『13歳からのアート思考』が話題になっている今日この頃。
算楽塾で、対話型美術鑑賞(Visual Thinking Strategy)を活用したオンライン授業を私が担当しました。
※算数・数学に特化したオンライン学習塾【算楽塾】
https://www.sangakujuku.com/
≪なぜ、対話か?≫
対話とは、お互いを理解するための本音と本音の話し合いです。信頼関係を築くためのコミュニケーションです。
社会の問題は、ますます複雑になり、一つの組織(学校、グループ、まち、会社、国など)だけで解決できることは少なくなり、多様な人たちが協力していくことが必要となってきます。コミュニケーション力や自分を表現する力が大切となってくるのです。
対話を通して、自分で考える力や他人と合理的に議論できる力を身に着けていきます。
≪これから求められる学力≫
インターネットが普及し、調べればすぐにわかる知識を記憶する必要はなくなりました。人工知能が発達すれば、早く正確に計算する力も意味を持たなくなります。これからの求められる学力とは、正解のない課題に、辛抱強く向き合い、他者と協力し、新たな価値を創造していく力です。自ら学び続ける意欲と習慣、課題を発見できる視点、そして社会に働きかけていく市民性が重要になってきます。
≪学力をのばす対話型美術鑑賞とは≫
これから求められる学力をのばすためにご紹介したいのが、今回のテーマである対話型美術鑑賞(Visual Thinking Strategy)です。
対話型美術鑑賞は、美術作品を鑑賞することで、観察、解釈、根拠の持った考察、意見の再検討、複数の可能性を追求する力を身に着けさせるものです。特に、考える力と言語の発達をのばします。
ニューヨーク近代美術館(MoMA)で開発された教育プログラムです。12年間の実地調査により、この教育プログラムは、学力向上に役立つことが実証されました。美術の授業のみならず、ほかの教科でも活用できる効果的な教育プログラムです。
オンライン授業なので、注目したポイントに丸や矢印をつけたりしやすく、他の人の発言をさえぎったりすることなく、遠くの人が見えにくくなることもなく、やりやすかったです。
前回の授業は「メビウスの輪」で、今回は視覚の魔術師であるエッシャーのだまし絵を取り上げました。
Chackさん、絵を使わせていただきました!