の問題、そして養老川の河川状況、そして鉄道の被害とその復旧、特に小湊鉄道といすみ鉄道の直通運転の実現等についての質問と要望がありました。
答弁: 千葉県は、小湊鉄道やいすみ鉄道の早期復旧を目指し、補助制度等を最大限に活用しつつ、関係市町や国とも連携して取り組んでいきます。また、令和2年度から河川の維持管理に努め、樹木の伐採や堆積時土砂の撤去を行っています。ダムにおいても、維持浚渫や貯砂ダムの整備を進め、貯水容量の回復に努めているところでした。 - 知事の政治姿勢について
質問: 千葉県の経済活性化策に関して具体的な取り組みを問いました。新たな産業地域の創出、台湾訪問の目的と成果、多様性が尊重される社会の形成の推進に関する条例の骨子案の説明を求めました。新産業地域には、成田空港周辺や京葉臨海コンビナート、洋上風力発電の導入等が挙げられました。台湾訪問における期待として、農林水産物の輸出増加や観光客の誘致、企業誘致等が述べられました。多様性条例の目的として、オリンピック・パラリンピック開催や成田空港の強化等による多様な人材の往来を背景に、多様性の尊重と千葉県の持続的発展の両立を目指すことが挙げられました。
答弁: 知事は、千葉県が成田空港の機能強化や広域道路ネットワークの整備を進めていること、そして新たな産業地域創出に向けた戦略的な取り組みを行っていることを明らかにしました。また、台湾訪問の目的として、農林水産物の輸出促進や観光客の誘致、企業の誘致等を具体的に挙げ、これによる千葉県経済の活性化の取り組みを強調しました。多様性条例については、社会の活力や創造性の向上を目的として、県民への理解を求めるとともに、パブリックコメントを実施中であることを説明しました。 - 財政運営について
質問: 国と千葉県の令和4年度決算において、税収がそれぞれ過去最高額を更新しました。この結果は、企業の好調な収益や雇用、消費の増加に起因しています。千葉県の税収も過去最高を記録し、経済の回復の兆しが見えてきました。そのため、千葉県には経済の更なる活性化と、コロナや大雨の被害からの迅速な回復が求められています。この背景を踏まえ、令和5年度の9月補正予算の編成においてどのような点を重視したか、また、大雨の被害に対する予算の対応はどのように行われるのかについて問いました。さらに、令和6年度の予算編成において、未来への投資や新しい事業への取り組みが重視されているが、同時に少子高齢化や老朽化した県有施設への対応も必要ではないかと問いました。
答弁: 9月補正予算においては、新型コロナの影響下での社会経済活動の再開を考慮し、生産性の向上や省エネルギーを推進する設備の導入を支援する中小企業、観光客の誘致や宿泊業の人材確保、県産品の輸出促進といった施策を盛り込みました。その他にも、生態系や農業への影響を懸念する問題や、ゴミの不法投棄といった課題への対応も計上しました。大雨の被害への対応については、被災者の生活再建をサポートするための貸付金などの補正予算を提案し、被害状況を詳細に確認した上での復旧予算を後の議会で提案する予定でした。令和6年度の予算編成に関しては、千葉県の将来を見据えた投資や、子育て支援や高齢者施設の改善といった課題にも予算を確保し、一方で省エネルギーやエコロジーを取り入れた施策も強化しました。さらに、財政の健全化を目指して、効率的な行財政改革を進める方針を採りました。 - 成田空港について
質問: 成田空港において、議員は県と地域との深い関わりや、今後の機能強化の方針について熟知しているか確認する質問を行いました。具体的には、機能強化の進行中の現在、県の果たすべき役割についての確認や、地域住民との対話の形や内容についての質問を展開しました。これに加え、機能強化が進行する中での地域住民の生活への影響、特に騒音などの環境への影響についての懸念や取り組みの有無も問いました。最終的には、空港整備の方向性や進捗状況について、県と地元の間でしっかりとした情報共有が必要であるとし、空港会社に対して情報共有の場の設置を県が提案するよう強く要望しました。
答弁: 知事は成田空港に関連する質問に対して、地域との関わりや機能強化についての取り組みを詳細に答えました。機能強化や地域作りに際して、地域住民の生活への影響やその他の環境的影響を十分に考慮し、検討段階からの情報提供を適切に行うことの重要性を強調しました。さらに、国や空港会社、関係する市町と連携を深めて、地域住民の声や意見をきちんと把握し、それに基づく対応を行っていくとの方針を示しました。全体として、地域との信頼関係を維持しつつ、成田空港の機能強化や地域作りを進めていくというスタンスを明示しました。 - アルプス処理水の海洋放出について
質問: 福島県沖でアルプス処理水の海洋放出が開始されてから1ヶ月以上が経過しています。東京電力福島第1原子力発電所での事故以降、廃炉向けの作業が進行していましたが、生じた処理水について、国の原子力規制委員会やIAEA国際原子力機関の審査を受け、放出計画の安全性を確認し、情報を発信していました。放出後のモニタリング調査では規定を超えるトリチウムは検出されず、しかし中国の日本産水産物の全面禁輸などから県内事業所の不安の声があります。処理水の安全性や風評対策などを国に強く要望する必要があるとし、県の対応を問いました。再質問では、国に対し科学的根拠に基づく説明を要求し、県は本県の水産業のPRを強く要望しました。
答弁: 千葉県は、処理水の安全性の確保や影響を受ける産業への対策を着実に国に要望しました。国は8月の放出開始後、日常的なモニタリングを行い、その安全性を確認しています。また、海外の需要減少に伴う水産物の買い取りや保管、新たな販路開拓への1000億円規模の支援策を行っています。県は、国への科学的根拠に基づく説明や産業支援策の要望を継続し、漁業関係者と連携し、水産物の安全性や魅力の発信を強化する方針であると回答しました。 - 新型コロナウイルス感染症への対応について
質問: 新型コロナウイルス感染症が5類感染症に変更された後の4ヶ月以上の間における対応について問いました。全国では感染者数が緩やかに増加し続けていました。特に沖縄県では医療機関の負担が増大し、院内でのクラスターが発生していました。国からは、医療機関での受け入れ体制を進め、一定の感染拡大時にも医療提供体制を確保するよう指示が出ていました。千葉県では、他の感染症と同様の医療が受けられるように、外来医療体制の拡充と一般的な医療機関での入院患者受け入れを進めていました。今後の感染拡大に備えて、県民の健康と命を守るための体制確保の重要性と、その具体的な対応策についての質問を行いました。
答弁: 知事は、感染者数が増減を繰り返す可能性を認識し、国の方針に従い、冬の感染拡大を想定して、重症者等に対する病床確保を強化する方針を示しました。さらに、これまでの取り組みにより、多くの医療機関が対応を始めており、必要な医療を提供する体制を強化していくと述べました。副知事黒山義之は、この夏の対応として、外来医療体制の拡充を進めており、重症のコロナ患者向けの病床も確保していたことを報告しました。新規感染者数は緩やかに増加していましたが、広範な医療機関での対応が進行中であり、医療提供体制は確立しているとの見解を述べ、引き続き感染状況を監視し、医療機関との連携を深めて対応すると答えました。 - 千葉県総合救急災害医療センターについて
質問: 千葉県総合救急総合災害医療センターが、本年11月1日からのオープンを控え、365日24時間、身体と精神が一体となった救急医療の提供が注目されていました。このセンターは、重篤な救急患者の治療と、緊急性の高い精神科患者の受け入れを統合して行う施設として計画されました。近年の激甚災害の頻発に伴い、県民の不安が増大しており、このような統合的な医療体制の構築が急募されていました。そこで、新たにオープンするこのセンターでの機能強化や、精神保健福祉センターが同センター内に移転することの効果についての詳細を知りたいとの要望が出されました。
答弁: 知事は、千葉県総合救急災害医療センターの機能強化として、特に災害時の身体的なケアだけでなく、精神的なケアも行うことが重要との認識を示しました。新しいセンターは、災害対応を強化するための防災灯やヘリポートの設置、DMATとDPATの緊密な連携を通じて、身体と精神の両面からの医療提供を目指していました。さらに、ハイブリッドERを新規導入し、救急搬送困難事例の解消を目指す方針であり、これが県の救急医療の牽引役となることが強調されました。副知事、黒山義之氏は、精神保健福祉センターの移転の利点として、医療と福祉の連携が強化される点を挙げました。この連携により、患者のサポートがスムーズになり、メンタルヘルスに関する理解が広がることを期待しており、千葉県心センターの愛称を使用して、その利用促進を図るとの策も発表しました。 - 外来水生植物対策について
質問: 外来の水生植物であるナガエツルノゲイトウの拡散問題に焦点を当てて質問しました。ナガエツルノゲイトウは繁殖力が極めて強く、定着してしまうとその駆除が困難となる性質を持っていると説明しました。6月の議会で、県執行部は約1億円の増額を発表し、印旛沼や手賀沼での大規模な駆除活動や市民団体との協力を答弁していました。議員としての要望として、全庁的な取り組みと地元市町村や関係者との緊密な連携を求め、現状の影響や懸念点も述べました。再質問では、調査の間にも植物の成長が進行しているため、駆除活動と調査を同時に進めることの重要性や、速やかな対策の実施を強調しました。
答弁: 知事は、ナガエツルノゲイトウの拡散問題に関しての質問に答え、その繁殖力の強さや拡散の速度を鑑みて、実態把握の重要性を認識していると回答しました。具体的な取り組みとして、湖沼や河川での駆除、農業用水路の駆除経費の助成や農薬散布による駆除方法の周知活動を進めていると説明しました。また、9月の補正予算で約1億1000万円を計上し、県内の状況調査や早期駆除活動を計画しているとの回答しました。副知事は、地域や関係者との連携を強化して効果的な駆除対策を進める方針を示しました。 - 事業場の排水対策について
質問: 日本製鉄のシアン流出や水質分析結果の不適切な取扱いについて、地域住民の大きな不安を引き起こした事案に触れました。県が事業者からの報告書の検証を目的として設置した有識者会議が6回開催されたとの情報を引用し、その結果、県が公表した評価書においてリスク管理の不備やコンプライアンス意識の欠如、法令の認識不足、組織間の連携不足などが原因として挙げられたことを明示しました。その上で、県が公表した評価書と併せて、日本製鉄に対する文書指導を行ったことを指摘し、今後の対応についての詳細を求めました。
答弁: 副知事は、県が日本製鉄に対する今後の対応について詳細に答えました。日本製鉄が示した再発防止策のほかに、県が求める対策として、リスクの継続的な把握、教育内容の見直し、社内の第三者部門による操業部門の監査の実施などが挙げられました。さらに、対策の進捗状況の報告を四半期ごとに求めるとともに、立ち入り検査を実施して対策の履行状況を定期的に確認する方針を示しました。また、県管轄の全事業場に対して、水質汚濁防止法の適切な運用を求める文書での注意喚起と、立ち入り検査方法の見直しを行い、水質管理体制や排水基準の遵守状況の確認を強化する方針を明らかにしました。 - 千葉県特定再生資源屋外保管業の規制に関する条例(金属スクラップヤード等適正化条例)について
質問: 金属スクラップヤード等の規制に関する条例について問いました。金属やプラスチックを再生資源として利用するこれらのヤードは、騒音、不適切な保管、火災のリスクなど、一部の場所で県民の安全を脅かす事例が発生していると述べました。議員は特に、新しく提案された条例が屋外での保管を規制する許可制を導入する点に注目し、県がどのような目的でこの条例を策定し、金属スクラップヤードの適正化にどのように取り組むのかを質問しました。再質問では、市町村や関係機関との連携で取り締まりを強化する必要性について触れ、県の考えを問いました。さらに、千葉県には全国で800箇所ある金属スクラップヤードのうち332の事業場が存在することを示し、この条例の実効性と県民の生活環境の保護を要望しました。
答弁: 知事は、金属スクラップヤード等に関する条例の目的として、不適切な事業運営による生活環境の悪化を防ぎ、資源の再利用を推進することを挙げました。条例では、各事業場に許可制を導入し、許可取得前に地域住民への説明会を開催すること、施設の囲いの設置や保管物の高さ制限などの基準を設定しました。副知事は、既存の事業者にも許可取得を義務付け、1年の経過措置を設けることを明らかにしました。さらに、条例施行後には、立ち入り検査を行い、不適切な状態が見られた場合には指導や措置命令を出す方針を示しました。再答弁では、不適切なヤードの取り締まりの強化について、市町村や県警との連携、他部局との協力を取り入れた指導を行う方針を示しました。 - 再生可能エネルギーについて
質問: 再生可能エネルギーについての導入状況を問いました。千葉県は太陽光発電の導入において全国2位の実績があり、陸上風力発電も銚子などで多数稼働しているとのことです。これらの再生エネルギーのさらなる導入が脱炭素社会の実現に向けて期待されていますが、導入地点の選定において土砂災害リスクなどの懸念点も存在します。国は市町村が地域における再生可能エネルギーの導入促進区域を設定できる制度を新たに創設し、都道府県にはその基準を策定する役割を与えました。この文脈で、千葉県がどのような環境配慮基準を策定するのか詳細を質問しました。
答弁: 千葉県が再生可能エネルギーの導入を進めるためには、各市町村が地域の特性に合わせた導入促進区域を設定することが重要であるとの認識を示しました。その上で、災害リスクや環境保全といった要因を考慮して、設置に適さない区域を明示することが求められると述べました。県としては、関連法令を参照しつつ、土地利用の制限を受ける区域を調査し、市町村と意見交換を重ねてきました。その結果を基に、危険性が高いとされる地域での再生エネルギー施設の設置制限、景観や希少種の生息地、生活環境への影響を含んだ環境配慮基準を策定する方向性を示しました。 - 県立美術館について
質問: 千葉県立美術館の魅力向上と活性化の取り組みについて詳細に触れました。外部有識者によるアドバイザリー会議の設置、新たに迎えられた実績ある館長、千葉県誕生150周年の展示、夜間開館、さらにはオランダのアーティスト展示といった新しい活動について言及しました。また、開館50周年を迎える来年度に関して、これまでの取り組みの蓄積を生かして、更なる活性化の方針や取り組み、基本構想の策定状況などについて質問しました。さらに再質問として、美術品取得のための基金活用や50周年を意識した美術館の未来に対する期待感を述べました。
答弁: 副知事は、美術館の活性化のための基本構想策定状況を詳しく説明しました。県民に魅力的な美術館を目指し、外部有識者の意見を取り入れていること、新館長との共同での議論やアドバイザリー会議での意見の反映などのプロセスを紹介しました。基本構想の体系案の提示や地域連携等による社会貢献の視点、千葉県らしさを打ち出すための検討点についても触れました。開館50周年に関しては、活動方針に基づく展示や企画の紹介、特別展や新進気鋭のアーティスト展示、海をテーマとした回遊型の展示の実施など、具体的な取り組みを明らかにしました。 - 中小企業支援について
質問: 5類移行後の新型コロナウイルス感染症の影響により、千葉県内では人や物の流れが活発になり、特に観光や飲食の分野での需要が拡大していました。先月までの経済データを見ると回復の兆しも見えました。しかし、中小企業、特に宿泊飲食、建設業、製造業では求人を出しても応募者が集まらないという人手不足の問題が強まっていました。さらに、電気やガスなどのエネルギー原材料の価格高騰により、収益減少の問題も生じていました。これらの直面する課題に加えて、デジタル化やカーボンニュートラルといった新しい課題への対応も必要であり、これら全てに対応するための策を県はどう策定しているのかを問いました。
答弁: 知事は、千葉県の経済は個人消費を中心に回復の動きを見せているが、まだ生産設備や住宅投資などが十分でないため、本格的な景気回復へは繋がっていないと述べました。中小企業は物価の高騰や人手不足といった課題に直面しており、それに対処するための生産性の向上が必要と感じられていました。しかし、未来への不確実性から新しい投資を躊躇しているという状況もありました。このため、千葉県は9月の補正予算でDXを活用した業務効率化や新事業の展開、新商品開発といった中小企業が生産性を向上させるための設備投資に対する県独自の補助を行うことを決定しました。この取り組みにより、中小企業の積極的な挑戦を支援し、県内経済の循環を良好にし、景気回復を確実に進める方針であったと答えました。 - 農林水産業の振興について
質問: 県の農林水産物の輸出振興について具体的な質問を行いました。その中で、県が持つ成田空港や成田市場といった資源を活用しての輸出戦略、新たな販路の探求の方向性、農産物の国内需要とその変化、飼料用米と食用米の生産状況とその転換に関する現状と取り組み、さらには米価の安定策について詳細を求めました。また、海洋環境の変化による漁業生産への影響に関しての対応策についても確認しました。議員は、9月の補正予算において輸出拡大の取り組みが中心となっているものの、国内の生産力強化や販売促進、新たな農業担い手の育成といった面でもしっかりとした取り組みが求められると指摘し、次年度の予算編成における農業産出額の向上を強く要望しました。
答弁: 知事は、県が全国紙の農林水産県であり、成田空港や成田市場を有していることから輸出に優位性を持っているとの認識を示しました。この優位性を活かし、新たな販路の探求や他県の先進事例を参考に、輸出の拡大策を検討していると答弁しました。さらに、新たな輸出活性化方針を策定するための会議を設置する予定であることを明らかにしました。副知事は、主食用米の生産目安を昨年度と同等に設定していることを報告し、飼料用米への転換を進める方針とその具体的な取り組みについて説明しました。また、海洋環境の変化への対応として、ICTを活用した漁場探索の支援や磯焼け対策、藻場の保全活動の促進などの取り組みを行っていることも報告しました。 - 道路行政について
質問: 北千葉道路の用地取得に関して質問し、市川市と松戸市間の道路建設のための用地取得体制の強化を求めました。土地開発公社の活用や、県職員の派遣に関する国からのサポートも具体的に要望し、速やかな用地取得の完了が必要だとの意見を強く示しました。続けて、道路の環境保全対策について問いました。9月の補正予算において、主要な幹線道路におけるコンクリート打設を予定していることを認識しつつ、地域密着型の生活道路における保全対策の必要性を強調しました。地域のボランティア団体との連携を重要視し、その連携の強化を望んでいます。さらに、道路の草刈りについて、その重要性を安全の観点からも強調しました。環境美化の観点だけでなく、道路安全の観点からも草刈りが不可欠であり、その対策の強化を強く要望しました。
答弁: 道路の環境保全対策に関して、地域のボランティア団体との連携を深化させる方針を明確に示しました。資機材の提供や収集されたゴミの処分など、具体的な支援措置を取っていることを詳細に説明しました。さらに、ホームページを通じて、このような取り組みを県民に広く伝える方針を示しました。それに加えて、関係者との連携をより一層強化し、道路の適切な維持・管理に取り組んでいくとの姿勢を強調しました。 - 県立都市公園について
質問: 県立都市公園の再整備に関して質問しました。特に、山武市に位置する蓮沼海浜公園は多くの市民に親しまれており、九十九里地域の観光やレクリエーションの拠点となっていました。しかし、施設の老朽化や、美しい自然環境や眺望を最大限に活かせていない現状が課題として挙げられました。さらに、他の県立都市公園も同様の問題を持っていることが指摘され、県が新しい整備手法であるパークPFIなどを活用して公園の再生活性化を進める取り組みの効果が期待されているとの指摘がありました。その上で、特に海に隣接する県立都市公園の現状の取り組みや計画についての詳細を求めました。
答弁: 海に隣接する県立都市公園、特に富津公園と蓮沼海浜公園の再整備に関する取り組みについて詳しく答弁しました。これらの公園は昭和40年代に整備されており、昨年度には再整備の方向性を示す基本方針が策定されました。この方針は、多くの有識者や地元関係者の意見を踏まえて作成されたものであり、現在、その方針をもとに民間事業者に対してマーケットサウンディングを実施中でした。今後は、事業者からの提案や検討会議での意見を基にして、具体的な再整備計画を進める予定でした。そして、千葉県としては、海に面している各地域の独自の魅力を最大限に引き出し、それをブランド化することで地域を活性化させる目的で、地元の市と緊密に連携して取り組む方針を明らかにしました。 - 県営水道事業について
質問: 千葉県の企業局は、水道事業の運営において、施設の更新、整備、業務効率化などを考慮した実施計画を策定していました。また、物価上昇を考慮した10年間の収支見通しも明示していました。しかし、最近のウクライナの情勢緊迫や燃料・資源価格の高騰が心配され、県営水道事業の経営環境が厳しい状況となっています。具体的には、令和4年度決算において電気料金などの物価高騰の影響や、昭和40-50年代の水道施設の大量更新、人口減少による料金収入の減少などの問題が挙げられます。これらの状況を考慮し、今後の水道事業の経営環境や取り組みについて質問しました。
答弁: 千葉県の水道事業は、平成15年度から安定的な収益を上げていましたが、最近の燃料費の高騰により、動力費や委託料が増加し、純利益が前年度より大幅に減少する見込みでした。物価の高騰や新しい施設の完成、管路の更新などにより、純利益のさらなる減少が予想されました。そこで、昭和55年度から大半の純利益を減債積立金に積み立ててきましたが、令和4年度分の純利益の半分を利益積立金に積み立てることを計画していました。また、企業局は、令和3年に中期経営計画を策定し、公表していました。この中で、令和3-7年度の純利益を292億円、令和8-12年度の純利益を155億円と推計していました。しかし、新型コロナウイルスの影響や計画後の物価高騰などで、純利益の確保が困難になると見込んでいました。安定的な経営のため、施設の投資や財政基盤の確立が必要であり、施設の老朽化や水需要の予測などの調査を行い、その結果を基に事業の精査や財源確保の策を検討していました。 - 教育問題について
質問: 不登校児童生徒への適切な支援、学力向上のための具体的な施策、そして部活動の地域移行の進捗と課題について問いました。連絡協議会の議論を踏まえ、県内の不登校児童生徒が適切な支援を受けられる環境は整っているのか、そしてそれに関する調査はどのように行われるのかについての詳細を求めました。学力向上のための授業の充実度や、退職教員や塾講師の活用に関する取り組みについても質問しました。部活動の地域移行に関しては、地域や保護者からの心配や疑問に対して、県教育委員会がどのような説明や対応をしているのかを明らかにするよう要望しました。
答弁: 教育長は、7月の連絡協議会で不登校児童生徒への支援の重要性が共通認識として得られたと述べました。約1万人の不登校児童生徒とその保護者、民間団体への調査のための経費が9月補正予算案に計上され、アンケートや聞き取り調査を通じて、具体的な支援の実態を把握する予定であると説明しました。学力向上に関しては、教員の指導力を向上させるためのリーフレットの配布や動画配信、退職教員や塾講師の活用を行っているとしました。部活動の地域移行に関しては、各市町村の状況や課題に合わせて対応しており、保護者や地域の理解を得るための情報発信を進めていると答えました。 - 交通問題について
質問: 令和3年6月に八街市内で飲酒運転のトラックが下校中の児童5人を巻き込み、大変痛ましい事故が発生したことを挙げ、千葉県の交通事故死亡者数が全国で上位に位置していることを憂慮しました。飲酒運転による事故が多発している中、自民党が中心となり、罰則規制を含む千葉県飲酒運転の根絶を目指すための条例の改正が施行されたことを強調しました。この条例を活かして、県や県警だけでなく家庭、学校、職場、地域を含めた交通事故防止の取り組みを強化すべきと要望しました。そして、2023年の交通事故の発生状況と、県警における交通死亡事故防止の取り組みについて具体的な情報を求めました。
答弁: 知事は、北千葉道路の進捗に関して答弁しました。この道路は、首都圏の国際競争力強化と災害時の緊急輸送路としての役割を担い、市川市と松戸市の区間の設計や用地取得体制の強化、さらに市川市から船橋市間の広報活動の強化など、早期事業化を目指すための取り組みが進められていると説明しました。また、県が施工する成田市区間の進行状況や今後の予定についても報告しました。一方、警察本部長、宮沢忠孝氏は、2023年8月末時点の交通事故発生状況を示し、発生件数や死者数が全国ワースト5位となっていることを報告しました。さらに、飲酒運転の根絶や歩行者保護、ゼブラストップの徹底、高齢者や自転車の安全対策強化など、具体的な交通事故防止対策を挙げ、これらの取り組みを更に強化する方針を示しました。
3 議会質問・答弁の書き起こし全文
【午前】代表質問 實川隆議員(自民党)
これより本日の会議を開きます。日程に入るに先立ち、諸般の報告を申し上げます。議案第7号ないし第9号について、地方公務員法第5条第2項の規定により、人事委員会の意見を求めましたところ、いずれも適当と認めますとの回答がありましたのでご報告します。
日程第1、議案第1号ないし第16号、諮問第1号および第2号報告第1号ないし第4号および決算認定についてを一括議題とし、これより質疑並びに一般質問を行います。順次発言を許します。通告順により、實川隆君。
おはようございます。山武市山武郡選出、自由民主党實川隆でございます。自由民主党を代表いたしまして、令和5年9月定例県議会の代表質問をさせていただきます。本日は、参議院の猪口君もお忙しい中おいでいただきまして大変ありがとうございます。
よろしくどうぞお願い申し上げます。私どもに先立ちまして、先日の台風13号により被害を受けられた皆様方に心からお見舞いを申し上げたいと思います。一刻も早い復旧復興を願っております。それでは、通告に従い、質問に入らせていただきます。
初めに、防災対策として、台風13号の接近に伴う大雨について伺います。台風13号の接近に伴い、千葉県内で局地的な豪雨を伴う線状降水帯が発生し、茂原市、鴨川市などでは、観測史上最大の降水量を記録するなど県内の広い範囲で大変な大雨となりました。
被害を受けた県民や事業者の皆様が1日も早く元の生活や活動を取り戻すことができるよう、市町村を始めとした。関係機関と連携を図り、被災地域の復旧に向けてしっかりと取り組んでいただきたいと思います。
そこで伺います。今回の台風13号の接近に伴う大雨について、県はどのように対応したのか、また、今後どのように対応していくのか。
次に、公共土木施設について伺います。今回の大雨により道路では通行止めが各地で発生し、各地の河川では氾濫が発生し、が崩落の被害が確認されました。
今後起こるかもしれない、台風や豪雨のことなどを考えると、被害を受けた道路や護岸がいつまでに復旧するのか大変気になるところです。そこで伺います。道路、河川等の公共土木施設の被害状況はどうか。また、今後の復旧の見通しはどうか。
一宮川流域では、堤防の嵩上げや河道掘削等による河川改修、調整池の増設などにより、浸水被害を低減させる取り組みが行われてきました。令和元年の大雨を大きく上回った今回の豪雨に対しても、一定の効果があったとの声も聞いていますが、浸水被害が発生したことは事実であります。
県警県管理道路についても、冠水やのり面の土砂崩落等により通行止めとなった箇所が多数発生しました。県政への要望では、災害から県民を守るが4割を占めており、ハード対策として、これからも道路河川等の公共土木施設の整備を進める必要があります。
そこで伺います。災害を踏まえ、道路、河川等の公共土木施設の強化を図るべきと考えるがどうか。
次に、鉄道被害について伺います。台風13号は、県内の鉄道にも大きな影響を与えました。台風が接近した9日から県内各地で列車の運休や遅れが発生し、多くの利用者が影響を受けたところです。
特に県南部の小湊鉄道やいすみ鉄道については、複数箇所で線路下の土砂が流出するなどしたため、一部区間では未だに運行が再開できていない状況です。私も現地に赴きましたが、線路の土台がしっかり流され、レールが宙に浮いているところもあり、被害の大きさを目の当たりにしました。
この二つの鉄道は、地域住民の生活の足であるだけでなく、重要な観光資源でもあります。復旧には多額の費用を要することが見込まれますが、規模の小さい鉄道会社だけで負担するのは大変であり、県も復旧に協力していくことが必要なのではないでしょうか?そこで伺います。
県内鉄道の被害の状況はどうか。また、県として今後どのように対応していくのか。
次に、知事の政治姿勢について伺います。まず、新たな産業地域作りについてです。国では経済財政運営の改革の基本方針2023が6月に閣議決定され、新しい資本主義の実現を受けて、国内投資拡大とサプライチェーンの強靱化、科学技術イノベーションの推進等に取り組むこととしており、首都圏に位置し、成田国際空港を擁する本県にとって新たな投資を呼び込む繊細一部の好機が訪れようとしています。
20年、30年先も、千葉県が首都圏の中心として、経済を牽引していくためには、まさに今、将来を見据え、戦略的に取り組んでいくことが必要です。我が自民党では、これまで知事が公約で掲げた東京依存ではない
千葉県経済圏の確立にどのように取り組むのかを問い正してきました。さらに、昨年12月議会では、将来の活力ある千葉県作りを推進するための体制整備また、着実かつ速やかな取り組みの実行を強く求めたところでもあります。
こうした経緯を踏まえて今年度、新たな組織を設置した上で、本県経済を牽引していくことが期待される地域や、成長が見込まれる産業分野に関する調査検討を進めることとしています。この調査検討を通じ、新たな産業地域作りの方向性を導き出していくことが大変重要であると考えます。
そこで伺います。新たな産業を地域作りに向けてどのように進めていくのか。
次に、知事の海外訪問について伺います。新型コロナウイルスの蔓延により、海外との往来は長く滞っていましたが、水際対策の撤廃により、以前のように外国人観光客の姿を見るようになりました。
今年7月に本社外国人は232万人と、コロナ前の8割に迫り、また旅行での消費額もコロナ前の水準に戻りつつあるとのことです。また、農林水産業に目を向けますと、我が国の農林水産物の輸出額は、毎年伸び続けており、昨年の輸出額は過去最高となりました。
一方、県産農林水産物の近年の輸出額は100億円以上で推移しております。県はこれまで経済発展が著しく、市場としての有望な東アジアや、東南アジアの国々において、観光客誘致や県産農林水産物の販路拡大に力を入れてきました。
先日新聞で新聞でも報じられましたが、このたび知事は、台湾への訪問を考えているとのことです。そこで伺います。知事は台湾を訪問するとのことだが、その目的は何なのか。
次に多様性が尊重され、誰もが活躍できる社会の形成の推進に関する条例について伺います。
本条例については、これまでは自民党の代表質問において、制定の意義や検討状況が2状況について質問してきたところであり、先般、県から条例の骨子案が示され、パブリックコメントが開始されたところです。自民党としても、千葉県を持続的に発展させていくことは大変重要と考えており、そのためには、県民一人一人が個人として尊重され、その人らしく活躍できる社会作りを進めていくと必要がいく必要があると考えます。
しかしながら、社会には様々な価値観や考え方があり、多様性の尊重が重要である。というだけでは、条例制定の意義や、県の目指す方向性などについて理解が広がらないのではないかと思います。県民が条例制定の意義や、理念を理解した上で、寛容な気持ちを持ち、連携協力していくためには、県が考える多様性尊重の効果や条例制定の目的などについて、丁寧に説明し、理解を求めていくことが重要と考えます。
そこで伺います。多様性が尊重され、誰もが活躍できる社会の形成に関する条例の骨子案は、どのような考えで策定したのか。続いて、財政運営について伺います。国の令和4年度決算では、税収が71兆円となり、3年連続で過去最高額を更新しました。
これは、好調な企業収益や、雇用、賃金消費の増加により、主要な税目で税収が増加したことが要因とのことです。本県においても令和4年度決算見込みにおける県税収入は、9488億円と過去最高になり、県内経済にも徐々に回復の兆しが見え始めています。
県には、この機を逃さずコロナの影響下からの回復を確実なものとし、更なる経済の活性化に向けた道筋をつけていくことが求められているのではないでしょうか?また、今般の大雨による被害についても、間を置かずに、迅速な対応を行うべきと考えます。
そこで伺います。令和5年度9月補正予算は、どのような点に力を入れて編成したのか。また、今回の大雨による被害について、予算ではどのように対応していくのか。
次に、令和6年度当初予算編成についてです。
来年度は、総合計画の実地計画の最終年度となります。近年の予算を振り返ってみると、令和元年房総半島台風等の被害からの復旧や、感染症対応、物価高騰対策といった臨時的な課題への対応に追われてきた中で、令和5年度の当初予算では、将来の千葉県の発展に向けた多くの新規事業が盛り込まれました。
こうした将来を見据えた取り組みは重要とは考えますが、一方で、少子高齢化の進展や、県有施設の老朽化対策といった喫緊の課題への対応はしっかりとできているのでしょうか?そこで伺います。令和6年度当初予算はどのような考え方に基づいて編成しようとしているのか。
次に、成田空港について伺います。成田空港では第3滑走路の新設など、更なる機能強化が進められており、人や物の流れが飛躍的に増加することが見込まれています。しかしながら、新たに確保される20万回の年間年間発着容量を機能させるためには、空港アクセスの改善や、航空空港関連産業の従業員の確保など様々な課題があります。
特に道路や鉄道など、都心部での都心部とのアクセス改善には、長期間を要することが見込まれることから、計画的に取り組むよう、6月議会で申し上げたところであり、本年7月には、我が自民党の成田空港議案としても、国土交通省の豊田副大臣に都心直結線の調査検討に関する要望を行ったところです。
また一方、9月1日、知事は、成田空港県自治体連絡協議会と連名で国土交通大臣と経済産業大臣に対し、都心直結線の調査検討だけでなく、成田空港の国際線ネットワークの充実強化など5項目の申し入れを行ったと聞いています。
そこで伺います。成田空港の国際線ネットワークの充実強化等を国に申し入れた狙いは何か。
次に、成田空港周辺の地域作りに関する実地プランについて伺います。成田空港周辺地域では、空港作りは地域作りの理念のもと、空港の機能強化とあわせて、空港周辺の地域振興を進めることが地域住民に約束されています。
令和2年3月の4者協議会で、実地プランが策定され、地域振興に弾みがつくものと期待されましたが、地元ではなかなか目に見えた進展が見られないと声が聞かれます。こうした中、本年3月には、空港会社から空港構想の中間取りまとめが公表され、新たなターミナルや貨物施設など、空港の将来像が示されました。
今後は速やかに立地プランを見直し、空港内の施設整備に遅れることなく、市町が要望している空港周辺地域のインフラ整備や、産業振興についても、スピード感を持って取り組んでいく必要があります。そこで伺います。
成田空港周辺の地域作りに関する実地プランについて、どのように見直すのか。
次にアルプス処理水の海洋放出について伺います。福島県沖でアルプス処理水の海洋放出が開始されてから1ヶ月以上が経過しようとしています。
東京電力福島第1原子力発電所では、12年前の事故以来、廃炉に向けた作業が進められてきました。作業の中で生じる処理水についても、国の原子力規制委員会やIAEA国際原子力機関の審査により、放出計画の安全性を確認し、国内外に情報を発信してきたところです。
また、放出以降、東京電力や環境省、水産省が行ったモニタリング調査では、規定の値を超えるトリチウムは、水産物や排水から一度たりとも検出されていません。一方、中国による日本産水産物の全面禁輸処置などもあり、県内の事業所から不安や懸念の声が聞かれてくるのも事実です。
今後も水産業はもとより、県内のあらゆる事業者が、将来にわたり安心して事業を継続していくためには、処理水の安全性についての科学的知見に基づく積極的な情報発信や、実効性の高い風評対策などを国に強く求めていかなければならないと考えます。
そこで伺います。アルプス処理水の海洋放出に、県はどのように対応していくのか。
次に新型コロナウイルス感染症への対応について伺います。新型コロナウイルス感染症が5類感染症に変更されてから、4ヶ月以上が経過しました。
感染者数については、全国的に緩やかな増加傾向が続くとともに、この間、沖縄県では入院者数の増加や、院内のクラスターの発生により、医療への負荷が増大するなどの状況が見られました。国からは幅広い医療機関でこんな患者を入れ、受け入れる体制へ移行しつつ、一定の感染拡大が生じた場合にも、実効性のある医療提供体制を確保するよう求められていたと聞いています。
県では、医療機関等による協力のもと、季節性インフルエンザなど、他の感染症と同様に医療が受けられるよう、外来医療体制を拡充するとともに、広く一般的な医療機関による入院患者受け入れを進めてきました。この夏だけではなく、今後の感染拡大に向け、県民の健康と命を守るため、必要な方に必要な医療が提供できる体制を確保することは引き続き重要と考えます。
そこで伺います。このなく、新型コロナウイルス感染症の患者数が増加している状況において、県の対応はどうだったのか。また、今後、冬に向けて、感染が確定した際には、どのように対応していくのか。
次に、千葉県総合救急災害医療センターについて伺います。
建設工事を進めてきた千葉県総合救急総合災害医療センターが、本年11月1日からオープンすることとなりました。新病院では、重篤な救急患者に対し、365日24時間、救命救急医療を行う救急医療センターと、緊急性の高い精神科患者を24時間体制で受け入れる精神科医療センターを統合し、身体と精神が一体となった。
救急医療を提供提供できるようになり、大変心強く感じています。また、近年、激甚災害が頻発し、県民の不安も増大する中、災害時における急性期医療と、被災された方等への心のケアが非常に重要であり、精神と救急の両面にわたる包括的な対応が求められています。
そこで伺います。新たにオープンする千葉県総合救急災害医療センターでは、どのような機能が強化されるのか。また、精神保健福祉センターについても、新病院と同じ建物内に移転すると聞いており、精神科医療と福祉分野との連携など、その効果が期待されます。
そこで伺います。精神保健福祉センターが総合救急災害医療センターと同じ建物内に移転することの効果はどうか。
次に外来水生植物について伺います。外来水生植物であるナガエツルノゲイトウは繁殖力が大変強く、除去しても、残った根や茎などから再生拡散し、いったん定着してしまうと、駆除は非常に困難となります。
6月議会での我が自民党の代表質問に対し、県執行部からは、当初予算で約1億円を増額して、印旛沼と手賀沼における水槽管理等支援による大規模な駆除や、市民団体による水辺での駆除活動の推進河川や農業水路等での駆除の推進など、様々な主体が連携し、防除に取り組んでいくと答弁があったところです。
その際、我が自民党としては、全庁を挙げて、地元市町村や関係者ともしっかり連携し、集中的な対策を進めるよう要望したところです。現在、県北部を中心に、各地域から早急な対策を求める声が寄せられており、このままでは農業被害に加え、排水機場の機能障害により、水害を引き起こすなど、様々な影響が懸念されるところです。
県では9月補正予算において、長泉町の特別対策事業を計上しているところですが、一刻も早く各種事業を進めて、実効的な対策を打つ必要があります。そこで伺います。外来水生植物であるナガエツルノゲイトウの拡大防止対策について、県の取り組み状況はどうか。
次に事業場の排水対策について伺います。日本製鉄によるシアン流出や、水質分析結果の不適切な取り扱いなどの一連の事案は、地域住民に大きな不安を抱かせる事態となりました。県では、事業者からの原因分析や対策に係る報告書の妥当性等を検証するため、有識者会議を設け、6回の会議を開催しました。
そして、この有識者会議での意見を踏まえ、8月には原因があった問題点を有害物質に関する杜撰なリスク管理など不十分な環境保全対策コンプライアンス意識の欠如、法や協定の認識不足、組織内外の連携不足と環境マナマネジメントシステムの機能不全などとしてきた県の評価書を公表するとともに、事業者に対して、改めて関係法令等の遵守徹底を図るよう指導文書を交付しました。
我が自民党としても、地域住民の不安を払拭するためにも、県として、原因究明と、再発防止の徹底に向け、しっかり取り組みを要望してきたところですが、二度とこのような事態を引き起こさないよう対処していくことが重要であると考えます。
そこで伺います。事業場の排水対策について、県は評価書の公表と併せて、日本製鉄に対し、文書指導を行ったが、今後どのように対応していくのか。
次に、特定再生資源、屋外保管業の規制に関する条例、いわゆる金属スクラップヤード等条例について伺います。
有価で引き取った使用済みの金属やプラスチックを屋外で保管し、加工などをした後に、再生資源として出荷する金属スクラップヤード等は資源の再生利用でを図る重要な役割を担っています。しかし、一部の金属スクラップヤード等においては、騒音の発生、不適正な保管による崩落や火災発生の恐れなどにより、県民生活の安全などが脅かされる事例が発生していることから、我が自民党では、規制が必要であると繰り返し訴えてきたところです。
今回提案された条例案では、金属スクラップスクラップ等を屋外で保管する事業に対し、許可制の導入などにより規制することとしていますが、今後、県がどのように対応していくことが重要となります。そこで2点伺います。
千葉県特定再生資源、屋外保管業の規制に関する条例の狙いは何か。また、県は、金属スクラップヤード等の適正化に向けてどのように取り組んでいくのか。
次に、再生可能エネルギーについて伺います。本件は太陽光発電の導入容量が全国2位であるとともに、陸上風力発電についても、銚子などにおいて、多数設置されており、今後も脱炭素社会の実現のために更なる導入が期待されています。
一方で導入にあたっては、土砂災害の危険性のある場所に設置されるなどの懸念があります。国では、地球温暖化対策推進法を改正し、市町村が地域に貢献する再生可能エネルギーの導入にかかる促進区域を設定することができる制度を創設し、都道府県は市町村が促進区域を設定する際の環境配慮基準を作成できることとなりました。
そこで伺います。今後市町村が再生可能エネルギーの導入に向けた促進区域を設定するにあたり、県ではどのような環境配備はい環境配慮基準を策定するのか。
次に、県立美術館について伺います。県立美術館では、外部有識者によるアドバイザリー会議を設置し、魅力の向上と更なる活性化について検討を進めていると聞いています。
今年4月からは、高い専門性を持ち、都内の有名美術館で様々な実績を上げた館長を新たに迎え、千葉県誕生150周年を記念した。房総の海の展示や、夜間開館の実地、さらに秋には、本県が東京オリンピックでホスト県を務めたオランダのアーティストの展示を行うなど、新たな活動を始めています。
また、来年度は開館50周年を迎えるとのことです。これを機に、これまで蓄積を生かし、県民により一層愛される美術館となることを願ってやみません。そこで2点伺います。県立美術館の更なる活性化に向け、今年度、基本構想を策定するとのことだが現在の策定状況はどうか。
また、来年秋に開館50周年を迎えるにあたり、どのような取り組みを行うのか。
次に、中小企業支援について伺います。新型コロナウイルス感染症の5類移行により、人や物の流れが活発になってきております。県内では、観光や飲食などといった、飲食といった需要が拡大しており、先月までの各種経済費用にも持ち直しの動きが見られるなど、全体的には回復の兆しが出てきました。
一方で、県内中小企業の事業所の方からは、特に宿泊飲食などのサービス業や、建設業、製造業の現場において、求人を出しても人が集まらないと聞いており、人手不足感は今まで以上に高まっています。また、電気ガスなどのエネルギー原材料等の価格高騰により、中小企業は収益が減少するなど、様々な課題を抱えています。
さらには、これら足元の課題に加え、デジタル化の進展やカーボンニュートラル、新しい働き方への対応なども含めて、多くの課題に対応することが必要です。中小企業は県内企業の大多数を占め、地域経済の主要な担い手であることから、本県経済の活性化のためには、中小企業の振興が欠かせません。
そこでお伺いします。県内経済の回復を確かなものとするため、県はどのように中小企業を支援していくのか。
次に、農林水産業の振興について伺います。まず、県産農林水産物の輸出の取り組みについてであります。本県の農林水産物の輸出については、6月議会での我が自民党の代表質問に対して、知事からは、新たな輸出先などの市場調査を行うとともに、成田市場や県内関係団体とも連携し、県産農林水産物の輸出拡大に取り組んでいくと答弁があったところです。
その後、EUやノルウェー、アイスランドが東日本大震災による原発事故後の輸入規制を撤廃し、推しとリヒテンシュタインもこれに追随するなど、欧州向けの輸出拡大が期待されます。一方で、福島第1原発からの処理水の海洋放出を巡っては、中国が日本を原産地とする
水産物の輸入を全面停止、香港も千葉県を含む10都県の水産物を禁輸するなど、輸出を取り巻く情勢は日々刻々と動いています。そこで伺います。県産農林水産物の輸出を取り巻く状況が変化する中で、成田市場と連携した輸出拡大に向けて、どのように進めていこうとしているのか。
次に、米の生産について伺います。新型コロナウイルス感染症の影響などにより、令和3年産の米価が大きく減らしたのは、下落したのは記憶に新しいところです。令和4年産、5年産と持ち直しの傾向にありますが、生産資材の価格は高止まりしており、依然として稲作農家の経営は厳しい状況にあります。
本県ではこれまで、需要に見合った生産量とするため、毎年生産目安を設定し、食用米から肥料用米等への転換を進めており、今年の結果はどうだったのか気になるところでもあります。また国は、資料用米の助成について、専用品種への転換を加速させる方針を示しており、専用品種は現状の助成水準を維持しつつ、非食用の一般品種では、令和6年産カーは、助成単価が段階的に引き下げられます。
このため、本県の環境に適した専用品種への転換も重要になってくるのではないでしょうか?そこで伺います。令和5年産主食用米の生産状況はどうか。また、飼料用米への転換に向けてどのように取り組んでいくのか。
次に、水産業の振興について伺います。
本県は全国でも有数の水産県であり、水産業は県民への水産物の安定供給に加え、沿岸地域の主要産業として重要な役割も担っています。報道によれば、日本近海は、地球温暖化によるより海水温が100年間で1.24℃上昇している
など、海洋環境が大きく変化しています。これにより本県沿岸では、アワビなどの生息地である藻場が大きく減少するなど、漁業に様々な影響が生じると聞いております。また海藻が吸収した二酸化炭素は、ブルーカーボンと言われ、温暖化対策の面からも、藻場は注目されているところです。
本県漁業を持続的に発展させていくためには、直面する海洋環境の変化への対応が必要と考えます。そこで伺います。漁業生産に影響を及ぼす海洋環境の変化にどのように対応しているのか。
次に、道路行政について伺います。
まず、北千葉道路についてです。北千葉道路は外環道と接続し、都心部や首都圏北部から成田空港へのアクセスを飛躍的に向上させ、沿岸地域や沿線地域はもとより、首都圏全体への効果が期待されされています。これまで全体延長約43kmのうち、鎌ヶ谷市から成田市間の約30kmが供用されており、千葉ニュータウン間では、大型物流施設や大規模店舗、さらには企業のデータセンターが相次いで進出しています。
こうした整備効果をさらに高めていくためにも、北千葉道路の早期の全線開通が必要であり、国や県が施行する区間の進捗はもとより、未着手区間の早期事業化が必要であると考えます。そこで伺います。北千葉道路の進捗状況はどうか。
次に、県境橋梁について伺います。本県に隣接する東京都、埼玉県、茨城県との県境は、利根川や江戸川が流れており、限られた橋梁に交通が集中し、慢性的な渋滞が発生している状況です。隣接都県との交流連携を強化し、県内を活性化させるためには県境橋梁における交通の円滑化を図ることが必要です。
現在、東京都の県境では仮称押切港橋の整備が、埼玉県との県境では三郷流山橋の整備がそれぞれ進められています。茨城県道の県境ではつくばエクスプレスの沿線地域の更なる地域間交流や経済発展のため、都市軸道路の利根川渡河橋の早期整備が期待されるところであります。
また、県境橋梁にアクセスする道路の整備も重要であり、特に茨城県との県境にある若草大橋については、周辺の栄橋や長豊橋の渋滞を分散させるため早期整備が期待される県道浜谷本野バイパスにアクセスする道路計画の具体化が必要と考えます。
そこで伺います。隣接都県との交流連携の強化に向け、県境橋梁等の整備についてどのように取り組んでいるのか。道路問題の最後に、道路の環境保全対策について伺います。道路利用者の安全な交通を確保するためには、通行の支障とならないよう、沿道の除草を速やかに行うことが必要です。
しかしながら現状では、地域の日常生活を支える県道だけでなく、観光地などへのアクセスする中、主要な幹線道路においても、残念ながら路肩などに繁茂する雑草がしばしば見受けられます。また、6月議会でも取り上げましたが、道路脇の雑草が繁茂する箇所では、ゴミのポイ捨てが多く、発生している状況もあり、千葉県の魅力を損なわないよう、道路美化の観点からも、雑草の対策は重要と考えます。
9月補正予算案においても、対策費が計上されていますが、効率的かつ効果的に維持管理を行っていくためには、除草を繰り返し行うだけでなく、より抜本的な対策に取り組んでいく必要があると考えます。そこで伺います。
県管理道路の環境保全対策について、どのように取り組んでいくのか。
次に、県立都市公園について伺います。私の地元、山武市にある蓮沼海浜公園については、九十九里地域の観光およびレクリエーションの拠点として、多くの方にご利用いただいているところです。
しかし、整備から長期間が経過したことによる。施設の老朽化や海に隣接し四季折々の自然や眺望を楽しめる魅力的な立地環境を生かしきれていないことなどが課題となっています。他の県立都市公園についても同様の課題を抱えており、県では、官民連携による新たな整備手法であるパークPFIなどを活用し公園の再生活性化に向けた取り組みを進めているところであり、今後その効果が大変期待されるところです。
そこで伺います。海に隣接している県立都市公園の再整備について、現在の取り組み状況はどうか。次に、県営水道事業について伺います。企業局では、水道事業を運営する上での実施計画を策定し、水道施設の更新や整備の計画的な実施、
経営算出の強化等に取り組んでいると聞いています。この計画の中では、施設の更新整備や業務効率化とともに、物価上昇なども考慮した、向こう10年間の収支見通しも示されています。しかしながら、ウクライナ情勢の緊迫化などにより、燃料や資源価格などが高騰しており、県営水道事業への影響が心配されています。
そこで伺います。県営水道事業の令和4年度決算における令和4年度決算における電気料金などの物価高騰による影響と県の対応はどうか。また今後、今後特に昭和40年代から50年代にかけて建設された水道施設等が大量に更新時期を迎えることとなります。
一方、人口減少社会の到来等に伴い、料金収入が将来的に減少していくと見込まれており、県営水道事業を取り巻く経営環境はますます厳しくなると予想されます。そこで伺います。下水道を取り巻く経営環境が厳しさを増す中、経営の健全性を維持しつつ、必要な事業を計画的、継続的に行っていくため、今後どのように取り組んでいくのか。
次に、教育問題について伺います。まずは不登校児童生徒の支援についてです。県は、本年4月に施行された千葉県不登校児童生徒の教育機会の確保を支援する条例に基づき、千葉県、不登校児童生徒支援連絡協議会を設置し、7月14日に第1回の会議を開催したと聞いております。
同会議では、基本方針の策定に向け議論が交わされ、出席者からは、都市部と郡部ではフリースクールなどの支援団体の数に差がある。地域に関わらず、教育機会を提供することが重要。専門家目線でなく、何が必要なのかを子供と一緒に探っていけるとよいといった意見が出されたとのことです。
国では毎年調査を行っていますが、学校の先生方の目を通しての実態把握であり、子供たちに直接問いかけるものではありません。ぜひ、子供たちや保護者の生の声を拾って施策を推進してほしいと思います。そこで伺います。
不登校児童生徒の支援について連絡協議会の議論を踏まえ、どのように取り組んでいくのか。次に、学力向上についてであります。令和5年4月に実施された全国学力学習状況調査の結果が、7月31日に公表されました。
千葉県の状況は、小学校中学校とも各教科、全国平均と同等の状況とのことで、全体としては、これまでの学力向上の取り組みの成果が表れてきているように感じます。ただし、小学校の国語算数および中学校の国語については、若干とはいえ、全国平均に届いていません。
また、教育委員会の分析では、数年来の課題である記述力については、改善傾向にあるものの、引き続きの課題であるとのことです。これから予想困難な社会を生きていく子供たちには、自分の考えで人生を切り開いていく能力を育んでいかなくてはなりません。
そのために、小中学校では、子供たちの学ぶ意欲を高め、確かな学力を身に付けさせることが重要です。そこで伺います。児童生徒の学力向上に今後どのように取り組んでいくのか。
次に、部活動の地域移行についてであります。
公立中学校の休日部活動については、将来におけるは将来にわたり持続可能な活動となるよう、学校単位の活動から地域単位の活動へ移行していく。地域移行が進められているところです。今年度は3年間の改革推進期間の初年度ということで、各地域でその所準備が進められ、積極的な取り組みも行われています。
一方で、移行先である受け皿団体の有無や、指導者の確保、保護者の保護者の負担軽減、活動場所の準備等、様々な課題があるとの声も聞いています。地域によって事情が異なることから、順調に進められるところと、なかなか進まないところも出てくるのではないかと思われます。
中学生世代のスポーツ文化芸術活動を持続可能な活動としていくために、市町村の体制作りを支援し、生徒、保護者、学校、地域が安心して地域移行に向けて取り組んでいける環境作りは、喫緊の課題であると考えます。そこでお伺いします。
公立中学校の休日部活動の地域移行について、様々な課題がある中で、現在の取り組み状況はどうか、また、今後はどのように進められていくのか。
最後に、交通安全対策について伺います。令和3年6月に八街市内で飲酒運転のトラックにより、下校途中の児童5人が死傷するという
大変痛ましい交通事故が発生しました。また、依然として本県の交通事故死亡者数は、全国ワースト上位に位置するなど、大変厳しい状況に現状にあります。飲酒運転による死傷事故などが未だに多発している状況を受け、本年6月28日には、我が自民党が中心となって策定した千葉県飲酒運転の根絶を実現するための条例に罰則規制規定などを盛り込んだ改正条例が施行されたところです。
交通事故を減少させるため、更なる対策の充実を図るとともに、この条例を最大限に生かし、県や県警関係団体はもとより、家庭、学校、職場、地域等が一丸となり、県民総ぐるみで交通事故防止に取り組んでいかなければならないと考えます。
そこで2点お伺いします。本年の交通事故発生状況はどうか。また、県警における交通死亡事故防止に向けた取り組み状況はどうか。以上で壇上からの質問を終わります。ご答弁よろしくお願いします。
實川隆君の質問に対する当局の答弁を求めます。
知事、熊谷俊人君。
自民党の實川隆議員の代表質問にお答えをいたします。まず防災対策についてお答えをいたします。台風第13号の接近に伴う大雨への対応についてのご質問ですが、今回の大雨では各地で観測された記録的な雨量により県内の広い範囲で河川の水や土砂崩れなどが発生し、家屋の浸水、道路や農地の冠水、鉄道軌道敷の崩落など、多くの被害が生じました。
県では被害状況の把握や応急対策に万全を期すため、速やかに災害対策本部を設置するとともに、土砂災害警戒情報が発表された市町村等にリエゾンを発見した他、ヘリコプターやドローンを活用し情報収集を行いました。
また被災者支援として、茂原市など8市町に災害救助法を適用するとともに特に被害の大きい地域には職員を派遣し、住家の被害状況の調査や罹災証明の交付、災害廃棄物の処理などの業務を支援をしております今後も市町村と連携して、今なお不自由な思いをされている被災地域の皆様にしっかりと寄り添い、県民生活の再建と事業活動の再開、継続に向けた支援、インフラの早期復旧などに全庁挙げて取り組んでまいります。
次に政治姿勢についてお答えをいたします。新たな産業地域作りに関するご質問ですが、本県では成田空港の機能強化や、広域的な幹線道路ネットワークの整備が進み、人や物の流れが一層大きくなることが見込まれていることから、本県のポテンシャルがさらに高まっていくことが期待をされます。
そこで今後成長が見込まれる産業分野の分析に加え、県経済を牽引していくことが期待される地域に誘致創出すべき産業について調査を進めるとともに、最新の民間投資の動向等を把握するため、有識者や企業等と幅広く意見交換を重ねているところです。
あわせて、京葉臨海コンビナートの脱炭素化や洋上風力発電の導入、豊かな自然や独自の文化を活用した地域活性化など、本県の特性や強みを生かした取り組みを推進することにより、県内各地域の発展を目指し、新たな産業地域作りに向けて戦略的に取り組んでまいります。
台湾訪問の目的についてのご質問ですが、少子高齢化人口減少社会を迎える中、本県経済の活性化を図るためには、海外に目を向け市場拡大していくことが重要です。中でも台湾は我が国の農林水産物の主要な輸出先であるとともにコロナ前において、本県への宿泊客数が2番目に多く、本県にとって将来性ある有望な市場と考えます。
一方台湾への本県の農林水産物の輸出に当たっては、いまだ残る規制措置により、手続きに日数を要するなど、特に鮮度が重要な品目は輸出が困難となっていることから、まずは関係団体等とともに当該措置の撤廃を要請してまいりたいと考えております。
併せて農林水産関係団体や観光事業者と商談会等を開催をし、県産農林水産物の輸出拡大に繋げるとともに、コロナで落ち込んだ県内県内への観光誘客を促進します。さらに台湾企業の本県への進出を促進するため、企業誘致セミナーを開催をいたします今回の訪問が本県経済の活性化に資するものになるよう、しっかりと取り組んでまいります。
多様性条例の骨子案についてのご質問ですが、私達の社会は様々な違いや個性、能力や価値観のある人々によって構成をされており、多様な人々が互いを尊重しながら、関わり合い、影響を及ぼし合うことが、社会の活力や創造性の向上に相乗的に効果を発揮するものと考えております。
さらに本県では、オリンピック・パラリンピックの開催を通じ、多様性の有する価値等についての認識が高まっていることに加え、成田空港の更なる機能強化などにより、多様な人材の往来が見込まれるなど、多様性の尊重により、誰もが活躍をし、本県の発展へと繋げる好機を迎えております。
骨子案をこうした認識のもと作成をしたところであり、県民の皆様に条例の制定の趣旨や目的、基本理念等を理解いただくとともに、広く意見を伺うため、9月1日からパブリックコメントを実施をしているところです。県としては人口減少など社会環境が変化する中にあっても、本県が持続的に発展していけるよう、この条例のもと、一人一人が様々な違いがある個人として尊重され、誰もがその人らしく活躍することのできる千葉県作りに取り組んでまいります。
次に財政運営についてお答えをいたします。9月補正予算と、大雨による被害への対応についてのご質問ですが、今回の補正予算では、新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置付けが5類に移行したことなどにより、社会経済活動が本格的に再開したことなどを踏まえ、生産性向上や省エネ等に資する設備の導入を行う中小企業への支援県内への観光客誘致や宿泊業の人材確保に向けた取り組み。
県産農林水産物の輸出を一層活性化させていくための取り組みなどを実施することといたしました。また生態系や農業等への影響が懸念されるナガエツルノゲイトウの防除対策や、県管理道路におけるゴミの不法投棄対策など喫緊の課題に対応する他、当初予算編成後の状況変化を踏まえ、必要な事業費を計上したところです。
なお今回の大雨による被害の対応について、まずは被災者への生活再建に係る貸付金などの補正予算を今議会中に追加提案できるよう準備を進めているところです。この他被災地の復旧などに必要な予算については、被害状況を詳細に確認した上で、12月議会等において提案をしたいと考えております。
令和6年度当初予算編成についてのご質問ですが県政運営においては、短期的な視点のみならず中長期的な視点から未来への投資となるかを常に意識をしており、県の将来にしっかり投資し、花開くような予算にしていくことが重要であると考えております。
また令和6年度は総合計画における実施計画の最終年度であることから、基本目標の実現に向け、これまでの取り組みを踏まえながら、経済活性化や社会基盤の整備、子育て教育施策の充実など、将来の千葉県の発展のために必要な事業に予算を重点的に措置していきたいと考えております。
一方で長期化する物価高騰の影響などにより、県税収入の減少が懸念される中で、人件費や社会保障費などの義務的経費の増加が見込まれることから、事務事業の見直しや、県税の徴収対策強化など行財政改革にもしっかりと取り組み、持続可能な財政構造の確立を目指してまいります。
次に成田空港についてお答えをいたします。国際線ネットワークの充実強化等を国へ申し入れた狙いについてのご質問ですが、成田空港のグローバルハブ空港としての地位を向上させ、我が国の国際競争力を強化していくためには、更なる機能強化による年20万回の発着枠を国際線ネットワークの充実強化のために活用するとともに、諸外国と同様に、空港本体の整備に加え、空港アクセスや周辺地域への産業集積などについて、国主導による積極的な施策展開が必要だと考えています。
県による取り組みの結果、既に2社から航空物流拠点を開発する意向が示されておりますが、空港を生かし活かした我が国の産業競争力の強化のためには、国の積極的な関与が不可欠であります。今回こうした考えのもと、地元市町と連名で、国土交通大臣および経済産業大臣に対し、国際性ネットワークの充実強化を初めとする5項目の申し入れを行ったところであり、今後もあらゆる機会をとらえ、国の積極的な関与を求めてまいります。
次にアルプス処理水の海洋放出についてのご質問にお答えをいたします。これまで県では処理水の安全性の確保や、水産業や観光業を初めとした影響が懸念される様々な産業について実態を踏まえた対策を着実かつ機動的に実施するよう国に要望してきたところです。
国は8月の放出開始以降、毎日、水産物や海水のモニタリングにより、その安全性を確認している他、海外での需要が減少した水産物の買い取りや保管、新たな販路開拓などに対し、1000億円規模の支援策を行うこととしております。
今後も国に対し、国内外への科学的根拠に基づく説明と、産業支援策の着実な実施を求めるとともに、県としても漁業関係者と連携をし、本県の水産物の安全性や魅力について発信をしてまいります。新型コロナウイルス感染症への対応についてお答えをいたします。冬に感染が拡大した場合の県の対応に関するご質問ですが、これまでも感染者数は増減を繰り返しており、今後も増減はあるものと考えております。
国からは10月以降の新型コロナウイルス感染症対応について、おおむね順調に通常の医療提供体制への移行が進んでいることから、下降病床によらない形での入院患者の受け入れ等をさらに進めつつ、冬の感染拡大を想定し、引き続き重症者等に対象を重点化して病床確保していくことなどが示されたところです。
県においてもこれまでの取り組みにより、外来入院ともに、幅広い医療機関による対応が進んできております今後国の方針も踏まえながら、引き続き医療機関等と連携をし、発熱患者等の増加が想定される冬に備え、必要な方に必要な医療を提供できるよう、しっかりと対応してまいります。
次に千葉県総合救急災害医療センターについてお答えをいたします。センターの機能強化に関するご質問ですが、県政に対し県民が大きく期待するものは、災害対応、そして医療であり県内救急災害医療体制の充実を図ることが重要であります。
特に災害時には身体、身体的のみならず、精神的なケアも必要となることから、救急医療センターと精神科医療センターの一体的整備を行いました。新病院では災害対応として、防災灯やヘリポートを設け、迅速なトリアージと搬送体制の強化を図るとともに、DMATとDPATの緊密な連携によって身体と精神両面からの切れ目のない医療を提供いたします。
また救急医療では、ハイブリッドERを新規導入し、搬送患者に対し迅速に治療を開始する他、身体精神科合併患者の受け入れを行うなど、救急搬送困難事例の解消に努めてまいります今後とも県民の命を守る最後の砦として、県の救急医療を牽引する役割を果たしてまいります。
次に外来水生植物対策についてお答えいたします。ナガエツルノゲイトウの拡大防止対策における県の取り組み状況についてのご質問ですが、ナガエツルノゲイトウは繁殖力が強く、県内での拡散が見られることから速やかに実態把握を行い、必要な対策を進めていくことが重要であると認識をしております。
このため県では、湖沼や河川における駆除はもとより、市町村や土地改良区が管理をする、農業用水路等での駆除に要する経費の助成や、水田における農薬散布による駆除方法について周知を図るなど、庁内連絡会議等で情報共有をしながら、全庁挙げて取り組みを進めております。
さらにこれまでの取り組みに加え、9月補正予算案に約1億1000万円を計上し、繁茂の実態把握に向け、県内全域の分布状況を調査するとともに、農業水路における具体的な防除対策の検討を行う他、県管理河川においても範囲を拡大し早期駆除を実施することとしております。
次に特定再生資源、屋外保管業の規制に関する条例についてお答えをいたします。条例の狙いについてのご質問ですが、いわゆる金属スクラップヤード等については、一部の不適正な事業運営による生活環境の悪化を防止し、適正な資源の再利用、再生利用を推進するため、条例を制定することといたしました。
条例案では金属スクラップヤード等の運営について事業場ごとに許可制とするとともに許可取得前には、あらかじめ周辺地域住民への説明会を開催することなどを義務づけることといたしました。また事業場の施設等についても囲いの設置、保管物の崩落防止や火災発生防止のための高さ制限等の基準を設けるとともに、これらの基準を許可後も遵守するよう義務受けることといたしました。
これまで法令の適用ができなかった金属スクラップヤード等に対して条例により必要な規制を行うことで、適正な運営を担保し、県民の安全の確保や生活環境の保全を図ってまいります。次に県内経済の回復に向けた中小企業支援についてのご質問にお答えをいたします。
本県経済は個人消費を中心に緩やかな持ち直しが続いているものの生産設備や住宅などの投資が十分に行われていないため本格的な景気回復には至っていない状況であります。また中小企業においては物価高騰や人手不足などの課題に直面する中、生産性向上に取り組む必要を感じながら、先行きの不安感などから、新たな投資に踏み切れないケースも多いものと考えますこのため県では9月の補正予算において、DXによる省力化業務効率化や新事業の展開、新商品開発など中小企業が生産性向上を図るための設備投資に対し、県独自の補助を行うことといたしました。
これにより、意欲ある中小企業の積極的な取り組みを支援するとともに、新たな需要喚起することで、県内経済の好循環を促し、景気回復をより確かなものにしていきたいと考えております。
次に農林水産物の振興についてお答えをいたします。県産農林水産物の輸出の取り組みについてのご質問ですが、本県は全国紙の農林水産県であることに加え、我が国の空の表玄関である成田空港や輸出のワンストップ機能を備えた成田市場を有しており、他県と比べて輸出に大きな優位性があると認識をしております。県ではこうした優位性を生かしつつ、諸外国地域の状況を見極めながら、新たな販路も見据えた輸出の拡大を図るため、他県の先進事例の調査や、本県に適した輸出モデルの検討などを進めてまいります。
またこの検討を踏まえながら、輸出の更なる活性化に向け、新たな取り組み方針を策定するため、成田市場や生産者流通業者、学識経験者等多様な分野の有識者で構成する会議を設置することとしております。今後とも成田市場と連携を図りながら、県産農林水産物の更なる輸出の拡大を目指してまいります。
最後に道路行政についてお答えいたします。北千葉道路の進捗状況についてのご質問ですが、北千葉道路は首都圏の国際競争力の強化に資するとともに、災害時における緊急輸送道路として機能する大重要な道路であります。
国が施行する市川市と松戸市の区間は、用地取得に向けた道路の設計が進められており、県では沿線市と連携したプロジェクトチームの設置など、用地取得体制の強化を図ります。また市川市から船橋市間は、パネル展の開催など、沿線市と連携した広報活動の強化や、用地取得を円滑に進めるための地籍調査の促進により、国による早期事業化に向けた環境整備を進めてまいります。
さらに県が施工する成田市区間では、橋梁工事等を進めており特に関戸地区の鉄道交差部では、今後橋梁の詳細設計の発注手続きや都市計画の変更手続きに着手をするなど、引き続き北千葉道路の早期全線開通に向けて全力で取り組んでまいります。
私からは以上でございます。他の質問につきましては副知事および担当部局長からお答えをいたします。
副知事、穴澤幸男君。
私からはまず、防災対策についてお答えいたします。道路河川等の被害状況と復旧の見通しについてのご質問ですが、県が管理する道路では、県北東部や南部を中心に冠水や土砂崩れなどが発生し、78ヶ所が全面通行止めとなりましたが、9月19日時点で6ヶ所となっています。
また、県が管理する河川については、一宮川や養老川などの23河川で越水が発生し、同じく9月19日時点で193ヶ所の護岸崩落等の被害を確認しております。被災した場所については、必要な応急対策を実施しており、今後、公共土木施設災害復旧事業等を活用して、1日も早い復旧に努めてまいります。
公共土木施設の評価に関するご質問ですが、近年全国的に台風豪雨等が頻発化し、被害が激甚化していることから災害に強い県土作りを進めることは、大変重要なことと認識しています。そのため、引き続き、堤防の整備や道路掘削等により、浸水被害の低減を図る他、流域のあらゆる関係者が協働し、流域全体で水害を軽減させる流域治水をさらに推進していきます。
また、バイパス整備や現道拡幅道路のり面の防災対策などを講じ、道路ネットワークの強化を図るなど、県民の生命財産を守るため、災害に強い社会資本の整備を進めてまいります。県内鉄道の被害状況に関するご質問ですが、県内の鉄道路線については、台風13号の大雨の影響や線路周辺の土砂崩れや倒木等により、JR線を初めとする県内各線で列車の運休や遅れが発生したところです。
特に房総半島中央部を走る小湊鉄道やいすみ鉄道については、山間部を中心に、線路の路盤流出等が複数箇所で発生し、復旧作業に時間を要するため、一部区間では現在も運行が再開できていない状況であり、全線での運行再開までには時間がかかる見込みです。
県としては二つの鉄道が早期に全線で安全に運行を再開できるよう、復旧作業の見通し等について情報の把握に努めるとともに、地域鉄道に対する補助制度等を最大限に活用しながら、国や関係市町とも連携し、事業者の取り組みに協力してまいります。
次に、成田空港についてお答えします。実施プランの見直しに関するご質問ですが、実施プランは、空港内外の状況の変化に応じて、策定後も不断の見直しを行う成長する実施プランとすることで、その実効性、実現性を確保し、していくこととしています。
プラン策定から3年が経過し、この間、新しい成田空港構想の中間取りまとめや、空港周辺地域における土地利用規制の弾力化など、空港を取り巻く環境が、大きく変化してきたことから、国、県、関係市町、空港会社の4社で見直しの検討を開始したところです。
今回は、更なる機能強化を生かして、地域が活性化している将来像を4社で書き、その実現に向け、空港を支える人材の確保や住環境の整備成田空港の強みを生かした国際的な産業拠点の形成、空港へのアクセス強化などについて重点的に見直し。
地域の発展と空港の発展が好循環する地域作りに取り組んでまいります。次に、農林水産業の振興についてお答えします。主食用米の生産状況と、飼料用米への転換についてのご質問ですが、県では、令和5年産主食用米の生産目安を需要動向を踏まえて、昨年度と同等の4万6177ヘクタールと設定し、関係機関と連携して、飼料用米等への転換を推進してきたところです。
その結果、生産面積はほぼ目安通りとなる見込みです。将来的に食用米の需要量が減少していく中、米価の安定を図るためには、引き続き飼料用米等への転換を進め、主食用米の需給バランスを適切に維持していく必要があります。
今回の件では、専用品種での飼料用米への転換が確実に図れるよう、助成単価を高く設定するとともに、来年に向けて、本県の栽培環境に適した秋光の種子を増産するなど、専用品種による取り組みを、取り組み拡大を進め、稲作農家の経営安定を図ってまいります。
漁業生産に影響を及ぼす海洋環境の変化への対応に関するご質問ですが、本県沿岸では、海水温上昇や、黒潮大蛇行の長期化により、マイワシなどの漁場の変化、急潮による定置網の業務被害の発生、磯焼けの拡大など、漁業生産への影響が生じており、海洋環境の変化への対応が急務となっております。
このため県では、ICT等のスマート技術を活用し、漁場探索に役立つ、海水温等の海況や、漁網被害を及ぼす急潮を予測するシステムを開発するなど、海洋環境の変化に対応した漁業操業を支援しています。また豊かな漁場の再生に向けて、磯焼けの原因となる食害生物の駆除等を行う漁業者への支援に加え、企業等との協働により、ブルーカーボンの役割が期待される藻場の保全回復活動を促進するなど、今後とも、関係者と連携して、漁業生産力の維持向上に取り組んでまいります。
次に、道路行政についてお答えします。県境橋梁等の整備についてのご質問ですが、隣接する都県との交流連携を強化し、地域経済の活性化や防災力の向上を図るためには、県境橋梁等の整備が重要と認識しております。
仮称押切港橋は、昨年度に事業化し、調査設計を行っている他、三郷流山橋は開通に向けて工事を進めているところです。また、都市軸道路の利根川渡河橋は、早期事業化に向けて、茨城県と連携し、橋梁および設計や関係機関との協議を進めています。
さらに県道鎌ケ谷本埜線バイパスが今年度中の回数を予定しており、若草大橋とバイパスを結ぶ延伸線について、計画の具体化に向け、8月に地元市町との協議会を設置したところです。その他、隣接都県と連携しながら、県境橋梁の4車線化などの機能強化にも努めてまいります。
道路環境保全対策についてのご質問ですが、県管理道路では、雑草の繁茂により見通しが確保できないなど、交通に影響のある箇所を優先して除草を実施する一方で、主要な幹線道路においては、雑草の繁茂に加え、沿道へのゴミの不法投棄が多く発生するなど、道路環境の改善が課題となっております。
そこで、国道464号など、特に交通量が多く、成田空港や観光地へアクセスする幹線道路において、道路、美化清掃の他、コンクリートの打設による抜本的な暴走対策などを緊急的に行うこととし、必要な経費を今回の9月補正予算案に計上したところです。
引き続き、道路パトロールや地域の要望などを踏まえ、沿道の除草を速やかに実施する他、雑草の繁茂事態を防止する抜本的な対策についても併せて活用しながら、道路の適切な維持管理に努めてまいります。
次に、海に隣接している県立都市公園の再整備についてのご質問にお答えいたします。
県では、昭和40年代に整備し、海に隣接している富津公園と蓮沼海浜公園の再整備に向け、昨年度、有識者や地元関係者等による検討会議や県民からの意見を踏まえ、公園のテーマや方向性を示した基本方針を策定いたしました。
現在この基本方針をもとに、民間事業者に対し、マーケットサウンディングを実施しているところであり、今後、そこでいただいた事業スキーム等に関する意見や事業提案、そして検討会議での意見を踏まえながら、再整備計画の策定を行う予定です。
今後県としては、地域ごとに様々な表情を持つ海の魅力を引き出し、ブランド化を図ることで地域の活性化に繋がるよう、地元市と連携し積極的に取り組んでまいります。
次に、県営水道事業についてお答えいたします。物価高騰による影響と県の対応についてのご質問ですが、県営水道事業は、平成15年度以降、毎年平均80億円以上の純利益を確保してきましたが、昨年度は燃料費の高騰などにより、動力費や委託料が9種、給水収益の6%にあたる37億円増加したため、純利益は前年度を大幅に下回り、39億円にとどまる見込みです。今後、物価の高騰に加え、野菊の里浄水場第2期施設の完成や、管路の更新により、減価償却費が大きく膨らみ、純利益の一層の減少が見込まれることから、健全経営のを確保するため、不測の事態にも対応できるように備えておく必要があります。
そのため、純利益の処分について昭和55年度以降、大半を減債積立金に積み立て、企業債の償還に充ててきたところですが、令和4年度分については、約半分の19億円を、万一赤字決算が生じた場合の補填にも使える利益積立金に積み立てることとしております。
最後に県水道において事業を計画的、継続的に行っていくための取り組みについてのご質問ですが、企業局では、令和3年に県営水道事業中期経営計画を策定し、施設の更新等に係る具体的な取り組みと、これを財源的に裏づける収支見通しを公表、公表しており、令和3年度から7年度までの純利益を計292億円、令和8年度から12年度までの純利益を受け、155億円と推計したところです。しかしながら、新型コロナウイルス感染症の影響による給水収益の減少や、計画策定後の物価の高騰などにより、令和8年度から12年度の間の純利益を確保することが極めて厳しくなると見込んでいます。
水道事業は安定的に経営する上で、長期的視点に立った施設設備の投資と、財政基盤の確立が不可欠であることから、現在、水水需要予測や施設等の老朽度に関わる調査を実施しており、その結果を踏まえ、早急に事業の精査を行うとともに、必要な財源を確保するための経費の削減策や収入の確保策について検討して参ります。
私からは以上でございます。
副知事黒山義之君。
私からまず新型コロナウイルス感染症への対応についてお答えいたします。この夏の県の対応に関するご質問ですが、県では新型コロナウイルス感染症の患者が、季節性インフルエンザなど他の感染症と同様に医療が受けられるよう、外来対応医療機関を増やす取り組みなどにより、外来医療体制の拡充を進めてきたところでございます。
また入院医療についても、原則として全ての入院医療機関における対応を進めるとともに、重症度の高いコロナ患者のための病床を確保してきました。定点医療機関からの報告による新規感染者数は緩やかな増加傾向が継続していますが、これまでの取り組みにより、広く一般的な医療機関による対応への移行が進み、県民への医療提供体制は確保されていると考えております。
引き続き感染状況を注視しながら、医療機関等と連携し対応してまいります。
次に精神保健福祉センターの移転についてのご質問ですが、精神保健福祉センターは地域の関係機関と連携しながら、精神的な不調に関する一般的な相談や依存症など、より高い専門性を要する相談支援に対応しております。
またメンタルヘルスに関する啓発や情報発信を行い、県民の心の健康の保持増進に取り組んでいるところです。センターが精神科診療を担う総合救急災害医療センターと同じ建物内に移転することで、医療と福祉の連携が一層図られ、相談支援から治療へのスムーズな接続や、退院後の地域生活を見据えたサポートなど、より切れ目のない支援が可能になると考えております。
また今回の移転を契機とし、精神疾患や心の健康に関し理解を広めていくため、千葉県心センターの愛称を使用し、メンタルヘルスに関する身近な相談機関として、県民の利用を促進してまいります。
次に事業場の排水対策について、日本製鉄に対する今後の対応についてのご質問ですが、県では日本製鉄が二度とこのような事態を引き起こさないよう、同社が示した再発防止策に加え、排水に起因するリスクの把握や継続的な教育内容の見直し、操業部門に対する社内の第三者部門による監査の実施など、更なる対策を講ずるよう指導したところです。
さらに対策の進捗状況を四半期ごとに報告するよう求め、県においても、立ち入り検査の実施等により、対策の履行状況等を確認し、環境保全対策が形骸化しないよう継続的に指導してまいります。また県管轄の規制対象事業場全てに対し、文書で水質汚濁防止法の適切な運用について注意喚起を行うとともに、立ち入り検査方法の見直しを行い、水質管理体制や排水基準の遵守状況の確認を強化したところであり、今後とも事業者指導を徹底し、県民の生活環境の保全に努めてまいります。
次に金属スクラップヤード等の適応金属スクラップヤード等の運営について許可制とし、既存の事業者に対しても許可取得を義務付け、条例の各規定の適合に必要な期間として1年間の経過措置を定めました。このため条例公布後施行までの間は、許可の取得や基準への適合措置にあたって、既存の事業者において混乱が生じないよう、事業者を訪問し、条例の趣旨や内容を丁寧に説明してまいります。
また条例施行後は、事業者に対して立ち入り検査を実施し、許可の状況、保管物の崩落防止等の基準の遵守状況などを確認し、必要な指導を行うとともに、保管物が崩落する恐れが高いなどの不適正な事案に対しては、保管方法の変更等の措置命令を検討するなど、厳正に対処してまいります。
次に再生可能エネルギーの導入に向けた促進区域の設定にあたっての環境配慮基準の策定についてのご質問ですが、太陽光発電等の再生可能エネルギーの更なる導入を進めていくためには、各市町村が地域特性に応じた促進区域を設定することが重要となりますが、一方でその設定にあたっては、災害リスクや環境保全などの観点から設置に適さない区域を示すことも必要となります。
このため県では昨年度、急傾斜地法や自然公園法などの関係法令で、土地利用の制限を受ける区域の調査や、市町村との意見交換などを行ってまいりました。今年度はこうした調査等を踏まえまして、急傾斜地崩壊危険区域や地滑り防止区域などを危険性が高いとされる区域での再生可能エネルギー施設の設置を制限すること、景観や希少な動植物の生息地への影響に配慮すること、騒音や反射光等による生活環境への影響に配慮することなどを盛り込んだ県の環境配慮基準を策定したいと考えております。
次に県立美術館についてお答えいたします基本構想の策定状況についてのご質問ですが、県では県民に寄り添うただ魅力ある美術館を目指し、外部有識者による県立美術館アドバイザリー会議でご意見を伺いながら、県立美術館活性化基本構想の策定を進めております。
今年度は新たに外部から迎えた館長とともに議論を重ね、先月開催したアドバイザリー会議において、県内アートプロジェクトの拠点、次世代の感性を育成などを四つの活動方針を掲げた上で、今後の取り組みを整理した基本構想の体系案を提示したところです。
委員からは地域連携等による社会貢献などの視点がしっかり入っているとの評価を得た一方で、千葉県らしさを打ち出すべき、価値観やライフスタイルの変化に合わせた運営方策の検討が必要などの意見もあり、これらの意見も踏まえてさらに検討を進め、今年度中に基本構想を策定してまいります。
最後に開館50周年の取り組みについてのご質問ですが、現在検討中の基本構想では美術館の今後の活動方針の一つとして、新たな出会いと発見の場となることを掲げ、大切に受け継がれてきた後とアートの概念の拡大に伴う多様なアートを紹介することとしております。
この活動方針に沿って来年度の開館50周年の展示においては、近代洋画界の先駆者であり、本県ゆかりの浅い中の日本最大級のコレクションを生かした特別展。県内企業との連携による新進気鋭のアーティストの展示。千葉港エリア全体を舞台に、海をテーマとした回遊型の展示を実施いたします。
こうした展示を始め、新たな活動方針を踏まえた企画を検討するなど、魅力ある美術館として、県内外から多くの皆様にご来場いただけるよう取り組みを進めてまいります。
教育長、冨塚昌子君。
教育問題の3問にお答えいたします。
連絡協議会の議論を踏まえた不登校児童生徒の支援についてのご質問ですが、本年7月に開催した連絡協議会では、不登校児童生徒が県内どこの地域に居住していても、1人1人の状況に応じた適切な支援が受けられるよう環境を整えていくことが重要との共通認識を得ました。
この認識のもと、施策の実現に当たっては、支援を必要とする子供たちや関係者のニーズを的確に把握することが重要であることから、不登校児童生徒約1万人とその保護者、フリースクール等の民間団体に調査を行うため、必要経費を9月補正予算案に計上したところです。
当該調査において、アンケート等個別の聞き取りを通して、児童生徒がどこからも支援を受けていない場合、その要因は何か。また地域によって提供される支援に差はないかなど、実態を捉えた上で、効果的な施策の検討に繋げてまいりたいと考えています。
児童生徒の学力向上への取り組みについてのご質問ですが、子供たちが学習に意欲的に取り組み、基礎基本を身につけるとともに、思考力や表現力を育み、学力を向上させていくためには、教員が教材を深く理解した上で、効果的な指導を行うなど、日々の授業を充実させることが不可欠です。
このため県教育委員会では、学力向上に繋がる授業アイディア例等をまとめたリーフレットの配布や優れた授業の動画配信を行うなど、教員の指導力向上に努めています。また小学校における専科指導の充実に向け、豊富な指導経験を持つ退職教員の配置に加え、塾講師を活用する実証研究に取り組んでおり、配置校からは、子供が意欲的に学び、若手教員の参考にもなっているとの声が寄せられています。
今後も外部人材の活用など様々な取り組みにより、授業の充実と学力向上を推進してまいります。部活動の地域移行についてのご質問ですが、休日部活動の地域移行については、指導者や運営団体の確保などの課題、体制作りに向けた進度の差などもあり、各市町村によって状況が異なることから、一律に進めるのではなく、それぞれに寄り添った丁寧な対応が必要であると考えています。
現在県教委教育委員会では、8市町による実証事業への支援の他、指導者の確保に向けた広域人材バンクの設置各教育事務所に配置した総括コーディネーターによる市町村の状況把握や助言、関係団体との連絡調整などの取り組みを進めています。
地域移行を円滑に進めるためには、広く保護者や地域の理解を得ることが不可欠であることから、今後も市町村への支援を継続しながら、県ホームページやリーフレット、SNSなど様々な手段により積極的な情報発信にも努めてまいります。
以上でございます。
警察本部長、宮沢忠孝君。
私からは、交通問題についてにもお答えいたします。まず、本年の交通事故発生状況に関するご質問ですが、8月末現在の交通事故発生状況は、発生件数8572件者数74人負傷者数1万309人で、前年同期と、比較して、発生件数、負傷者数は増加し、死者数については2人減少しているものの、全国ワースト5位となっています。続いて、交通死亡事故防止に向けた取り組み状況に関するご質問ですが、県警では、悲惨な交通事故の根絶を合言葉に、飲酒運転の根絶通学を初めとした。歩行者保護、ゼブラストップ等の徹底高齢者安全対策の強化自転車等の安全利用対策の強化を四つの柱として、交通事故防止対策を推進しております。
また日没時間が早まる秋口から年末にかけては、例年、交通事故が増加する傾向にあることから、明日から秋の全国交通安全運動が始まりますが、夕暮れ時や夜間の交通事故を防止するための反射材の着用を促進するとともに、飲酒運転根絶に向け、改正条例の的確な施工を含め、広報啓発指導取り締まりを推進するなど、交通事故防止に向けた取り組みを強化してまいります。
引き続き、関係機関団体とより一層連携を強化し、各種の対策に取り組んでまいります。以上でございます。
實川隆議長。
ご答弁ありがとうございました。それでは何点か要望と再質問をさせていただきます。初めに、大雨の対応について要望します。
台風被害からの復旧はまだまだ時間がかかると思いますが県民の皆様に寄り添った支援をお願いしたいと思います。今年は関東大震災がから100年の年であります。風水害、地震を問わず、災害対応力の向上に向け、今までの教訓をもとに、安心安全に住めるまち作りに取り組んでいただくよう要望させていただきます。
次に河川被害の関係で再質問します。県が管理する高滝ダムでは一時、緊急放流用の自治見込みが発表されました。結果的にはかろうじて緊急放流とまでには至りませんでしたが、高滝ダムについては元々かなりの土砂が溜まっており、貯水能力が落ちている状況
だと聞いております。土砂の新設を適切に行っていれば、このような事態にはならなかったのではないでしょうか?また、溢水が発生した養老川では、下流部において砂溜まりや中洲ができるなどの状況が見受けられます。そこでお伺いします。河川やダムの維持管理を適切に行うべきと思うがどうか。
次に鉄道被害についてであります。地域のシンボルである小湊鉄道といすみ鉄道が1日でも早く全線で運行を再開することを、地域住民はもちろん待ち望んでいると思います。県には関係者と協力して早期に安全な通行が再開されるよう最大限取り組んでいただきたいと思います。
さらに、利便性向上や利用促進に向けた取り組みを今後も続けるだけでなく、二つの鉄道会社が今回のピンチをチャンスに変えられるよう小湊鉄道といすみ鉄道の直通運転の実現など、将来を見据えたインパクトのある取り組みについても考えていただくよう要望させていただきます。
次に新たな産業地域作りについて要望します。社会経済環境が激変する中、大変厳しい舵取りであることは理解しますが、この機を逃すことなく、取り組みを進めていただき、一方で、目先の事象にとはとらわれることなく長期的な視点を持って、希望あふれる未来の千葉県作りを進めていただくことを強く要望します。
次に、多様性が尊重され、誰もが活躍できる社会の形成の推進に関する条例について要望します。本条例の骨子案が、多様な人々が活躍することで千葉県の活力の維持向上を目指していくことを目的に作られたものということについては理解しました。
しかしながら、先ほど申し上げたように、条例制定の意義や県の目的について、まだまだ理解が浸透していないように感じられます。本条例が持続可能な千葉県作りの水推進力となるよう、条例の理念等をしっかりと説明するとともに、県議会や県民の意見を伺いながら、丁寧に条例案の検討を進めていただくよう要望します。
次に成田空港について伺います。機能強化が進展し、空港敷地の拡張に伴い移転対象となる方の集団移転大事、代替地の整備や公共民間の移転が必要となる施設の移転準備が進められていますが、地域住民への情報提供が十分行われないまま移転作業が淡々と進められているという事例も聞いております。
空港会社は、地域への配慮に欠けているのではないかと感じることがあります。実施プランの見直しにあたっても、空港と地域との関わりの重要性を4社は再認識し、県は地域住民に寄り添う姿勢で、地域振興に取り組むべきではないでしょうか?そこで伺います。
機能強化や地域作りを進めるにあたり、県は地域との関わりをどのように認識し、取り組んでいくのか。次にアルプス処理水について要望します。国に対し、科学的根拠に基づく説明を求めるとともに、県には、本県にとって大切な水産業を持っていくためにも、美味しい県産水産物を安心して多くの人に食べてもらえるよう、しっかりとPRしていただくことを要望します。
次に、外来水生植物対策について伺います。県内の分布状況を実施し、具体的な防除対策の検討などを行うということですが、調査をしている間にも、植物は成長しています。駆除にも並行して取り組んでもらう必要があります。
ナガエツルノゲイトウのこれ以上の拡大を何としても食い止めるため、とにかくスピード感を持って集中的な対策を進めていただきたいと思います。そこで伺います。ナガエツルノゲイトウの根絶に向け、今後どのように取り組んでいくのか。
次に、金属スクラップヤード等について伺います。これまで法令の適用がなかった金属スクラップヤード等について、適正な運営を担保し、県民の安全や生活環境を守るための制度ができたことはあり評価できます。
しかし、条例を実効性のあるものとするためには、市町村など関係機関と連携して、パトロール実施し、悪質な事業者に対しては厳正に対応するなど、これまで以上に取り締まりを強化していく必要があると考えます。そこで伺います。
条例を実効性のあるものとするため、市町村など関係機関と連携して取り締まりを強化していくべきと思うがどうか。
次に県立美術館について要望します。県立美術館がさらに魅力ある、より多くの県民に愛される美術館となるよう、美術品取得のための基金なども活用し、コレクションの充実を図るなど、積極的な取り組みを要望します。
50周年というのは全国の県立美術館の中でも歴史があると聞きました。ぜひ50周年という節目を生かした上で、さらにその先の未来に向けて、県民のためのために美術館になるよう頑張っていただきたいと思います。
次に農業問題について要望します。
今回の9月補正予算では、県産農林水産物の輸出拡大の取り締まり、取り組みが中心となっていますが、国内にも目を向けて、生産力の強化や販売促進、担い手の育成などにもしっかりと取り組むことで、最終的には農業産出額の向上に繋げていくことが重要です。
これから令和6年度の当初予算案の編成に向けて検討が進められると思いますが、県におかれましては、農業産出額2位を奪還するんだという強い気持ちを持って、施策の充実を図っていただくよう要望します。
次に北千葉道路について要望します。
市川市と松戸市の間について、用地取得体制の強化を図るとの答弁がありましたが、土地開発公社の活用や県職員の派遣など、国に対し、あらゆる支援を行い、用地取得が速やかに完了するように取り組んでいただくことを要望します。
次に道路の環境保全対策についてお伺いします。道路の環境保全対策については、今回の9月補正予算で、主要な幹線道路などにおいてコンクリート打設による抜本的な防除対策を行っていくとのことでした。一方で、県民からは、地域に密着した生活道路についても対応を求める声が数多く届いており、限りある予算の中で、県土全体としての道路環境を適切に保全していくためには、地域のボランティア団体などが担う役割も大変大きなものだと思います。
しかしながら、県との連携はまだまだ不十分であるように考えます。そこでお伺いします。道路の環境保全対策について、地域のボランティア団体などともっと連携して取り組むべきと思うがどうか。
最後に部活動の地域移行について要望します。
現在各地で地域移行の取り組みが進められている中で、地域では様々な受け止め方があり、保護者の中には、学校部活動がどうなるのか心配している声も聞かれます。県教育委員会におかれては、市町村や学校、地域に向けては、丁寧な説明と正確な情報の提供をお願いし、生徒、教職員はもちろん、保護者やスポーツ、文化団体の関係者、地域の方々が安心して地域移行を受け入れる地域移行を受け入れられることのできる環境作りを進めるよう要望いたしまして、2回目の質問を終わらせていただきます。
副知事、穴澤幸男君。
はい。私からまず、河川やダムの維持管理についてのご質問にお答えいたします。
河川においては、令和2年度から緊急浚渫推進事業債を活用して、樹木の伐採や堆積時土砂の撤去を進めており、河道の流下能力を確保するよう、適切な維持管理に努めているところです。また、ダムにおいても、維持浚渫や貯砂ダムの整備を着実に進め、貯水容量の回復に取り組んでまいります。
次に道路の環境保全対策に関するご質問ですが、地域のボランティア団体などがより円滑に道路美化活動を行えるよう、県としても、資機材の貸与や、収集したゴミの処分等の支援を積極的に行うなど、関係者との連携に努めているところです。
ホームページなどを通じて、この取り組みを幅広く伝えていき、道路美化活動がより広がるよう、支援に必要な予算の確保にも努めながら、引き続き、関係者と連携を強化し、道路の適切な維持管理に努めてまいります。以上です。
知事、熊谷俊人君。
成田空港について県と地域との関わりに関するご質問ですが、機能強化や地域作りを進めるにあたっては、地域住民の生活への影響を常に念頭に置きながら、検討段階から適時適切に情報提供を行うなど丁寧な対応が必要と考えています。
県としても国や空港会社、関係市町と連携をして、地域住民の声をしっかりと把握をしながら対応してまいります。以上でございます。
副知事、黒野嘉之君。
私からまずナガエツルノゲイトウの根絶に向けた取り組みについてのご質問ですが、ナガエツルノゲイトウは河川や農業水路等に幅広く拡大していることから、市町村や土地改良区など様々な管理者と緊密に連携して取り組む必要があります。このため県としては防除の必要性や駆除方法について広く周知するとともに、各管理者における効果的な対策を進め根絶に向けて取り組んでまいります。
次に関係機関との連携による不適正なヤードの取り締まりの強化に関するご質問ですが、ヤードの設置状況等について市町村と情報共有を行うとともに、立ち入り検査等により基準の遵守状況を確認し、火災発生の恐れが高い事案などに対しては、必要に応じて市町村と連携して是正指導を行います。
悪質な事案については措置命令の発出や許可取り消し、県警と連携した罰則の適用を検討するなど厳正に対処してまいります。さらに廃棄物処理法森林法など関係法令を所管する他部局と連携した指導も行うことにより、不適正なヤードを抑止し、条例の実効性を高めていきたいと考えております。
以上でございます。
實川隆君。
ご答弁ありがとうございました。それでは何点か要望をさせていただきます。まず成田空港についてであります。機能強化がまさに進んでいる中、県は重要な局面での役割をしっかりと果たしていく必要があると思います。そのためには、空港整備の方向性や進捗について、県を含めた地元との共有が重要となるので、空港会社に対し定期的な情報共有の場等の創設を県から求めていただくよう要望します。
次に外来性種植物について要望します。ナガエツルノゲイトウは、6月議会の質問以降も分布を拡大していると思われます。効率的な対策が難しいことは承知していますが、これ以上の拡大は何として食い止めなければなりません。
そのため、まずは実態を把握し、繁茂状況に応じて、集中的な防除対策を進めることを強く要望させていただきます。次に金属スクラップヤード等について要望します。令和4年3月の数字ですが全国で約800あると言われる金属スクラップヤードのうち本県に実に332の事業場があります。
都道府県では初となるこの条例を実効性のあるものとし、県民の生活環境を守っていただくよう要望します。最後に、道路の環境保全対策についてであります。道路の草刈りについては、環境美化のみならず、道路の安全確保の観点からも重要であり、我が自民党からも何度も要望していたところですが、なかなか改善が見られない状況だと思います今回予算を増額し、対策を強化するとのことですが、市町村や地域とも連携し、あらゆる手段を講じて、道路の環境保全対策に取り組んでいただくよう要望いたしまして、私の質問を終わらせていただきます。
ありがとうございました。