二松学舎大学にて、町泉寿郎教授による「芳野金陵と幕末日本の儒学」のご講演をお聴きしました。
柏の松ヶ崎出身の芳野金陵さんは、田中藩の改革を実行しただけでなく、国防問題や大学改革への提言を行っており、学者だけではない活躍をされています。
今回、芳野家から史料が寄贈されたのとにより、昌平坂学問所など幕末から明治にかけての教育制度や、幕末の学問の動向が明らかになりました。
儒学といっても、江戸幕府によって正統とされた朱子学だけではなく、異学とされた折衷学や考証学が、現実社会への解決策として認められてきた動きも知ることができました。
国内の財政は厳しく、政治制度もほころび、海外からの圧力が激しい時代にあり、学問は何ができるのか?
そんな問いに応えてきた儒学者たちの生き様がありました。
会場は満員です。九州など遠方からもお見えになられた方もいました。先日、日本経済新聞の文化にも取り上げられ、全国から反響があるようです。
柏市教育委員会と二松学舎大学の共催の企画です。柏市内の4大学と柏市図書館が力を合わせて取り組む企画の一つです。
市内に大学があるということは有難いことで、こういった連携は大切にし、もっと地域と大学との協力が深まればと思います。