紀平英作『ニュースクール 20世紀アメリカのしなやかや反骨者たち』(岩波書店)を読みました。
「学問の自由を求めるリベラリストが立ち上げた学校を通して,二〇世紀アメリカのリベラリズムを描く」とあります。
ジョン•デューイも設立に関わったということで、その学校の存在は知っていました。
自由な社会人教育のモデルというだけでなく、第一次大戦後から第二次大戦のアメリカの状況が分かります。
トランプ政権のアメリカ第一主義や日本における都民ファースト、日本ファーストの動き。
反グローバリズム。移民問題。
格差や失業問題。
現代社会は、当時と通じる部分もあります。
アメリカのナショナリズムと言論が制限されていく過程に対し、立ち向かった反骨者たちの姿勢は、今、まさに必読の書です。
大学の教育原理の授業で、「理想の学校を考えるには、理想の社会を考えなさい」と問いかけられたことを思い出しました。