アートラインかしわのワークショップ「くんくんウォーク」に参加しました。
見慣れたはずの場所や人が、「におい」を意識することで、いろいろな発見があります。
「におい」は、街や文化、環境を考える面白い切り口になりました。同じ場所を訪ね、「におい」というテーマを設定することで、素敵な対話が生まれました。
「におい」について話す時、それぞれの生活や人生観が表れるものですね。
読書会や対話鑑賞会と通ずる醍醐味です。
私たちのグループは、路地裏マルシェ•ろじまる、浅野書店、いしど画材、京北スーパー、金子畳店、鳴門鯛焼本舗を歩きました。
それぞれを歩いて感じたのは、「無臭」社会になったとということ。
たとえば、画材屋さんでは、油絵具のにおいなどを想像しました。スーパーでは、お魚やお肉のにおいを想像していました。
しかし、お店と生産地が別で、キレイに包装され、においは外に漏れません。換気扇も整備されて、別の場所から食べ物のにおいがしていました。
花屋さんでも、においのないお花が好まれるようになっているとのこと。
学生時代に読んだ、アナール学派の名作であるアラン•コルバンの『においの歴史―嗅覚と社会的想像力』を思い出しました。
頭でっかちに政治や経済を考えるだけでなく、街を歩き、五感を働かせて、仲間と話し合うことで、たくさんの発見がありました。
入念な準備をしてくださったスタッフの皆様、ご協力くださったお店や街の方々に感謝します。