柏市議会議員による市職員ハラスメントの実態は?ー柏市議会ハラスメント防止条例を議員提案予定

柏市議会では令和5年第2回定例会において柏市議会ハラスメント防止条例を議員提案により上程する予定です。

柏市議会ハラスメント防止条例制定に関連して、柏市職員及び柏市議会議員に対して実態調査アンケートが実施され、そのアンケートの集計結果が公表されましたので、共有いたします。

https://www.city.kashiwa.lg.jp/koho/pressrelease/r5houdou/5gatsu/r5052303.html

企業などがコンプライアンスを重要視していることと比べ、地方議会では、社会から求められる倫理観が追いついていないと感じます。
仮に、コンプライアンスの研修を受けたとしても、「面白くない社会になってしまった」と昭和を懐かしむような声が聞こえてきそうな雰囲気です。
このアンケート結果に見られるようなパワハラやセクハラについて、認識が甘いと言わざるを得ません。

もう一点、議員が、市民からの声に応えていくために、パフォーマンスとして、職員を叱責する場面もあります。間違った手法です。
そうした手法に対して、「頑張っている」という評価はせず、市民からNoを突きつけていかなければなりません。

根深い問題ですが、今回、柏市議会が調査を行ったことに大きな意味があると言えます。
この動きが柏市から全国にも広がり、これから、どんどん表に出て、業界の文化もより良い方向に変化し、社会全体がより良くなるよう、私自身もできることに取り組んでまいります。

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議員によるハラスメントの根絶と未然防止を図ることにより市民から信頼される議会の実現に資することを目指し、議長の諮問機関として、令和4年12月に「ハラスメント防止のための条例制定に向けた検討会」を設置以降、議長答申まで計10回の検討会を重ねてまいりました。

ハラスメント防止のための条例制定に向け、実態調査のために実施したアンケートの集計結果について公表します。

調査の概要

目的 ハラスメント防止条例制定のための検討にあたり、ハラスメント状況の実態を把握するため実施したもの。
実施期間 令和5年4月17日(月曜日)~令和5年4月21日(金曜日)
対象者 庁内ネットワークに接続可能な職員・議員
方法 職員:庁内アンケート(匿名)、議員:議員アンケート(匿名)
回答者数 職員:1,827人、議員:24人

備考:調査の対象は職員2,849人(併任、日常的にパソコンを使用しない部署等含む)、議員35人。

アンケートの集計結果

ハラスメントに関するアンケート集計結果はこちら(PDF:933KB)

協議経過

開催日 協議事項
令和4年12月23日 第1回検討会

  • 正副座長の互選
令和5年1月23日 第2回検討会

  • 専門家への依頼
  • 先進自治体の条例の規定事項
  • 先進自治体への照会結果 等
令和5年2月7日 第3回検討会

  • 川越市議会の取組を視察
令和5年2月8日 第4回検討会

  • ハラスメント防止研修

講師:人事院公務員研修所客員教授

高嶋直人氏

令和5年2月24日 第5回検討会

  • 条例の規定事項
令和5年3月10日 第6回検討会

  • 条例の規定事項
  • アンケート
令和5年3月24日 第7回検討会

  • アンケート
  • 条例の規定内容
令和5年4月7日 第8回検討会

  • アンケート
  • 条例の前文及び目的案
令和5年4月17日~21日 アンケートの実施
令和5年5月8日 議会運営委員会へ中間報告
令和5年5月15日 第9回検討会

  • 柏市議会ハラスメント防止条例(案)
  • アンケートの集計結果
令和5年5月16日 第10回検討会

  • ハラスメントに関する講演
  • 条例案の講評

講師:人事院公務員研修所客員教授

高嶋直人氏

令和5年5月18日 議長へ答申

投稿者:

山下 洋輔

千葉県議会議員(柏市選出)。 元高校教諭。理想の学校を設立したいと大学院に進学。教員経験、教育学研究や地域活動から、教育は、学校だけの課題ではなく、家庭・地域・社会と学校が支え合うべきものと考え、「教育のまち」を目指し活動。著書『地域の力を引き出す学びの方程式』 2011年から柏市議会議員を3期10年を経て、柏市長選に挑戦(43,834票)。落選後の2年間、シリコンバレーのベンチャー企業Fractaの政策企画部長として公民連携によってAIで水道管を救う仕事を経験。 柏まちなかカレッジ学長/(社)305Basketball監事。 千葉県立東葛飾高校卒業。早稲田大学教育学部卒。 早稲田大学大学院教育学研究科修士課程修了後、土浦日大高校にて高校教諭。早稲田大学教育学研究科後期博士課程単位取得後退学。 家族 妻、長男(2014年生まれ)、長女(2017年生まれ)