長野県下伊那郡泰阜村にあるNPO法人グリーンウッド自然体験教育センターを、柏まちなかカレッジの仲間たちと訪問しました。
NPO法人グリーンウッド自然体験教育センター「暮らしの学校だいだらぼっち」では、「泰阜村の人々が営んできた暮らしの文化から学び、その地に暮らすことを通して、誰もが安心して暮らせる社会を実現」すべく、山村留学してきた子どもたちが、泰阜村の小中学校に通いながら、1年間の共同生活をしています。
自分たちの暮らしを自分たちで作っています。
暮らしに必要なお茶碗やお箸なども自分たちで作っています。釉薬作りから、登り窯での本格的な陶芸には、ビックリしました。
料理や掃除洗濯はもちろん、薪割り、畑作業や鶏の世話も自分たちで行います。
前々年の先輩が割った薪を使い、自分たちは翌々年の後輩たちのための薪を割る。つながりや伝統を感じました。
「暮らしの学校だいだらぼっち」には、大人が用意したルールもプログラムもありません。子どもたちが、話し合って決めています。多数決ではなく、みんなが納得し合うまで話し合うそうです。
毎日、こんな経験をしていると聞き、なるほど、だからたくましく育つのだと思いました。
教育やサービスの消費者としてではなく、暮らしを作る主体としての姿勢が身につき、これからの民主的な市民として社会を担っていく子どもたちです。
仲間との協働、共感、寛容の精神、対話する姿勢など、まさにシチズンシップが育まれています。
グリーンウッド自然体験教育センターには、30年の歴史が積み重ねられてきました。
キャンプから始まり、1年間の活動へと広がってきました。
今では、キャンプの他に、この「だいだらぼっち」、自然や文化を伝える地域体験教室、研修などの教育事業を展開されています。
夜はグリーンウッド自然体験教育センターの齋藤さんと焚き火で語り合い、翌朝には、『あんじゃね自然学校』や森の幼稚園などでのフィールドとなる森をご案内頂きました。
ツリーハウスがシンボルとなり、子どもたちの遊び場が整えられています。
森を歩きながら、森の維持管理、地域のエネルギーや経済など、持続可能な社会についても、意見交換し、考えさせられました。
環境問題は、外国の話や長野の山村の話だけでなく、私たちすべてに関わるものです。
このグリーンウッド自然体験教育センターの事業も、泰阜村だからできたという話に終わらせることなく、私の暮らす柏のまちでも何かできないか考えていきたいと思います。
昨年、グリーンウッド自然体験教育センターの齋藤さんからご連絡頂いたことをきっかけに、柏まちなかカレッジでお話しして頂き、その時に、泰阜村を訪問したいという話が実現できました。
お互いに行き来でき、心が通じ合ったように感じられ、嬉しく貴重な2日間でした。