小張総合病院(野田市)に対する保険医療機関の指定取消処分について

小張総合病院(野田市)に対する保険医療機関の指定取消処分について、15時に厚生労働省関東信越厚生局から公表がありました。
【行政処分に至った経緯】
当該保険医療機関が行った一般病棟入院基本料7対1の施設基準の届出について、病棟に勤務していない看護職員が病棟に勤務しているとの情報提供があった。
当該保険医療機関に対して、当該届出の施設基準の適合状況について、事実確認を行ったうえで報告するよう指示し、実際の看護職員の勤務実績がわかる資料の提出があった。
提出された資料について、個別指導及び適時調査を実施して確認したところ、当該届出に添付されている看護職員の勤務実績に、病棟に勤務していない看護職員が病棟に勤務したとして記載されていることが確認された。
以上のことから、一般病棟入院基本料7対1の施設基準の届出について、事実と異なる届出を行って不正に診療報酬を請求していた疑義が濃厚となったことから個別指導を中止し、監査要綱の第3の2に該当するものとして令和元年6月12日から令和5年7月19日まで計21日間の監査を実施した。
【行政処分の主な理由】
当該保険医療機関の監査を実施した結果、以下の事実を確認した。
請求できない一般病棟入院基本料7対1の診療報酬を不正に請求していた。
【診療報酬の不正請求額】
監査で判明した不正件数、金額は次のとおり。
件 数 27,046件
不正請求額 570,099,450円
※ なお、監査で判明した以外の分についても不正請求等があったものについては、監査の日から5年前まで遡り、保険者等へ返還させることとしている。
【知事コメント】
県内病院に対する保険医療機関の指定取消処分について
○ 小張総合病院は、救急医療や分娩の取扱い、小児の入院医療等に対応する、野田市における中核的な医療機関であり、そうした病院が過去に不正請求をしていたことは、誠に残念でなりません。
○ このたびの処分について、地域の皆様は、突然のことで不安に思われるかもしれませんが、来年3月末までは、これまで同様の体制で保険診療の継続が可能とされています。
また、病院からも、引き続き診療を提供しつつ、 4月以降の体制については、別の医療法人への事業
の引き継ぎについて最終調整の段階にあり、地域の医療提供体制への影響が最小限となるように努力していると聞いています。
○ 県では、 これまでも、地域医療提供体制が確保されるよう取り組んでまいりましたが、引き続き、国等とも連携しつつ、病院への医師の派遣元に派遣継続を要請し、運営引継ぎに向けた病院の取組を支援するなどにより、地域の医療提供体制を確保してまいります。
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追記
本日、公表された小張総合病院(野田市)に対する保険医療機関の指定取消処分について、18時に医療法人社団圭春会が、同法人のホームページへお知らせを掲載し、医療法人徳洲会へ事業譲渡を行う予定であることを公表しましたので、情報提
供いたします。
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地域の皆様・関係者の皆様へ 

保険医療機関指定取消に関するお知らせ 

謹啓 益々ご清祥ことと慶び申し上げます。 

平素より、小張総合病院に格別の厚情を賜り、心より感謝申し上げます。 

さて当法人は、令和6年9月30日付けで、令和74月1日を期限として、保険医療機関の指定取消という処分が下されました。 まずは、 皆様方に、多大 なご心配をおかけますことを、深くお詫び申し上げます。 

今後も地域の皆様に対し変わることない良質医療サービスの提供をしていくべく、医療法人徳洲会へ事業譲渡を行う予定としております。 

法人は、医療法人徳洲会へ事業譲渡後も協力して、従前と同様以上の医療サービスの充実に努めてまいりますので、何卒理解くださいますようお願い申し上げます。 

患者の皆様へ 

謹白 

「小張総合病院」は、令和6年10月1日 (火)以降も、従前何ら変わらずに診療を行います。 ご心配なきよう、よろしくお願いいたします。 

6年9月30日 

医療法人社団圭春会 

処分の内容につきましては関東信越厚生局ホームページ参照ください。 

https://kouseikyoku.mhlw.go.jp/kantoshinetso/index.hond 

投稿者:

山下 洋輔

千葉県議会議員(柏市選出)。 元高校教諭。理想の学校を設立したいと大学院に進学。教員経験、教育学研究や地域活動から、教育は、学校だけの課題ではなく、家庭・地域・社会と学校が支え合うべきものと考え、「教育のまち」を目指し活動。著書『地域の力を引き出す学びの方程式』 2011年から柏市議会議員を3期10年を経て、柏市長選に挑戦(43,834票)。落選後の2年間、シリコンバレーのベンチャー企業Fractaの政策企画部長として公民連携によってAIで水道管を救う仕事を経験。 柏まちなかカレッジ学長/(社)305Basketball監事。 千葉県立東葛飾高校卒業。早稲田大学教育学部卒。 早稲田大学大学院教育学研究科修士課程修了後、土浦日大高校にて高校教諭。早稲田大学教育学研究科後期博士課程単位取得後退学。 家族 妻、長男(2014年生まれ)、長女(2017年生まれ)