障害者福祉施設の小型家電リサイクル事業の実現

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障害者福祉事業所の、自立に向けた工賃向上のために、小型家電等のリサイクル事業参画を、昨年2013年の9月頃から、議会内外で繰り返し、提案してきました。
その甲斐もあって、柏市でも、小型家電リサイクル事業での障害者福祉施設の参入に向けて、前向きに協議を進められてきました。そして、ついに国が行う小型家電リサイクル実証事業に、柏市は、障害者福祉施設と連携して参加申請を行いました。この申請が、国に採択されれば、今年2014年の秋頃を目安に、実証事業として開始できるとのことです。
今回の議会でも、障がい者の就労支援や再チャレンジ可能な社会のための更生支援について、質問しました。市議会から実現できることは小さいかもしれませんが、粘り強く、丁寧に、コツコツと、前に進めていけるよう、日々活動しています。

※障害者福祉事業所における通常の工賃獲得は、成果物を作りその完成度・生産性を高め、量をこなす事で収入が成り立っています。
経済状況が悪い現在では、企業からの作業受注も難しく、また低賃金の中で大量の作業や納期が厳しくのしかかっています。
このため職員もノルマに追われたり、不良品を出さないようにと気を遣い、支援に集中が出来ない障害福祉サービス事業所も少なくないそうです。
また、不良品を出せない為に、利用者の能力によっては皆と同一の作業が出来ず、手が空いてしまったり、遊んでしまっている利用者が出てしまう事もあると聞きます。
このような現状を打破するモデルとして、かながわモデルが注目を集めています。神奈川県では、小型家電リサイクル法の施行に先行して、有用な資源の回収だけでなく障害者の社会参加の促進も図るという観点から、市町村が小型家電を福祉事業所へ引き渡し、そこで分解・分別したものをリサイクル事業者へ引き渡す事業モデルを市町村に提案しています。市町村で回収された使用済小型家電を、そのままリサイクル事業者に引き渡すのではなく、福祉事業所に引き渡して、障害者が分解・分別作業を行うということで、手作業による丁寧な分解・分別で有用な資源の回収や作業工程を障害者が担うことによる社会参加の促進の効果が期待されます。
この小型家電解体作業は、「作る」→「完成」ではなく「壊す」→「完成」と言う逆の発想の仕事です。
このため、そもそも不良品を出すというリスクがほとんど無く、作業工程も多種にわたるので様々な障害特性に応じた作業が提供できます。
また作業工程は「解体」を基本とするため、受注作業のように作業工程自体が変わったりすることもありません。
事業所の実情と力量に応じた自主的判断で作業量が調整でき、利用者に対しても個別支援計画に基づいた作業プログラムの提供が実現できるため障害福祉サービス事業所に合った作業と言えます。
実際にこの作業を導入している事業所からも、利用者の色々な課題にも改善の効果が出ているという報告があります。
公の機関が物品やサービスを調達する際、障害者就労施設等から優先的・積極的に購入することを推進するための障害者優先調達法が、平成25年の4月施行されております。

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投稿者:

山下 洋輔

柏市議会議員。柏まちなかカレッジ学長。元高校教諭。2児の父。 教育学研究や地域活動から、教育は、学校だけの課題ではなく、家庭・地域・社会と学校が支え合うべきものと考え、「教育のまち」を目指し活動。著書『地域の力を引き出す学びの方程式』 (社)305Basketball監事。 千葉県立東葛飾高校卒業。早稲田大学教育学部卒。 早稲田大学大学院教育学研究科修士課程修了後、土浦日大高校にて高校教諭。早稲田大学教育学研究科後期博士課程単位取得後退学。 教育コンサルタント山下洋輔事務所設立。 2011年9月から柏市議会議員。 家族 妻、長男(2014年生まれ)、長女(2017年生まれ)