できることなら、私の使える時間や体力は、活動や研究、仕事にあてたいが、今は子どもに多くを注いでいる。
もどかしさや焦りもあるが、子どものお陰で得られた視点や開拓できた分野もある。
大きな意味で、活動や研究につながると捉えていきたい。
ただ、仕事も家庭も全力投球で充実しているつもりだが、これだけでは人生が物足りなくなる気がする。
先日、会合が早く終わり、ふとバイクで土浦まで出かけ、気づいたことがある。
働き方改革やワークライフバランスが議論されるが、第三の居場所(サードプレイス)という視点も大切だ。
家庭でも、職場でもない、第三の居場所(サードプレイス)は、カフェやコミュニティセンターなど創造的な交流が生まれるような心地良い場所である。
都市は、第三の居場所(サードプレイス)を提供することが、いま、求められている。
生活の質や地域との関わり方が、都市の価値を生むようになってきた。
特に、柏は、家庭と職場を行き来する人が多い街なので、これまでの商業中心のまちづくりではなく、この第三の居場所(サードプレイス)について考えるべきだ。
ただ、従来の機能整備軸で考えるものではない。また、全国チェーンのような第三の居場所を大企業に作ってもらうものでもない。
自然発生的で自発的に生まれるには、どのようなきっかけが必要か考えたい。
柏まちなかカレッジの活動も、まちなかに対話文化を根付かせることで、第三の居場所(サードプレイス)つくりを目指してきた。
第三の居場所が重要と理論的には分かっていたことだが、いま、明確に、生き生きと私のまちづくりの構想が形になってきた。
今の私にとって、柏のまちは、家庭も職場も一体となったファーストプレイスしかない状態で、それはそれで面白い。
だから、サードプレイスの概念を頭では分かっていながら、心では重要性を認識していなかったのかもしれない。
サードプレイスと働き方から考えるまちづくり構想は、まるで天啓だ。
読んで、わかっていたつもりでいたが、理解したと言えるには早かったようだ。
人生経験が、知識を深めてくれるのですね。
レイ・オーデンバーグ『サードプレイスーコミュニティの核になる「とびきり居心地よい場所」』、あらためて読み返してみます。
http://www.msz.co.jp/book/detail/07780.html