教育民生委員会では、平成28年4月26日から28日に、富山市、金沢市、松本市を視察いたしました。
2日目の金沢市では、「学校教育金沢モデル」と玉川図書館について視察いたしました。
金沢市は、人口約46万人、面積468㎢。加賀藩前田家の城下町として栄え、伝統工芸や伝統芸能を受け継ぐ。歴史都市やユネスコ・クラフト都市に認定されています。2015年、北陸新幹線開通し、その効果を最大限に引き出すとともに、その後の都市のあり方についてが課題となっています。
学校教育金沢モデルは、金沢市学校教育基本計画の理念や目指すべき金沢の子ども像の実現に向けて、取り組むべき施策の考えを形を重点化・焦点化し、知徳体の調和のとれた児童生徒の育成や、金沢に愛着と誇りを持てる教育を推進していくことが重要であると考え、新たに金沢型学校教育モデルを構築し、高い教育水準の確率を目指します。この金沢型学校教育モデルは、児童生徒が何を学ぶかという内容として「金沢型学習プログラム」、どのように学ぶかという方法として「金沢型学習スタイル」、それらを支える学びの土台として位置づけられる「金沢型小中一環教育」の3つの要素で構成されています。
「金沢型学習プログラム」は、全小中学校の基準となる知徳体の調和のとれた特色ある教育課程「金沢ベーシックカリキュラム」、金沢ふるさと学習、人と人とのつながりを大切にする金沢絆活動が3本柱となっています。
「金沢型学習スタイル」では、課題の発見と解決に向けた主体的共同的な学習アクティブラリーイングなどの視点を取り入れた金沢学習スタイル10のポイントを新たに策定します。
金沢「絆」教育は、人と人とのつながりを基盤として、社会・自然・世界との関わりを深め、自他共に認める愛、命あるものを大切にする心を育むとともに、金沢に誇りを持つ子供を育成することを目的としています。
学校が地域・家庭と関わりながら、広い視野に立った教育ができるよう取り組んでいきます。
具体的には、3つあげられます。
①保護者や地域の方と連携しながら全市一斉で行う心と命を育む体験活動。
②東日本大震災の教訓を踏まえ、災害に遭遇した際に、状況に応じた適切な対応ができるよう、保護者・地域等も連携し児童生徒の上裏能力を育む金沢絆防災教育の実践。
③金沢の偉人たちについて調べ学習を行い偉人の生き方を学ぶとともに、偉人を通して地域や歴史•文化を知り、金沢への愛着と誇りを持つ子供の育成を目指す金沢絆教育の推進。
その他、小中一環教育、小中一環英語教育、学習指導基準金沢スタンダード、新3学期制についてもお聞きしました。
金沢市では、これまで2学期制を採用してきましたが、授業時数を確保する教員の意識の高まりや長期休業を学習期間として有効に活用してきた成果の一方で、楽器の切り替え意識や児童生徒や保護者への情報提供する評価のスパンが長いといった課題がありました。
そこで、2学期制の成果を継承しつつ、学びのステップを意識した新3学期制を導入さました。
質疑では、予算、教員多忙化の対策、地域間の差、特徴、調査、子どもの声、市民への認知、シティセールスなど評価のありかた、学力、不登校,いじめ件数、英検の合格率の成果、他の部署との連携、アフター新幹線、制度構築の会議メンバーなどについてが出ました。
教育がシティーセールスになっているかという質問に対して、子どもたちに向き合っているので、そういった意識はないとの答えでした。
私は、「教育のまち」をシティプロモーションに生かすという考えではなく、子どもたちの成長を地域全体で支える中で、また、子どもたちが地域の課題解決に向けて動き出す中で、地域が活性化していくことを考えています。
課題解決型学習のプロジェクトの数だけ、地域に働きかける事業が動いているということ。
子どもたちの視点で、大人たちを、そして社会を動かしていきます。