芝百年会の「老舗とまち歩き」に参加しました。今回は、芝のまちの歴史や老舗の話を個々に知るための公開講座でした。
まちづくり、歴史文化、商業振興、シティプロモーション、観光政策などを学ぶ機会となりました。
芝神明神界隈の江戸時代の賑わいの町人文化と、漫画の源流となった黄表紙の戯作者と浮世絵師が多くこの界隈に住んでいたことなどのお話をお聞きできました。
葛飾北斎が印象派に影響を与えたことは、よく知るところです。ただ北斎に至るまでに浮世絵が、遠近法や銅版画など蘭学の影響を受けていることも、今日は指摘されていました。
司馬江漢は芝に暮らし、「司馬」は「芝」にちなんだものです。平賀源内の影響も受け、蘭学を学び、人間平等の考えも記した文章が残っているとのことです。
明治には、増上寺源興院にて、ジョン•ブラックが「日新真事誌」を発刊しています。
まち歩きのお話の準備のために、国会図書館で原典にあたるという姿勢に、信頼とはこういう積み重ねなのだと感じました。
芝1丁目・芝大門・浜松町を歩きました。
江戸和竿の銀座東作→和菓子屋の芝神明 榮太樓→港区役所庁舎•議会見学→芝神明社→最後に蕎麦処の芝大門更科布屋さんにて蕎麦にまつわるお話。
※更科布屋さんのお話は、他でも話してみたいと思うような内容です。
ブログ「店主の独り言」は要チェックです。
池田こうじ港区議長がじきじきにご案内いただき、港区議会も見学させていただきました。
先日、柏で立ち上げられたウラカシ百年会にも参考になるものでした。ウラカシは、これから百年を目指すものですが、組織としては似た目的と機能でした。
行政施策も勉強になります。
港区きらきらプラザ新橋での子育て支援や市民活動を見学できました。港区役所では観光政策についても資料を頂きました。
歩きながら再開発についてもお話をお聞きできました。
何より、芝百年会の役員さんのお人柄とおもてなしには、本当に勉強になりました。参加者もステキな方々で、いい時間を過ごすことができました。
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芝百年会の講座案内「老舗とまち歩き」より(写真は山下が撮影)
芝神明 榮太樓 明治18 年 「和菓子」 港区芝大門1-4-14
明治の文豪、尾崎紅葉命名の「江の嶋最中」、芝大神宮の生姜祭りにならった新作「生姜」など、日本の伝統文化と芝の土地柄を大切にして、いろいろな和菓子を作り続けています。店前置き看板の字は岡本太郎筆によるものです。
銀座東作 天明2 年 「和釣り竿」 港区浜松町1-17-8
「江戸和竿」は 天然の竹を主材料とした「釣り竿」で、絹糸や漆を使い、矯め・継ぎ・糸巻・塗り等多くの工程を一人の竿師の手仕事で仕上げています。和竿は、海釣りと川釣り用などがあります。実用的美術工芸品で、「和竿作り教室」もあります。
芝大門更科布屋 寛政3 年 「お蕎麦」 港区芝大門1-15-8
主として北海道産のそば粉を、石臼で丁寧に挽き、さらに篩(ふるい)を使い、雑味を取り除き、そばの実、一粒、一粒の持つ風味を取り出しています。江戸より守り続ける更科伝統の重厚な甘口の蕎麦汁で味わう二八蕎麦、15 種類の家伝の変わり蕎麦と生粉打ちそば(そば粉10 割)が江戸の食文化を伝えています。