本日の県議会をいち早くお伝えいたします。
※複数人体制でチェックしてはいますが、できるだけ早く、皆様に議会での議論をお届けしたいと文字起こしをしているため、誤字などもあります。ご容赦いただき、各自、ご確認ください。
本日(2024/9/19)午前の代表質問は、公明党の仲村秀明議員でした。
質問項目
- 知事の政治姿勢について
- 防災・減災対策について
- 公共交通への支援について
- 保健・医療施策について
- 児童相談所の専門職員の確保について
- ヤングケアラー支援について
- 介護施策について
- 障がい者支援について
- 環境保全について
- 中小企業支援について
- スマート農業について
- 県営住宅について
- 北千葉道路について
- 教育施策について
- 交通安全について
- その他
議会質問・答弁の書き起こし全文
質問(第1回目) 仲村秀明 議員
–仲村秀明 議員
おはようございます。
船橋市選出、公明党仲村秀明でございます。
会派を代表しまして質問をさせていただきます。
それでは、通告に従い、順次質問いたします。
1、知事の政治姿勢について。
初めに防災について。
海外の避難所は生命を守るだけでなく、避難者が早期に日常生活を取り戻せるよう、快適な環境を提供することを目指しています。
台湾では過去の教訓を生かし、プライバシーに配慮した間仕切りスペースや清潔な仮設トイレ、温かい食事などが提供されています。
これに対し、日本の避難所が床に雑魚寝、不衛生な仮設トイレ、冷たい食事の配給など、快適さに欠ける状況が続いています。
これは災害時はみんな大変だから我慢するのが当たり前という考えや、避難所生活の改善が被災者の自立を遅らせるという誤解が影響しているのかもしれません。
しかし、避難所の施設、質的な改善は、災害関連死を防ぎ、被災者が早期に日常生活に戻るために重要です。
日本でも、避難所環境の改善に向けた取り組みが進んでいますが、現場の努力に依存しているのが現状です。
質的改善には、国や都道府県がリードし、被災地周辺の自治体や民間の協力体制の構築が必要で、大きな発想の転換、意識の改革をすべき時を迎えると考えます。
公明党は、避難所のトイレ、キッチン、ベッドの確保やトイレトレーラーの配備、スフィア基準を参考にした取り組み女性の視点を生かした避難所運営の必要性を訴えています。
スフィア基準は国際赤十字などにより1997年に作られ、居住空間につきましては、1人あたり最低3.5平方メートルの確保や、トイレは20人に1人一つの割合で設置することなどが求められており徳島県では避難所運営マニュアルに盛り込んでいます。
今回の防災基本計画の修正では、災害応急対策に福祉的な支援の必要性が明記され、避難所の開設当初から段ボールベッドや間仕切りの設置に努めるなど、我が党の主張が数多く盛り込まれています。
国の見直しを受け、本県も、避難所の考え方を根本から大きく発想転換した実績改善を行うべきと考えます。
そこで伺います。
防災基本計画の改定を踏まえ、避難所の質的改善にどのように取り組んでいくのか。
続きまして、賃金の持続的な引き上げについて伺います。
公明党が推進してきた定額減税の効果もあり、6月の実質賃金はプラスに転じ、名目GDPも600兆円を超えました。
最低賃金についても過去最大の引き上げが行われ、全国平均の時給は1055円となります。
最低賃金の引き上げは、賃金水準全般の底上げに繋がり、構造的な賃上げの基礎となることが期待されています。
持続的な賃上げを確実なものとしていくため、中小企業が賃上げを図れるよう、価格転嫁を促していくことも大切です。
9月は年2回設けられている価格交渉促進月間で、適切なコスト転嫁を国が後押しするために定められています。
公明党が政府に提案してきた労務費の適切な転嫁に向けた価格交渉の指針には、発注側に対して、受注側の求めがなくても、定期的に協議の場を設けることや、受注側が交渉に使用するコスト上昇分を示す根拠資料の例などが明記されており、しっかりと活用していくことが、賃上げに結びつくと考えられます。
また、賃上げを各企業に働きかけていくには、こうした企業や関係団体が全て参加している公労使会議を活用することが最も近道だと考えます。
そこで伺います。
中小企業の持続的な賃上げの実現に向け、どのように適切な価格転嫁の促進に取り組んでいくのか。
次に、孤独孤立支援について伺います。
近年、孤独や孤立が社会問題として深刻化をしています。
社会環境の変化により、人と人との繋がりが希薄化しており、コロナ禍によって孤独、孤立の問題が顕在化してきました。
政府による孤独、孤立の実態把握に関する全国調査では、20代30代という若年層で孤独を感じている割合が高い結果が出ており、近年、若年層に市販薬、処方薬の過剰摂取、いわゆるオーバードーズが広がる背景にも、孤独、孤立があるとも言われています。
孤独孤立は、世代を超えて大きな社会問題と捉え、取り組む必要があります。
そこで伺います。
高齢者だけでなく、若者を含めた孤独孤立の状況に対する県の認識はどうか。
孤独や孤立に悩む人を助けるため、政府は2021年に孤独孤立対策担当大臣を任命し、2024年4月には、孤独孤立対策推進法を施行しました。
同法は、地方公共団体が関係機関などにより構成する孤独孤立対策地域協議会を置くように努めるものと定めています。
また6月には、自治体やNPO法人の支援、市民ボランティアの養成、24時間対応の相談体制の整備などを含む新たな重点計画も決定されました。
県はこの法律に基づき、孤独や孤立を感じる人が声を上げやすい環境を整備し支援を進めることになります。
そこで伺います。
孤独孤立対策推進法の施行を踏まえ、県は今後どのように取り組んでいくのか。
2、防災減災対策について。
初めに個別避難計画について伺います。
東日本大震災で多くの高齢者が犠牲になったことを受け、政府は2013年に災害対策基本法を改正し、市町村に対して、自力で避難が難しい高齢者や、障害者などの要支援者の名簿作成を義務づけました。
さらに2021年には、個別避難計画の策定を市町村の努力義務としました。
しかし、多くの自治体が、職員不足やノウハウ、財源の問題で、計画策定に苦労しています。
今後予想される南海トラフ地震や首都直下地震、また、毎年のように発生する水害に備え、早急に計画の策定を行うよう、県としても市町村への支援を強化すべきと考えます。
そこで伺います。
災害時の個別避難計画の策定状況と作成促進に向けた支援はどうか。
次にペット同行避難について伺います。
災害時の課題として、ペットの同行避難があります。
環境省は2018年に、人とペットの災害対策ガイドラインを作成し、ペット同行避難を推奨しています。
本県では約8割の自治体がペット同行避難を可能としておりますが、実態を見ると、その具体の内容につきましては、避難所運営委員会で取り決めることとしており、ルール化が進んでいない避難所が多く見受けられます。
地域防災計画にペット同行避難が含まれていても、実際の受け入れ体制が整っていなければ意味がありません。
実効性のある対策が必要です。
そこで伺います。
避難所におけるペット同行避難の受け入れ体制の状況はどうか。
また、ペット同行避難の実効性を高めるための取り組みが必要だと思うがどうか。
次に、応急仮設住宅について伺います。
能登半島地震による石川県での死亡者数は、9月10日時点で358人に上り、特に129人は災害関連死と認定されています。
避難所生活の長期化が、災害関連死のリスクを高める要因の一つです。
体育館などの避難所は一時的な避難場所であり長期間の生活には適していません。
プライバシーの欠如や衛生状態の悪化、エコノミークラス症候群や感染症のリスクが高まるため、早期に避難所から出ることが重要です。
避難所生活が長期化することを防ぎ、被災者に一時的な住居を提供するためのものとして、応急仮設住宅があります。
応急仮設住宅は、被災者に一時的な住居を提供するもので、プレハブや木造で迅速に建設提供できます。
基本的な生活設備が整っており、被災者が日常生活を再開しやすく、災害関連死の防止にも役立ちます。
被災者支援として、応急仮設住宅の提供体制を整えておくべきと考えます。
そこで伺います。
災害時における応急仮設住宅の提供体制はどのようになっているのか。
3、公共交通への支援について。初めにEVバス導入について伺います。
本県が策定した千葉県カーボンニュートラル推進方針には、県民の意識改革や行動変容を通じた、脱炭素型ライフスタイルへの転換が求められるとして、移動に伴うCO2削減のため、EVバスや合成燃料を活用したバスの導入など、公共交通を軸とした交通ネットワークの再構築を進める必要があるとしています。
そのため県では、県内の交通事業者等が、次世代自動車や充電設備などを導入する際の費用について、国の補助事業に一部上乗せ補助を行い、推進を図っています。
しかし、補助の条件として導入する事業所には、太陽光発電の設備の併設が必要であるとともに、キュービクルは対象外であるなど条件の緩和を望む声もいただいています。
そこで伺います。
EVバスの導入に向けた支援の充実と、キュービクル設置補助の創設が必要だと思うがどうか。
次に、路線バスの運転手について伺います。
一般路線バスは、運転手の厳しい状況が続いています。
また、働き方改革関連法により、本年1月から運転手の時間外労働が年間960時間に制限され、人手不足がさらに深刻化しています。
この問題の解決策の一つとして、女性運転手の活躍が期待されていますが、令和6年版交通政策白書によりますと、国内のバス運転手に占める女性比率は2%と低く、労働環境の整備や職業イメージの改善が必要です。
女性運転手の増加は、人手不足の解消や路線バスの維持にも役立つため、県として支援を行うべきではないでしょうか。
そこで伺います。
路線バスの女性運転手の確保に向け、どのように支援をしていくのか。
4、保健医療政策について。初めにワクチン接種について伺います。
まず帯状疱疹ワクチンについて。
帯状疱疹は、水痘と同じウイルスが原因で免疫力が低下すると発症しやすくなります。
80歳までに3人に1人がかかり、特に50歳以上で発症率が高くなります。予防にはワクチン接種が有効とされており、帯状疱疹ワクチンは現在任意接種とされております。
1回接種の生ワクチン等を2回接種の不活化ワクチンがあります。
接種費用は高いもので4万円程度かかり、経済的負担が大きいことから、近年は全国で独自に接種費用を助成する自治体が増えています。
千葉県でも半分以上の自治体が接種費用の助成を始めていますが、県民からはまだまだ費用負担が大きく、更なる補助を求める声も上がっています。
そこで伺います。
市町村における帯状疱疹ワクチン接種費用の補助の状況はどうか。
また、県として補助を行うべきと考えるかどうか。
次にHPVワクチンのキャッチアップ接種について伺います。
令和4年4月にHPVワクチン接種の積極的勧奨が再開されてから約2年が経ちました。
この再開に伴い、勧奨がなされなかった期間の対象者に対して、3年間の期間限定でキャッチアップ接種が行われています。
本年5月30日に開催されたHPVワクチンの自治体説明会では、国の調査結果として、キャッチアップ接種について対象者の約半数が知らなかったこと、保護者や大学生相当以上の女性において、HPVワクチン接種を考え始めたきっかけの大多数は、自治体からの接種の案内が届いたことであったこと。
令和5年度、4年度いずれも未接種者への再勧奨を行っていないと回答した自治体が全体の8割前後を占めたことなどが示されました。
これを受け、国は未接種者に対して、単一年度で複数回勧奨を行うことを含めた情報提供を促しています。
また、国が作成した広報資材や自治体の好事例などを他の自治体にも提供し、効果的な周知広報に活用することも進めています。
さらに国が8月14日に示した5月30日の自治体説明会における質疑への回答で、実施状況等を把握しながら、再勧奨の実施についてご検討くださいとしていることから、2024年に一度個別通知を行ったが、接種率が十分でない場合には、さらに県から各自治体に対して、今年度内にもう一度個別通知による再勧奨を促すべきと考えます。
2000年度生まれの世代では、初回接種率が30%を切っており、令和7年3月末のキャッチアップ接種終了までに接種率向上に取り組む必要があると考えます。
そこで伺います。
HPVワクチンのキャッチアップ接種の状況はどうか。また接種期限の迫る中どのように取り組んでいくのか。
次に、リトルベビーハンドブックについて伺います。
千葉県では、毎年300人のリトルベビーが生まれています。
そうしたご家族の思いに寄り添った支援をするツールとしてリトルベビーハンドブックがあります。
現在当事者の皆さんの声を受け、全国の都道府県で導入が進んでいます。
千葉県でも、リトルベビーハンドブックが2023年9月から配布され、おおむね1500g未満で出生した赤ちゃんとその家族を支援するため、県内12ヶ所の周産期母子医療センターや各市町村において配布されています。
千葉県での導入がちょうど1年となることから、その活用状況が気になるところです。
そこで伺います。
リトルベビーハンドブックをどのように周知活用しているのか。
また評判はどうか。
次に、特定行為研修を修了した看護師について伺います。
働き方改革により、医師の時間外労働に年間960時間以下、月間100時間未満の上限が設けられ、過剰な労働を防ぐための措置がとられていますが、反面これにより、医師の負担が増えたり、人手不足が深刻な地域では医師の確保が難しくなったりする恐れがあります。
そうした問題の解決の一助として、特定行為研修を修了した看護師を増やすことが期待されています。
特定行為研修を修了した看護師は医師の指示を受けて、特定の医療行為を実施できるため、こうした看護師が増えれば、医師の業務負担が軽減に繋がるとともに、医師の平均勤務時間が短縮されるなど、医療現場の働き方改革において非常に有効な手段となります。
国は特定行為研修を修了した看護師の数を増やすために、研修機関の設置や拡充を進めております。
また、研修プログラムの開発や運営に必要な資金やリソースの提供、研修修了者が実際に特定行為を行える環境整備の支援も行っています。
千葉県も医師の働き方改革をスムーズに進めるため、特定行為研修を修了した看護師を増やすべきと考えます。
そこで伺います。
特定行為研修を修了した看護師を増やすため、県はどのように取り組んでいるのか。
次に、ナースセンターについて伺います。
千葉県において看護師の確保は重要な課題です。
千葉県では、千葉県看護協会を千葉県ナースセンターとして指定するとともに、その運営管理を委託しています。
同センターでは、看護職の無料職業紹介所として、無料で看護師等の就業に関することや進路に関することなどの相談を受け、相談者個々の状況に応じたきめ細かい対応を行っています。
また、ブランクがあって再就業に不安のある方を対象に、看護基礎技術講習会や訪問看護基礎研修会を無料で実施し、再就業に向けた支援も行っています。
特にこれからは看護人材確保のための同センターの役割がさらに大きくなってまいります。
その役割を果たすためには、同センターの機能強化に具体的に取り組む必要があると考えます。
特に人員面での体制強化が必要です。
そこで伺います。
千葉県ナースセンターの体制強化が必要だと思うがどうか。
5、児童相談所の専門職員の確保について。
0歳から18歳未満までの児童に関する様々な相談や、増加傾向にある児童虐待の通告に対応する児童相談所のニーズは大きくなっています。
県は、一時保護環境の充実と、職員の働きやすい環境を整えるために令和8年に二所新設、令和9年に二所を建て替える計画です。
また、中核市の船橋市と柏市でも、令和8年度中の開設を目指しています。
よって、職員の確保と配置は大変重要です。児童相談所の職員は、心理学や社会福祉学の知識、虐待対応の専門的なスキルを持ち、何が子供にとって一番良いのかを常に考えながら面接をし、また子供とそのご家族の生活がより良い状態に向かうためにサポートを探っています。
県は、児童相談所の専門職員が電話対応、面接、家庭訪問、それに付随する記録作成、会議資料作成などの業務量が増大し職員1人1人にかかる負担が大きくならないようにし、処遇の改善を図りながら、専門職の職員の人材確保に力を入れていかなければなりません。
そこで伺います。
児童相談所の専門職の職員の人材確保に向けどのように取り組んでいくのか。
6、ヤングケアラー支援について。
ヤングケアラーについて、6月施行の改正子供若者育成支援推進法では、国や自治体が支援するべき対象として明文化されました。
今年度から全市町村での設置が努力義務となったこども家庭センターを通じ、当事者に確実な支援が行き届く環境整備が進められています。
東京都医学総合研究所などの研究によると、ヤングケアラー状態が思春期に長期間続くと、精神的不調のリスクが高まることがわかりました。
2年以上続けている児童は抗鬱状態や自傷行為、自殺念慮のリスクが高いことが明らかになりました。
特に祖父母との同居によりケアラーの状態が長く続く世帯での介護の負担が重いヤングケアラーは、ヤングケアラーの状態が長期化しやすいとされ、学校や公的機関が早期に気づき、負担を軽減する支援が重要とされています。
これまで県議会でも何度もヤングケアラー支援を訴えてまいりましたが現在の県の取り組みについて、確認の意味も含め伺います。
ヤングケアラーを把握し、支援に繋げるため、県教育委員会はどのように取り組んでいるのか。
県は学校や市町村などの関係機関との連携強化にどのように取り組んでいるのか。
7、介護政策について。
初めに、介護支援専門員について伺います。
高齢者の増加に伴い、介護支援専門員、いわゆるケアマネへの相談や支援の要請が増加していますが、全国的に介護支援専門員が不足していることが深刻な問題となっています。
介護支援専門員が不足すると、1人当たりの担当利用者数が増え、サービスの質が低下し、必要なケアをすぐに受けられないなどの問題が生じます。
介護支援専門員の養成に関する調査研究事業報告書によりますと、千葉県の介護支援専門職員の不足感は、96.6%と高く、介護支援専門職員が不足している状況での対応につきましても、71.5%が問題を感じています。
地域包括支援センターや居宅介護支援事業所でも同様に深刻な不足感があり、早急な改善が必要とされています。
そこで伺います。
介護支援専門員が不足している原因についてどう考えているのか。
また解消に向け、県としてどのように取り組んでいくのか。
次に、介護事業所におけるカスタマーハラスメントについて伺います。
カスタマーハラスメントは、サービス提供者が顧客から受けるハラスメントです。
2023年9月に労災認定基準が改正され、カスハラが原因で精神障害を発症した場合、労災として認定される可能性があることが明記されました。
例えば、暴言や脅迫、過剰な要求が繰り返されることで、従業員が精神的な健康を害するケースが該当します。
このようなケースでは、企業側は従業員を守るための適切な対策を講じることが求められています。
ある訪問介護事業所の経営者は、女性スタッフに対する利用者からのセクハラや過剰な要求の件で、これ以上会社として支援ができないと思い悩み相談窓口を調べたところ、厚労省の相談窓口はあったそうですが、身近な場所での相談窓口が見つからず困っておりました。
現在、介護事業所向けのカスハラ相談窓口は、1都7県に設置されておりますが、千葉県にはありません。
千葉県では、労働相談センターなどが紹介されていますが、介護現場の特殊事情に詳しい専門の相談窓口の設置が求められております。
そこで伺います。
県で介護事業所におけるカスタマーハラスメントの相談窓口を設置すべきと思うがどうか。
次に喀痰吸引について伺います。
訪問介護事業者は、仕事をする上で様々な資格が必要です。
その中でも、喀痰吸引等研修は重要な資格の一つです。
喀痰吸引とは吸引器を使って口や鼻から痰を取り除く医療行為で、呼吸困難や誤嚥性肺炎を防ぐために行われます。
特に、自力で痰を出せない高齢者や病気の方にとって重要です。
喀痰吸引は医療行為ですが、研修を受けた介護職員も行うことができます。
高齢化が進む中で、介護現場での喀痰吸引のニーズが高まっており、喀痰吸引ができる介護職員を育成していく必要があると考えます。
そこで伺います。
喀痰吸引の研修の受講状況はどうか。
また受講拡大に向け県はどのように取り組んでいるのか。
8、障害者支援について。
初めに強度行動障害について伺います。
強度行動障害は、自分や他人に危害を及ぼす行動が頻繁に続く状態を指し、本人や周囲の生活に大きな影響を与えます。
障害の特性や周りの環境をきちんと把握し、本人に合った支援、治療を行うことが大切とされています。
令和3年度の厚生労働省の調査では、障害福祉サービスを利用する強度行動障害者の延べ人数は8万6万8906人と報告されております。
重度の強度行動障害者の在宅ケアは家族だけでは大変に難しいのですが、受け入れできる入所施設がなかなか見つからないとのお話もいただいております。
これまで県立袖ケ浦福祉センターで、大規模集団ケアを行ってきましたが、各地域の民間施設で分散して受け入れ、個別に対応する方針に転換し、令和4年度末に廃止されました。
その上で県は、強度行動障害のある方に対して、民間事業者の協力のもと、市町村と連携して受け入れ施設に繋ぐ支援を行うとしておりますが、現場では受け入れ施設が見つからず苦労しているとの声もあります。
そこで伺います。
重度の強度行動障害のある方の施設での受け入れについて、県はどのように支援をしているのか。
次に、障害児者の入所施設について伺います。
近年、障害のある方が増えており、障害のある人に対する福祉サービスの充実が求められております。
特に重度の知的障害と肢体不自由を併せ持つ重症心身障害児者や人工呼吸器を使用し、経管栄養などが日常的に必要な医療的ケア児者が将来にわたり安心して生きていくための施設整備は急務であります。
しかし県内の重症心身障害児者、医療的ケア児者を受け入れる施設の整備状況は、まだ十分とは言えず大きな問題です。
親なき後の子供たちの将来を心配する父母からは、施設の設置を求める切実な声が上がってきております。
この状況を改善し、障害児者が地域で安心して暮らせるよう取り組むべきと考えます。
そこで伺います。
重症心身障害児者や医療的ケア児者の受け入れ施設を増やすため、どのように取り組んでいるのか。
9、環境保全について。
初めに、浄化槽台帳について伺います。
浄化槽法は、生活環境の保全と公衆衛生の向上を目的として、都道府県には浄化槽の適正な維持管理の指導が求められ、令和元年の改正で台帳整備が義務化されました。
また、台帳のシステム化、デジタル化とともに、保守点検や清掃の実施状況の記載も求められました。
令和5年5月25日の環境省の通知では、都道府県知事は、保守点検の実施状況や清掃の実施状況に関する情報の収集にあたり、法第49条第2項の規定を活用して、市町村に対して、清掃の実施状況に関する情報の提供を求めるなど、実効性のある情報収集を積極的に実施することとされています。
このため、浄化槽台帳の整備にあたっては、保守点検を行う事業者や清掃を行う事業者、清掃事業者の許可を行う市町村との連携が重要です。
そこで伺います。
浄化槽台帳の整備状況はどうか。
また、市町村や事業者との連携を進めるべきではないか。
次に、浄化槽の法定検査についてです。
浄化槽の管理者は年に1回の法定検査を受ける義務がありますが、令和4年度の調べでは、千葉県の受検率は全国でワースト2となっております。
法定検査受検率の向上は重要な課題です。
令和6年1月に県が実施したアンケート調査では、浄化槽は法律で年1回の法定検査の受検が義務となっていることを50%もの人が知らなかったとの結果から検査が義務であることの周知に努めることも必要と考えます。
そこで伺います。
法定検査受検率の向上にどのように取り組むのか。
次にPFOS・PFOAについて伺います。
県では、河川や地下水、水道施設での水質検査や分析を行い、PFOSやPFOAに関する正しい情報を発信し、県民の不安の解消に努めています。
また、石油コンビナート地域の災害用に県が保有している泡消火剤や、PFOSを含まないものに代替済みと伺っています。
9月補正予算では、PFOSおよびPFOAによる地下水汚染防止対策の新規事業案が提出されましたが、今後は新たな排出を防ぐための対応も必要です。
PFOSやPFOAは現在製造輸入が禁止されておりますが、過去に製造された薬剤の使用は禁止されていません。
これらの薬剤は州在庫において評価設備内にまだ保管されている可能性があります。
過信法に基づき、保管表示点検が義務づけられているため、民間の泡消火設備の所有者に対して、保管確認や漏えい時の対処法、PFOSなどを含まない薬剤の早期代替を促すよう、県も周知広報を行い、代替促進の支援を行う必要があると考えます。
そこで伺います。
泡消火設備からのPFOSPFOAの新たな排出リスクを低減することを目的とした取り組みを行うべきと考えるがどうか。
次に、小型充電式電池の適正な処理について伺います。
リチウム蓄電池は、パソコンやデジタルカメラなどで広く使われておりますが、強い衝撃圧力で発火や爆発の危険があります。
環境省によると、廃棄物処理時にリチウム蓄電池が原因と疑われる火災事故は4260件発生しており、自治体には危険物の除去や消火設備の増設、市民への周知が求められております。
埼玉県上尾市のゴミ処理施設では、誤った方法で捨てられたリチウム蓄電池が原因とみられる火災で、9ヶ月半の稼働停止がありました。
このような火災は全国で相次いでおります。
そのため、販売店などで回収しているリチウム蓄電池を地方自治体が家庭から直接回収する動きが広がっています。
リチウム蓄電池は、適切に回収すればリサイクル可能な希少資源となるため、分別の徹底が重要で、環境省からは、分別廃棄の重要性を訴える啓発動画やポスターも提供されております。
そこで伺います。
リチウム蓄電池の適正処理について、自治体による強力な周知広報が必要と考えるが、県の取り組みはどうか。
10、中小企業支援について。
初めに中小企業の人材確保です。
千葉県公明党は毎年夏に政策要望懇談会を開催し様々な業種の団体から要望を聴取しています。
中小企業団体からは、人材確保の支援が重要課題として挙げられました。
最近の民間調査によると、若者の就職意識は再び大企業志向に向かっているようです。
例えば、2025年卒の大学生を対象とした調査では、大企業志向が53.7%と3年ぶりに5割を超えており、人材の取り合いの中で、中小企業にとって厳しい結果となっております。
しかしその一方で、若者が企業選択にやりたい仕事への関心の高さもうかがえることから、中小企業の人材確保には、企業を知ってもらう、また魅力を伝えるといったマッチングが重要であると考えます。
この7月に公明党会派で視察した京都府の京都ジョブパークでは、ジョブパーク内に京都企業人材確保センターを設置し、学生を初めとした若者の京都府内の中小企業への定着の支援も行っています。
千葉県においても、このような取り組みをぜひ取り入れていただくいただきたいと強く感じ、帰ってきました。
そこで伺います。
人材不足の中、若者と中小企業のマッチングをどのように支援をしていくのか。
中小企業団体が行ったアンケートによりますと、自社で災害時に事業を継続するための計画でありますBCPを策定しているかとの問いに、作成しているが12%、作成しているが不十分が14%、そして作成していないが74%に上るという結果が出ており、県内の中小企業のBCP策定はまだまだ進んでいないのが実情です。
県は、昨年度までBCP策定支援事業でBCP策定講座や個別コンサルティングを実施していました
。
個別コンサルティングについては、累計で約70社ほどの活用があり、好評を博していたようですが今年度は実施されておりません。
豪雨災害や地震などのリスクが高まっている今こそ、中小企業のBCP策定支援を大きく進めていくべきではないでしょうか。
そこで伺います。
中小企業のBCP策定支援にどのように取り組んでいくのか。
11、スマート農業について。
先日報道でジャンボタニシ被害軽減対策の取り組みが紹介されていました。
ジャンボタニシによる被害が県内の水稲農家で大きな問題となっており、県は水田の均平と浅水管理の推奨をしています。
ジャンボタニシは一部が露出すると行動が鈍るため、水量管理で稲の食害を防ぐことができます。
新たな手法として、最新のICT技術による水位管理が大きな効果を上げているとのことでした。
人手もかからず非常に有効に有効であるが課題は設備費用とのことでした。
現在県はスマート農業を推進し、ロボット技術やICTを活用して、農業の省力化や生産性向上を図っています。
経験の浅い農業者でも容易に操作できる、田植え機やトラクターなどが農産物を効率に育てることに使われているようですが、さきの例のように、病害虫防除にもICT技術を活用できるよう積極的に支援すべきと考えます。
そこで伺います。
病害虫防除を含めた農業におけるICTの活用に県はどのように取り組んでいくのか。
12,県営住宅について。
近年県営住宅の入居者の高齢化に伴う課題が増えています。
例えば自治会活動や共同施設の管理に困難が生じたり、コミュニティの活力低下による防犯性の低下が懸念されます。
高齢者の単身世帯増加による孤独死のリスクも高くなってきています。
また、県営住宅には障害のある方も多くお住まいで、住民の福祉的な支援が必要な方は、今後も増えていくと思われます。
千葉県には144の県営住宅があり、住宅の安定供給、生活の質の向上、地域社会の安定、高齢者や障害者の支援といった役割を果たしてきましたが、住民が安心して暮らし続けるためには、課題解決に対して県による更なるサポートが必要と考えます。
そこで伺います。
県営住宅における高齢者を含む福祉的な支援を必要とする入居者に対してどのように対応しているのか。
13,北千葉道路について。
北千葉道路は全長約43キロの道路であり、このうち鎌ヶ谷市初富から成田市押畑間の約30キロが一部暫定2車線で供用されています。
外環道と成田国際空港を最短で結ぶ北千葉道路の機能を十分に発揮させるためには、未事業化区間を含む市川市から船橋市間の進捗が重要と考えています。
現在未整備となっている外環道から鎌ヶ谷市初富の一般部や外環道から船橋市小室までの専用部、つまり自動車専用道路の整備によって、産業の振興による地域の活性化、周辺道路の渋滞の緩和や大型車両の生活道路からの転換による安全性の向上などが期待されています。
今後、成田空港の機能強化や物流施設の整備に伴う交通需要の更なる増加にも対応するため、国道16号と接続する小室インターチェンジを含む北千葉道路の早期整備が必要です。
そこで伺います。
北千葉道路の市川市から船橋市間の進捗状況はどうか。
14、教育施設について。
小中学校のGIGAスクール構想について伺います。
現代社会では、ICT活用能力が重要です。
未来の社会Society5.0では、ICT活用能力や問題解決能力、コミュニケーション能力、適応力、倫理感などが求められています。
子供たちが将来、社会で活躍できるよう、学校教育を始め、社会全体で取り組んでいくことが重要です。
日本の学校教育では、ICT環境の整備が遅れておりましたが、政府は2019年にGIGAスクール構想を発表し、全ての小・中学生に1人1台の端末と高速ネットワークを提供することにしました。
新型コロナウイルスの影響で、全国の小・中学校に端末とネットワークの整備、オンライン学習やデジタル教材の活用などが前倒しで実施されました。
一方、GIGAスクール構想の実現に向けた整備が短期間のうちに一気に進んだこともあり、教員の負担増やネットワーク環境の影響など学校によってはICT端末の活用に差が生じるといった課題もあるようです。
そこで伺います。
ICT環境を活用した事業の実施状況の課題はどうか。
ICT端末を活用した事業の推進に向け、どのように取り組んでいくのか。
次に県立高校における通級支援について伺います。
障害のある児童生徒のために適切な指導および支援が進められております。
特別支援学校では、重い障害のある児童生徒に専門的な教育が行われ、特別支援学級では、障害の種別ごとにクラスが編成され、1人1人に合った教育が提供されております。
令和5年時点で、特別支援学校の児童生徒数は、平成25年度の約1.3倍、特別支援学級も約2.1倍に増えています。
また、通常のクラスに在籍しながら、特別な指導を受ける通級指導を受ける子供たちの数も増加しており、千葉県では令和5年度に7,479人に達しました。
中学卒業後は、以前は通級による指導が制度化されていなかったため、障害のある生徒の学びの場は、主に高等学校の通常の学級、または特別支援学校高等部に限られておりましたが、県立学校における通級による指導が制度化され、平成30年度から県立高校に通級指導が開始されました。
学習障害、注意欠陥、多動性障害、自閉症スペクトラム症などの発達障害を持つ生徒が、通常のクラスに在籍しながら必要な支援を受けられる体制が整えられたことは評価するものです。
全ての生徒がともに皆学び合うインクルーシブ教育の理念を推進し、障害に対する理解を深め、豊かな心を育むことにも繋がっています。
そこで伺います。
県立高校における通級による指導の現状と今後の考え方はどうか。
次に新県立図書館のMLA連携について伺います。
新たな千葉県の地の拠点として、新千葉県立図書館が2029年に開館を予定しています。
この図書館は、今までの三つの図書館の資料と人を一つにまとめ、業務の効率化、サービスの向上を図ります。
また、千葉県文書館も併設されるとともに、青葉の森公園内に建てられることから、県立中央博物館も近くなり、図書館、文書館、博物館が連携した更なる機能強化が期待されています。
新千葉県立図書館・県文書館複合施設整備計画には、博物館、図書館、文書館の連携、いわゆるMLA連携がうたわれており、三館が連携協力した取り組みにより、基本理念である知の創造と循環を生み出すこととしています。
今後この連携がどのように受験されているのかが注目されています。
そこで伺います。
新県立図書館におけるMLA連携をどのように進めていくのか。
15、交通安全について。
初めに小型モビリティについて。
2023年7月1日に施行された改正道路交通法では、特定小型原動機付自転車という新しい区分が設けられました。
この区分に該当する車両は、16歳以上であれば免許不要で運転可能です。
電動キックボードなどがこれに該当するケースが多いと思われますが、基準には車体の大きさ、定格出力、最高速度などが含まれています。
また最近は都内を中心に、モペットと呼ばれるペダル付き原動機付自転車が話題です。
見た目は自転車のようですが、モペットは原動付自転車として扱われ、運転には原動付自転車免許や普通自動車免許が必要となっています。
警察庁の発表によりますと、特定小型原動付自転車による通行区分違反や信号無視などの検挙件数は、昨年から大幅に増加しています。
また、モペッドでも人身事故件数や検挙件数が増加傾向にあり、特に無免許運転や整備不良の割合が著しく高くなっています。
これらの原因として、運転に必要な免許や装備に関する認識不足や交通ルールの周知不足が挙げられています。
小型モビリティにより、新たな交通手段が増えることで利便性が向上する一方、事故や検挙件数の増加に伴い、歩行者の安全を守り、事故防止するための取り組みが求められています。
そこで伺います。
小型モビリティに対する安全対策にどう取り組むのか。
次に、法定速度30㎞への変更について伺います。
一般道路の法定速度は60kmとなっています。
令和6年7月26日に道路交通法施行令が改正され、令和8年9月1日からは法定速度が60kmと30kmの2種類になります。
新しい30kmの法定速度は、中央線や車両通行帯がない道路で往復の方向が分離されていない一般道路、特に住宅街の生活道路が対象となっています。
新たな法定速度の導入により、これまで規制がなかった住宅街の道路も30kmの法定速度が適用され、安全対策としては期待されています。
しかし、中央線がありませんが道路幅が広い道路では、現在50kmや60kmで走行しているような道路もあり、30kmの法定速度が守られにくい可能性があります。
そのため今後はそのような道路に対して対策を講じていく必要があり、新たな最高速度について県民への周知も必要です。
そこで伺います。
30km毎時の併用と肯定速度の施行に向け、県警ではどのように取り組んでいくのか。
以上、1問目とさせていただきます。ご答弁よろしくお願いいたします。
答弁(第1回目)
–議長
仲村秀明君の質問に対する当局の答弁を求めます。
知事 熊谷俊人君。
–熊谷俊人 知事
公明党の仲村秀明議員の代表質問にお答えをいたします。
まず政治姿勢についてお答えをいたします。
避難所の出席改善に関するご質問ですが、良好な避難環境の確保に向け県では避難所運営の手引きを示すとともに、間仕切りやパーティションなども含め、必要な資機材の購入に対して補助をするなど、市町村の取り組みを支援してきたところです。
今回の国の防災基本計画の見直しでは、避難の長期化等の状況に応じて使用することとされていたパーティションや段ボールベッドについて、避難所開設当初からの設置に努める他、トイレカーやトイレトレーラーの活用などを図ることとされています。
現在避難所におけるプライバシー確保のための間仕切りやパーティションの整備、トイレ環境の改善など、市町村における良好な避難環境の確保の取り組みを引き続き支援するとともに、さらに民間事業者等との協定の充実を図ることで、避難環境の改善に資する資機材や物資を迅速に調達し、被災地に届けられる体制を強化してまいります。
中小企業の賃上げについてのご質問ですが、実質賃金が2ヶ月連続でプラスに転じるなど賃金の状況は好転の兆しがあるものの、ボーナスを除く給与ではいまだ実質マイナスであり、今後も改善に向けた取り組みを強化していくことが必要です。
原材料費等に比べ、価格転嫁率が低い労務費の適切な転嫁を図ることは、中小企業が持続的な賃上げの原資を確保する手段の一つとして有効であり、国ではこのための交渉について、発注者と受注者のとるべき行動等の指針を取りまとめています。
公労使会議においても本年1月の持続的な賃上げに向けた共同宣言において、この指針を遵守し、適切に価格転嫁を促進することとしており、県や関係団体では直接個別企業に価格転嫁の働きかけを行っているところです。
今後公労使会議などの場を通じ、価格転嫁の実態を把握し、更なる促進強化策の検討を進めるなど、関係者との議論を深めてまいります。
次に防災減災対策についてお答えをいたします。
応急仮設住宅の提供体制についてのご質問ですが、大規模な災害時においては迅速に応急仮設住宅を提供する必要があることから、建設型や賃貸型など、状況に応じた対応ができるよう、県ではこれまで建設関係および不動産関係のそれぞれ3団体と協定を締結してきたところです。
その上で、さらに幅広い応急仮設住宅の提供体制を確立するため、この9月に日本ログハウス協会、および日本ムービングハウス協会の2団体と応急仮設住宅の建設に関する協定を締結いたしました。
引き続き市町村や協定団体と連携をし、建設候補地の情報共有や早期提供に向けた初動訓練を実施するなど、災害が発生した際に被災された方が1日でも早く日常生活を取り戻せるよう、応急仮設住宅の提供体制を強化してまいります。
次に保健医療政策についてお答えいたします。
HPVワクチンのキャッチアップ接種に関するご質問ですが、積極的勧奨の差し控えにより接種機会を逃した方へのHPVワクチンのキャッチアップ接種については、令和4年4月から令和7年3月末までの時限的措置であり、市町村に対し、対象者への個別通知等を依頼するなど周知に努めてきたところです。
今年2月に国が実施したアンケート調査では、対象者の48.5%がキャッチアップ接種の制度を知らないと回答しており、更なる周知が求められています。
このため県では対象者が令和6年度末までの公費接種の機会を逃すことのないよう、SNS向け、啓発動画を新たに作成をして配信を開始した他、教育機関等を通じた再周知などを実施しているところであり、引き続き市町村と連携し、広く制度の周知に取り組んでまいります。
リトルベビーハンドブックの周知等についてのご質問ですが、県では令和5年9月に、出生体重がおおむね1500g未満の子供の健やかな成長を応援するために、千葉リトルベビーハンドブックを作成し、県内の周産期母子医療センターや市町村を通じて配布をしています。
ハンドブックは低体重で生まれたときからの身長体重や発達の様子を保護者が記録できる他、同じ経験をした方や、日頃から支援に関わる看護師からのメッセージ等を掲載をしており、これまでに県ホームページで紹介をする他、市町村の保健師や助産師等へ周知するとともに、民間団体と連携した普及啓発を行ってきたところです。
使用している保護者からは、我が子の記録ができる気持ちが和らいだとの声が寄せられると好評を得ており、引き続きハンドブックを必要とする保護者に活用されるよう周知を図ってまいります。
次に児童相談所の専門職員の人材確保についてお答えをいたします。
児童相談所の専門職については、現時点では国が定める配置基準を満たしているものの、採用人数が予定数に満たないなど厳しい状況にあり、採用活動をより強化していく必要があると認識をしています。
このため県では経験者採用の職種の拡大や県外での先行考査などを行っており今年度は新たな取り組みとして、児童相談所への就業に関心がある学生等を対象に、施設見学や現役職員との座談会を行う職場見学バスツアーなどを実施をしたところです。
さらに人材育成方針や新設する児童相談所等の情報を盛り込んだ若者に訴求力の高い動画をSNS等で発信し、本県の児童相談所で働く魅力を伝えていくなど今後も児童相談所の専門職の確保に向け、効果的な取り組みを積極的に行ってまいります。
次に介護施策についてお答えします。
介護支援専門員に係る県の取り組みについてのご質問ですが、今年度県が居宅介護支援事業所を対象に行ったアンケートの結果によれば、5割近くの事業所が介護支援専門員が不足していると回答しており、不足の要因として、業務負担が大きいことや、給与が業務内容に見合っていないことを挙げる回答が多くありました。
現在業務の効率化や処遇改善が主な課題であると考えており、その解消に向け、ケアプラン作成のためのICT導入など業務改善に係る相談窓口を設置するとともに、介護支援専門員を含む介護職員全体の更なる処遇改善について国に要望しているところです。
今後もこうした取り組みを通じ、介護支援専門員の人材確保対策を進めるとともに、アンケートの結果も踏まえながら効果的な取り組みを検討してまいります。
次に障害者支援についてお答えをいたします。
重度の強度行動障害のある方の施設受け入れに関するご質問ですが、重度の強度行動障害のある方が地域で安心して生活を送れるよう、県では独自に千葉県重度の強度行動障害のある方への支援システムを構築し、市町村からの依頼を受けて暮らしの場支援会議において入所先等の調整を行っています。
受け入れ施設においては専門性の高い支援員の配置や、個々の障害特性に応じた施設改修等が必要になることから県では支援員向けの研修の実施や施設整備費用の補助の他、市町村と連携して支援員の追加配置に対する補助を行っているところです。
引き続き市町村に対して支援システムの活用を促すとともに、より利用しやすいシステムとなるよう検討を進め、重度の強度行動障害のある方の受け入れ環境の整備に取り組んでまいります。
次に中小企業支援についてお答えいたします。
若者と中小企業とのマッチング支援についてのご質問ですが、中小企業が若手人材を確保するためには、企業が効果的に自社の魅力を発信するとともに、若者に中小企業で働くことへの理解を深めてもらうことが重要と考えています。
このため県では中小企業に対し、若者に向けた効果的な情報発信のノウハウを解説するセミナーを開催するとともに、合同企業説明会など、自社をPRできる機会を数多く提供しているところです。
さらに今年度は若者に中小企業を知ってもらう機会の充実を図るため、新たに学生が県内中小企業3社を訪問して、各業界の実務を体験し、その魅力に直接触れることができる事業に取り組んでいます。
授業に参加した企業からは、意欲的な学生とじっくりと話し合う機会が持てたといった声を、学生からは将来性の高い企業が多く、驚いたといった声をいただいているところであり、こうした取り組みをさらに進めることで、中小企業の人材確保を支援してまいります。
最後にスマート農業についてお答えいたします。
病害虫防除を含めた農業におけるICTの活用についてのご質問ですが、地球温暖化の進行に伴い、農作物の生育不良や病害虫の蔓延リスクなどが課題となっていることから、県では栽培管理の技術指導に加え、農業現場におけるICTの活用を推進しているところです。
具体的にはジャンボタニシによる被害を抑えるため、労力をかけずに自動で水位をコントロールできる水管理システムや、ハウス内の環境を最適に制御するシステムなどの導入を支援しています。
また気象データから水稲の生育を予測し、病害虫防除などの適切な作業時期の目安がわかるアプリDeltaを開発をしており、今後も農業を取り巻く環境変化に的確に対応するため、ICTを活用したスマート農業技術の開発や普及に取り組んでまいります。
私からは以上でございます。
他の質問につきましては副知事および担当部局長からお答えをいたします。
–議長
副知事、穴澤幸男君。
–穴澤幸男 副知事
私からはまず、防災減災対策について個別避難計画に関するご質問にお答えします。
災害時の避難行動に支援を要する方々の円滑な避難を確保するための個別支援計画については、令和6年4月1日現在で47団体において、全部または一部で作成済みとなっています。
これまで県では、計画の作成方法を手引き書に示すとともに、要支援者の実情をよく知る福祉関係者の参画が得られるよう、介護関係団体に協力を依頼している他、作成にかかる経費への財政支援を行っているところです。
さらに今年度は、国の事業を活用し、未策定団体を対象に計画の策定に携わった自治体職員による研修会を開催するなど、引き続き計画作成に向けた市町村の取り組みを支援してまいります。
次に、公共交通について、女性運転手の確保に向けた支援に関するご質問にお答えします。
令和6年度交通政策白書によると、女性のバス運転手の割合は2%程度となっていますが、全国的に人手不足が課題となっている中では、より多くの女性に運転手になっていただくことも有効と考えています。
このため、県では新たに、女性が働きやすい環境を整備できるよう、バス事業者が実施するトイレや更衣室、休憩所等の整備に係る経費への補助を行うとともに、バス事業者向けに女性の視点を取り入れた人材確保に関するセミナーを実施することとしています。
県としては、こうした取り組みを通じて、地域の県民生活を支える上で必要なバス路線の運転手確保に努めながら、公共交通における女性の活躍も促進してまいります。
次に環境保全について泡消火設備からのPFOSPFOAについてのご質問にお答えします。
一部の泡消火薬剤に使用されているPFOSおよびPFOAについては、人の健康等に影響を及ぼす可能性が指摘されていることから、外部への排出抑制等の対策が重要です。
令和5年度の国通知では、PFOS等を含む薬剤流出時の届け出義務やPFOS等を含まない薬剤への代替の促進等が求められており、県では各消防本部を通じて、関連施設の管理者に対し、その周知を図ったところです。
今後、業界団体の協力も得ながら、PFOS等を含む泡消火薬剤の適切な取り扱いや、薬剤の切り替えなどについて点検等の機会を捉え、周知してまいります。
次に、県営住宅の入居者への対応についてのご質問にお答えします。
県営住宅の入居者の中には、高齢化や障害により福祉的支援を要する事情を抱えている方がおり、身体機能の低下による団地内の移動や円滑な自治会活動に支障があるとの相談を受けることがあります。
このため県では、低層階への住み替えや、市町村と連携した民間事業者による移動販売サービスの提供、共益費の徴収方法に関する助言等の取り組みを行っています。
また、障害のある入居者がお困りの場合には、必要に応じて市町村の福祉部門との連携を図り対応しています。
今後とも、個々の入居者の抱える事情に寄り添いつつ、福祉部門との連携を含め、入居者が安心して暮らせるよう丁寧に対応してまいります。
最後に、北千葉道路についてお答えいたします。
当該道路は、成田空港と外環道を最短で結ぶ幹線道路であり、今後国家プロジェクトとして、空港を核とした国際航空物流拠点の整備の加速などが見込まれており、更なる交通需要の増大に対応するためにも、1日も早い全線開通が必要です。
これまでに、市川市から船橋市間の都市計画変更および環境アセスメントの手続きを完了し、このうち外環道と接続する市川松戸区間は、令和3年度に国により事業化され、現在、構造物の詳細設計や地質調査、用地調査などが進められているところです。
県としては、今後の用地取得を円滑に進めるため、県と沿線市等で構成するプロジェクトチームにより、国を支援していくとともに、未事業化区間の早期事業化が図られるよう、地籍調査の促進や広報活動に積極的に取り組んでまいります。
私からは以上でございます。
–議長
副知事 黒野嘉之君。
–黒野嘉之 副知事
私からまず孤独孤立の状況に対する県の認識についてのご質問にお答えいたします。
少子高齢化、単身世帯の増加、核家族化などの社会環境の変化により家族や地域などにおける人と人との繋がりが希薄化し、孤独孤立は世代を超えて誰にでも起こりうるものになっております。
加えて新型コロナウイルス感染症の影響で直接対面でのコミュニケーションが減少したことなどにより、虐待や自殺などの孤独孤立の問題が顕在化深刻化しました。
県としては孤独孤立に悩む人が誰1人取り残されることのないよう、社会のあらゆる分野においてきめ細やかな支援を進めていくことが重要であると認識しております。
次に孤独孤立対策推進法の施行を踏まえた県の取り組みについてのご質問ですが、本年4月に施行された孤独孤立対策推進法では、孤独孤立双方への社会全体での対応、当事者との立場に立った施策の推進、社会との関わりや人と人との繋がりを実感できる施策の推進を基本理念として掲げ、その実現に向けて、関係者が相互に連携を図りながら協力するよう努めることとしております。
これまで県では中核地域生活支援センターやひきこもり地域支援センターなどにおいて、市町村や民間の支援団体などと連携しながら、当事者への相談支援や居場所作りに取り組んでいるところです。
今後は法施行の趣旨にのっとり、こうした関係機関との連携を強化してネットワークを構築するとともに、孤独孤立対策を推進していくための効果的な方策を検討してまいります。
次にペット同行避難についてのご質問ですが、県では避難所を開設する市町村にペット同行避難への対応をお願いしており、令和6年2月時点で27市町においては全ての避難所で同行避難が可能であり、他の市町村においても、少なくとも1ヶ所は対応可能な避難所を設定している状況です。
またペット同行避難については、その実効性を高めることが重要であるため県では平時から飼い主に対し、避難を見据えて餌や水などの備蓄や必要なしつけを行うよう啓発を図るとともに、市町村に対しても同行避難の訓練の実施を求めているところです。
今後も同行避難訓練の実例を紹介するなど、市町村への支援と併せ、ペットに関する資材の備蓄や、地域獣医師会との協定締結について、市町村への働きかけを行ってまいります。
次にEVバスなどに関する支援についてのご質問ですが、公共交通におけるEVバスの導入は、カーボンニュートラルの実現に向けて重要であり、官民連携して取り組むことが必要です。
EVバスの導入に対しては、バス事業者の負担が同規模のディーゼルバスの導入と同程度となるように国と県で差額を補助しておりますが、国の予算の制約から採択されないことがあると承知しております。
またキュービクルについては国の補助事業において上限額が実態を反映していないという意見があると聞いております。
県としては今後とも国に対し、補助上限額の引き上げや、十分な予算の確保について要望を続けてまいります。
次に帯状疱疹ワクチン接種費用の補助についてのご質問ですが、帯状疱疹ワクチンについて県内市町村では9月5日現在28団体が接種費用に対し助成を行っております。
また国においては帯状疱疹ワクチンの定期接種化について、審議会の小委員会における有効性、安全性、費用対効果などの議論が整ったことから、本年7月上位の部会において、対象年齢や用いるワクチンワクチンの種類など、より具体的な運用を含む検討が開始されたところです。
県としては引き続き国の定期接種化の検討状況や他県の状況などを注視し、対応してまいります。
次に看護師の特定行為研修に関するご質問ですが、特定行為研修は医師の判断を待たずに、手順書により一定の診療の補助を行う看護師を養成するもので、在宅医療の推進の他、新興感染症などの感染拡大時に迅速かつ的確に対応できる看護師の養成確保、医師の働き方改革に伴うタスクシフト・タスクシェアの推進に資する重要なものであると認識しております。
令和4年12月末現在、県内の特定行為研修修了者の就業者数は235人となっており、県では更なる養成確保のため、特定行為研修の受講経費を負担する病院や訪問看護ステーションなどに対して、令和4年度5年度の2ヶ年で95名分の助成を行いました。
千葉県を計量計画においては令和10年末の特定行為研修修了者の就業者数の目標値を800人としており、今後とも本事業を活用し、関係機関と連携して養成確保に取り組んでまいります。
次に千葉県ナースセンターに関するご質問ですが、県では看護職員の新規養成、復職支援、定着促進を推進するため、千葉県看護協会へ委託しているナースセンター事業におきまして、中高生向けのふれあい看護体験や出前授業、求職者向けの無料職業紹介などを実施しているところです。
特に無料職業紹介におきましては、看護職員として豊富な経験を有する就業相談推進アドバイザーによる丁寧な相談対応や、ウェブサイトでの様々な施設の求人情報の提供など求職者のニーズに寄り添った支援を行っているところです。
高齢化の進行に伴い、看護ニーズが増大している状況に対応できるよう、引き続き県看護協会と緊密に連携し、ナースセンターの体制の充実強化に努めてまいります。
次にヤングケアラー支援の連携強化に関するご質問ですが、ヤングケアラーは家庭内のデリケートな問題を抱えており、家族のケアが必要となる事情も複雑で、複合化しているケースも多いことから、学校や市町村などの関係機関が連携して、適切な支援に繋げることが重要です。
県では学校からの要望に応じアドバイザーを派遣するとともに、スクールソーシャルワーカーなどの会議に県のコーディネーターが参加することなどにより、学校における支援の充実を図っております。
また市町村に対し支援のパイプ役となるコーディネーターの配置や、家庭を訪問して家事支援などを行う子育て世帯訪問支援事業の実施などを促しているところです。
さらに今後は、支援のネットワークを構築するため関係機関が情報交換をする会議を年内に開催する予定であり、引き続きヤングケアラーへの支援の充実に取り組んでまいります。
次に介護事業所におけるカスタマーハラスメントについてのご質問ですが、介護職員がハラスメントを受けた場合に適切に対応し安心して働き続けられる環境を整備することは、介護人材の確保定着の観点からも重要と考えております。
利用者などからのカスタマーハラスメントについては、国の通知において介護サービス事業者において対策を講じることが望ましいとされており、県としても事業者に対する指導などの機会を捉えまして、マニュアルや対応の事例集を紹介するなど、対策が進むよう支援しております。
また、県民だよりや県ホームページを通じて介護現場におけるハラスメント防止に関する広報啓発に努めているところであり、今後、介護保険の保険者である市町村の意向なども十分踏まえながら更なる支援策について検討を進めてまいります。
次に喀痰吸引の研修の受講状況と受講拡大についてのご質問ですが、喀痰吸引の研修の修了者に対し、県が発行する認定証の令和5年度の交付件数は、前年度より421件増加し、2303件となっております。
県では喀痰吸引の研修を実施できる機関の開設を促進するため、研修機器などの整備を支援するとともに、研修の講師となる看護師などを対象とした指導者養成講習を実施しております。
また受講者の負担を軽減できるよう、研修の受講費用を助成する市町村に対し、その費用の一部を支援しているところであり、引き続き受講者の拡大に向け取り組んでまいります。
次に重症心身障害児者などの受け入れ施設についてのご質問ですが、重症心身障害児者や医療的ケア児者が安心して豊かな生活を送るためには、1人1人の心身の状況や生活の実態などに応じて、医療型障害児入所施設や医療型短期入所事業所などによる医療面を含めた手厚い支援が必要です。
このため県では障害者施設の整備方針におきましてこれらの受け入れ施設などを優先的に補助することとし、整備を促すとともに、昨年度からは介護老人保健施設などを対象に、医療型短期入所事業所の開設について、個別相談や助言などを行う事業を市町村と連携しながら実施しております。
さらに医療的ケア児等支援センターにおいて潜在看護師や訪問看護師の研修を実施するなど、支援人材の確保育成を図っているところであり、引き続き重症心身障害児者などの支援体制の充実に努めてまいります。
次に浄化槽台帳の整備状況と、市町村や事業者との連携についてのご質問ですが、令和元年度の浄化槽法改正により、浄化槽台帳の作成が義務づけられたことから県ではこれまで任意で作成していた台帳に変えて、令和5年度に市町村も閲覧可能なクラウド型浄化槽台帳サービスを利用した浄化槽台帳システムを導入いたしました。
また、台帳の整備においては今年度から下水道接続の情報を定期的に市町村から収集して、浄化槽の廃止状況を把握するとともに、これまでの台帳に不足していた保守点検や清掃の実施状況に関する情報について、保守点検業者および清掃業者から報告を求めることといたしました。
保守点検や清掃の有無などの情報を正確に把握し、浄化槽台帳を最新の状態に整備することは、浄化槽の適正管理に繋がることから、今後も市町村や事業者と連携して必要な情報収集に努めてまいります。
次に浄化槽法定検査の受検率向上の取り組みについてのご質問ですが、県では浄化槽の適正な維持管理のために必要な法定検査について、浄化槽設置者に理解していただくため、県民だよりやラジオなどの広報媒体を活用した周知の他、新規設置者全員への検査案内や、未受験者への受験指導文書の送付などを行っております。
さらに未受験者の受験を促すため、今年度は新たに受験指導文書の問い合わせから受験案内検査の申し込みまでを1ヶ所でできるワンストップ窓口を指定検査機関に設置し、申し込みしやすい環境作りにも努めているところです。
今後もこれらの取り組みを継続して実施するとともに、他県の事例も参考にしながら、受験率の向上に向けて取り組んでまいります。
次にリチウム蓄電池の適正処理の広報に関する県の取り組みについてのご質問ですが、リチウム蓄電池は破砕や圧縮により発火の危険性があるため、不燃ゴミなどに購入して排出された場合収集車両やゴミ処理施設での火災を引き起こす可能性があります。
そのため9都県市で連携し、廃棄時の危険性や適切な排出方法などについて、消費者や事業者に周知啓発するためのホームページなどを作成するとともに、分別して排出しやすい仕組みの検討を国に要望したところです。
また市町村などに対し、分別廃棄の事例を紹介し、安全な収集運搬処分について対応を図るよう周知しました。
今後も市町村などと連携してリチウム蓄電池の適切な排出方法などについて、様々な広報媒体を活用して県民への周知を図ってまいります。
最後に中小企業のBCPの策定支援に関するご質問ですが、近年過去に類を見ない自然災害が多発していることや感染症の脅威、電力不足など様々なリスクが広がっていく中で、中小企業におけるBCPの重要性はますます高まっております。
このため県では令和4年度から令和5年度にかけて県内中小企業に対し、実践的な講座や専門家による個別コンサルティングを実施し、BCPの策定を集中的に働きかけました。
これにより様々な業種や企業形態ごとのBCPを一定数策定できたところです。
今後はこれらの実例を、まだBCPを策定していない中小企業が容易に活用できるよう、県のチャレンジ企業支援センターにおける専門家の伴走支援や啓発セミナーなどを通じてしっかりと支援してまいります。
私からは以上でございます。
–議長
教育長 冨塚昌子君。
–冨塚昌子 教育長
初めにヤングケアラー支援に係る県教育委員会の取り組みについてお答えいたします。
教職員は児童生徒と接する時間が長く、悩みや小さな変化も捉えやすい存在であることから、学校生活の中でヤングケアラーを積極的に把握し、適切な支援に繋げていくことが重要だと考えています。
そのため県教育委員会では、教職員に対し、ヤングケアラーの把握に向けたチェックリストの活用を促すとともに、スクールソーシャルワーカーを増員するなど、相談体制の充実を図っているところです。
さらに、潜在的な支援のニーズを掘り起こすため、今年度新たに、県内五つの中学校区で面談やアンケート結果をもとに、スクールソーシャルワーカーによるプッシュ型の支援を行うモデル事業を実施しており、その成果を詳細に分析して、きめ細かな支援に繋げてまいります。
次に、ICT端末を活用した授業の実施状況と課題についてのご質問ですが、本年4月に行った全国学力学習状況調査の結果によると、1人1台端末を授業で週3回以上を活用している学校の割合は、小中学校ともに8割を超えており、多くの学校で日常的な活用が進んでいます。
しかしながら、毎日活用している学校と、週1日以下の活用にとどまる学校がともに一定数見られるなど、学校間で差が生じていることが課題であると認識しております。
さらに、調べ学習においては、多く使われている一方で、児童生徒同士のやり取りにおいてはあまり使われていないなど、端末の活用場面が限定的であり、主体的対話的で深い学びの実現に向け、一層効果的な活用が必要であると考えております。
ICT端末を活用した授業の推進についてのご質問ですが、県教育委員会では、これまで文部科学省から学校DX戦略アドバイザーを講師に招いて、各市町村のICT教育担当者を対象とした研修会を開催したり、ホームページやリーフレット等で好事例を周知してまいりました。
今後もICT活用に関する研修をより多くの教職員が受講できるよう、オンラインやオンデマンドでの受講を可能にしたり、各教育事務所による学校訪問において、端末の効果的な活用について指導するなど、様々な手段を通じて、教職員の指導力向上に努めてまいります。
さらに、一部の学校には、業務改善DXアドバイザーを派遣し、校務のデジタル化を推進することにより、教職員のICT活用に対する意識改善を図り、授業における活用に繋げてまいります。
次に県立高校における通級による指導についてのご質問ですが、県教育委員会では、県立高校10校に特別支援教育の専門性を有する教員を配置し、自校での通級指導を実施している他、当該教員による巡回指導を4校で行っています。
また、通級担当教員が指導上の悩みや効果的な指導事例について情報共有する場を設けるとともに、今年度から新たに発達障害などの知見を有する民間事業者を活用し、校内研修や教員への助言等を行っているところです。
通級指導を通して、生徒の情緒の安定や通常の授業での理解促進などの効果が得られていることから、通級担当教員の更なる指導力の向上や学校全体での支援体制の構築に努め、県立高校における通級による指導の一層の充実を図ってまいります。
最後に、新県立図書館におけるMLA連携に関するご質問ですが、県立図書館を集約し、県文書館を複合する新たな施設については、近接する県立中央博物館とのいわゆるMLA連携により、文化情報資源の集積と活用を図ることとしています。
そのため、司書や学芸員など、各施設の専門性を有する職員によるワーキンググループを昨年10月に設置し、それぞれの役割を整理した上で、今後の連携のあり方について協議等を行っています。
今後は、各館の特徴を生かした共同企画や、それぞれが所蔵している千葉県関係資料を一度で探し出せるシステムの構築を目指すなど、サービスの向上に向けて引き続き連携強化を進めてまいります。
以上でございます。
–議長
警察本部長 宮沢忠孝君。
–宮沢忠孝 警察本部長
私からは交通安全についてお答えいたします。
まず、小型モビリティの安全対策に関するご質問ですが、特定小型原動機付自転車やペダル付き原動機付自転車などの小型モビリティの安全な利用を図るためには、車両区分に応じた交通ルールの周知と定着を図ることが重要であると考えております。
県警では、小型モビリティの販売等を行う事業者を把握した上で、事業者と連携し、販売時等における交通ルールの周知を図るとともに、関係機関団体等と連携した効果的な交通安全教育と、広報啓発活動に努めているところです。
また飲酒運転、信号無視等の悪質危険な違反行為や、横断歩行者等妨害等の歩行者に危険を及ぼすおそれの高い違反に重点を置いた交通指導取り締まりを推進しております。
次に30km毎時の法定速度に関するご質問ですが、令和8年の新たな法定速度の施行に向け、県警では30km毎時の法定速度の適用を受けることとなる道路のうち、その適用を受けることが実態に合わない道路の把握に努めることとしております。
このような道路では、交通量や車道幅員等の交通環境の他、道路利用者や地域の方々の意見等を踏まえ、法定速度とは異なる速度の最高速度規制を実施することも検討していくこととしております。
また様々な機会を通じた広報啓発に努め、新たな交通ルールが実効あるものとなるよう取り組んでまいります。
以上でございます。
–議長
仲村秀明君。
質問・要望(第2回目) 仲村秀明 議員
–仲村秀明 議員
知事、副知事、教育長、警察本部長ご答弁ありがとうございました。
それでは順次要望と再質問を行わせていただきます。
まず初めに孤独孤立支援でございます。
政府の調査によりますと、孤独を感じる人の多くは、頼れる人や相談相手がいないと答えています。
このため孤独を感じている人が気楽に気軽に相談できる環境を整えることが重要です。
現在千葉県では、いのち支えるSNS相談窓口を開設し、孤独に関する相談も受け付けておりますけれども、対応時間が限定的です。
更なる周知と24時間対応の実現を求めます。
孤独孤立対策推進法の施行を踏まえた県の対応についてですけれども、孤独孤立問題の解決には、地域の連携こそが鍵を握ると言われています。
国の孤独孤立推進交付金も活用しながらしっかりと対策を進めるよう要望いたします。
次に個別避難計画についてですけれども、先日私ども会派で視察した滋賀県には、防災と福祉を連携させた滋賀モデルというものを構築し、積極的に個別避難計画の作成に取り組んでおりました。
千葉県でも、防災と福祉の連携をさらに強化し、個別避難計画の策定を進めていくよう求めます。
次にペット同行避難についてですが、ペット同行避難計画が実効性を伴うものとなるように引き続きの取り組みをお願いいたします。
特に同行避難の際に最初に課題となるペットの居場所の確保につきましては、避難を受け入れるために必要なケージをですね、しっかりと避難所の備蓄として備えるように働きかけていただくことを要望いたします。
また、近年ではペットと人が同じスペースで過ごす同伴避難というものもできてきております。
同行避難とともに、同伴避難可能な避難所の設置の推進も要望いたします。
続きましてEVバスについて。
新しい車への入れ替えや設備の整備は、多額の投資費用が必要となってまいります。
カーボンニュートラルの目標達成に向けた県のEVバス補助金の上限の拡大やキュービクル補助の設置など、支援制度の拡充を要望いたします。
続きまして路線バス運転手についてですが、9月補正予算で新たに路線バス運転手確保対策の予算が計上され、交通事業者の労働環境整備に使われる予定となっておりますけれども、県が事業者を対象に行いました4月の緊急調査結果や現場の要望を踏まえながら幅広く活用されるように要望いたします。
続きまして帯状疱疹ワクチンについてです。
厚労省は帯状疱疹ワクチンを定期接種に含める方針を決定しておりますけれども定期接種化では、帯状疱疹ワクチンはB類の定期接種となり、補助額は3割程度となることが予想されています。
対象も65歳以上となるとの情報もありましてそうなりますと、現在補助している自治体では、今よりも県民負担が増える可能性が出てまいります。
各自治体が追加補助を行うことも考えられますけれども、県としても独自の助成を行い、県民の負担軽減と健康保護を図るよう要望いたします。
次にHPVワクチンについてですが、熊谷知事も8月29日の定例記者会見におきまして、HPVワクチンのキャッチアップ接種を呼びかけていただいております。
また、日本医師会もTVCMなどで接種を訴えております。
令和6年8月23日の厚生労働省からの事務連絡におきましては、正しい情報に基づいて接種の検討判断が行えるように周知に取り組むことを求めています。
市町村に対して再度の個別通知など、積極的な周知を促すよう要望いたします。
特に今年度、個別通知が未実施の自治体に対しては、対象者に対して確実に情報が伝わるような個別通知を流すように要望いたします。
また、HPVは女性だけでなく、男性も同様に予防することで、子宮頸がんを減らすことに繋がりますので、今後男性のHPVワクチン接種費用に対する助成を行っていくようにも要望いたします。
続きましてリトルベビーハンドブックについてです。
保護者の皆さんから好評いただいているということで大変に嬉しく思います。
リトルベビーハンドブックは保護者だけではなく地域や医療機関とも連携して活用することが重要と考えます。
具体的には、NICU入院中の情報を職員が記入し、退院後は助産師や保健師が産後ケアや家庭訪問乳児健診に活用したり、かかりつけ以外の医師にも情報を共有できるようにしていただきたいと思います。
そのためには、関係者向けの活用のための研修会などが必要です。
医療機関や地域保健機関が情報を共有することで、早期からの支援が可能となりますので、ぜひよろしくお願いいたします。
次に、特定行為研修についてです。
令和6年2月のデータでは、特定行為研修を行う指定研修機関は県内9機関となっています。
今後800名の目標を着実にまた早期に達成できるよう、研修期間を増やすことも視野に入れ、特定行為研修を修了した看護師を増やすように要望いたします。
次にナースセンターにつきましては、ナースセンターの機能強化のためには、特に人員面での強化体制を要望したいと思います。
次に児童相談所についてです。
中核市の船橋市や柏市における児童相談所の職員体制の整備に向けて、現在も研修や人材交流や確保を進めていると思いますけれども、県全体のバランスがとれた人材配置ができるよう、特に県がリードしていただきたいと思います。
続いてヤングケアラーの支援につきましてですけれども、ヤングケアラーを早期に発見して支援していくためには、国は自治体ごとの役割を明確化しております。
都道府県に対しては、オンライン相談や状況整理、また市町村への支援の働きかけ、精神的ケアなどの専門的な相談支援の体制整備が求められております。
今後県が役割を果たしながら、県内に地域格差が生じないよう、市町村と連携し、更なるヤングケアラー支援を進めていただくように要望いたします。
次にカスタマーハラスメントについてですけれども私の地元船橋市で、市内の介護事業所への調査を行ったところ、市内の介護事業所の27.7%でハラスメント行為が発生したとの回答があったそうです。
人手不足の介護職員がこのカスタマーハラスメントで離職をしないよう、発生予防や防止策を講じていくことが急務と考えます。
複数の自治体に事業所を持つところもあるため、県が広域的に相談窓口を設置し、地域医療総合確保基金などを活用して、早期に専門の相談窓口を設置するように要望いたします。
次に喀痰吸引につきましては、研修の受講機会拡大のため、登録研修機関を増やすよう努めているようですけれども、期間のある地域に偏りがあるようです。
地域偏在が解消するように、さらに登録研修機関を増やし、受講しやすい環境整備をするよう要望いたします。
次に重症心身障害児についてですけれども、特に人口が集中する東葛南部地域に重症心身障害児者を受け入れる施設がないことが大きな問題となっています。
県が東葛南部の各市と連携して協議などを行い、早期の入所施設の建設を進めていただくよう要望いたします。
浄化槽についてですけれども、早期の台帳整備と、法定検査受検率向上に具体的に取り組むためにはしっかりと予算を確保して取り組んでいただきたいと思います。
次にPFOSPFOAについてですけれども、泡消火剤には使用期限がなく、劣化しない限り、PFOSやPFOAを含む薬剤が使われ続けてしまいますので、薬剤の代替が進むよう、あらゆる機会を捉えて周知していただくようお願いいたします。
次に、中小企業のBCP策定につきましては、必要であれば、再びBCP策定支援事業を行うことも視野に入れながら、このBCPの策定企業がさらに増えるように支援をお願いいたします。
県営住宅については、自治会の機能が低下して、住民だけで解決できない課題につきましては、特に住民に寄り添った対応をお願いいたします。
また、高齢者や障害者の福祉的な支援は市町村が担っておりますので県と市との間の連携した対応が必要なケースが増えてまいります。
これまで以上に綿密な連携をとっていただくよう要望します。
また、これまでも要望してまいりましたが、共益費を県が徴収できる仕組みを作り改めて要望いたします。
次にGIGAスクールについてですけれども、GIGAスクール構想の目的は、多様な子供たち誰1人取り残すことのない公正に個別最適化された学びを全国の学校現場で持続的に実現されることとされています。
全ての児童生徒が平等にICTを活用できる環境整備を初め、教員がICTを安心して使えるような研修やサポート体制の強化に努めていただくよう要望いたします。
次に通級支援につきましては、生徒の教育的ニーズに応じるため、必要に応じ、県立高校での通級による指導を実施する学校を増やすことを要望します。
また、通級指導ができる教員を増やすとともに、様々な手法を活用して、教員の指導力向上に努めるよう、よろしくお願いいたします。
次にMLA連携ですけれども新図書館の文化情報資源の集積と活用を通じて、知の創造と環境を生み出し、光り輝く千葉県の実現に貢献するという基本理念の実現に向けまして、このMLA連携がしっかりと図られていくように要望いたします。
続いて交通安全対策ですけれども、新たな法定速度の対象となる道路では速度規制の標識が設置されるわけではありませんので、必要によっては引き続きゾーン30プラスを整備していっていただくなど、速度抑制効果を高める更なる方策も組み合わせて安全策を確保していただくよう、よろしくお願いいたします。
続きまして再質問に移ります。
知事の政治姿勢の防災についての部分ですけれども、本年4月、公明党千葉県本部の全議員で、各自治体の防災対策の実態調査を行ったところ、段ボールベッドの備蓄や避難所の女性スタッフの配置など、一定の改善が見られました。
しかし改善の余地もございました。
特にトイレについては考えなければなりません。
日本の避難所のトイレ環境が難民キャンプよりも悪く、早急に改善すべきであると、難民キャンプ支援に携わる方からご指摘をいただきました。
実際、能登半島地震でも、不衛生なトイレを避けるために水分や食事を控えた人々が健康が悪化いたしました。
トイレ環境改善の一つとして、ライフラインの復旧に関わらず利用でき、長期的に衛生状態を維持できる移動式水洗トイレが今回注目されました。
千葉県では、移動式トイレを持つ自治体は一つだけで、市町村単独での導入が難しいため、県がまず導入し、パイロット展開すべきと考えます。
また、導入には、牽引免許が不要なトイレカーが望ましいと考えます。
そこで伺います。
トイレカーの導入について県の考え方はどうか。
次に、応急仮設住宅についてです。
応急仮設住宅の設置場所についてですが、キッチンやトイレを使うためには、電気や上下水道などのライフラインが必要となっていますので、あらかじめ把握しておくことが必要です。
そこで伺います。
応急仮設住宅の建設候補地におけるライフラインの状況について、どのように把握しているのか。
次に介護支援専門員の再質問です。
介護支援専門員の役割が重要になる一方で、業務の多様化や複雑化により負担が増え、なり手が減少しています。
人材確保は緊急の課題であり、処遇改善や負担軽減が必要です。
その一つとして、法定研修の時間や費用の負担が重いという現場の声に応じて定期的に受講する必要がある研修について、負担軽減を図るべきと考えます。
そこで伺います。
介護支援専門員の法定研修受講料を補助すべきではないか。
最後に強度行動障害への再質問です。
県はそれぞれの特性に合った暮らしの場へと繋ぐため、有識者や民間施設への関係者によって構成される暮らしの場支援会議で、入所施設やグループホームなどへの受け入れの調整を行っているとのことですけれども、暮らしの場支援会議での入所先の調整の実績はどれくらいあるのか。
以上、二問目となります。
答弁(第2回目)
–議長
防災危機管理部長 添谷進君。
–添谷進 防災危機管理部長
トイレカー導入についてお答えいたします。
県では災害時における避難所の衛生環境の悪化を防止するという観点からトイレカーを活用するということとしております。
このためトイレカーも含むレンタル機材を扱う業界団体と先般協定を締結したところでございまして、災害時にはトイレカーを活用し、被災地を支援するということとしております。
以上です。
–議長
都市整備局長 澤宏幸君。
–澤宏幸 都市整備局長
応急仮設住宅の建設工事についてのご質問ですが、県では毎年、全市町村を対象に、応急仮設住宅の建設候補地の調査を行っており、敷地の所在地、面積および用途地域などの他、水道本管の位置や排水先の有無などインフラの状況も併せて確認しております。
以上でございます。
–議長
健康福祉部長 岡田慎太郎君。
–岡田慎太郎 健康福祉部長
介護支援専門員の法定研修受講料に関するご質問ですが、介護支援専門員の法定研修については、受講時間の確保が負担であるという声が多い他、受講に係る費用が負担であるという声もあると認識しています。
県ではオンラインの活用により、受講にかかる時間や交通費の負担軽減に取り組んでいるところであり、引き続き介護支援専門員の負担軽減について検討してまいります。
暮らしの場、支援会議での入所先等の調整の実績に関するご質問ですが、暮らしの場支援会議を設置した令和2年10月からこれまでに、重度の強度行動障害のある方19名が入所施設等の新たな暮らしの場へ移行し、現在7名が移行先調整中となっています。
以上でございます。
質問・要望(第3回目) 仲村秀明 議員
–議長
仲村秀明君。
–仲村秀明 議員
ご答弁ありがとうございました。
それでは最後に要望を行います。
まずトイレカーについてです。
トイレカー導入を決めた滋賀県を視察してまいりました。
予定しているトイレカーは車載バッテリーやソーラーで給電し、自走で汚水処理場へ行き、給排水が可能です。
また、1台で男女それぞれ二つずつ。また、リフトアップ機能のあるバリアフリートイレも一つ備えております。
滋賀県は迅速対応のため、県の南北に配置を予定して車両管理は県立公園の指定管理者に依頼し、公園利用者やイベントへの貸し出しも考えているとのことでした。
先ほどご答弁ありましたけども、協定を結ばれたことは大きな前進であります。
しかし、想定外の事態に対応するには、複数の手法も必要と考えます。
避難所においてトイレカーを確保する市町村の取り組みを補完するとともに、県民への普及啓発のため、県でトイレカーを所有することを要望いたします。
次に応急仮設住宅への要望です。
前提として、ライフラインが整っていることが望ましいですが、まずは広い場所の確保が重要です。
場所によっては給水車や浄化槽も活用することも視野に入れながら、応急仮設住宅の提供が円滑に行えるよう準備することを要望いたします。
最後に強度行動障害への要望です。
強度行動障害への支援には、特別な研修を受けた職員が必要であり、そうした職員のいる施設への入所は、調整が個人や市町村単独では大変に困難です。
県は暮らしの場支援会議によって今入所を決めておりますけれども、この2年間で19名という形で大きな成果が上がっていると思います。
県はですね、設置にあわせまして、入所した方が施設で手厚い支援が受けられるように施設の支援員追加配置に対して補助金を創設しています。
この補助金は市町村と県が半分ずつ負担することになっておりますが、市町村で予算が確保されていない場合、補助金が使えずに入所調整が難しくなってしまいます。
実際入所困難で悩むご家族が県内のどこにお住まいであっても、この暮らしの場支援会議に相談できるよう、県内市町村に対して支援会議の活用とともに、この補助金予算を確保するよう、しっかりと促していただくよう要望いたします。
以上をもちまして、私の代表質問を終了させていだきます。
大変にありがとうございました。
–議長
暫時休憩します。再開は午後1時の予定です。