旧暦で午の月の最初の午の日を祝っていました。3月3日、7月7日、9月9日も同様に節句として祝われています。
日本では、子どもの成長を祝う日として、新暦の5月5日が「こどもの日」として祝日になっています。
端午の節句には厄払いに菖蒲(しょうぶ)を用いることから、「菖蒲の節句」と呼ばれます。鎌倉時代になって、武家では菖蒲と「尚武」と結びつき、男児の立身出世・武運長久を祈る年中行事となったようです。もともと日本では、「女天下」といって女性の節句だったようです。
現在、日本では、鯉(こい)のぼりを立て、かぶとや武者人形を飾り、柏餅を食べ、菖蒲湯に入る風習が残っています。
鯉のぼりは、江戸時代になって、武家の間で始まった慣習です。はじめは五色の吹き流しだけを飾っていたのが、立身出世の象徴である鯉を飾るようになったとのことです。
わが家では、広島県大竹の和紙の鯉のぼりを、この写真のように室内に飾っています。1955年頃には職人の家が大竹に数軒あったそうですが、今では一軒のみで伝統を守っています。
柏の葉は「子孫繁栄」の縁起のよいものとして、江戸時代後半から端午の節句に柏餅を食べるようになりました。
写真は、高柳駅前の吉野さんの柏餅です。
もともとは、紀元前3世紀の中国・楚の屈原という政治家・詩人にまつわる伝説からきています。
屈原は、失意のうちに汨羅江に身を投げ、それを知った民衆たちは、魚が屈原の遺体を食べないように、ちまきを川に投げ込んだのが始まりと言われています。
※実は、ちまきと屈原の故事は、端午の節句とは関係がないこと研究で示されてはいますが。
歴史をさかのぼっていると、日本の文化も中国・アジアとつながっているんだと気付かされます。
柏市外の、柏のことをほとんど知らない方々に、柏の名産品は柏餅ではないのかと言われました。違うと答えたら、なぜ名産にしないのかと指摘されました。
今度、全国から集まるコミュニティカレッジ・バックステージでは、柏餅を配る予定でいます。
柏にいると、チンゲン菜やカブなどに注目するものですが、外部からの指摘は刺激的です。
柏市立研Q所の企画で、柏のオリジナル柏餅が生れました。
柏の農家×柏菓子組合とのコラボが織り成す、柏で実った豊潤な新鮮野菜を使った「柏の畑の彩り柏餅」というコンセプトです。昨年の話ですが、こういった取り組みは素敵ですね。
柏の畑の彩り柏餅(カシケン第21話「柏らしい柏餅を作ろう!」) |
柏市役所 http://www.city.kashiwa.lg.jp/soshiki/020300/p022994.html