2015年の夏に読んだ坂井豊貴著『多数決を疑う−社会選択理論とは何か』(岩波新書)について、その当時のメモをブログで共有いたします。
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坂井豊貴『多数決を疑う−社会選択理論とは何か』を読み始めました。
市民の声を反映させる政治や民主主義の実現のために、技術や手法のヒントが見出せそうです。
先日も、選挙、多数決、熟議、集合知、社会の意思など、民主主義のあり方について議論しました。
市議会議員選挙では、沢山の候補者がいるのに1票しか入れられないことへの不満もお聴きしていました。
三者以上の候補がある場合、票が割れたり、多数の意見が反映されていない事態が起こっています。
多数決という意思集約の方式は、民主主義を支えるものとして、選挙で当たり前のように使われています。
しかし、筆者は、「民主制のもとで選挙果たす重要性を考えれば、多数決を安易に採用するのは、思考停止というより、もはや文化的奇習の一種である」と書いています。
ボルダールールやコンドルセ•ヤング最尤法など、多数決だけではない意思集約の手法を読んでいるところです。
「選挙で勝ったから民意がある」や「多数決で決めた結果だから」といった意見には違和感があっても反論しにくいものです。
この本の内容が、もっと議論されればと思いますし、私も意見を発していきたいです。