立憲民主党千葉県議会議員会 令和6年度予算制度要望の概要
■重点要望
(1)多様性の尊重・人口減少対策
(ダイバーシティ条例の制定)
・私たち会派もかねてから条例制定を求めてきたところであり、県多様性条例のパブコメで集まった多数の意見が最大限尊重されるよう要望致します。またこの件について私ども立憲会派との意見交換をお願いしているところです。
(人口減少対策戦略方針)…会派独自として
・官民問わず、様々な分野における人材不足、県庁でも専門職員の確保が喫緊の課題となっています。6月議会代表質問でも取り上げたところですが、DX推進・デジタル技術活用やジェンダーギャップの解消など、新たな視点に基づく戦略方針を要望致します。
(2)危機管理
(県管理河川の総点検)
・防災対策は県民要望の高い分野ですが、とりわけ流域治水対策の強化を求めます。激甚化する自然災害に対して、県内の全管理河川の総点検を早急に実施すると共に、全水系に対する「流域治水プロジェクト」の策定を要望致します。
(感染症対策)
・保健所の機能強化に向けて、ICTの活用や保健師等の専門職の計画的な採用や育成が急務と考えます。来年度からの感染症予防計画の実効性を高めること、新興感染症以外の対策についても強化する必要があると思います。
(3)地域経済の活性化
(新たな産業振興計画の策定)
・「千葉県新産業三角構想」以来40年が経過し、県の産業政策の中核と成るべき計画が見当たりません。そこで県産業復興政策の目標や方向性を「見える化」するための、新たな産業復興計画の策定を要望するものです。
(中小企業への積極的な支援)
・またコロナ禍後の急速な円安による原材料価格の高騰に対し、中小企業に対する積極的な財政支援を求めると共に、人口減少等により疲弊した地域産業への支援や企業誘致の取り組みを加速するよう要望致します。
(4)保健・医療の充実
(県立保健医療大学・県立病院の将来像)
・知事も十分に課題認識されていることと存じますが、今後の在り方検討のスピードアップを要望します。県立保健医療大学については、シンクタンク機能の充実が必要です。また、県立病院の将来像については、地域医療における役割分担、病床機能の見直し、他の医療機関との連携も視野に取り組む必要があると考えます。
(5)子ども・教育
(子どもの権利)
・いじめや児童虐待、性被害の増加など、こどもを取りまく環境は厳しさを増しています。千葉県として、子どもの人権を守る権利条例の制定と共に、子どもの権利擁護機関の設置とを要望致します。
(児童相談所)
・また児童相談所の新規増設や建て替えを推進すると共に、児童相談所一時保護所の機能強化の為に、厳しい採用状況ではありますが、専門職員の確保や育成を着実に行うよう求めるものです。
(インクルーシブ教育)
・特別支援教育のニーズが増加し続けています。インクルーシブ教育を進めていくためにも、地域の小中学校における特別支援学級の充実が急務です。そのためには、特別支援学級の担任には特別支援教育の有資格者を配置するよう要望致します。
(6)文化芸術
(博物館、図書館、美術館)
・熊谷知事が博物館・図書館行政の改革を進められていることに、大変期待をしております。県立図書館と博物館、文書館との連携、いわゆる「MLA連携」の推進に向けて、司書、学芸員、アーキビストなどの人材育成と計画的な採用の確保を要望致します。