【速報】本日の千葉県議会 ー 高橋秀典議員(自民党)の一般質問 2024年9月27日午前2

本日の県議会をいち早くお伝えいたします。
※複数人体制でチェックしてはいますが、できるだけ早く、皆様に議会での議論をお届けしたいと文字起こしをしているため、誤字などもあります。ご容赦いただき、各自、ご確認ください。

 

本日(2024/9/27)午前二人目の一般質問は、自由民主党の高橋秀典議員した。

質問項目

  1. 成田空港について
  2. 海業の推進について
  3. 体験型観光について
  4. 九十九里エリアのブランディングについて
  5. 洋上風力発電について
  6. 九十九里地区の海岸防災林について
  7. 豚熱対策について
  8. 農業における高温対策について
  9. その他

 

議会質問・答弁の書き起こし全文


質問(第1回目)高橋秀典 議員


–高橋秀典 議員
おはようございます。
自由民主党旭市選出の高橋秀典でございます。
本定例会におきまして登壇の機会をいただきましたことに、諸先輩方、そして同僚議員の皆様に心から感謝を申し上げます。
それでは通告に基づきまして順次質問をさせていただきます。

まず、成田空港についてであります。国交省は今後の成田空港における施設面での機能強化について、学識経験者や空港鉄道事業者などから成る検討会を立ち上げ、今月24日に第1回の会議が開催されたというところであります。
千葉県からは穴沢副知事が出席されたとのことでありますが、成田空港の機能強化がいよいよ国家プロジェクトとして動き出したと実感しています。
7月に示されました新しい成田空港構想を取りまとめ2.0では、地域と空港との相互連携による一体的、持続的発展が掲げられました。

空港と地域との共生のあり方が改めて明示されたことを歓迎するとともに、これまで空港側と地域との関係は、いわゆる関連9市町との協議をベースとしたものでありましたが、空港の経済効果をより広域に波及される契機であると受け止めており、特に人口減少の続く成田いとうの地域にとっても大きなチャンスとなると考えています。
空港の機能強化による経済効果をより広域に波及されることさせることは、千葉県経済全体の発展に資するものであります。
空港の運用に伴う騒音や交通問題などの影響を直接受ける地域に対する対策や配慮などはもちろん重要でありますが、空港の利用者増や近隣地域への産業集積などを視野に入れた9市町外の市町村や企業の取り組みについて、戦略的かつ総合的に進めていくことは必要であると思います。

今後7万人ともいわれる人材が必要になることを考えると、より広域での募集や住居の確保が必要であると思いますし周辺市町にとっても、人口減少を食い止める大きなチャンスと受け止めており旭市など通勤圏内となる9市町以外の市町村においては、今後のまち作り計画にとっても、非常に重要なファクターとなっております。
そうしたことから、成田空港の機能強化や、今後の産業集積等による県内への経済効果の波及について県がどのような考えを持っているのかを改めて確認させていただきたいところであります。

そこで伺います。

成田空港の機能強化による経済効果について、9市町の外側にも広げる必要があると思うがどうか。

次に、海業の推進について伺います。
海業の推進については、昨年の2月定例会以来、取り上げさせていただき、また、我が党の三沢議員から、そして今議会においては田中議員からも県による積極的な支援の要望があったところであります。
海業をすなわち既存の漁港施設等を活用し漁業水産業を確認した複合的な拠点をつくることは、現在漁業水産業の置かれた厳しい状況にとって、持続的な発展に向けた効果的な取り組みとして期待されるものであり、地域の新たな魅力の創出にも繋がるものであります。

現在地元旭市においては、飯岡課漁港並びに周辺の未利用地を活用した運用拠点を公民連携で実現することについて検討を開始したところであります。
これが実現すれば、成田空港から一番近い海業を拠点として、釣りやサーフィン、キャンプ海産物の販売や地元の食材を生かしたレストランなど、インバウンドも視野に入れた観光スポットとなり、水産業を核とした複合的な産業拠点になるものと期待しているところであります。
一方で、県では各地域がこのような海業を推進していくための指針とするため本年度内を目途に、海業推進基本構想を策定するものと聞いております。

そこでお伺いします。

海を推進基本構想の策定をどのように進めていくのか。

続きまして体験型観光の推進について伺います。
昨今の旅行の形態は国内旅行インバウンドともに、いわゆる観光地を巡るものから普段できないような体験、そこでしかできないような体験を求めるツアー等の人気が高まっているのはご承知の通りであります。
千葉県は、豊かな自然環境と多様な文化資源を有しており観光地としてのポテンシャルが非常に高い地域であり、それらを生かした体験型観光は観光客にとって魅力的な選択肢として、期待が高まっているところであります。

海や川、山などの自然を生かした体験やご当地の食や文化に触れる体験など県内各地の資源を生かした体験型観光の促進や新たな新たなサービスの開発は重要であると考えます。
県は第3次観光立県千葉推進基本計画の中で体験型観光資源の磨き上げを図り、国内外からの観光客を呼び込み、地域経済の活性化に繋げるとしています。
圏央道の効果もありメディアに取り上げられる機会も増えているように思いますが、県として、体験型観光の推進に対し、どのように取り組んでいるのかが気になるところであります。

そこで伺います。

体験型観光の推進について、取り組み状況はどうか。

続いて九十九里エリアのブランディングについて伺います。
九十九里浜は千葉県を代表する観光地であり全長約60kmにわたる美しい砂浜は千葉の宝として次世代にしっかりと引き継ぐ責務が我々にあると思っています。
知事は昨年、千葉の海グランドデザインを発表し、千葉の海の魅力を県内外に広く統一感を持って発信すると宣言し、以降、様々な機会を通して、九十九里浜を含めた千葉の海の認知度向上とブランドイメージの構築に努めてこられました。

九十九里はおよび周辺地域のブランディングを進める上で、私は四つの方向性が考えられると思います。
一つ目には、先ほど取り上げました体験型観光アクティビティを核とした観光プロモーション。
二つ目には、九十九里産の海産物や農産物のブランド化。
三つ目に、ビーチクリーンなど海浜の自然環境を保護するための活動。
そして四つ目に地元の文化伝統を紹介するイベントであり、加えてこれらを広く発信するためのSNSを含むメディアの活用が必須であると考えます。

県の取り組みはここまでに一定の成果が認められるところでありますがより強力に推進し、九十九里ブランドを確立するためには、今まで以上に広域での連携と多様な主体の参画が必要であると考えます。
そうした中、九十九里地域振興事務所管内において各市町村と連携したブランディングを進めていると聞いております。
その後どのように進んでいるかが気になるところであります。

そこでお伺いします。

九十九里地域の活性化のための地域ブランディングについて、その取り組み状況はどうか。

続いて、洋上風力発電についてお伺いします。
今議会において川名康介議員からもありましたが本年6月に行われた欧州視察においてドイツ、オランダを訪問し、再エネへの転換に向けた取り組みや、再エネを利用した水素の製造利活用など、エネルギー政策について学んできました。
今回の視察を通して、再エネの展開一つをとっても、国を挙げてミッションに取り組む熱量や国民の意識において、日本に比べてだいぶ先んじているという印象を受けてきました。

また、特に印象に残っている取り組みとしては、オランダにおいて計画されている洋上風力で発電した電力で水素を製造し、既存の天然ガス用のパイプラインを、これを水槽用に転用して利活用を進めていこうというプロジェクトこれが官民挙げて戦略的に行われていたことであります。
もちろんオランダと日本とでは、洋上風力発電の導入状況や導入に向けた仕組みは異なるため、オランダと全く同じことができるとは思いませんが、日本においても、関係者の創意工夫によって、再エネの利活用を戦略的に進められる部分があるのではないでしょうか。

一例を挙げますと、洋上風力で発電した電力は発電事業者が電力系統を通じて売電するものではありますが、気象状況によって生じる余剰電力については、発電事業者と協議した上で地域のために有効活用する余地があるのではないかと思います。
例えば災害時に避難所となる施設や地域の基幹的な施設に蓄電池を設置し、そこに余剰電力を活用するということも考えられると思います。

これは、洋上風力発電を進める推進地域のメリットとしても大きく、フェーズフリーの観点にもよるものであります。
今後、洋上風力発電を推進していく上で、売電により業者が利益を得るということだけでなく、地域での電力の活用とするいう点においても考慮することが大切なのではないかと思います。

そこで伺います。

洋上風力発電で生じる余剰電力について、県はどのように活用していこうと考えているのか。

続きまして、九十九里地区の海岸防災について質問いたします。
本年元旦の能登半島地震、そして8月の日向灘を震源とする地震に伴う初の巨大地震注意の呼びかけなどにより、県民の皆さんの大地震への警戒感は高まっています。
いたずらに警戒感を煽ることは問題でありますが、正しく備えることへの呼びかけと、行政として、住民の生命を守るために最大限の備えを尽くすことが必要なことはいうまでもありません。

東日本大震災の時旭市には最大で7.6mの津波が襲来し、大きな被害を受け尊い命が失われました。
その際、当時の報告によれば、海岸部に防災輪などの植栽がある場所とそうでない場所においては、明らかに津波被害の程度に差がありました。
房総沖地震など今後発生する可能性のある大規模地震による津波被害を最小限にするためには、堤防に加え、海岸防災輪の整備が必要であると考えます。

県では、防災輪造成事業などにより整備を進めていると聞いておりますが、整備の進捗状況が気になるところであります。

そこで伺います。

九十九里地区における海岸海岸防災輪の整備状況はどうか。

もう一点、海岸防災についてこれは早急な整備を進めることが求められますが県では、森林整備において、企業や団体等の協力を得る機会として、法人の森事業を行っていると聞きました。
1日も早く整備を完了する上でも、そうした民間のCSR活動やSDGsへの取り組みなどとも連携を進めることが効果的ではないかと考えます。

そこで伺います。

企業や団体などの海岸防災輪の整備への参画状況はどうか。

次に豚熱対策についてお伺いします。
豚熱対策として、県内におけるCSFワクチン接種の支援等に感謝申し上げます。
しかしながら、野生イノシシが媒介とされる以上、豚熱の発生リスクは依然として続き、生産者の不安解消には至っていないのが現状であります。
豚熱発生時の殺処分後の地区隊については、家畜伝染病予防法において、焼却または売却処分するものと定められていますが、千葉県においては、原則として売却処分としているところであり、その用地については、個々の生産者が各自の責任において、あらかじめ用意しておくことが必要です。

これは生産者にとってワクチン接種と並び大変大きな負担になっています。
また万が一、豚熱が発生し、全頭殺処分、売却となった場合、生産を再開するには別の売却予定地を用意しなければなりません。
また、売却地近隣の園芸農業など産地に対する風評被害についても、養豚農家の皆さんが大変心配されているところであります。
そうした中、県内の生産者団体から、レンダリング装置により熱処理の後、粉砕そして焼却処分するという方法について県に対し要望があったところであります。

そこで伺います。

豚豚熱発生時において殺処分後のレンダリングおよび焼却処分について、県の考え方は方はどうか。

続きまして農業における高温対策について伺います。
本年も記録的な猛暑となり、我が県農業における高温化の影響が心配されるところであります。
夏の高温により作物の生育障害による収量減、病害虫の増加による被害、土壌の乾燥や水分不足による生育不良など多くの影響を受ける作物も多岐にわたってまいります。

もちろん、CO2の削減等、いわゆる温暖化対策を進めることは重要でありますが、その一方で現に続いている高温化への適応策をしっかりと進めることは重要であります。
今議会においても、高橋祐子議員からもあった通り、遮光資材の利用や冠水など施設資材などによる対策の他、よりに強い作物への転換や、栽培方法の工夫なども考えられます。
そうした適応策への補助や新たな技術の研究や指導など、今、対策をとっていかなければ担い手不足等、農業経営と取り巻く環境は大変厳しくなる中、我が県農業の持続的な発展は難しいのではないかと危惧しています。

そうした中、私からは、水稲生産について伺いたいと思います。
稲作農家が高温に対応した栽培方法などの技術的な対策を講じているか否かで、収量や品質に大きく違いが出るのではないかと懸念いたします。
そうした技術の普及や指導については、県が積極的に行うべきものと思いますが、その取り組み状況が気になるところであります。

そこでお伺いいたします。

今回の水稲生産における高温の影響をどのように捉え、県としてどのように技術的な対策を講じてきたのか。
壇上での質問は以上とさせていただきます。
知事並びに執行部の皆様におかれましては、どうぞ、明快かつ前向きな答弁をよろしくお願いいたします。


答弁(第1回目)


–議長
高橋秀典君の質問に対する当局の答弁を求めます。
知事熊谷俊人君。

–熊谷俊人 知事
自民党の高橋秀典議員のご質問にお答えをいたします。
まず体験型観光の推進についてのご質問にお答えいたします。
豊かな自然や豊富な食材、多様な文化を有する本県において、アウトドアやスポーツ、食や伝統文化などの体験型観光は、誘客を図る上で極めて重要な取り組みと考えています。

そこで県では民間事業事業者等が実施をする付加価値の高い観光コンテンツの開発造成などに対する支援を通じて、体験型コンテンツの充実にも取り組んでまいりました。
また今月からサーフィンやサップ、ダイビング、パラグライダーなどのアウトドアスポーツ体験プログラムについて割引キャンペーンを実施をしており、開始から3週間で1000名を超える方にご利用をいただいております。
この他海外からの需要にも対応できるよう、郷土料理作りや伝統工芸品の制作などの体験プログラムについて外国語対応などの支援も行うこととしており、引き続き県内体験型観光による誘客の促進に取り組んでまいります。

次に水稲生産における高温の影響と対策に関するご質問にお答えをいたします。
水稲生産においては稲穂が出てから20日間は高温の影響を受けやすいとされておりますが、早場米の産地である本県では7月がこの時期に当たり、昨年と比べると最高気温、最低気温ともに高い日が多かったことから、高温対策は喫緊の課題と認識をしております。

本年5月に公表された気象庁の長期予報では平年よりも高い気温が予想されていたことから、県では6月に高温対策マニュアルを公表するとともに、農家への技術指導を徹底してきたことに加え、生育状況を踏まえ、例年よりも早い稲刈りを呼びかけてまいりました。
今後は近年の夏季における気温上昇を踏まえ、栽培管理の更なる改善策を検討するとともに、県育成品種であるふさおとめを基軸とした高温耐性を持つ品種の開発を進めるなど、高温環境下でも順応できる水稲生産対策に取り組んでまいります。
私からは以上でございます。
他の質問につきましては担当部局長からお答えをいたします。

–議長
総合企画部長 冨沢昇君。

–冨沢昇 総合企画部長
初めに、成田空港の機能強化による経済効果に関する質問にお答えいたします。
成田空港の更なる機能強化により、旅客や貨物取り扱いの大幅な増加が見込まれる中、空港を起点とする人もの投資を空港周辺9市町はもとより、県全体の経済活性化に繋げていくことが必要です。

このため、県や経済団体等が参画する成田空港活用協議会において、航空空港関連企業と県内の食品事業者を結ぶ食の商談会などのビジネス創出支援や、インバウンド誘客等に向けた市町村との検討会の開催などに取り組んでいるところです。
今後もこうした取り組みの充実を図り、具体的な成果に繋げることにより、成田空港の機能強化による経済効果が県全体に広がるよう努めてまいります。

次に、九十九里エリアのブランディングについてのご質問ですが、九十九里エリアは、雄大な太平洋を望む日本最大規模の砂浜である九十九里浜を有し、高い知名度と都心との近接性を生かした地域の活性化が期待されています。
こうした中、海匝山武長生地域の全市町村と各地域振興事務所で構成される九十九里地域市町村連携チームを中心に、ワークショップ等の実施を通じて、この地域のブランド化に向けた共通認識の形成、地域資源の魅力発掘や有効活用の検討を行っているところです。

引き続き、九十九里のブランド化に向けた広域的な取り組みを推進するとともに、今後は民間団体等とも連携を深めながら、地域活性化に繋げてまいります。
以上でございます。

–議長
農林水産部長 前田敏也君。

–前田敏也 農林水産部長
まず海業推進基本構想の策定についてお答えいたします。
県では、学識経験者や漁業代表者から成る千葉県海業基本構想策定検討会を設置し、8月30日に第1回目の会議を開催したところです。
この会議では、県内4地域ごとの特性を示すとともに、基本構想の構成について協議し、出席された委員からは本県の優位性を生かした観光客の取り込みや、民間活用など現実的な取り組みの検討などについて意見が出されました。

次回会議では委員からの意見や漁業協同組合のヒアリングなどを踏まえ、県内4地域ごとの目指す姿や、漁業者や民間企業の取り組みの方向性等について協議し、その後、パブリックコメントなどの手続きを経て、年度内を目途に基本構想を策定してまいります。

次に、九十九里地区における海岸防災の整備に関するご質問ですが、県では津波により甚大な被害を受けた九十九里地区の海岸防災輪の復旧を図るため、平成24年度に策定した千葉県海岸県有保安林整備指針に基づき、砂丘造成や植栽による整備を進めているところです。
砂丘造成については、平成28年度に約13km全ての工事を完了し、また植栽については整備が必要な約250ヘクタールの海岸防災輪のうち、7割程度の約770ヘクタールの整備が完了しております。
今年度は一宮地区を中心に約13ヘクタールの整備を計画しており、引き続き順次植栽を実施し、海岸防災輪の復旧整備に向けた取り組みを進めてまいります。

次に、海岸防災輪整備への企業や団体などの参画状況についてのご質問ですが、県では公益的機能を有する森林への県民の理解に繋げることを目的に、企業や団体等の協力のもとで、現有輪の森林整備を行う法人の森事業を実施しております。
九十九里地区の海岸防災輪ではこれまで16の企業や団体等の参画により、整備面積約30ヘクタールにおいて約15万本の苗木が植樹されております。
今後もこうした取り組みを一層推進するため積極的な当該事業のPRに努め、企業や団体等と連携しながら海岸防災輪の整備を着実に進めてまいります。

最後に豚熱発生時のレンダリングおよび焼却処分についてのご質問ですが、豚熱発生時には、蔓延防止の観点から速やかに売却もしくは焼却処分することとなっており、豚を焼却する場合は、高熱高圧をかけて処理する、いわゆるレンダリング処理を行い必要な装置については、国が自治体に対して対応できる体制を整えております。

このレンダリング装置は大型で重量もあるため、設置場所の確保が大きな課題となっていますが、県では生産者団体と協議を重ね、養豚が盛んな地域において、利用が見込める候補地を2ヶ所確保したところです。
なお償却の場合は売却に比べ費用が多額になるものの、確保してある売却地を温存できる利点があることから、処理方法の一つとして選択できるよう、処理装置の設置場所の更なる確保など、生産者と連携しながら継続して取り組んでまいります。
以上でございます。

–議長
商工労働部長 野村宗作君。

–野村宗作 商工労働部長
洋上風力発電で生じる余剰電力の活用についてのご質問でございます。
洋上風力で発電した電力は、CO2を排出しないエネルギーであり、脱炭素の促進の観点から、余剰電力も無駄にすることなく、地域において最大限活用していくことが重要です。
具体的には、洋上風力発電で生じる余剰電力によりグリーン水素を生成することや平時に蓄電池に充電して、停電時に避難所等で非常用電源として活用することなどが考えられます。

野村宗作 商工労働部長
その一方で、水素や蓄電池の利活用が進むためには、導入コストの低減や装置の小型化に課題があることから、県としては技術開発の動向等を見据えながら、余剰電力の効果的な活用方法について検討を深めてまいります。
以上でございます。

–議長
高橋秀典君。


質問・要望(第2回目)高橋秀典 議員


–高橋秀典 議員
議長それでは順次要望並びに再質問をさせていただきたいと思います。
ご答弁ありがとうございました。

まずは成田空港について要望であります。
新たな成田空港が千葉県経済をさらに牽引していくためには、その経済効果の波及や地域との共生を考える際に騒音や交通問題など空港の機能強化に伴う直接的な影響への対策が重要なのはもちろんでありますが、そうした対策とは別にさらに広域

特に人口減少の進む成田空港いとうについても、市町村や民間の取り組みについて県が積極的に支援するなど、成田空港を活用した経済活性化を確実に進めていただくよう要望いたします。
さらに機能強化に伴う様々な社会基盤の整備にあって地元選出国会議員ともしっかりと連携し国策として確実に取り組むよう政府に求めていくことを要望いたします。

次、海業の推進についてであります。
それから再質問させていただきます本年度内を目途に基本構想が策定されるとの答弁でありました。
県では今年度、海業による地域活性化支援事業として予算を確保していただきましたこれにより基本構想の策定の他、各地域における海業推進計画の策定についても、費用を補助していただいているところであります。

しかしながら各地域における推進計画策定の後についても、事業化に向けて計画を進める段階においては、専門的な意見を得ることや、先行事例の調査、あるいは制度等の利用による財源の確保などにおいて県のバックアップが期待されるところでありますそこで再質問いたします。

地域の海業推進計画が策定された後県はどのように支援していくのか。

次に体験型観光についてであります。
9月から海でのアウトドアスポーツを中心とした体験プログラムについてキャンペーンを行っているとのことでありました。
体験活動やアクティビティを扱う既存の人気サイトを活用した割引は非常に効果的であると思います。

ですが一方で、体験プログラム等の提供者側にとって一般客の電話受付とネットでの大キャンペーン予約受付の二重の体制となり煩雑だという煩雑だという声もあります。
この辺りまだICT導入が進んでいない業者の方も多くいらっしゃるようでありますのでデジタル化と同時に進めていく必要があるのかと思います。
この点についての工夫と支援も必要だと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

飯岡漁港からの釣り船で初めてマダイ釣りをいたしましたこれが非常に素晴らしい体験でありました。
海釣りなどは始めるにあたって非常にハードルが高い印象でありましたけれども実際やってみると本当に面白くて、他のマリンスポーツもやはり同様なのかなと思います。
まずやってみるそして好きになってリピーターになっていく、そういった流れを作って体験型観光のぜひ推進と定着を進めていただきたいと思います。

またアウトドア系の体験の他、我が県の特徴であります豊富な食材を生かした食体験も魅力あるコンテンツになると考えます。
観光庁ではその土地の食材習慣伝統歴史などによって育まれた食を楽しみその土地の食文化に触れるガストロノミーツーリズムを推進しています。

訪日観光の課題であります地方への誘客にとって有効であること、また地元の1次2次産業とも繋がることから、大きく期待されているところであります。
夷隅市等では既に取り組みが始まっているようであります。
ぜひ県としてガストロノミーツーリズムを推進していただけるよう要望いたします。

次に九十九里のブランディングについてであります。
市町村や生産者等としてもこれは独自にですね、一生懸命ブランディングにですね取り組んでいるところでありますが、既存のブランドのこの統合的なプロモーションといったものも必要なのではないでしょうか。
例えば豚肉などは旭市周辺だけでも10を超えるブランド肉がありますどれも美味しいわけでありますけどもそれが必ずしも旭市あるいは九十九里といった地域のブランドイメージとして定着し統合されているわけではないと思います。

そうした様々な既存産品のブランドイメージの統合といったこともぜひ視野に入れていただきたいと思います。
またブランドイメージの形成や地域資源の発掘活用については、新たなプレーヤーとして大学生など若者の感性を取り入れることも必要なのではないかと思います。
例えば千葉大学では地方創生を研究する大学教員と学生研究員が研究成果活用型ベンチャーとして法人を立ち上げており、地域創生のための具体的な取り組みを行っております。
こうした多様な主体を取り組んでいただきぜひ九十九里ブランドの構築と発信を強力に進めていただきたいと要望いたします。

続きまして洋上風力発電についてであります。
県として、洋上風力発電で生じる余剰電力によるグリーン水素の生成や蓄電池に充電して、非常用電源として活用することを検討するということでありました。
特に避難所等の電源として活用することは地域にとっても大きなメリットであり候補地における洋上風力発電の推進を後押しするものになると思いますのでぜひ県としてリードしていただけるよう要望いたします。

また、ドイツオランダとともに、洋上風力発電などの再生可能エネルギー由来の電力を利用し、いわゆるグリーン水素を生産し、その水素によって鉄鉱石を還元するという鉄鋼業への活用、従来のコークスを使用する製鉄プロセスから脱炭素化を目指す実証に取り組んでおりました。
水素の生産コストや水素還元製鉄の効率化によっては、課題はあるものの大量のCO2を排出する従来の製鉄に対しこのいわゆるグリーンスチールの開発普及はゼロカーボンを目指す上で必須であると認識しています。

一方日本でも、NEDOなどを中心に技術開発が進んでいるものの、欧州諸国に比べるとやはり水素インフラの整備や政府の支援策は遅れていると言わざるを得ません。
ぜひ千葉県において、将来検討されている三地域のウインドファームからの電力供給を基に水槽生産その水槽を臨海地域で製鉄等の一部にも活用するという我が県の特性を生かした県全体での再エネ活用ビジョンを様々な課題はあると思いますが、我が国の地域エネルギー戦略のモデルとして示していただきたいと思います。
これはCO2排出量の多い我が県の責務でもあると思いますのでぜひ千葉県が企業や国をリードしていただきたいと思います。

続きまして海岸防災凛について要望いたします。
九十九里地区の海岸防災凛整備が必要な区域のうちおよそいまだ3割が未整備であるとのことでありました。
県民の皆さんの危機意識が高まる中、これは大変早急なですね整備を進めることが求められます。
ぜひ法人の森事業の周知を広げていただき、企業や団体等の協力を活用しながら1日も早い整備完了を要望いたします。

また、海岸防災輪は防潮堤と比べて日常の多面的な有用性を持ちます。
例えば、浜辺からの風や砂を防ぐ他、癒しの場散策の場として活用することもできこれもまたフェーズフリーな価値を持つものであります。
そうした面についても考慮しぜひ早急な整備を進めていただくよう要望いたします。

続きまして豚熱対策についてであります。
レンダリング処理からの焼却処分についてはこれまで生産者団体の皆さんから大変強い要望があったところでありますが、この度処理方法の一つとして選択できるよう取り組むと前向きなご答弁をいただき感謝いたします。

一方でレンダリングは万能というわけではなくて、臭気の発生や処理速度などの課題はあります。
ですが今回のように県と生産者の対話により道が開けたということは大変素晴らしいことと受け止めております。
この豚熱対策に当たっての貿易および発生時の処分等については生産者との対話を、対話と連携をさらに深めて進めていただけるようにお願いいたします。

またこれについては、一点再質問をさせていただきます。

防疫作業のシミュレーションも含めた豚熱発生時の県の体制はどうか。

続きまして農業における高温対策について要望させていただきます。
知事からご答弁いただきましたこの夏の高温について長期予報を捉えて技術指導を行ったとのことでありました。
ぜひ今後も変化する環境に適応しつつ、農業を継続できるよう農業事務所等を通して、高温化に対する技術支援を強化するとともに、全ての生産者に情報や指導が行き渡るようにお願いいたします。

また高温耐性を持つ品種の開発を進めるということも答弁でいただきました。
開発は一朝一夕にできるものではないかもしれませんが、農業の環境適応は我が国だけでなく人類全体の課題であります。
今後も水稲生産を安定的に行えるよう長期的な視野に立って、高温障害に対する研究予算をしっかりと確保していただきますよう要望いたします。

また、稲作農家からは既にある高温耐性を持つ県外の品種について千葉県でも栽培できるようにしてほしいといった声もあります。
もちろんこれについては権利関係等を所掌の課題はあることは存じ上げておりますけれども、長期的な品種改良や開発を進める一方で、こうした他県の品種の導入についても同時に検討を進めていただくよう要望いたします。
以上、2回目といたします。
よろしくお願いします。


答弁(第2回目)


–議長
農林水産部長 前田敏也君。

–前田敏也 農林水産部長
まず地域の海業推進計画策定後の支援についてのご質問ですけども、県といたしましても引き続き地域の協議会に参画し、いたしまして、先行事例の紹介の他食堂の整備や新たな水産加工品の開発等への国の支援策、あるいは県の関連事業の活用に向けた助言を行うなど、各地域における事業の取り組みを支援してまいります。

次に豚熱発生時の県の体制についてのご質問ですけれども、発生時には豚熱対策本部を設置いたしまして全庁を挙げて対応することとしております。
また発生に備えまして、毎年県職員や自衛隊関係団体を参集し、応援職員が行う社内での豚の追い込みや処分後の運び出し作業について、実際の作業映像や、豚の模型を使った練習を行っているところでございます。
以上です。

–議長
高橋秀典君。


質問・要望(第3回目)高橋秀典 議員


–高橋秀典 議員
今回些か農林に集中してしまったきらいがありましてどれも思いのある質問でございますので勘弁ください。
それでは2点要望させていただきます。
まず海業についてであります。

地域における海業推進計画の策定後についても引き続きその実現に向けた支援を行っていただけるということであります。
今旭でもですね第1回の推進会議が予定されているところであり、非常に多くのですね漁業関係者等も踏まえて一緒になってですね、今後の飯岡漁港の活用、そして本当に津波、さっきも触れましたけども大きな津波の大被害これがですねやはり空き地が目指す8日地域でございます。
心の復興を目指してですね運用計画に本当にみんな本気になって取り組んでいるとこでありますので、ぜひバックアップをお願いしたいと思います。

要望でありますが、現在海業による地域活性化支援事業による支援、これは地域の海業推進計画の策定に係る経費等を対象としております。
先ほどもありましたけども、計画策定後についても、これは調査やコンサルティングなどを専門的な技術や知見を活用する際において活用できるように、柔軟な制度の運用をお願いする、あるいは拡張していただくようにお願いいたします。

続きまして豚熱対策についてでありますが、豚熱が発生すればこれは全庁を挙げての対応ということでお伺いしました。
そして演習も行っているということであります。
思い出すのは鳥インフルエンザの大発生であります。

殺処分等の対応に当たられました職員の皆さんも本当に大変であったとそのように思いますが、今日傍聴に来てるかもしれませんが私の妻の実家はですね、養豚業をやっていましたので、豚を間近でそっち見なくていいです。

豚って想像以上に大きいんです。
ボトンいわゆる母豚ですねは200キロを超えるわけですね200から250キロと言われます。
これを処分するということがいかに大変であるかということは、鳥インフルエンザのときの体験をもとに想像していただければ本当に想像を絶するものだと思います。

この豚熱対策およびですね万が一の発生した際に生じる様々なコストこれを考えたときに、この差発生のリスクを少しでも抑えるためには、やはりその媒介とされている野生のイノシシを減らしていくことできれば本当にいなくすることを根絶することこれをぜひですね目標に掲げていただきたいなと思います。

これ担当課は変わると思いますけれどもそうした野生イノシシのこの観点防疫上の観点からの駆除ということについてもぜひ予算措置をですね、お願いしたいと思います。
千葉の美味しい豚肉を養豚農家の皆さんが誇りを持ってそして安心してですね、生産できるようにぜひご尽力をお願いしたいことを要望いたしまして私の一般質問を閉じさせていただきますご清聴ありがとうございました。