これからの教育は、大きく変わっていく。
グローバル化やIT化が進み、日本にいながらでも教育の選択肢は広がってきた。一方で、それは教育格差を拡大させている。
公立の小中学校(できれば幼児教育も)で、誰もが充実した教育が受けられるようになることが、これからの社会のために大切だ。
公教育をより良くするために、私は市議会議員として活動している。
知識を習得するための授業だったら、家にいながらでも受けられる。現に、アメリカの有名大学の講義をネットで受けることができる。
大学の講義でなくても、小中学生向けの無料学習サイトもある。今後、この流れは、広がっていくのではないだろうか。
知識を身につけるためだけだったら、学校はいらない。
しかし、学校だからこそ、学べることがある。
友達と話し合い、喜怒哀楽も共有するように学ぶ。貧富の差も、学年もなく、能力や体格の差、障がいの有無、国籍や人種など関係なく、多様な仲間たちと学ぶことができるような場が学校であってほしい。
変化の激しい現代社会において、子どもたちが将来、市民としての十分な役割を果たせるような力を育みシチズンシップ教育こそが、学校で学ぶ一番大切なことと考えている。
そんなシチズンシップ教育を学ぶために、素晴らしい実践を見学することができた。
ワールドピースゲームである。
このゲームは、クラスメイトと協同して、世界を学ぶために、よくできたプログラムだ。
以下、ワールドピースゲームの説明を紹介したい。
「子どもたちが世界の課題解決を体験するゲームで、世界が実際に直面しているような、政治的、経済的、社会的、環境的など様々な問題が、「危機」として提示されます。
子どもたちは、仮想の4カ国の内閣と国際機関のリーダーなどの役割を持ち、様々な交渉を試み、決断を下し、 複雑に絡み合う自らの国と世界の課題解決を目指します。
このゲームに「勝つ」ための条件は2つ。
1全ての「危機(50 件以上!)」を解決すること。
2全ての国の資産がスタート時より増えていること。
ゲームを通して、答えのない問いに向き合い解決を目指す姿勢、深い思考力、交渉力、決断力、協働する力など、これからの社会に必要とされる大切なスキルを身につけることができます。」
まだまだ一部でしか実践されていない。
私も運営に関わっているPowerLabでも、「世界平和コース」を開き、このゲームを実施できればと思う。
私は、公立の小学校でも実施できるように、研修などの仕組みを作っていきたい。
そうは言っても、すべての学校で実施されるべきものでもない。
このゲームの考えに共鳴した先生がいる学校で実践されればいいと思う。
オランダの教育行政には、教育研究所のような機関があり、先生たちの相談に答え、授業研究や生徒指導をサポートし、教材開発や研修も担っていた。
先生には研修日が毎週設定されていて、研修費も充実していた。
先生が研修できるような時間や予算を準備していくことが、今、私が市議会議員としてすべき仕事だ。