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本日(2026/9/18)午後の一般質問は、自民党の高橋秀典議員でした。
質問項目
- フェーズフリーの推進について
- 食関連産業の高度化とコールドチェーンについて
- 海業の推進について
- スマート農業について
- 鳥インフルエンザ対策について
- その他
議会質問・答弁の書き起こし全文
質問(第1回目)高橋秀典 議員
–高橋秀典 議員
自由民主党、旭市選出、高橋秀典であります。
本定例会最後の質問となりました。
この機会をいただきました先輩、そして同僚議員の皆様に心より感謝を申し上げます。
まず、 8月の豪雨災害でお亡くなりになった方々のご冥福を心よりお祈りいたしますとともに、国内外において続く災害において被災したすべての皆様に心からお見舞いを申し上げます。
災害が頻発化、激甚化し、さらなる大規模災害についても可能性が指摘される中、県民、国民の防災への関心はかつてなく高まっています。
そうした中、今議会において、我が党のフェーズフリー政策推進議員連盟において研究検討を進めてきましたフェーズフリー推進条例が上程されているところであります。
まずはフェーズフリーの今後の推進について、現時点における執行部の考え方をお伺いしたいと思います。
県民の命と暮らしを守るため、防災減災対策を不断に強化していくことが求められていることは言うまでもありません。
しかしながら、災害時のためだけに用意された施設や設備、仕組みは、平時には利用される機会が少なく、維持管理や継続性が課題となる場合もあります。
そこで重要となるのが、平時と災害時を分けずに考えるフェーズフリーの視点であります。
改めてフェーズフリーとは、身の回りにある製品やサービス、施設、そして社会の仕組みを、平時には日常生活の利便性や豊かさを高めるために活用しながら、災害時にも県民の安全安心を支えるものとして役立てていく考え方であります。
これは災害への備えを特別なものとして日常生活に付け加えるのではなく、日頃から利用されているものの中にあらかじめ災害への対応力を組み込んでいくものでもあります。
そして、その目的は災害時の安全確保だけではありません。
日常生活の質を高める取り組みが、非常時にも切れ目なく県民の暮らしを支え、平時と非常時の双方における安全安心、さらには県民のウェルビーイングにつながることに大きな意義があります。
フェーズフリーな社会を実現するためには、防災部門だけで完結するのではなく、教育、福祉、産業、まちづくり、社会インフラなど、県政全体に共通する政策理念として位置づけ、各分野の施策に具体的に反映していくことが重要であると考えます。
そこでお伺いします。
県はフェーズフリーの考え方を県政運営においてどのように位置づけ、その推進にあたり各部局がどのように連携していくのか。
ここからは各施策分野におけるフェーズフリーの推進についてお伺いします。
まず、教育分野におけるフェーズフリーについて伺います。
教育におけるフェーズフリーとは、防災教育や避難訓練を充実させることだけではありません。
日常の教育活動を通じて、子どもたちが自ら考え、判断し、周囲の人と協力して行動する力を育み、その力が災害時にも生かされる教育を実現することであります。
その意味で、地域が主体的に学校運営に関わるコミュニティスクールは、フェーズフリーと非常に親和性の高い仕組みであると考えます。
平時から学校と地域が顔の見える関係を築き、地域の人材や活動を学校の教育に生かすことは、災害時に子どもたちや地域住民を支える力にもつながります。
令和7年度の全国コミュニティスクール研究大会には、我が党ではフェーズフリー政策推進議員連盟として参加し、文部科学省と合同でコミュニティスクールを活用したフェーズフリーの取り組みについて発表したところであります。
そこでお伺いします。
県教育委員会では、コミュニティスクールを活用したフェーズフリーの取り組みについてどのように進めていくのか。
次に、福祉分野への展開について伺います。
災害時において、自力避難が困難な高齢者や障害児者など、要配慮者は真っ先に命や健康の危機にさらされる災害弱者となり得ます。
支援者や施設自身も被災する恐れがある中、いかに支援を途切れさせず、対象者の命を守り抜くかは極めて切実な課題であります。
昨日開かれた地震津波議員連盟の勉強会において、泉谷津市長は大規模災害時における福祉避難所開設の難しさに言及されました。
実際、能登半島地震では、珠洲市の福祉避難避難所 7施設のうち、発災から 1週間後の 1月8日時点でも開設数は0、その後も最大で2施設の開設に留まりました。
もちろん、福祉避難所は要配慮者の命や健康を守る上で極めて重要な役割を担います。
その一方で、こうした現実は、発災後に人員や場所を確保し、普段とは異なる支援体制を立ち上げることの難しさを示してもいます。
一方で、福祉現場では人手不足が深刻化しており、災害専用の備蓄や特別な訓練といった非日常の対応をさらに現場へ上乗せしていくことには限界があります。
そこで不可欠となるのが、福祉避難所の整備や充実に加えて、平時のケアや見守りの仕組み、日常的に使用している機器や物資そのものを、非日常時災害時にも切れ目なく機能させるフェーズフリーの視点であります。
そこでお伺いします。
県はフェーズフリーの視点を今後どのように福祉施策に生かしていくのか。
次に、インフラ整備に関するフェーズフリーについてお伺いします。
道路、公園、河川、公共施設などの社会インフラは、平時には県民施設の県民生活の利便性や地域の魅力を高めるとともに、災害時には避難や救援活動、物資輸送などを通じて人命や地域の暮らしを支える重要な役割を担っています。
社会インフラにおけるフェーズフリーとは、平時の施設に非常時のための防災機能をただ付け加えるということではありません。
平時から利用され、価値を発揮している施設や機能が、災害時にも途切れ途切れることなく活用され、その状況に応じた新たな価値を発揮できるよう、計画や設計管理運営の段階から考えていくものであります。
今後、社会インフラの整備や更新を進めるにあたっては、平時と非常時を切り分けるのではなく、一つの施設や機能が状況に応じて複数の価値を発揮するという視点も取り入れていくことが重要であると考えます。
そこで伺います。
県道整備行政において、社会インフラの整備や更新を進めるにあたり、フェーズフリーの考え方をどのように反映していくのか。
ここまで、教育、福祉、インフラなど県政の様々な分野におけるフェーズフリーについて伺ってきました。
フェーズフリーはどちらかと言いますと、防災用品などものに関する考え方として、例えばプロダクトデザインとして捉えられがちですが、これまで申し上げてきたように、県政全体に通じる幅広い政策理念であります。
その一方で、日常的に利用する製品やサービスが、非常時にも災害時にも役立つ価値を持つという考え方は、フェーズフリーの原点であり、県民にとって最も身近でわかりやすい分野でもあります。
普段から使い慣れている製品やサービスが非常時にも役立つことは、県民の安全安心につながるだけでなく、製品やサービスに新たな付加価値を生み出すものと考えます。
一方で、本県には優れた技術やアイデアを持つ中小企業が数多く存在します。
フェーズフリーの視点は、こうした企業による新たな製品開発や事業展開、市場開拓にもつながる可能性があります。
そこで伺います。
フェーズフリーについて、産業振興の観点から県はどのように認識しているのか。
続きまして、食関連産業の高度化とコールドチェーンについて質問いたします。
旭市を含む東総地域では多くの農畜産物が生産されている一方、その多くは 一次産品として地域外に出荷されており、加工や物流などによる付加価値の多くは地域外で生み出されています。
地域経済をさらに発展させるためには、生産量を増やすだけではなく、付加価値を地域内で創出する産業構造への転換が重要であります。
そのためには、生産地を起点として、収穫直後から一貫した温度管理を行うコールドチェーンを構築し、鮮度や品質を維持したまま加工、保管、物流、そして輸出へとつなげていく仕組み作りが求められます。
さらに、産地を起点としたコールドチェーンは、食品ロスの削減や輸出競争力の強化だけではなく、食品加工、包装、物流、品質管理あるいはフードテックなど関連産業の集積を促し、地域内で新たな付加価値を創出する産業基盤となるものと考えます。
そこで伺います。
東総地域の食関連産業の高度化に向け、農林水産分野においてコールドチェーンの構築に取り組んでいくべきと考えるかどうか。
次に、海業の推進について伺います。
改めて海業とは、海や漁村が持つ地域資源を生かし、漁業だけでなく観光、食、マリンレジャーなどの様々な分野と結びつけることにより、地域のにぎわいや所得、雇用を生み出していこうとする取り組みであります。
本県は 3方海に囲まれ、豊かな水産資源、多様な漁港、長大な海岸線を有しています。
また、それぞれの地域には特徴ある水産物や食文化、自然景観、歴史、観光資源などが存在しています。
県ではこうした地域ごとの特色を生かして海業を推進するために、県内 4つの地域に分け、それぞれの目指す姿や方向性を示した千葉県海業推進基本構想を作成策定いたしました。
今後はこの基本構想を具体的な事業へつなげ、地域のにぎわいや雇用所得の創出へ結びつけていくことが重要であります。
そこでお伺いします。
千葉県海業推進基本構想を踏まえ、地域における海業をどのように推進していくのか。
次に、スマート農業について伺います。
まず、水田農業におけるスマート農業機械の導入についてであります。
農業者の減少や高齢化が進む中、水田農業の生産性を高め、限られた人員で経営規模を拡大していくためには、自動操舵システムを搭載した田植え機や農薬散布用ドローンなど、スマート農業機械の活用が重要であると考えます。
県においても、担い手農家を中心にこうしたスマート農業機械の導入を支援してまいりました。
一方で、スマート農業機械は、すでに大規模な水田経営を行っている農業者が、さらに生産性を高めるためだけのものではありません。
これから農地を集積し、経営規模を拡大しようとする農業者にとっても、少ない人員で多くの農地を管理し、持続可能な経営を可能にするために必要な手段であると考えます。
しかしながら、成長段階にある農業者は、既存の補助事業における経営面積などの要件を満たすことはできず、規模拡大に必要な機械を導入しにくい場合があると聞いています。
将来の水田農業を支える担い手を育成するためには、現在の現在の既存の補助事業における経営面積などの要件だけではなく、規模拡大への意欲や将来の経営計画を踏まえ、スマート農業の挑戦を後押しすることが重要であると考えます。
そこでお伺いします。
水田の規模拡大を目指す農業者がスマート農業機械を導入できるよう、県はどのように取り組んでいくのか。
次に、鳥インフルエンザ対策についてお伺いいたします。
旭市をはじめ、海藻地域では令和7年1月から2月にかけて、高病原性鳥インフルエンザが短期間に相次いで発生し、約332万羽が殺処分の対象となりました。
これにより、養鶏、養鶏農家の経営はもとより、関連事業者や雇用、鶏卵の生産流通など、地域の養鶏産業全体に極めて大きな影響が生じました。
私は同年2月の定例県議会において、養鶏農家が最大限の侵入防止対策を講じていたにもかかわらず、連続発生を防ぐことができなかったことを踏まえ、その要因を県としてどのように捉えているのか、また、今後、原因等の検証をどのように行うのかをお伺いしました。
その後も機会を捉えて、発生を繰り返す地域の事情を踏まえたより踏み込んだ調査の必要性を要望してまいりました。
こうした中、今定例会に提出された補正予算案には、県北東部に飛来するカモ類の行動について、その実態について調査する事業が計上されております。
これまで発生農場を中心に行われてきた疫学調査に加え、野鳥の行動を地域全体で把握しようとする今回の調査は、感染経路の解明と発生予防に向けた一歩を踏み込んだ取り組みであり、これまでの要望が具体的な施策につながったものとして評価しております。
そこでお伺いします。
高病原性鳥インフルエンザの発生原因について、県はどのように認識し、どう対策を講じていくのか。
以上、壇上での質問とさせていただきます。
知事並びに出向の皆様におかれましては、明快な答弁をよろしくお願いいたします。
答弁(第1回目)
–議長
高橋秀典君の質問に対する当局の答弁を求めます。
知事、熊谷俊人君。
–熊谷俊人 知事
自民党の高橋秀典議員のご質問にお答えをいたします。
まず、フェーズフリーの推進に向けた連携についてのご質問にお答えをいたします。
平時と災害時を問わず、施設や物品等を活用するフェーズフリーの考え方を踏まえた取り組みを進めることは、災害への備えの充実や発災時の迅速な対応等につながり、県全体の防災力向上につながるものと考えています。
県ではこれまで、総合計画や地域防災計画等の部局横断的な計画において、フェーズフリーの推進を災害対応の基本的な考え方の一つとして位置付けるとともに、その理念を施策に反映させるための検討を進めてきたところです。
今後は、各部局にフェーズフリーの考え方をさらに浸透させるため、職員研修等の機会を通じて先行事例を紹介するとともに、各部局がそれぞれの施策を平時と災害時の双方の視点から考え捉え、その取り組み状況や成果について共有するなど、部局横断での連携を強化し、具体的な取り組みにつなげてまいります。
次に、鳥インフルエンザ対策についてのご質問にお答えをいたします。
鳥インフルエンザウイルスは、カモ等の水鳥により冬に国内へ持ち込まれることがわかっていますが、鶏舎内の鶏にどのように感染するかは解明されておらず、今後の発生予防対策の検討には、カモなどの野生鳥獣の行動に関する実態把握が必要であると考えています。
そこで、発生が集中している県北東部において、カモ類を捕獲して GPS を装着し、行動を追跡するとともに、養鶏場周辺にセンサーカメラを設置をし、農場に侵入する野生鳥獣の出現状況の調査などを行うこととし、 9月補正予算に計上したところです。
今後は、野生鳥獣の行動や出現状況など得られた調査結果を分析し、効果的な発生予防対策を検討するとともに、養鶏農家の指導に活用してまいります。
私からは以上でございます。
他の質問につきましては、担当部局長からお答えをいたします。
–議長
教育長、杉野可愛君。
–杉野可愛 教育長
教育分野におけるフェーズフリーの取り組みについてのご質問ですが、コミュニティスクールや地域学校協働活動の仕組みを活用し、平時と災害時の垣根をなくすフェーズフリーの考え方を踏まえた取り組みを進めることは、防災教育上意義があるものと考えます。
一部の学校や地域においては、フェーズフリーの視点に立った取り組みが進められており、今回の千葉豪雨では災害時の迅速な対応や助け合いにつながり、日頃から培われた学校と地域との連携体制が生かされた事案も確認されているところです。
引き続き、こうした好事例について、研修会等の機会を通じて広く情報共有を図るとともに、平時から学校と地域が連携協働できる体制作りに取り組んでまいります。
以上でございます。
–議長
健康福祉部長、岡田慎太郎君。
–岡田慎太郎 健康福祉部長
フェーズフリーの視点をどのように福祉施策に生かしていくのかとのご質問ですが、高齢者や障害のある方などにとっては、災害時においても必要な支援が継続して提供されるよう、平時の福祉サービスや地域とのつながりを生かしていくことが必要です。
県では千葉県地域福祉支援計画に基づき、市町村や社会福祉協議会等と連携しながら、見守りや支え合いの仕組みづくり、地域福祉ネットワークの構築などに取り組んでいます。
県としては、こうした取り組みを着実に進めるとともに、フェーズフリーの視点を取り入れながら、福祉施設等における事業継続計画の実効性向上や福祉避難所の円滑な開設運営に向けた平時からの体制整備を図り、支援を必要とする方々に必要な支援が災害時にも継続して提供される地域づくりを進めてまいります。
以上でございます。
–議長
県土整備部長、四童子隆君。
–四童子隆 県土整備部長
県土整備行政におけるフェーズフリーについてのご質問ですが、社会インフラの整備や更新にあたっては、平時における利便性や効率性の向上に加え、災害時における安全性の確保や機能維持といった観点も考慮することが重要であると認識しています。
例えば、道路は日常の交通を支える一方、災害時には緊急輸送道路としての役割を担い、また公園は県民の憩いの場として利用される一方、災害時には避難場所や防災拠点として活用されます。
近年、大規模な災害が相次いでいることから、県としては今回の豪雨で明らかになった課題を十分に検証し、その結果とともにフェーズフリーの観点も踏まえながらインフラ整備を進めてまいります。
以上でございます。
–議長
商工労働部長、関雄二君。
–関雄二 商工労働部長
フェーズフリーに関する産業振興の観点についてのご質問ですが、日常的に活用している製品を災害時にも役立てるというフェーズフリーの考え方は、製品の付加価値を高め、活用の幅を広げるものであり、製品開発における視点の一つとして重要であると認識しています。
県では、優れた技術力等がある製品を認定する千葉ものづくり認定製品において、衝撃を緩和しつつ軽量で浸水時には浮かんでつかまることができる畳などを認定するとともに、県の出先機関においてモデル的に購入するなど、フェーズフリーを意識した製品への支援を行っているところです。
引き続き、フェーズフリーの視点を踏まえた製品開発等への支援を行い、県内中小企業の優れた技術力を生かした新たな事業展開や市場開拓ができるよう取り組んでまいります。
以上でございます。
–議長
農林水産部長、高橋輝子君。
–高橋輝子 農林水産部長
まず、農林水産分野のコールドチェーン構築に関するご質問ですが、東総地域は野菜や畜産物、水産物など豊富な品目と生産量等により本県最大の生産地であるとともに、成田国際空港からも近く、銚子連絡道路など広域的な幹線道路ネットワークの充実強化が進む地域です。
また、生産から加工、流通、販売までを一体的に捉えるコールドチェーンの取り組みは、品質保持や効率的な物流を通じて食関連産業の高付加価値化に寄与するものです。
県では、産地が取り組む鮮度保持や安定出荷に必要な予冷保冷などの保管施設の整備を支援しているほか、本年度、効率的な輸送ルートの確立に向け、銚子漁港で水揚げされた水産物を成田市場に直送し、成田空港から輸出する実証を行っているところであり、今後も市町村と連携しながら農林水産物の付加価値向上に取り組んでまいります。
次に、地域における海業の推進についてのご質問ですが、海や漁村の魅力を活用して地域の活性化を図る海業の推進にあたっては、漁業関係者だけでなく、地元市町村、観光協会、商工会、民間企業など様々な分野の方々が連携して、それぞれの地域の特徴を生かした取り組みを進めることが重要です。
そこで県では地域ごとの魅力や強みを示した千葉県海業推進基本構想を策定して、各地域の関係者が海業の取り組み内容を検討する協議会の活動を支援し、漁港で地元水産物の販売やプレジャーボートの受け入れを行うなど、取り組み内容の方向性が整理された地域においては、漁港の有効活用に向けた活用推進計画の策定を進めています。
今後はこの計画に沿って海業に取り組む事業者を公募することとしており、にぎわいの創出や雇用所得の増大につながる地域の取り組みを推進してまいります。
最後に、水田でのスマート農業機械の導入についてのご質問ですが、水田農業の生産性の向上を図るためには、スマート農業機械の導入が有効であることから、県では担い手農家に対し、自動そうだシステムを搭載した田植機や農薬散布用ドローンなどの導入を支援しています。
さらに、今年度、既存の補助事業では面積要件を満たさないため、支援対象とならない若手農業者に対し、規模拡大を要件にスマート農業機械の導入を支援する新たな補助事業を創設したところです。
また、大型の機械を導入しやすいよう、水田の区画拡大を進めるとともに、農業機械の作業精度の向上に必要な無線基地局の整備を推進するなど、今後もスマート農業機械の導入を支援してまいります。
以上でございます。
–議長
高橋秀典君。
質問・要望(第2回目)高橋秀典 議員
–高橋秀典 議員
ご答弁ありがとうございました。
知事より今後のフェーズフリーの推進について明確な方向性をお示しいただきました。
ありがとうございます。
重要なのは、この考え方を理念として掲げるだけではなく、各部局が施策や事業を企画実施する段階から、平時の利便性や豊かさと非常時災害時の安全性や事業の継続性双方にどのような価値を生み出せるかを意識することであると思います。
防災危機管理部が中心となり、関係部局との連携を図り、教育、福祉、産業、街づくり、インフラ整備など、それぞれの分野における具体的な取り組みへ着実に反映していただくよう要望いたします。
コミュニティスクールについては、今回の豪雨災害において、日頃の地域との連携が生かされた事例があったとのことでありました。
現在、学校が避難所となる地域では避難所運営委員会を設置し、災害時の避難所の開設や運営について平時から協議や訓練を行っています。
これは大変重要な取り組みであると思います。
それに加えて、日頃からの地域連携を災害時に最大限に生かすためには、保護者や地域住民が日頃から学校運営に参画する学校運営協議会に、学校安全や防災、そしてさらにフェーズフリーの視点を組み込むことが必要であると考えます。
各学校で既に策定作成されている学校安全計画や危機管理マニュアルを学校運営協議会で共有し、地域の実情や住民の視点も取り入れながら、その実効性を継続的に検証する。
さらに、日頃の教育活動や地域との協働が災害時にどのように生かされるのかを、学校と地域とが一緒に考えていくことが大切であると考えます。
日常の学校運営にフェーズフリーの視点を取り入れる取り組みが県内各地で進むよう、市町村教育委員会の働きかけと実践事例の横展開を積極的に進めていただくようお願いいたします。
福祉におけるフェーズフリーについて前向きなご答弁をいただきました。
福祉施設等のBCPの実効性向上や福祉避難所の体制整備において、フェーズフリーの視点を取り入れるという方向性を高く評価いたします。
福祉分野におけるフェーズフリーには、要配慮者の命と支援体制を守り抜くという視点に加え、もう一つ、福祉のために備えられた施設や資源を災害時に広く地域全体のために生かす視点も重要であると考えます。
その具体的な例が先般の千葉豪雨において対応として見られました。
豪雨に際し、千葉県社会福祉センターが帰宅困難者の一時滞在施設として機能し、三十七人の困難者を受け入れたとのことであります。
平時は福祉活動の拠点として利用されている施設が、県民の安全を支える役割を果たしたということは、福祉インフラにおけるフェーズフリーの生きた実例であると言えると思います。
この対応を一度限りの事例として終わらせることなく、福祉関係施設について平時の機能を生かしながら、災害時にはどのような役割を担うことができるのかを検証し、施設ごとの特性や利用者への配慮を踏まえた活用法、活用方法、関係機関との連携体制についてぜひ検討を進めていただきたいと思います。
日頃から安心して利用できる福祉施設やサービスが、非常時にも地域を支える力となるよう、福祉分野におけるフェーズフリーの具現化を着実に進めていただくよう強く要望いたします。
次に、インフラにおけるフェーズフリーについてでありますが、道路や公園などについて、今回の豪雨災害の検証とフェーズフリーの観点を今後の社会インフラ整備に生かしていくとの前向きな答弁をいただきました。
ぜひ今回の豪雨災害から得られた教訓を踏まえ、道路、公園、河川、公共施設などの計画、設計から管理運営に至るまで、フェーズフリーの視点を具体的に反映していただくよう要望いたします。
次に産業振興についてですが、大変前向きな答弁をいただきました。
実例も出ているということであります。
県として、今後、県内中小企業の技術力を生かした製品開発や新たな事業展開、市場開拓を支援していくとのことでもありました。
フェーズフリーは製品に新たな付加価値を与え、その魅力を高める視点でもあります。
県においては、フェーズフリーの理念を企業に広く周知するとともに、県内企業が持つ優れた技術や製品を積極的に発掘し、製品開発から市場開拓まで切れ目なく支援していただきたいと思います。
そして、防災県千葉として、千葉発のフェーズフリー精神やサービスを全国へ発信し、この分野の産業を本県がリードしていくことを要望いたします。
次に、食関連産業の高度化とコールドチェーンについてであります。
産地における取り組みを支援していくということの答弁でありました。
これは大変歓迎するものであります。
ただ、私が申し上げているのは、地域に低温倉庫を整備するので支援してほしいといった個別の施設整備の話ではございません。
産地を起点とするコールドチェーンの構築をもう一段高いレベルで地域の産業政策として位置づけていただきたいということであります。
東総地域は全国有数の農業畜産の生産力を誇る一方、多くが一次産品のまま地域外に出荷され、加工などによる付加価値も地域外で生まれています。
そこで、新鮮な肉や野菜などを産地で集約し、加工、半加工、そして高度な冷蔵冷凍によって品質を保持したまま、成田空港や都市部へとつないでいく、こうした仕組みにより、食料供給基地としての東総地域の力をさらに引き出すことができると考えます。
また、東総地域は産物が多様であり、温暖な気候と平坦な土地を有しております。
市場に市場のニーズに応じた作物の転換にも比較的取り組みやすい地域でもあります。
農業におけるマーケットインの戦略を個々の経営体だけでなく、面的に展開できる可能性を持っていると言えると思います。
さらに、成田空港の機能強化や銚子連絡道路の整備といった要素もあります。
こうした強みを有機的に結びつけ、産地を起点とするコールドチェーンを核に、加工、物流、輸出研究開発、あるいは人材育成までを一体化した一体化した食の産業クラスターを形成することは、地域内で付加価値を生み出すだけでなく、千葉県全体の成長戦略にもつながるものではないかと思います。
県においては、市町村や関係機関、産業界と連携し、このような広域的な食の産業拠点の形成について積極的に検討されるよう要望いたします。
次に、海の推進についてであります。
地域の協議会活動を支援するとともに、海業に取り組む事業者の攻防を進めていくとの答弁でありました。
私の地元旭市においても、飯岡漁港の有効活用を図り、地域の活性化につなげるため、市漁業関係者、商工関係者などで構成する旭市海業推進地域協議会が設置され、具体的な検討が進められてきました。
そして、本年 3月には、民間活力を導入した飲食物販施設の整備や漁業体験、マリンレジャーなどの取り組みを推進するため、旭市海業推進事業計画が策定されました。
現在、漁港管理者である県において、この事業計画を踏まえ、海業に活用する区域や事業内容などを定める漁業施設等活用推進計画について検討されていると伺っています。
そこで伺います。
旭市における海業の取り組みに対して、県はどのように支援していくのか。
次にスマート農業についてであります。
スマート農業に関連して、施設園芸における災害対応力について再質問させていただきます。
現在、施設園芸では環境制御装置や自動給与給餌装置、 ICT 機器などの導入が進み、生産性や作業効率が向上する一方で、農業生産の電力への依存度も高まっています。
令和元年、房総半島台風では長期間にわたる停電によって県内の施設園芸も大きな被害を受けたところであります。
今後、スマート農業が普及するほど、停電や通信障害などによって農業生産が停止するリスクについてもあらかじめ備えておく必要があると考えます。
こうした災害への対応は、個々の農業者が非常用電源を確保するというだけでは十分ではないと考えます。
産地全体として災害時に継続すべき農業活動を整理し、電源や燃料の確保、設備の復旧、関係機関の役割分担などをあらかじめ定めておくことが重要であると考えます。
そこで伺います。
県は産地における事業継続 BCP の策定など、施設園芸のレジリエンスの強化についてどのように取り組んでいくのか。
鳥インフルエンザ対策についてお伺いします。
今回、これまで重ねて求めてきた感染経路の原因究明について、野鳥の行動追跡や養鶏場周辺の野生動物調査という行動調査という従来より一歩踏み込んだ事業を予算化していただいたこと、地元養鶏農家に代わり、心より感謝申し上げます。
重要なのは、調査を実施すること自体ではなく、得られた知見を具体的な発生予防策へと結びつけることであると考えます。
調査結果については、専門家による十分な分析を行うとともに養鶏農家や関係市町関係団体とも共有し、農場ごとの対策だけではなく、地域全体で取り組む防疫体制の強化につなげていただくよう要望いたします。
以上、 2回目といたします。
よろしくお願いします。
答弁(第2回目)
–議長
農林水産部長、高橋輝子君。
–高橋輝子 農林水産部長
まず、旭市における海業の取り組みへの支援についてのご質問ですが、県では旭市が設置した協議会に対して、運営経費の助成や専門家の派遣を行うとともに、協議会に積極的に参画して、推進にあたっての課題を関係者と共有整理しています。
今年度は、海業に関心がある事業者への意向調査や朝市開催による需要調査などの市の取り組みを支援するとともに、漁港の活用推進計画を策定するなど、地元に寄り添いながら、飯岡漁港を核とした海業の取り組みを推進してまいります。
次に、産地における BCP の策定などについてのご質問ですが、県では農林水産業振興計画において災害に備える経営の推進を掲げて気象災害に強い産地づくりを進めており、施設園芸においては低コスト耐候性ハウスの導入支援や農業用ハウスの自力施工研修会の開催、停電に備えた発電機の導入促進などに取り組んでいるところです。
さらに、産地全体で農業活動を継続するためには、想定される災害への対応や役割分担などを明確にした産地 BCP の策定が重要であることから、本年 3月に産地 BCP 策定マニュアルを定めたところであり、今後、県内産地における BCP 策定を一層進めてまいります。
以上でございます。
–議長
高橋秀典君。
要望(第3回目)高橋秀典 議員
–高橋秀典 議員
ご答弁ありがとうございます。
それでは要望させていただきます。
まず、海業についてでありますが、飯岡漁港における海業は、これから計画を具体的な事業へと移していく重要な段階を迎えてきます。
そうした中で、来年には豊かな海づくり大会会場ともなる旭でございます。
地元としてもしっかりと海業と合わせて盛り上げてまいりたいと思います。
県におかれましては、漁業漁港管理者として、漁業者や地域の意見を十分に反映した活用推進計画を着実に策定するとともに、その後の事業者公募や事業の実施、ここがまず肝心であります。
これが円滑に進むよう、旭市と一体になって取り組んでいただきたいと思います。
どうぞよろしくお願いします。
そして、単なる施設整備にとどまらず、漁業者の所得向上、そして新たな雇用や交流人口の創出など、旭飯岡地域全体の活性化につながる海業を実現していただくよう要望いたします。
次に、スマート農業に関して要望であります。
スマート農業の普及によって生産性や作業効率が向上する一方で、停電や通信障害によって食料生産が停止するリスクも高まります。
今後はマニュアルの作成に終わることなく、市町村や農業団体、関係事業者と連携し、電源や燃料の確保、設備の復旧手順、関係機関の役割分担などを具体的に定めた実効性のある産地 BCP の策定につなげていただきたいと思います。
また、例えば、再生可能エネルギーや蓄電池を平時から活用することで、日常の電力コストや環境負荷を抑えながら、停電時には農業生産を継続するための電源として活用することができます。
このように、平時の生産性や経営上のメリットを高める設備や仕組みが、非常時にも農業生産を支える力となるよう、農業分野においてもフェーズフリーの視点を取り入れていくことが重要であると考えます。
県においては、各産地の実情に応じた BCP の策定と実効性の確保を進めるとともに、農業におけるフェーズフリーの具体的な展開についても研究していただくよう要望いたします。
農業について命を育むのは食であり、食を支えるのが農業であります。
非常時、災害時にも継続しうる強靭な千葉県農業を目指し、取り組んでいただきたいと思います。
最後にフェーズフリーについてであります。
誰一人取り残さない防災を目指し、我々は強い使命感を持って推進してまいりますので、知事並びに執行部の皆様におかれましても、どうぞよろしくお願いいたしまして、私の質問を終わらせていただきます。
ありがとうございました。