元旦に『天地明察』を読み、主人公の渋川春海と自分自身を重ね合わせ、これからの生き方について考えてみた。
1 自分にとって全生涯を賭ける勝負は?
登場人物である関孝和にとっては算学、本因坊道策にとっては碁、酒井忠清や保科正之にとっては政治であり、主人公の渋川春海にとっては天文学だった。春海は改暦を成し遂げた。
→私にとっては「教育のまち」の実現。より良い教育環境を整備し、より良い社会となるよう全生涯を賭けたい。
レッジョエミリア市の教育を整えたローリスマラグッツィの仕事は参考にしている。
2 改暦が実現した時のプロセスについて
①研究し、②プロジェクトを立ち上げ、③出版など情報発信により問題提起し、④ステークホルダーに根回しし、⑤権力者に建白書•請願書、⑥イベントなどで世論形成というプロセスは、改暦のみならず、現代の政策提言にも通じる。
→研究し、現場を歩き、活動し、対話を繰り返し、情報発信を心がけたい。
3 一個人による事業とすることで、朝廷と幕府の協同を実現させる。
→現在の身分が曖昧なところもあるが、あえて、その曖昧さを大切にしていきたい。教員、NPO、ビジネス、議員、地域など、壁を越えられる存在を目指したい。無所属であることや後ろ盾を持たないことも強みとしていきたい。
4 ガラパゴス化した日本文化の結晶
最高峰だった中国の授時暦の誤りを正し、大和暦を打ち立てる。
登場人物の関孝和は、行列式など中国やヨーロッパにもすら存在しない術理を発明し、和算を確立させる。
→武道や伝統芸能などから学ぶ教育、生活に密着し、四季や自然を大切にする教育、これまでの学校文化が育んできた日本の教師。
海外に学校を建て、日本の教育文化を海外で鍛え直し、逆輸入の形で、日本の教育に提言したい。
その他にも、主人公である春海は、先人が積み重ねてきた学問の成果や思いを受けて、改暦を成し遂げたことに、私は感動した。
私も、先輩方から沢山のものを受けてきたので、この社会に還していけるよう頑張りたい。