1 中村実議員(自民党)の一般質問 2023年11月30日
2 小路正和議員(自民党)の一般質問 2023年12月4日
3 浅野ふみ子議員(共産党)の一般質問 2023年12月4日
4 折本龍則議員(有志)の一般質問 2023年12月6日
1 中村実議員(自民党)の一般質問 2023年11月30日
多様性条例に関して質問いたします。条例案が、配慮を求める方々は、県内でも身近におられ、県民の方々は、誰に言われることもなく、意識することもなく、自然体で配慮されています。条例案にある考えは、県の施策を推進する中でも、既に実施されている内容でもあり、わざわざ条例を制定する必要を感じません。
そこで質問します。多様性条例を制定する必要はないのではないか。
続いて、埼玉県が、性の多様性を尊重した社会作り条例で設置している施策推進会議のような多様性条例に基づく、いわゆる有識者会議を設置する考えはあるのか。
それからですね。9月1日からの意見公募に当たり、示された骨子案については、寄せられた意見や、議会でのわずかな議論はその後一切反映されませんでした。こうなると、初めから条例に反映する気はなかったのではないかと私には思われております初めから条例に反映させる気はなかったのではないか。
続きましてですね、私も2月の予算委員会におきまして、十二分な議論を求めましたが、条例案を示す前の議会での議論は、9月議会のみでありました。このように議会での十分な議論を経ずに条例を提案することは、性急ではないか。
そしてですね、「性自認」の語句を明記したことについて質問いたします。性自認ついて考えるに当たっては、科学的知見を学び、参考にすることは欠かせないと考えます。脳科学、生殖科学、生命科学、行動生態学の科学的知見を勘案して、条例に性自認を盛り込んでいるのか、そしてですね、本条例案を読みますと、性の多様性尊重条例ではないかと。私は理解しています。埼玉県での事例に鑑みましては、不安が募るばかりであります。
そこで質問いたします。多様性、条例制定後に、包括的性教育や行き過ぎた性教育が導入されることを危惧しているが、教育長の見解はどうか。
以上で1問目の質問といたします。知事を初め執行部には明快で前向きなご答弁をよろしくお願いいたします。
ーー冨沢昇 総合企画部長
多様性条例についてお答えします。まず、条例制定の必要性についてのご質問ですが、令和4年度に実施した県政の世論調査では、県民の約54%がダイバーシティつまり多様性の概念を知らないと回答しています。また、概念を知っている県民のうち約33%は、ダイバーシティ社会が実現できているとは思わないと回答しており、多様性尊重の意義等について、いまだ県民に浸透しているとは言えないと考えています。人口減少やグローバル化の進展など、様々な社会環境の変化に的確に対応していくためには、多様性がもたらす活力や創造性が重要であるとの認識のもと、この条例を制定し、本県の持続的な発展に繋げていきたいと考えています。
次に、有識者会議設置についてのご質問ですが、本条例では、県の責務として条例の基本理念にのっとり、多様性が尊重され、誰もが活躍できる社会の形成の促進に関して、保健行政のあらゆる分野で施策を総合的に策定実施することを規定しております。条例に基づき、新たに有識者会議を設置する考えはありませんが、男女共同参画推進懇話会など、各分野の有識者会議等を活用するとともに、様々な関係者から意見を伺いながら、具体的な施策を検討推進していきたいと考えています。
次に、意見の多様性条例への反映についてのご質問ですが、先日行ったパブリックコメントでは、県内外の669名の方から、1279件と多くの意見をいただいたところであり、それぞれその内容について丁寧に検討いたしました。いただいた意見の多くは、既に骨子案の中に趣旨が含まれているものや、条例制定による影響について懸念を示すもので、条例の趣旨や内容の理解促進を図ることで対応すべきものと判断し、条例の内容の修正は行いませんでした。いただいた意見に対しては、それぞれについて県の考え方を公表しており、今後もパンフレットや県民だよりホームページなど様々な手段を活用し、条例の趣旨や内容について理解促進に努めてまいります。
次に、議会での議論についてのご質問ですが、本条例については、令和5年2月議会で制定を表明して以降、毎議会、本会議等の場において、県議会の皆様からご意見を伺うとともに、国や他自治体の状況等を調査分析し、有識者からの情報収集や当事者団体との意見交換を行ってまいりました。さらに、パブリックコメントや市町村への意見照会、男女共同参画推進懇話会等の有識者会議など、様々な方々の意見を伺いながら、条例案として取りまとめたものです。今後も、条例の趣旨や内容について、引き続き丁寧に説明していきたいと考えています。
次に、性自認に関するご質問ですが、性的マイノリティに関しては、不快な発言や暴力行為等により、不安や苦しみなどを感じた経験のある方が、存在していることが様々な団体の調査で明らかになっています。こうした自分の性の認識により、苦しむ方の生きづらさを解消することは重要であることから、性自認についても、年齢や性別、障害の有無などの様々な違いの一つとして、条文に盛り込んだところです。以上でございます。
ーー冨塚昌子 教育長
多様性条例についてのご質問のうち性教育に関するご質問にお答えいたします。学校における性に関する指導については、学習指導要領に基づき、計画性を持って実施することが大切であると考えます。各学校においては、児童生徒等の発達段階を踏まえるとともに、学校全体の共通理解を図り、保護者や地域の理解を得ながら実施しているものと承知しております。以上でございます。
ーー中村実 議員
はい。ですね先ほど総合企画部長、答弁漏らしていまして、脳科学、生殖科学、生命科学、行動生態学の科学的知見を勘案して、条例に性自認を盛り込んだのか、このことをお答えくださいますか。
それとですね、実は、この科学的知見の問題もさることながら、骨子案の検討の段階では、条例案の対象となる各分野の当事者団体と意見交換を行ったと思いますが、その団体の数と名称は、何であるか。また、意見交換の内容と形式はどのようなものであったのか、正確にお答えください。
総合企画部長、冨沢昇君
まず科学的知見というかことについてお答えします。今回科学的知見について様々な研究があることは承知しておりますが、今回の条例案に盛り込むにあたっては、実際に生きづらさを抱えている方がいらっしゃるということ、それを解消する必要があるという考え方から、載せております。次に意見交換を行った団体に関してですが、LGBTの当事者団体であるレインボー千葉の会を訪問し、当事者の置かれている現状や行政の取り組み状況等について意見交換を実施しております。また、一般財団法人ダイバーシティ研究所から講師を招き、多様性推進の意義等についてお話を伺った他、国や他自治体の状況を分析し、骨子案を作成したところです。さらにパブリックコメントの他、市町村、社会福祉関係団体など13の団体、有識者会議など、様々な方の意見を伺いながら、条例案として取りまとめております。以上です。
ーー中村実 議員
はい。今ご答弁いただきましたけれど、講師として招いた団体があるとします。意見交換をした団体というのは、レインボー千葉の会1団体ということになります。そうなるとですね、文言の修正がなかったということは、意見公募にあたっての骨子案が示される前に、全ては決まっていたと言えましょう。当事者団体の分野は限定され、1団体のみと意見交換しかなかったこと。各分野の当事者団体の方々が耳にしたら、驚かれるに違いありません。これまでの議論でおわかりの通り、多様性尊重条例とはLGBT尊重条例であります。本条例案についての私自身の考え、そして社会的な議論、そして議案が示されるまでの経緯に鑑みては、到底賛成はできません。以上で質問終わります。
2 小路正和議員(自民党)の一般質問 2023年12月4日
次に多様性条例について伺います。私は条例制定により、男性、女性といった性差そのものの否定や、伝統的な家族間の否定など、極端な声が社外に広がっていくことを懸念しております。行き過ぎた多様性の尊重は、社会の分断や混乱を招きかねず、日本の歴史や伝統文化があってこその多様性の尊重だと考えております。条例案にそうした内容が明記されなかったことは大変残念です。先月、パブリックコメントに寄せられた意見等に対する県の考え方、公表されましたが、改めて県の見解を確認するために伺います。
多様性条例に日本の歴史や伝統文化に関する規定を設けなかったのはなぜか。また条例制定により、伝統的な価値観や日本の伝統文化が否定されないか懸念するが、県の見解はどうか。
ーー冨沢昇 総合企画部長
多様性に関する条例に関するご質問ですが、本条例は、多様性が尊重され、誰もが活躍できる社会作りを目指そうとするものです。社会には多様な価値観が存在しており、日本の歴史や伝統文化、伝統的な価値観を大切にする価値観だけを条文に規定することは難しいと考えたところです。なお、本県独自の食文化や地域の祭り、歴史的な町並みなどは、本県の大切な財産であり、この条例は、そうした歴史や伝統文化を大切にしようとする価値観を否定しようとするものではございません。先人の方々が築かれたこれらの財産を、将来世代にしっかりと引き継いでいくとともに、今後の千葉県作りに生かしてまいります。以上でございます。
3 浅野ふみ子議員(共産党)の一般質問 2023年12月4日
千葉県多様性が尊重され、誰もが活躍できる社会の形成の推進に関する条例案について質問します。多様性の尊重は当然です。9月に公表された骨子案には、県内外から669人、1279件もパブコメが寄せられました。ところが条例案は、一言一句変わっていません。「がっかりした」等々、失望の声が湧き出ています。一体何のためのパブコメだったのか、知事は元々想定していた考え方だったといいますが、それじゃあ初めから意見聴取する意味がないじゃありませんか、まずお答えください。
パブコメで多くの方が活躍、活力などの言葉が目立つが、人権尊重が土台にあってこそ、誰もが自分らしく生きられで活躍できるのではとの意見を寄せています。ところが県は条例に、あらゆる人が差別されることなく、1人1人が様々な違いがある個人として尊重される社会を、作っていく必要があると示しただけです。女性団体との懇談の場で県はいろいろ議論があるので人権は入れなかったと明言しました。だとしたら知事、人権尊重は、多様性尊重の土台であり、大前提だと考えていないのですか。人権尊重も明記しない多様性条例で果たして実効性を担保できるのか、県民が不安に思うのは当然ではありませんか。それぞれお答えください。
また、パブコメの条例案は、男女共同参画条例の代わりになり得ないとの多数の意見に、県は、基本理念の男女のいずれもが性別を理由とする不利益を受けることなく、の部分が、男女共同参画条例を包含などと強弁しています。これが条例を切望する女性や県民への回答ですか。ならば、お聞かせください。そもそも、国の男女共同参画社会基本法は、男女の人権尊重、政策立案などへの共同参画。家庭生活と社会活動の両立などをうたっています。条例案のどこに包含されているのか、一つ一つ根拠をお示しください。理念条例と言いながら、共同参画も男女平等も差別禁止もない。これで県民の理解が得られたとお考えなのか、お答えください。
また、パブコメでも寄せられ、今世界で大きな流れとなっているジェンダー平等の実現や、性的マイノリティ、いわゆるLGBTQ+への差別解消についても伺います。私は、産むか産まないか。いつ何人子供を持つかを自分で決める性と生殖に関する健康と権利、セクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス/ライツや、暴力と安全確保など八つの概念の包括的、性教育の実践が必要だと考えます。最新の科学的根拠と人権を基盤にした、多様性とジェンダー平等の学びはあらゆる差別をなくし、多様性を尊重するためには不可欠ではないでしょうか?県行政の役割は重要です。その自覚と法則はお持ちですか。お聞かせください。
この問題の最後に指摘したいのは、我が党の9月議会代表質問で知事が、多様性尊重の理念を県政のあらゆる分野に浸透させれば、差別や生きづらさがなくなると答弁したことです。浸透だけで解消するとは到底思えません。我が国における男女差別男尊女卑の考えは、明治時代以降に形成されたものです。明治時代に強化された男性が主、女は従。女性は結婚したら家に入るなど、家父長制の日本を美しい国だったと考える人たちが、政権の中枢に座っていること。さらに、女性を安上がりの労働力として利用したいという財界の意向のままに、歴代の政権が女性差別の構造をびこらせてきたことです。この二つの大問題を断ち切るためには、県民の協働と県の具体的な粘り強い取り組み覚悟が必要です。知事はその認識をお持ちですか。お答えいただきたい。
条例案を一旦取り下げ、こうした角度から抜本的に見直して再提出すべきです。知事の見解を伺います。
ーー冨沢昇 総合企画部長
多様性に関する条例についてお答えいたしますまず、パブリックコメントについてのご質問ですが、パブリックコメントでは1279件と多くの意見をいただいたところであり、それぞれの内容について丁寧に検討いたしました。
その結果、いただいた意見の多くは既に骨子案の中に趣旨が含まれているものや、条例制定による影響について懸念を示されたものであって、条例の趣旨や内容の理解促進を図ることで対応すべきものと判断し、条例の内容の修正は行いませんでした。なお、いただいた意見は、今後の施策の検討をする際に参考にさせていただきます。
次に、人権尊重が大前提であること、人権尊重を明記していない条例の実効性についての2問が関連しますので、一括してお答えします。私達の社会は、年齢や性別、国籍、障害の有無など、様々な違いがある人々で構成されていますが、こうした違いに関わらず、人権が尊重され、差別や生きづらさのない社会を築いていくことは大変重要だと考えています。そのため、条例案において、あらゆる人々が差別を受けることなく、一人一人が様々な違いがある個人として尊重され、誰もが参加し、その人らしく活躍することができる社会を作っていく必要がある。ことを明記し、人権への配慮が必要なことを明らかにしております。この条例のもと、差別や生きづらさがなく、誰もが自分らしく生き、活躍できる社会作りを進めてまいります。
次に、男女共同参画についてのご質問ですが、条例案では、男女共同参画社会基本法の目的や基本理念も踏まえ、第2条において、男女のいずれもが、性別を理由とする不利益を受けることなく、社会の対等な構成員として、自らの意思によって社会のあらゆる分野における活動に参画し、ともに活躍している社会の実現を目指すことを規定しております。
次に、県民の理解と、条例案の再提出についての2問は関連しますので一括してお答えします。条例案では、基本理念において、男性も女性も性別を理由する理由とする不利益を受けることなく、社会のあらゆる分野に参画し、ともに活躍している社会を掲げており、共同参画、男女平等の趣旨は包含していると考えています。また、あらゆる人々が差別を受けることなく、1人1人が様々な違いがある個人として尊重され、誰もが参加し、その人らしく活躍することができる社会を作っていく必要があることを明記し、人権への配慮が必要なことを明らかにしています。
こうしたことから、条例案の再提出は考えておりませんが、今後とも、条例の趣旨や目的について理解促進に努め、県民の皆様とともに、多様性が尊重され、誰もが活躍できる社会作りに取り組んでいきたいと考えています。
最後に、女性差別に関する認識についてのご質問ですが、男性と女性の関係性や家族の姿に係る考え方については、男女共同参画白書における記述など、様々なものがあると承知しています。これまで我が国では、男女雇用機会均等法や男女共同参画社会基本法等の法律を定めるなどして、女性が置かれてる状況への対応が進められてきているものと認識しています。県においては、男女共同参画社会の実現のため、女性の活躍の促進が重要であるとの考えのもと、企業経営者等への働きかけや、県行政における女性登用促進など、意思決定過程への女性参画の促進に向けた取り組みを進めてまいります。以上でございます。
ーー冨塚昌子 教育長
多様性の尊重と性教育に関するご質問ですが、県教育委員会としては、学校教育においても、多様性が尊重され、誰もが活躍できる社会の形成に寄与していくことは、重要であると考えます。学校では児童生徒に対し、様々な場面で互いを尊重し、理解し合うことの大切さなどについて指導する他、性に関する教育としては、学習指導要領に基づき、児童生徒の発達段階を踏まえた上で計画的に実施しています。
ーー浅野ふみ子 議員
はい。多様性尊重条例について内容趣旨の理解促進に努めるっていうふうにおっしゃいましたが、だったら特に差別はなくなってるんじゃないでしょうか、伺います。ジェンダー不平等は自然にできたものでも人々の意識だけの問題でもありません。時代逆行の家父長制にしがみつき、女性の経済的自立を阻む構造制度を変えることが私は必要だと思いますが、改めて知事の認識をお答えください。国内でも企業の男女賃金格差の公表や、性暴力根絶に向けた刑法改正、同性婚やトランスジェンダーの権利を巡る画期的な手法判断などの変化が今起きています。本条例案は、この時代にふさわしいものになっているでしょうか、お答えください。
今、女性の置かれている実態は本当に深刻です。子育て中の女性が再就職の面接で、子供が熱を出したらどうするの突然休まれたら困るんだけど、こういうふうに言われたり、単身高齢女性は住まいを借りることも難しいという女性であることが不利益になる実態世界経済フォーラムのジェンダーギャップ指数125位の現状が現に存在しています。
伺います。この差別や生きづらさ、苦しみをなくすために県外に視野を発揮すべきです。この生きづらさを解消する効力は、条例のどこにあるのでしょうか?記者会見で知事は、先鋭的なことが千葉県で行われるわけではないと強調し、多くの自治体で実施しているものさえも具体化しません。それでは県民の願いに応えることはできません。本条例案をいったん取り下げ、差別禁止、ジェンダー平等の実効性のあるものへと、県民とともに抜本的に見直して、再提出することを改めて求めます。
次に、知事部局の男女の賃金格差ですが、「適切に」こういうふうに言っていましたけども、同一条件で定年まで約38年間勤め上げた場合、賃金格差は1600万円から1700万円となります。
そこで伺います。知事はこの現状をご存知ですか。間接差別をこのまま放置はできない。直ちに是正しなければならないと思いますが、どのように格差是正を図るのか、お答えください。
ーー冨沢昇 総合企画部長
財政条例についてお答えいたします。制度を変えるべきといったご質問ですけども、これまで我が国においても様々な法律の制定、改正などによって、女性が置かれてる状況への対応が進められてきているものと認識しており、県においても様々な取り組みを今後ともしていくものと考えております。それから、今にふさわしいのかというお話でございますが、条例案は、男女共同参画社会法、基本法の目的や基本法の目的や基本理念も踏まえて、作っているものと考えておりまして、この条例のもとで、男女共同参画社会の推進に向けて、さらに取り組んでいくことが求められているものと考えております。
それから実効性の問題かと思いますが、条例案では、あらゆる人々が差別を受けることなく、1人1人が様々な違いがある個人として尊重され、誰もが参加しその人らしく活躍することができる社会を作っていく必要があるということを明記しており、差別や偏見については、こうした様々な違いを受け入れ互いを認め合う中で、無くしていけるよう多様性尊重の意義についてしっかり理解促進を図っていくことで実現してまいりたいと考えており、実効性のあるものとして再提出ということですが、今回様々検討した上で、多くの意見をいただいた上で作らせていただいております。再提出については考えておりません。以上でございます。
ーー鎌形悦弘 総務部長
職員の給料格差に関するご質問ですが、職員の給料につきましては、常勤職員は地方公務員法に定められた方法に基づきまして人事委員会の勧告などにのっとり改定をしているところであります。また会計年度任用職員等の非常勤職員などにつきましても、常勤職員の給料表を基礎としながら金額を決めておりますいずれも適正な対応としていると認識をしております。
ーー浅野ふみ子 議員
はい。差別をなくすことはできないと思います。今までいろいろとご答弁いただきましたが、多くの女性や性的少数者の皆さんの願いに応えるものにはなっていないんじゃないでしょうか?あらゆる差別をなくすための具体策もない。県民1人1人の人権の尊重、人権に配慮するってそういうふうに言うんだったらちゃんと条例に書くべきです。体制の尊重も、できないような、そういう条例では、これでは男女共同参画条例を包含することはできないと思います。本条例案をいったん取り下げて、差別禁止ジェンダー平等の実効性のあるものへと県民とともに、抜本的に見直していくそういう作業が本当に必要だと思います。再提出すべきだということを改めてちゃんとこれは明確に言っておきたいと思います。
4 折本龍則議員(有志)の一般質問 2023年12月6日
少子化対策について質問をいたします。少子化が内なる最大の国難であります。昨年令和4年における我が国の出生数は77万人と80万人台を割り込み、さらに今年は70万人台前半にとどまる見通しであります。
全国の合計特殊出生率は、令和4年で1.26なのに対し、本県は1.18にすぎず、ともに過去最低レベルの危機的な水準にあります。残念ながら私の地元である浦安の合計特殊出生率は県平均をさらに下回る0.92であり、少子化対策は浦安の最優先課題であると認識しております。
一方で既婚女性の出生率を示す合計結婚出生率は、およそこの30年で1.7から1.9の間で推移をしております。従って出生率を押し下げている最大の要因は、未婚率の上昇にあることから、県市は国の少子化対策と連動し、婚活支援などのあらゆる手を尽くして、若者の結婚を促進していく必要があります。その際若者に結婚を躊躇させている大きな要因として、子育て負担などの経済的な理由があることは重々承知しておりますが、同時に、結婚や出産によって家族を営むことに対する価値観の変容、多様化も、未婚化の少なからざる要因であると考えます。
つまりそもそも結婚をし、家族を持つことに価値を見出せない若者が増えているのも一面の事実なのです。知事は、本議会で、多様性尊重条例を上程されましたが、僕は我が国と本県が直面する少子化という危機的な状況に対しては、むしろ祖先を敬い、子孫に命を繋ぐ、共同体としての家族の意義や親子の絆を見つめ直す。
家族尊重条例の制定こそ必要ではないでしょうか?それはさておき、とにかく若者たちに、早期の教育段階において、結婚や出産を含むライフプランを考える機会を提供する必要があると考えます。特に女性に関しては、国の少子化社会対策大綱で定められておりますように、妊娠出産等に関する医学的、科学的な知識を提供する取り組みを早期の段階で実施する必要があると考えます。
そこでお尋ねをいたします。若い世代のライフプランニング支援や、若い世代が妊娠出産等に関し適切に判断行動できるよう、支援することについて県の取り組みはどうか。
–熊谷俊人 知事
まず少子化対策についてお答えをいたします若い世代のライフプランニング等への支援に関するご質問ですが、若い世代が結婚子育て仕事等を含めた将来のライフデザインを希望通り描けるようにするためには、その前提となる知識情報を適切な時期に知ることが重要です。このため県では、大学生等を対象とした妊娠出産に関する医学的科学的な知識やパートナーと共同して行う子育ての大切さなどに関するセミナーを開催しております。また今年度高校生等に向け仕事や結婚出産等のライフイベントに関する正しい知識を解説する動画を作成し、学校や市町村等と連携をして、多くの若い世代がライフデザインに活用できるよう周知してまいります。
–折本龍則 議員
次に若者のライフプランニング支援について再質問します。県のご説明では高校生や大学生一般向けの動画配信やセミナー開催などを行っているというふうにお聞きしましたが、公立中学校での結婚出産を含むライフデザイン教育に関する教育はどのように行われているのか、お答え願います。
–冨塚昌子 教育長
公立中学校でのライフデザインに関する教育についてのご質問です。公立の中学校では学習指導要領に基づき、保健体育課において、思春期での体の変化や、妊娠が可能となる体の機能の発達等についてまた、技術家庭科においては、家庭生活と家族の大切さ、家族家庭の基本的な機能などについて学習しております。